寺社縁起研究会・関東支部

@近畿大学東京センター

第53回例会

2004年07月22日 | 例会履歴

2004.07.22 早稲田大学戸山キャンパス

【研究発表】守屋を斬った刀の行方―法隆寺の聖徳太子伝注釈における伏蔵伝承―  松本真輔
【要旨】法隆寺には、守屋合戦の際の刀が埋蔵されているという伝承がある。しかし、守屋合戦は、四天王寺の草創に関わるもので、本来、法隆寺とは何ら関係のないものである。本発表では、守屋の頸を切ったとされる太刀を巡る言説を追いながら、法隆寺における守屋伝承について考えてみたい。そこには、単なる太子の敵対者にとどまらない、中世における新たな守屋認識が窺えるのである。


第52回例会

2004年07月01日 | 例会履歴

2004.07.01 早稲田大学戸山キャンパス

【資料紹介】『長谷寺密奏記』諸本の注記についての覚書―成簣堂文庫蔵『長谷寺密宗記』の紹介によせて―  藤巻和宏
【要旨】成簣堂文庫『大乗院文書』には『長谷寺密奏記』の伝本が二点含まれる。今回紹介する『長谷寺密宗記』の外題を持つ享禄二年写本には、「五人神楽雄」等についてのやや長文の注記が付されており、同様の注記は東京大学史料編纂所『長谷寺文書』に収録される伝本(無題)からも見いだせる。本発表では、成簣堂文庫蔵本を紹介するとともに、『密奏記』注釈の展開の様相について考えてみたい。