沼まで
沼はうっすらと水を湛えて
静かに沈んでいる
水鳥の足跡が僅かに残っているあたりから
見えない地下への階段があることを
しめしていて、その深さも
行きつく先も
想像するしかないのだけれど
沼のほとりから
いまだにかえららないひとがいることも
事実だと聞いた
ロンドンの地下鉄
ピカデリー線サーカス駅の階段は
どこまで行っても
乗車口に着かないほどの
深い沼だ
不確かな記憶には
やさしい朝の陽射しもとどかず
沼のほとりに立って
永遠に届かない
あしたの光!
を、
待つ鼠もいる
沼はうっすらと水を湛えて
静かに沈んでいる
水鳥の足跡が僅かに残っているあたりから
見えない地下への階段があることを
しめしていて、その深さも
行きつく先も
想像するしかないのだけれど
沼のほとりから
いまだにかえららないひとがいることも
事実だと聞いた
ロンドンの地下鉄
ピカデリー線サーカス駅の階段は
どこまで行っても
乗車口に着かないほどの
深い沼だ
不確かな記憶には
やさしい朝の陽射しもとどかず
沼のほとりに立って
永遠に届かない
あしたの光!
を、
待つ鼠もいる