
Steve Vai and String Theories
Live At The State Theater -Minneapolis,MN Sep.19'07
邦題“ワイルド・シング”
Steve Vai(スティーヴ・ヴァイ)の実験的にして最強かもしれないバンド形態のライヴが映像化されました。
およそ2年前ののライヴということになります。
CD版では1曲のみ新録曲が追加されているようですが、どうでもよさげですね。
・・映像には敵いっこありませんからネ。
実験的というのは、従来シンセで代用されるストリングスと、バッキングあるいはハモリのソロギターパートをヴァイオリン2本に置き換えた構成であるという点です。
ブライアン・デピュとアン・マリー・カルフーンという超絶系の逸材達がその新兵器です。
彼らがシンセも弾けるというのも大きな武器になったようですしね。
オーケストレーションとしてではなく、ギターの音色にマッチし得る音源としてヴァイオリンを選択したというのが大きなポイントなのだそうです。
しかも、保険としてセカンドギターに名手デイヴ・ウィナーをも配し、リズムコアには野獣ドラマーのジェレミー・コルソンと、旧知のグルーヴァであるブライアン・ベラーらを招聘してます。
あと、ツアー中のオープニングアクトでもあるザック・ヴェイジンガーが数曲にラップスチールで補強として参加してます。
personnel:
Steve Vai(g,vo)
Alex DePue(el-Violin,kb)
Bryan Beller(b)
Jeremy Colson(d,per,cho)
Dave Weiner(g)
Ann Marie Calhoun(violin,kb,cho)
Zack Weisinger(lap steel)
しかし、この面子でのアジア・ツアーが組まれなかったというのは実に残念。
とりあえず、この凄い映像を観て我慢ということですかね。(笑)
今回の選曲に関しては、おそらくこのフォーマットに合致しやすげな曲ありきで決められたと考えるべきなのでしょう。
ヤンギの本年11月号に掲載されていたヴァイのインタヴューをも参考に、各曲の出典についても以下に纏めてみました。
意外や意外“Fire Garden('96)”からのチョイスが目立ちます。
“The Elusive Light And Sound Vol.1”からのは、いわゆるサウンドトラックで使用した曲の引用ということのようですね。
ショウのオープニングは、元々の曲を分解して2曲にリメイクしたモノのようです。
tracks:
【disk1】
1.Paint Me Your Face [a part of“Now We Run”:The Elusive Light And Sound Vol.1('02)]
2.Now We Run [The Elusive Light And Sound Vol.1('02)]
3.Oooo [Ultra Zone('99)]
4.Building The Church [RealIllusins:Reflections('05)]
5.Tender Surrender [Alien Love Secrets('95)]
6.Band Intros [introducing the members]
7.Fire Wall [RealIllusins:Reflections('05)]
8.The Crying Machine [Fire Garden('96)]
9.Shove The Sun Aside [Shove The Sun Aside('05)/Dave Weiner]
10.I'm Becoming [Sound Theories VolⅠ&Ⅱ('07)]
11.Die To Live [Alien Love Secrets('95)]
12.Freak Show Excess [RealIllusins:Reflections('05)]
13.Apples In Paradice [New Song]
14.All About Eve [Fire Garden('96)]
15.Gary 7 [New Song]
16.Beastly Rap [Vai Talks with Colson]
17.Treasure Island [New Song]
18.Angel Food [Fire Garden('96)]
19.Earthquake Sky [Colson's solo]
【disk2】
20.The Audience Is Listning [Passion and Warfare('90)]
21.The Murder [Fire Garden('96)]
22.Juice [Alien Love Secrets('95)]
23.Whispering A Prayer [Alive In An Ultra World('01)]
24.Taurus Bulba [Fire Garden('96)]
25.Liberty [Passion and Warfare('90)]
26.Answers [Passion and Warfare('90)]
27.For The Love Of God [Passion and Warfare('90)]
bonus Materials:
Band Interviews & Behind The Scenes
Jemini Distortion Demonstration
例によって、どこが凄いかなど指定できる訳もなく、敢えて“全篇見所満載”と言う他ないですね。
全体が若干長めなので、通しで観るとグッタリしちゃいそうですが、映像には特殊効果を多々加えてあり、噴き出し文字なども散りばめられてたりと、飽きないよう工夫もされてます。
・・なんせ、画がめっちゃカッチョエエです。
アレンジ面では、当然ギター・オリエンテッドながら、本来ナイーヴな音色で攻めてみたかった部分にヴァイオリンを使ったり、3本以上でハモリたかったメロディを生で再現できたりなどと、ヴァイの遣りたい放題に出来てるというのが凄いといいましょうか。
ヴァイオリンをフィドルとして用いるのではなく、あくまで準ギター的、あるいはストリングス的に位置づけているのが、独創的ですね。
例えになるかどうか分りませんが、Dream Theater(ドリーム・シアター)が“Score”で用いたオーケストラの位置づけに、意味合いとしては近いものを感じました。
同期音源も多用してるようですが、恐ろしいほどドンピシャなタイミングで入ってるんですね、これが。
ヴァイのプレーも、手元だけでなく体全体の動きが余す所なく捉えられています。
例えば、アーミングのタイミングや方法にもギターの重みを上手く利用しながらアクションの一部に昇華しているなど、ヴィジュアル面でのノウハウなんてのも参考になるかもです。
でも、真似しようとしても、多分同じような音が出るはずもありませんでしょうが、ネ。(笑)
その他、特筆すべきはコルソンのドラム。
まるで鞭のように撓り捲くる腕の動きと驚異的なヤツの持久力には、驚きを通り越して呆れ返ってしまうほどです。
・・限度が全く感じられません、凄すぎ。
で、敢えて一押しを選ぶとすれば、やっぱ“Whispering A Prayer”かな・・。
・・美しすぎますね、これは泣ける。
私が思うに、“Live at The Astria London”を観るなら、まずコッチじゃないでしょうか。
非日常的というか偏執的な音楽を好まれる方には、絶対コッチでしょう。
Zappaの継承者として、多分Dweezilよりもずっと分がありそうです。
・・でも、この作品、充分ノーマルなんですけどネ。(笑)
ほんとに凄いんで、是非ご覧下さい・・安価な輸入盤で充分ですョ。
Live At The State Theater -Minneapolis,MN Sep.19'07
邦題“ワイルド・シング”
Steve Vai(スティーヴ・ヴァイ)の実験的にして最強かもしれないバンド形態のライヴが映像化されました。
およそ2年前ののライヴということになります。
CD版では1曲のみ新録曲が追加されているようですが、どうでもよさげですね。
・・映像には敵いっこありませんからネ。
実験的というのは、従来シンセで代用されるストリングスと、バッキングあるいはハモリのソロギターパートをヴァイオリン2本に置き換えた構成であるという点です。
ブライアン・デピュとアン・マリー・カルフーンという超絶系の逸材達がその新兵器です。
彼らがシンセも弾けるというのも大きな武器になったようですしね。
オーケストレーションとしてではなく、ギターの音色にマッチし得る音源としてヴァイオリンを選択したというのが大きなポイントなのだそうです。
しかも、保険としてセカンドギターに名手デイヴ・ウィナーをも配し、リズムコアには野獣ドラマーのジェレミー・コルソンと、旧知のグルーヴァであるブライアン・ベラーらを招聘してます。
あと、ツアー中のオープニングアクトでもあるザック・ヴェイジンガーが数曲にラップスチールで補強として参加してます。
personnel:
Steve Vai(g,vo)
Alex DePue(el-Violin,kb)
Bryan Beller(b)
Jeremy Colson(d,per,cho)
Dave Weiner(g)
Ann Marie Calhoun(violin,kb,cho)
Zack Weisinger(lap steel)
しかし、この面子でのアジア・ツアーが組まれなかったというのは実に残念。
とりあえず、この凄い映像を観て我慢ということですかね。(笑)
今回の選曲に関しては、おそらくこのフォーマットに合致しやすげな曲ありきで決められたと考えるべきなのでしょう。
ヤンギの本年11月号に掲載されていたヴァイのインタヴューをも参考に、各曲の出典についても以下に纏めてみました。
意外や意外“Fire Garden('96)”からのチョイスが目立ちます。
“The Elusive Light And Sound Vol.1”からのは、いわゆるサウンドトラックで使用した曲の引用ということのようですね。
ショウのオープニングは、元々の曲を分解して2曲にリメイクしたモノのようです。
tracks:
【disk1】
1.Paint Me Your Face [a part of“Now We Run”:The Elusive Light And Sound Vol.1('02)]
2.Now We Run [The Elusive Light And Sound Vol.1('02)]
3.Oooo [Ultra Zone('99)]
4.Building The Church [RealIllusins:Reflections('05)]
5.Tender Surrender [Alien Love Secrets('95)]
6.Band Intros [introducing the members]
7.Fire Wall [RealIllusins:Reflections('05)]
8.The Crying Machine [Fire Garden('96)]
9.Shove The Sun Aside [Shove The Sun Aside('05)/Dave Weiner]
10.I'm Becoming [Sound Theories VolⅠ&Ⅱ('07)]
11.Die To Live [Alien Love Secrets('95)]
12.Freak Show Excess [RealIllusins:Reflections('05)]
13.Apples In Paradice [New Song]
14.All About Eve [Fire Garden('96)]
15.Gary 7 [New Song]
16.Beastly Rap [Vai Talks with Colson]
17.Treasure Island [New Song]
18.Angel Food [Fire Garden('96)]
19.Earthquake Sky [Colson's solo]
【disk2】
20.The Audience Is Listning [Passion and Warfare('90)]
21.The Murder [Fire Garden('96)]
22.Juice [Alien Love Secrets('95)]
23.Whispering A Prayer [Alive In An Ultra World('01)]
24.Taurus Bulba [Fire Garden('96)]
25.Liberty [Passion and Warfare('90)]
26.Answers [Passion and Warfare('90)]
27.For The Love Of God [Passion and Warfare('90)]
bonus Materials:
Band Interviews & Behind The Scenes
Jemini Distortion Demonstration
例によって、どこが凄いかなど指定できる訳もなく、敢えて“全篇見所満載”と言う他ないですね。
全体が若干長めなので、通しで観るとグッタリしちゃいそうですが、映像には特殊効果を多々加えてあり、噴き出し文字なども散りばめられてたりと、飽きないよう工夫もされてます。
・・なんせ、画がめっちゃカッチョエエです。
アレンジ面では、当然ギター・オリエンテッドながら、本来ナイーヴな音色で攻めてみたかった部分にヴァイオリンを使ったり、3本以上でハモリたかったメロディを生で再現できたりなどと、ヴァイの遣りたい放題に出来てるというのが凄いといいましょうか。
ヴァイオリンをフィドルとして用いるのではなく、あくまで準ギター的、あるいはストリングス的に位置づけているのが、独創的ですね。
例えになるかどうか分りませんが、Dream Theater(ドリーム・シアター)が“Score”で用いたオーケストラの位置づけに、意味合いとしては近いものを感じました。
同期音源も多用してるようですが、恐ろしいほどドンピシャなタイミングで入ってるんですね、これが。
ヴァイのプレーも、手元だけでなく体全体の動きが余す所なく捉えられています。
例えば、アーミングのタイミングや方法にもギターの重みを上手く利用しながらアクションの一部に昇華しているなど、ヴィジュアル面でのノウハウなんてのも参考になるかもです。
でも、真似しようとしても、多分同じような音が出るはずもありませんでしょうが、ネ。(笑)
その他、特筆すべきはコルソンのドラム。
まるで鞭のように撓り捲くる腕の動きと驚異的なヤツの持久力には、驚きを通り越して呆れ返ってしまうほどです。
・・限度が全く感じられません、凄すぎ。
で、敢えて一押しを選ぶとすれば、やっぱ“Whispering A Prayer”かな・・。
・・美しすぎますね、これは泣ける。
私が思うに、“Live at The Astria London”を観るなら、まずコッチじゃないでしょうか。
非日常的というか偏執的な音楽を好まれる方には、絶対コッチでしょう。
Zappaの継承者として、多分Dweezilよりもずっと分がありそうです。
・・でも、この作品、充分ノーマルなんですけどネ。(笑)
ほんとに凄いんで、是非ご覧下さい・・安価な輸入盤で充分ですョ。
いつの間にか記事を沢山アップされていて驚くと共に安心しました。
これからも好きな音楽を楽しんで、ブログを続けていって下さいね
スティーヴ・ヴァイのDVDが出ていたんですね。
今まで観たのはどれも良かったですし、これもほんとに良さそうですね。
ヴァイオリンを取り入れたバンドでの演奏、凄く惹かれます。
野獣ドラマーさんはG3でご一緒していた方ですね。
輸入版なら何とか手が出そうですので、
スキを見てポチっといってみたいと思いますwww
少し休んでおりました。
このDVD、インタヴューが最後に入ってます。
あと、ライヴ中の解説談話なんぞもね。
最低限の投資で、ライヴだけお楽しみ頂ければよろしいかと存じます。(笑)