寺社縁起研究会・関東支部

@近畿大学東京センター

第68回例会

2006年05月21日 | 例会履歴

2006.05.21 早稲田大学戸山キャンパス

【研究発表1】真言系の中世八幡信仰について―講式から神道説へ―  舩田淳一
【要旨】鎌倉の真言法流である佐々目流の頼助(鶴岡別当)作一段『八幡講秘式』と久我長通が石清水に奉納した五段『八幡講式』を、八幡本地愛染説や天照・空海・宝珠(舎利)との同体を説く真言系神祇書の言説空間の中に点じ、頼助の弟子達のネットワークも勘案して、その位置づけを考えてみたい。

【研究発表2】『曾我物語』における唱導の問題  木村朗子
【要旨】『曾我物語』が盲瞽女による唱導の語りであったことはよく知られ、また物語の登場人物と唱導者との関係について議論されてもきた。本発表では、物語それ自体が唱導性をどのように組み込み構造化しているのかについて具体的な本文の分析から明らかにする。本文は真名本『曾我物語』(東洋文庫)を用いる。