寺社縁起研究会・関東支部

@近畿大学東京センター

第42回例会

2003年01月18日 | 例会履歴

2003.01.18 早稲田大学戸山キャンパス

【研究発表】東坊城和長の故実抄について―願文・諷誦文・祭文―  伊藤慎吾
【要旨】東坊城和長(寛正1~享禄3)は、室町期の菅家にあって出色の存在であると思われる。その著述活動は、他の菅家のみならず当該期の知識人に比してみても、量と云い質と云い、驚目すべきものがある。和長が寺社縁起を草した事実は確認できないが、願文・諷誦文・祭文の体系的把握を試みたこれら故実抄は、室町貴族による縁起や勧進帳製作を理解する一助となるであろう。そこで、まず手始めに、和長の故実抄について基礎的な考察を行ないたい。ただし願文のそれは散佚しているので、実際は諷誦文・祭文を主に取り上げ、宣命にも若干触れる予定。