長期フォロー案件関連、第2弾行きます。
先生のファミリーの中でも結構古株で、Gary Husbandが次弟とすれば、確実に続く末っ子的な立ち居地に違いない存在であろうChad Wackerman(チャド・ワッカーマン)。
そんな彼のソロ第5弾が遂にリリースされました。
本作も自主レーベルを通じてのリリースとなっており、基本はCDBabyがメインの媒体とされているようです。
しかしながら、長男の先生絡みなのか、AbstructLogixからのプロモートの方が断然効果的なこともあってか、かく云う俺もそっちからのレコメンドでそのリリースを知った次第です。
・・この時期、ウチでフォローしてる数人の新作リリースが重なったってのもありますがネ。
それはさておき、この作品、久々の“ゴ~~~ル!”って感じですね。
カビラ風に“レインボ~!!”みたいな・・古いか。(笑)
・・かなり嬉しいッス。
personnel:
Chad Wackerman(d,per)
Allan Holdsworth(g,synthaxe,starr z-board)
Jim Cox(kb)
Jimmy Johnson(b)
上記から、ファミリーの中核に、チャドのブレーンを加えたカルテットと思いきや、基本はトリオなんです。
・・Allanが~ダメな~らCoxだこ~りゃ~♪みたいな。(笑)
後でも述べますが、多分この辺が今回の肝じゃないかと。
そして、使用機材にも注目すべきポイントが潜んでます。
先生のギアにある“Starr Z-Board”というニュー・ウェポンの存在。
実は、'09年初頭の某誌掲載インタヴューの中で、既にこの兵器の所有と使用に言及されてました。
イメージとしては、チューニングの異なる2本のラップ・スチールを並べて弾くような感じとの事ですが、なんか良く分りません。
ま、こんなモノというのは判るんですがネ・・どう捌くんだろ?
Starr Labs Z-board Z-B2
そして、こいつと並ぶSynthaxeの存在も・・。
tracks:
1.Glass Lullaby
2.A New Day*
3.Bent Bayou*
4.Star Gazing*
5.Edith Street*
6.The Fifth*
7.Waterways
8.The Billows*
9.Monsieur Vintage*
10.Rapid Eye Movement
11.Brain Funk
12.A Spontaneous Story*
13.Two For Ya
14.Invisible*
で、肝心のインプロ行きます、が、多分途中で脱線します。(笑)
本作は、端的に云うと“なんかうれし~!”てな感想が沸いて来る作品ではないかと。
ここもと単発の露出ばっかで非常に寂しい状況が続いて居た訳ですが、今回は違う。
所詮他人のリーダー作と言う事もあってか、作風や音質の一貫性なんてのまでは望めませんがネ。
らしい音が堪能できるだけでも感涙ものだし、実際それだけの音が詰まってるんで御座いますよ。
ちなみに、先生の参加曲は、上記*マーク付きの分です。
そして、メインであるチャドのタイコもこうやって聴いてみればなかなかボジオからの影響も濃いのでは、と改めて感じた次第。
まず、#2“A New Day”では、いつものフンワリギターに一瞬ニマっとさせられた後、懐かしのSynthaxeのソロ・・ここ重要ネ。
先生も気分的にはサックスなんやろなー、てな意識は汲み取れます。
ただ、音源が少々軽薄に聴こえてしまう為か、若干不安を覚える展開にいきなり面食らう訳で・・。
この後もSynthaxeがちょこちょこ出てくるんですが、これも大事なポイント。
#4“Star Gazing”の宇宙空間的なバッキング・・てか、展開そのものや、既に来日公演でもお披露目済みの#6“The Fifth”のベースソロ後半あたりでも使ってますね。
そして、#8“The Billows”では、先述した“Starr Z-Board”を起用しておりますが、音だけ聴いてるとSynthaxeと区別できませんネ。なかなか聴き応えもあります。
これら4曲のみ、面白い事に、チャドと先生の協働によるレコーディング&ミックスとなってます。
一方、上記を除く他の参加曲(#3,5,9,12,14)では一貫してギターで通しており、これらは第三者の手によるレコーディング&ミックスなんですね。
中でも#9“Monsieur Vintage”の展開は、先生には珍しくイスラミックなアプローチも垣間見られ、若干フラッシーな瞬間もあって、多分一押しかもです。
#3“Bent Bayou”も意外とエネルギッシュな感じでよろしいかと。(笑)
そして、残りのチャド自身のみ、あるいはCoxがメロディ担当の曲はチャド自身の手で処理されてるんです。
で、これらの事実は、果たして何を物語っているのか?
例の先生の新ソロ作フォーマットはもう随分前から3種類がその候補に挙がっている事が判ってます。
Gary夫+JimmyJohnson組、ErnestTibbs+JoelTayler組、そしてChad+Jimmy組、これらのマテリアルが相当貯まっていたと。
先生が'06年頃から来日公演を再開した折、真っ先に演ってた曲が先述した“The Fifth”で、当時“チャドの曲”と紹介されてたのが、今回のクレジットではチャド+ジミー+先生の共同名義となっているんですね。
同様に、上記の先生がSynthaxeやZ-Boardを併用した4曲のうち、#2以外はこの3名の共同名義です。
ここからは完全に勝手な想像なんで真に受けないように願います。(笑)
結局、何が云いたいかというと、この4曲こそ眠っていた先生の新作からのマテリアルじゃないのか?って事です。
それらに近年死蔵しているSynthaxeや'09年頃に一瞬浮上したZ-Boardが使われているあたりから、その4曲は'03~'09の間に既に録られていると思われます。
過去、チャドのソロではSynthaxeは一切使われていないことから、少なくとも'93年以前に録られたとは考えられません。そもそも音が全然違います。
また、追録の#3,5,9,12,14はギターで演っており、これらも3人の名義なんですね。
だから、最低でもチャド名義の#2“A New Day”のみは、結構早い時期(チャドの前作LegsElevenリリースの'03年から'09年までの間)には録られ、とりあえずチャド自身がソロ用に抑えてあったと。
そこへ来て、再婚したものの素寒貧となり新作リリースが思うように進まない先生を見かねて・・あるいは痺れを切らせて(笑)自身のソロ作へ組み込む事でこれらの音源を世に出そうとしたのでは?
曲のクレジットも自身で独占せず、ジミーを含めた共同名義にすることでバンドメイトへの義理立てと先生への金銭的援助にもなる、という思惑もあったかもしれませんネ。
・・いかがでしょうか?
こんな勝手な推測をして良いものかどうか判りません。
ただ、先日書いたゲイリー夫の一連の作品とこれだけ明暗を分けた理由も、こんな風に考えてみれば納得も行く気がするんですね。
・・先生に食い込む余地なく、ゲイリー後塵に帰す。(笑)
こうなると、噂の“Snakes&Ladders”は、おそらく、ゲイリー組+テイラー組の展開となる可能性が濃厚かもですね。
で、肝心のこの作品ですが、これはもちろんお勧めです。ご安心あれ。(笑)
(2013.04.10.追記)
2012年4月に邦盤が出てましたねェ・・気がつかなんだ。orz
しかしです、輸入盤にライナーと帯を付けて出してるだけですよん。
当然ボートラもありません。残念!
・・案の定、ベルアンティークからのリリースでした。
先生のファミリーの中でも結構古株で、Gary Husbandが次弟とすれば、確実に続く末っ子的な立ち居地に違いない存在であろうChad Wackerman(チャド・ワッカーマン)。
そんな彼のソロ第5弾が遂にリリースされました。
本作も自主レーベルを通じてのリリースとなっており、基本はCDBabyがメインの媒体とされているようです。
しかしながら、長男の先生絡みなのか、AbstructLogixからのプロモートの方が断然効果的なこともあってか、かく云う俺もそっちからのレコメンドでそのリリースを知った次第です。
・・この時期、ウチでフォローしてる数人の新作リリースが重なったってのもありますがネ。
それはさておき、この作品、久々の“ゴ~~~ル!”って感じですね。
カビラ風に“レインボ~!!”みたいな・・古いか。(笑)
・・かなり嬉しいッス。
personnel:
Chad Wackerman(d,per)
Allan Holdsworth(g,synthaxe,starr z-board)
Jim Cox(kb)
Jimmy Johnson(b)
上記から、ファミリーの中核に、チャドのブレーンを加えたカルテットと思いきや、基本はトリオなんです。
・・Allanが~ダメな~らCoxだこ~りゃ~♪みたいな。(笑)
後でも述べますが、多分この辺が今回の肝じゃないかと。
そして、使用機材にも注目すべきポイントが潜んでます。
先生のギアにある“Starr Z-Board”というニュー・ウェポンの存在。
実は、'09年初頭の某誌掲載インタヴューの中で、既にこの兵器の所有と使用に言及されてました。
イメージとしては、チューニングの異なる2本のラップ・スチールを並べて弾くような感じとの事ですが、なんか良く分りません。
ま、こんなモノというのは判るんですがネ・・どう捌くんだろ?
Starr Labs Z-board Z-B2
そして、こいつと並ぶSynthaxeの存在も・・。
tracks:
1.Glass Lullaby
2.A New Day*
3.Bent Bayou*
4.Star Gazing*
5.Edith Street*
6.The Fifth*
7.Waterways
8.The Billows*
9.Monsieur Vintage*
10.Rapid Eye Movement
11.Brain Funk
12.A Spontaneous Story*
13.Two For Ya
14.Invisible*
で、肝心のインプロ行きます、が、多分途中で脱線します。(笑)
本作は、端的に云うと“なんかうれし~!”てな感想が沸いて来る作品ではないかと。
ここもと単発の露出ばっかで非常に寂しい状況が続いて居た訳ですが、今回は違う。
所詮他人のリーダー作と言う事もあってか、作風や音質の一貫性なんてのまでは望めませんがネ。
らしい音が堪能できるだけでも感涙ものだし、実際それだけの音が詰まってるんで御座いますよ。
ちなみに、先生の参加曲は、上記*マーク付きの分です。
そして、メインであるチャドのタイコもこうやって聴いてみればなかなかボジオからの影響も濃いのでは、と改めて感じた次第。
まず、#2“A New Day”では、いつものフンワリギターに一瞬ニマっとさせられた後、懐かしのSynthaxeのソロ・・ここ重要ネ。
先生も気分的にはサックスなんやろなー、てな意識は汲み取れます。
ただ、音源が少々軽薄に聴こえてしまう為か、若干不安を覚える展開にいきなり面食らう訳で・・。
この後もSynthaxeがちょこちょこ出てくるんですが、これも大事なポイント。
#4“Star Gazing”の宇宙空間的なバッキング・・てか、展開そのものや、既に来日公演でもお披露目済みの#6“The Fifth”のベースソロ後半あたりでも使ってますね。
そして、#8“The Billows”では、先述した“Starr Z-Board”を起用しておりますが、音だけ聴いてるとSynthaxeと区別できませんネ。なかなか聴き応えもあります。
これら4曲のみ、面白い事に、チャドと先生の協働によるレコーディング&ミックスとなってます。
一方、上記を除く他の参加曲(#3,5,9,12,14)では一貫してギターで通しており、これらは第三者の手によるレコーディング&ミックスなんですね。
中でも#9“Monsieur Vintage”の展開は、先生には珍しくイスラミックなアプローチも垣間見られ、若干フラッシーな瞬間もあって、多分一押しかもです。
#3“Bent Bayou”も意外とエネルギッシュな感じでよろしいかと。(笑)
そして、残りのチャド自身のみ、あるいはCoxがメロディ担当の曲はチャド自身の手で処理されてるんです。
で、これらの事実は、果たして何を物語っているのか?
例の先生の新ソロ作フォーマットはもう随分前から3種類がその候補に挙がっている事が判ってます。
Gary夫+JimmyJohnson組、ErnestTibbs+JoelTayler組、そしてChad+Jimmy組、これらのマテリアルが相当貯まっていたと。
先生が'06年頃から来日公演を再開した折、真っ先に演ってた曲が先述した“The Fifth”で、当時“チャドの曲”と紹介されてたのが、今回のクレジットではチャド+ジミー+先生の共同名義となっているんですね。
同様に、上記の先生がSynthaxeやZ-Boardを併用した4曲のうち、#2以外はこの3名の共同名義です。
ここからは完全に勝手な想像なんで真に受けないように願います。(笑)
結局、何が云いたいかというと、この4曲こそ眠っていた先生の新作からのマテリアルじゃないのか?って事です。
それらに近年死蔵しているSynthaxeや'09年頃に一瞬浮上したZ-Boardが使われているあたりから、その4曲は'03~'09の間に既に録られていると思われます。
過去、チャドのソロではSynthaxeは一切使われていないことから、少なくとも'93年以前に録られたとは考えられません。そもそも音が全然違います。
また、追録の#3,5,9,12,14はギターで演っており、これらも3人の名義なんですね。
だから、最低でもチャド名義の#2“A New Day”のみは、結構早い時期(チャドの前作LegsElevenリリースの'03年から'09年までの間)には録られ、とりあえずチャド自身がソロ用に抑えてあったと。
そこへ来て、再婚したものの素寒貧となり新作リリースが思うように進まない先生を見かねて・・あるいは痺れを切らせて(笑)自身のソロ作へ組み込む事でこれらの音源を世に出そうとしたのでは?
曲のクレジットも自身で独占せず、ジミーを含めた共同名義にすることでバンドメイトへの義理立てと先生への金銭的援助にもなる、という思惑もあったかもしれませんネ。
・・いかがでしょうか?
こんな勝手な推測をして良いものかどうか判りません。
ただ、先日書いたゲイリー夫の一連の作品とこれだけ明暗を分けた理由も、こんな風に考えてみれば納得も行く気がするんですね。
・・先生に食い込む余地なく、ゲイリー後塵に帰す。(笑)
こうなると、噂の“Snakes&Ladders”は、おそらく、ゲイリー組+テイラー組の展開となる可能性が濃厚かもですね。
で、肝心のこの作品ですが、これはもちろんお勧めです。ご安心あれ。(笑)
(2013.04.10.追記)
2012年4月に邦盤が出てましたねェ・・気がつかなんだ。orz
しかしです、輸入盤にライナーと帯を付けて出してるだけですよん。
当然ボートラもありません。残念!
・・案の定、ベルアンティークからのリリースでした。
せめて“切り込み隊長”くらいでご勘弁を。(笑)
とりあえずまだ出たばっかなんで、そのうちタワーなんかでも扱うと思いますよ。
邦盤リリースも、ベルアンティークあたりが食いつきそうな気がしてます。
>来日時
・・来ますかね?
もう無いのですか・・まさに栄枯盛衰かくの如し、ですね。
尼でもそのうち出るでしょう。邦盤だってどこかが出すんじゃないかな。
詳しいアナウンスがないので何ともですが、素材自体はかなり貯まってるみたいですよ。
Snakes&Ladders・・黙ってリリースを待つとしますか。(笑)
さすがアラン研究の第一人者だけのことはあります、レビュー見ただけでさっさと聴きたくなりました(笑)
で、調べたらItunes Storeのほうで全曲サンプルが聴けるのですね。
相変わらず先生の色っぽくも力強い音色が健在で一安心、というか全く衰えていないのはさすがです。
私は海外サイトで購入というのは苦手なので、輸入代行で購入手続き済ませました。意外と良心的な手数料だったし。
アマゾンでもMP3ダウンロード販売しかしてないんですよね。データではなくブツで手にしないと安心しない私にはちょっと不便。
あと、
>真に受けないように願います
真に受けました(笑)
いやあ、この推理真実じゃないですか?
ぜひ来日時にでも確認を(笑)
CMPが無くなってから随分と経ちますよね。。。
せめてアマゾンで購入可能にして欲しいです。
読みごたえあります。是非入手したくなりました。推理の部分も創造が膨らみます。是非どこかの雑誌でインタビューを組んでほしい。
しかしですね、新作収録候補曲をここで放出していてはネタがなくなっちゃうんじゃないかと心配してしまいます。
大丈夫なんですか。>先生