縁側でちょっと一杯 in 別府

東京から別府に移住してきました。
のんびり温泉に浸かり、美味しい魚で一杯。
夢に見た生活を楽しんでいます。

サラリーマン諸氏、“ふるさと納税”をしよう

2015-06-21 13:10:46 | お金の話
 この1か月、我が家の食卓が俄然豪華になった。例えば、肉。今まではスーパーで買う名もなき牛肉や豚肉だったのが、伊万里牛や鹿児島黒豚に変わった。魚貝類もそう。家では見たことのない、生うにや蒸し鮑が食卓に並んだ。
 別に給料が格段に上がったわけでも、宝くじに当たったわけでもない。“ふるさと納税”を始めたのである。

 まず、“ふるさと納税”の制度を簡単に説明しよう。国に言わせると、“ふるさと納税”は寄付であり、特産品の送付は寄付の対価ではなく別途の行為だそうである。が、実際のところは、税金の前払いと通信販売の組合せである。
 “ふるさと納税”とは、市町村等にふるさと納税をすると、納税額のうち2,000円を超える部分について、住民税(所得割額)の2割を上限に、所得税・住民税から控除される制度である。つまり、ふるさと納税を30,000円すると、2,000円を差し引いた28,000円税金が戻ってくるのである(所得税は今年度分から還付され、住民税は翌年度分の支払いが減る形になる)。
 さらに、市町村からふるさと納税の金額に応じた特産品が届けられる。還元率(納税額と特産品の金額との割合)は4割、5割も当たり前と言われており、よってふるさと納税した金額以上のメリットが得られる、善良な納税者には本当にありがたい制度である。
 この4月からは納税先が5つ以内であれば確定申告が不要となり、より利用しやすくなった。ただ、納税額が上限(住民税の2割)を超えると、その部分は純粋な寄付というか、割の悪い通信販売になってしまうのでご注意を。

 “ふるさと納税”の本来の趣旨は、都会から地方への税収移転、地方再生の支援である。しかし、“ふるさと納税”で地方が潤ったとしても、それがめぐりめぐって国全体の税収増に繋がるかは疑問である。厳しい財政事情の下、“ふるさと納税”が広まるにつれ、還元率の規制であるとか、上限額(今年1割から2割に増額されたばかりであるが)の引き下げであるとか、制度が見直される可能性は高いと思う。
 収入をしっかり把握され、かつ節税策の乏しい我々サラリーマンとしては、せっかくの“ふるさと納税”、今のうちに使わない手はない。

 最後に、その使い勝手について一言。僕は2か月で10市町村に“ふるさと納税”をした。Web上で申し込みやクレジットカード決済のできる先しか選んでいないので、申込み自体はとても簡単だ。ただ問題は配送。Web上で配送日時の指定ができたのは僅か1か所。大まかな曜日や時間帯の指定のできる先が1か所あったが、他は皆出たとこ勝負。先方の都合に従うしかなかった。
 もっとも“ふるさと納税”は通信販売ではなく、先方のご厚意だと思えば文句の言えた義理ではない。また特産品の収穫や漁の時期の問題から配送自体が随分先になるケースもあり、日時指定にそぐわない面も確かにある。しかし、しかしである。日中家にいない僕にとって、日時指定は極めて重要。特に生もの。先日家に帰ったら、生うにが届いたとの不在通知があった。時刻は7時過ぎ。電話したところ今日の再配達は無理だと言う。なんと受付は6時が締切だそうだ。明日、あさっては夜遅いので今から取りに行くと言ったところ、9時過ぎまで事務所に人がいないと宣う・・・(結局、僕は食事を我慢し、9時過ぎに某S急便に取りに行った)。

 市町村の“ふるさと納税”ご担当の方、せめて生ものは、業者の方から事前に配送日時の調整、いやせめて日時の連絡をもらえるようにして欲しい。それが無理であれば、せめて再配達の対応が良いヤマト運輸を使って頂けると有難い。せっかくの特産品、美味しい状態で届けることがそのファンの増加に、延いては本来の趣旨である地域振興にも繋がると思うのだが如何だろうか。
(僕は鹿児島県曽於市を応援します。黒豚最高!)