どうして日本人は英語が話せないのか?
日本の英語教育を体験した人、あるいは市販の英会話本でもお馴染みの「動詞変化表」がある。
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現在形 過去形 原形 現在分詞 過去分詞
am,are,is was,were be being been
do,does did do doing done
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一方、私が提唱する「動詞変化表」は以下の通りだ。
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現在形 過去形 原形 ing形 ed形
am,are,is was,were be being been
do,does did do doing done
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現在形と過去形は「時制」を表し、原形,ing形,ed形の3つは「非時制」を表す。つまりこれらの3つは文の時制とは別物だということだ。
次の2つの文を見て下さい。
I have done it. それをしたことがある
この表現をitを主体(主語) にした表現は以下のようになりこれは受身形だ。
It is done my me. それは私によって行われる
今まで執拗に述べてきたように英語はbe動詞と一般動詞の2つの系列で成り立ってるということを思い出して欲しい。つまり私が提唱する「動詞変化表」でのed形は現在完了形と受身形で使われるということだ。
ただし、断っておきたいのは受身表現はbe動詞系列での表現であり、完了形はbe動詞と一般動詞の2つの系列がある。
I have ever been here. かつてここにいたことがある
I have ever done it. それをしたことがある
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【今日の学習】
PART 3 ネイティブの子どもはどのようにして表現を拡大するか?
~5つの動詞フレーズを使って~
CHAPTER 3 ed形動詞フレーズを使いこなす
~ネイティブは受身形や完了形をどうとらえているか~
● ed形動詞フレーズの意味
to+原形動詞フレーズが未来的なイメージ持つ行為や状態を表し、ing形動詞フレーズが継続的で能動的な状態を表すことはすでに述べた。
このed形動詞フレーズは、「~したこと」「~であったこと」など「頭に描いた過去の行為や状態」を表し、一方で「~されて」と「受動的な状態」を表す場合がある。前者は名詞的な意味、後者は形容詞的な意味で使われる。文法的に言えば、前者は完了形、後者は受身形と呼ばれるが、ここでもed形動詞フレーズも「ひとまとまりの行為や状態」を表すこととに何ら変わらない。
[ed形動詞フレーズの2つの意味]
■ 完了形
「~したこと」「~であったこと」 過去の行為や状態を表す
I have just drunk milk.
私はちょうど持つ ミルクを飲んだことを
→ 私は、ちょうどミルクを飲んだところです
■ 受身形
「~されて」 受動的な状態を表す
The milk was drunk by me.
そのミルクは存在した 私に飲まれて
→ そのミルクは、私に飲まれました
(そのミルクは私が飲みました)
[1] ed形動詞フレーズをVO感覚として使って
● 過去の行為や状態を表すed形動詞フレーズ
対話者間で、次のようなワンフレーズだけでの会話がなされることがある。
Mom: Kathy, Drunk milk yet?
キャシー、もうミルクを飲んだの?
Kathy: Yes. I have already (drunk milk).
うん、私、もうミルクを飲んだよ
Kathy: Sorry. Not yet (drunk milk).
すみません、私、まだ飲んでいません
これは、まさにDrinking milk?「ミルクを飲んでるの?」と同じ感覚の表現だ。
もちろんこのdrunk milkは、ed形動詞フレーズであり、意味は「~したこと」といった過去のイメージを持った行為を表す。またこのフレーズ自体には時制の感覚はなく、時制は動詞 have[has] や had が担うことになる。
つまり完了形とは、動詞 have[has] や hadがed形動詞フレーズを目的語にとるものだ。したがって学校英語のように、have[has]+過去分詞として動詞の変化形ととらえるのは少なくとも英語の発想ではなく、日本独特の読解用のものだ。
ちなみに同じ have が to+原形動詞フレーズをとる場合と、ed形動詞フレーズをとる場合を比べてみると、その未来的なイメージと過去のイメージの差がわかる。
(have+原形動詞フレーズ to drink milkは未来のイメージ)
I have to drink milk.
私は持っている (これから)ミルクを飲むことを
私は、ミルクを飲まなければならない
(have+ed形動詞フレーズ drunk milkは過去のイメージ)
I have (just) drunk milk.
私は(ちょうど)持っている (過去に)ミルクを飲んだことを
私は、(ちょうど)ミルクを飲んだところです
● 完了形で用いられる副詞で意味が多様に !
現在完了形には、過去のひとまとまりの行為や状態を現在の時点で「持っている」ということだが、大きく分けて「完了・結果」「経験」、そして「継続」という3つの用法がある。
これらの用法を区別するには、下にあげたような副詞や副詞句に注目したら簡単に理解できる。
1. 完了・結果を表すもの
just (ちょうど)、already (すでに、もう)
yet (疑問文で「もう」,否定文で「まだ」)
2. 経験を表すもの
ever (かつて)、never (一度も~ない)、before (以前に)
often (しばしば)、twice (二度)、three times (三度)
many times (何度も)、How many times (何回?)、
How often (何回?)
3. 継続を表すもの
for ~ (~の間)、 since ~ (~以来)、
How long ? (どのくらいの期間?)
以下の【イメトレNo.67】から【イメトレNo.69】には、それぞれの用例をあげておいた。
【イメトレ No.57】
ed形動詞フレーズを導くファンクションフレーズ (1)
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現在完了形「完了・結果」を表すもの
(1) The plane has just arrived.
その飛行機がちょうど到着しました
(2) News of a traffic accident has just come in.
交通事故のニュースが今入ってきました
略
※ (6)は、過去完了形だ。
The rain had already stopped when I came home.
私が帰宅したときには、もう雨はやんでいました
【イメトレ No.58】
ed形動詞フレーズを導くファンクションフレーズ (2)
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現在完了形「経験」を表すもの
(2) Have you ever heard of such a thing?
あなたは、そんなことを聞いたことかありますか?
略
(10) How many times have you visited the park?
あなたは何回、その公園に行ったことがありますか?
※ (1) は、I have never been to Venice.と表現する場合もある。
【イメトレ No.59】
ed形動詞フレーズを導くファンクションフレーズ (3)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
現在完了形「継続」を表すもの
(1) How have you been?
ずっといかがお過ごしでしたか? (久しぶりのあいさつ)
(2) He has been dead for two years.
彼は、死んで2年になります
略
(10) How long have you been in business?
あなたは、どのくらい(期間)その仕事をしていますか?
※ (1)は、How are you?(ご機嫌いかがですか?)の現在完了形だ。
=========ed形動詞フレーズを使って=========================
P3-3 ed形動詞フレーズを使いこなす(1)
[1] ed形動詞フレーズをVO感覚として使って(1)
[2] ed形動詞フレーズをVC感覚として使って(1)
Coffee12 「れる」「られる」のモンダイ(1)
Coffee13 VOC感覚の動詞フレーズをとらえるコツ(1)
[3] ed形動詞フレーズをVOC感覚として使って(1)
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