え~・「掃除好き」と題して書きます。お付き合い宜しくお願いします。
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え~・掃除。と言いますと、昔からお爺さんお婆さんから「しっかり雑巾しぼって・・」とか、父母よりは「部屋の隅々まで掃くのよ」とか・・言われ躾られてきました。
小学生の頃は、学校の廊下を競争して雑巾掛けしたものでした。雑巾を絞らないで床をビチャビチャにすれば、先生ところか、怖い同級生の女の子からも叱られたものです。
そんな躾は日本中で行われ戦後日本経済発展の礎になった訳です。
一時評判になった映画「学校の怪談」でも掃除は隠れたテーマとして扱われてもいました。
最近ではどうでしょう。「雑巾掛け」なんて言葉、聞きませんよね。
然し、日本人の掃除好きは不滅のようです。と、言いますのも・・
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え~・最近の明るいニュースの中でも、特に大きく扱われたニュースに『富士山文化遺産登録』ってのがありました。日本を象徴する富士山が世界遺産に・・という明るい話でした。
反面、鎌倉が申請した『鎌倉文化遺産』は落選。というチョットがっかりしたニュースも同時に入って来ました。
富士山が文化遺産に登録。さあ、山梨県の知事さん、お膝元の吉田町、河口町の町長さん達は大喜びで、『これからどうやって多くの観光客を迎えようか?』、『どうやって山梨をアピールしようか?』って、早くもソロバンならぬ計算機を動かしているようです。
静岡は?というと、意外や意外、余り喜んではいないようでしたね?
それはそうでしょう。
日本三景の一つと呼ばれる『三保の松原』は、『富士山文化遺産連合登録』から外されてしまったからですよ。市長さんは『ガッカリ』です・・って表明してましたもんね^^
それで私は考えたんですよ。何を??って。で、春ちゃんと話したんですよ・・
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「おい、富士山と言えば以前『自然遺産』で登録申請したけれど却下されたんだろう?」
「え~?そんな事あったっけ?」
「おう、あったんだよ」
「ところでさ春ちゃん、麓にあるお浅間さんが、文化遺産登録に躍起になっていたのは知ってたかい?」
「おう、それは俺でも知ってた知ってた」 「もうテレビなんかで神主さんが一生懸命説明してたしな~」
「そうだったよな~」 「神主さんの気持ちが神様を動かしたのかね~?」
「いやいや、神様は動かなかったと思うよ^^・ 三保の松原と鎌倉に悪いもの・・」
「そうだよな~・そうだよな~・不公平だよな~」
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「ところでな~春ちゃん、自然遺産と文化遺産、どっちが偉いんだい?」
「おう、何んで偉さで測るんだよ・・」 「偉さとかおバカさんとかじゃ~あなくて・・ウンだろう?」
「?そうかい・ウンかい?」
「それに夏ちゃん、あのな、自然遺産登録で落選して文化遺産登録で合格だよ・・分るかい??」 「分れよな? 落選させた・・自然遺産の方が偉いに決まってるじゃ~ないか・」
「ん? そんなものかな~~」 (ここでわたしが夏ちゃんてわかりましたよね)
「そうにきまってら~・自然遺産の方が偉いんだ!」
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「おう、そうだな、春ちゃんの言うとおりだ。 自然遺産の方が偉いんだよな~」 「自然には勝てないものな~・」 「だけどさ~・何で三保の松原をバッサリ切っておいて、知事さんや町長さん、お浅間さんが大喜びするのかな~~??」
「考えてもみなよ・そりゃ^懐に金がしこたま入って来るからだろう??へへ」
「いやいや・オレッチには入って来ないぞ・だって、新幹線が通過しちゃうもんな」
「夏ちゃん・儲ける事は考えない方が利口っていうもんだ。考えちゃいけないよ」
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「ところで春ちゃん、自然の方が偉い。って言ったよな~」 「それじゃあさ~・お浅間さんはどうなってるんだい??」
「ん?・何の事だい」
「だってさ~・お浅間さんといえば、富士山の頂上に社を構えて富士山を祭っているんだろう?」
「そうだよ。富士山といや~、那智熊野、大山、出羽三山と並んで、山岳信仰のメッカだよ・」 「その富士山をお祭りしているのが、お浅間さんだ!」
「オカシイじゃ~ないか、春ちゃん。」 「山岳信仰といえば自然崇拝だぞ? 違うかい??」
「あれっ? そうだなオカシイな。お浅間さんは、文化じゃないな~」 「ん、建物は文化か~~??」 「ん、やっぱり・・・おかしいな~」
「そうだろう~、富士浅間神社さんが文化遺産を祭るなんてありえないよな~~」
「夏ちゃん、おれもそう思う。そう、思う事にする」 「じゃあ・何であんなに一生懸命だったんだろう?」
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(暫し考える)
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「春ちゃん、わかったぞ、お浅間さんが富士山を文化登録にしたい気持ちが・・」
「おいおい、ちゃんと説明して呉れよな」
「あのな、今、テレビなんとかで、富士山のゴミの問題がやたら出るだろう・入山料を取るとかどうとかの~」 「多分それだよ」
「夏ちゃん、言う事が良く分らない、分るように説明してみてくれや」
「あのな春ちゃん、ゴミってのは、人間が出すものだろう。人間が作ったもので邪魔になったのがゴミだろう」 「それにさ、今、世界中でゴミ問題を騒いでいるじゃん」 「核燃料の最終ゴミは??とか、中国ではゴミを川に垂れ流し。とかいうじゃん??」
「いやいや夏ちゃん、富士山の文化登録と随分話の桁が違うようだけれどな??」
「いや、良く聞いとくれよ。ゴミはゴミさ」 「ゴミは文化のバロメーターとも言われるんだぜ・」 「人間が捨てるゴミが、余りにも多いんで、富士山を『文化遺産』に登録したんだよ」
「夏ちゃん、それじゃ、世界中の文化遺産がゴミの問題かい??」
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「ここんところを良く聞いてくれよ」 「日本人が出すゴミは特別なんだよ。しかも、それが富士山となりゃ~・それは・文化遺産として登録するのには、大威張りよ」 「三保の松原と砂浜を守る為のテトラポットなんぞ、人間が考え出した文化のレベルじゃあ~ないんだよ」
「おい、ちょいとだいぶ頭に来るね。富士山のゴミの方が文化度が高いだと~~?」
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「考えてもやんなよ。お浅間さんはな、富士宮と吉田の両方にあっていわば富士山をグルリとしめ縄張っているんだよ」 「富士山に落ちているゴミは私共で処分します。って具合に頑張っているんだよ。」
「???」 「あれりゃ、何かおかしな具合になってきたね~」
「そうそう・おかしいんだよ」 「鼻からおかしいんだよ」 「富士山がゴミ文化とは、全くおかしいんだよ」
「そのうちな・落ちているゴミ掃除して、頂上のお釜に溜め込むんじゃないのかい??お浅間さんは・・」
「おいおい、日本人の掃除好きとは大分話が違うと思うけれどな~」
「いやいや、日本人は掃除が好きだからゴミを散らかすんだよ・わかるか~~?」 「その内な~、お釜にゴミが一杯になった頃、富士山が爆発したりしてね・・」 「悪い冗談だがよ~~・そうしたらゴミも遠くまですっ飛んで、日本中あちこちで、大掃除が・・又、始まる・」
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最近の日本人、掃除をしなくなったけれど、本来、掃除大好き民族日本人の為に・富士山は文化遺産に登録された。って事です。
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おしまい。
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2013.05.06
清水サーモン 筆。
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