D9の響き

Guitarを肴につらつらと・・

Reach the Beach('83)/ the FIXX

2008-02-10 23:05:07 | band
ギターモノも色々あります。
ソロ弾き倒し系が無論カッチョええのですが、本日はバッキングというかカッティングの素敵なヤツを選んでみました。
イギリスのニューウエイヴ世代のバンドthe FIXX(ザ・フィクス)が'83年に発表した2nd作“Reach the Beach”です。

今にして思えば、結構昔のバンドだったんだなぁと、改めてサウンドの新しさに驚かされますネ。
当時、巷ではニューロマンティックスなんてジャンルがもてはやされてましたね。

彼らは前身のバンドを'80年頃に結成後、様々な経緯を経て'82年にバンド名を現在の名に変え1st作“Shuttered Room”で再デヴューし、“Stand Or Fall”でいきなりブレイクしたようです。
私はこの1st作は未聴で、2nd作しか聴いてなかったりしますが、作品の傾向としてはどうも同じ路線だったようですね。
なんせ、この2枚をプロデュースしたRupert Hine(ルパート・ハイン)に興味を持ってこいつを聴いたという記憶があります。

面子はベースのみコロコロ替わってますが、当時はこんな感じ。
驚いたことに、彼らはまだ現役でした・・しかもベース以外は未だに不動です。

personnel:
Cy Curnin(vo)
Jamie West-Oram(g)
Adam Woods(d,per)
Rupert Greenall(kb)
Alfie Agius(b on#1,4,8)
Dan K.Brown(b on#2)


【upper left to lower right:Curnin,West-Oram,Woods,Greenall】

この作品を収録中に、アルフィー・アジウスが脱退し、ダン・K・ブラウンに交代したようです。
アルフィーは調べてもあまりメジャーな作品には参加してないようですが、Curved AirのSonja Kristinaのソロに参加してたり、Teardrop Explodesってバンドに名を見る程度でしょうか。
フレットレスでビヨビヨ伸ばしながらスラップもかましたり結構曲者ですね。
ダンはよく分かりませんが、'91年までメンバーだったので初期のライヴ映像で姿は確認できるようです。
やはりタイプとしてはアルフィーと同じような感じかな。

ま、ベースはともかく、やはりこのバンドのサウンドはギターのジェイミー・ウエストオーラムのギターに尽きるのではないでしょうか。
サイ・カーニンのヴォーカル&パフォーマンスやルパート・グリーナルの多彩なシンセプレイも確かに素敵ですが、やはりこのギターが抜きん出て素晴らしいと思います。
ジェイミーはおそらく'54年生まれで現在53歳だそうです。
彼のギターの持ち味は、切れの良いコードカッティングと、U2のジ・エッジに並ぶ程の空間系バッキング構築技術の高さにあると思います。
パキパキからブヨブヨまで(?)多彩なサウンドが気持ちよいといいましょうか。
シンセやフレベまたはシンベなどとの相性のよさも手伝い、エレクトロポップに紛うほどシンセ寄りのサウンドを創りあげています。
そして、コードワークを生かしたソロやオブリなんかもまたカッチョええんですよ・・ク~って感じ。(笑)

で、曲はこんな感じ。

tracks:
1.One Thing Leads To Another
2.The Sign Of Fire
3.Running
4.Saved By Zero
5.Opinions
6.Reach The Beach
7.Changing
8.Liner
9.Privilege
10.Outside

bonus tracks(expanded edition 2003)
11.Saved By Zero(extended version)
12.One Thing Leads To Another(extended version)
13.Deeper And Deeper(long version of the cinema“Street of Fire”soundtrack tune)
14.Going Overboard(b-side tune for single EP“Saved By Zero”)

やはり一押しは#1“One Thing Leads To Another”でしょうね。
このギターは一度聴けば耳に残る音でしょう。
シャキシャキ感が抜群のギターで、曲としても最高のキラーチューンです。
・・今聴いてもカッチョ良いスネ!

#4“Saved By Zero”もポップで耳障りが良い曲じゃないでしょうか。
シングルとしてはコチラが先だったようですね。

ついでにボートラですが、映画“ストリート・オヴ・ファイヤー”のサントラでも使われた“Deeper And Deeper”です。
このアルバムの翌年に出した曲のようですが。
・・ちょっとU2ぽいですかね?

それと、空間系の曲として#10“Outside”も推しておきたいですネ。
・・次点かな・・こんな曲も結構好きなんですよね。
少しアジアンでモンゴルの草原を駆け抜けるチンギスハーンみたいなイメージが沸いてきます。
ギターで馬の嘶くようなイメージを感じさせてくれますが、実際はどんなつもりで弾いてたのかな?
この曲のライヴ映像があるのですが・・なんとジェイミー、Ibanezのアランホールズワースモデルと同系列型のギター弾いてます。
・・なんかちょっと嬉しいです。(涙)








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4 コメント

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カッコイイ! (桃猫)
2008-02-11 18:06:59
おぉ~懐かしい!!発売当初、なんてカッコいいカッティングなんだろうとワクワクしたものです。ギタリストも何タイプか居て、センスの良いタイプとゴリ押しだけのギターなど、いろいろですが、これは前者のタイプかな。それにしても、過去の掘り出し物、これは今でも十分にイケてますね。音楽シーンが在る意味、手詰まりになってくると、むかしの遺産(笑)がミョーに再評価されそうです。
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桃猫様 (elmar35)
2008-02-11 21:04:05
コメントありがとうございます。
懐かしいでしょ!
最近懐具合も芳しくないせいか(笑)昔のモノに目が行き勝ちなんですよ・・トホホですが。
ただ、良く聴きなおすってのは必要じゃないかって良く感じます。
意外と見落とし(聴き落とし?)ってのもありますしね。
これは確かに掘り出し物でしたね。(笑)
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ほほほ (sorapapa)
2008-02-13 01:46:47
ジェイミー懐かしいですねえ。ギタマガも当時イチ押しで特集組んでました。エフェクターって使う人のセンスで全然違いますからねえ。彼はカッコ良かったなあ。この作品は未聴ですが、シフンクスのジャケのヤツともう一枚位をよく聴いた覚えがあります。探してみよっと(笑)
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sorapapa様 (elmar35)
2008-02-13 22:22:58
コメントありがとうございます。
記事には書かなかったけど、ジェイミーってそうそう、エフェクター処理にも特筆すべきものがある方ですね。
それがちっとも変態チックじゃなく自然なのが凄いと思います。
もちょっと弾けててもいいかもと思うのですがネ。
・・こいつも是非お聴き下さい。(笑)
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