【おそらく皆さんが受けたことがない英語教育】
ある評論家がトランプ大統領の就任演説は、小学3年くらいの英語で、日本の中学レベルだと言っていました。
内容はともかく、私は彼は普通の人たちに「わかりやすい英語表現」をしたと思うし、同時にそれはベーシックイングリッシュそのものだと思いました。つまり英語にはむずかしい動詞を使わなくても十分意味を通じさせることができる言葉なのです。
しかし残念ながら日本の英語教育ではきちんと教えられいないということです。
その1つに、英語には一定の名詞を目的語にとって表現する発想があります。
トランプ大統領もI will make a promise ( 約束する)と言っていましたね。
これだと様々の動詞を変化させて表現しなくても、基本的な動詞を使って表現できます。
つまり以下の表現ではhaveとmakeの動詞変化を覚えるだけで表現できることになります。
【今日の学習】
以前に登場したhaveの動詞フレーズと、今回のmakeの動詞フーズの意味を比べてください。
(一定の行為を持つ)
have a walk 散歩する have a look 見る
have a dream 夢を見る have a rest 休憩する
have a bath 風呂に入る have a fight 喧嘩する
have a chat おしゃべりをする have a cold 風邪をひいている
have a dance 踊る have a date デートする
have a sleep 眠る have a debate ディベートする
have a drink 飲む have a fall 転ぶ
have a cry 泣く have a shave ひげを剃る
(一定の行為を現実化させる)
make a promise 約束する
make a change 変更する make a plan 計画を立てる
make an excuse 言い訳する
make an inquiry 問い合わせをする make a mistake 間違いをする
make a bed ベッドメーキングする
make a bow おじぎする make a call 電話する
make a choice 選択する make a complain 不平を言う
make a copy コピーする make contract 契約書を作成する
make a dash ダッシュする make a demand 要求する
make a noise 騒ぐ make a speech スピーチする
以上のhaveとmakeの動詞フレーズはどちらもVO感覚、つまり「動詞+目的語」のパターンです。しかし皆さんが習った五文型理論ではどう説明されたのでしょうか?
I will have a walk.
私は 持つ 散歩を
I willmake a promise.
私は する 約束を
どちらもSVOの文型だ、と説明されます。
これで英語の語彙が定着・蓄積できるでしょうか。
私が指摘したのは、これら「よく働く動詞」の本質的な意味です。
ちなみに私はhaveを「附帯」とか「附帯状況」を表し、makeは「現実化」を意味すると説明しています。「現実化」とは「今までなかったもの」を作り出すということです。
その説明を元にして、makeの動詞フレーズをもう一度口ずさんでください。
makeの動詞フレーズにmake up one's faceというのがあります。upは「仕上げ」「成し遂げ」の意味ですが、「今までなかった?顔を現実化させる、つまり文字通り「化粧する」、つまり「化けさせる」ということ。
たった16の動詞で日常会話のすべてができると指摘したのはイギリスの言語学者、C. K. Ogden (1889-1957)だ。彼はたった850語が20,000語に相当する働きをするとし、Basic Englishというものを提唱した。
この内動詞だけに注目すれば、動詞はたった16だ。彼は無制限な語彙を使わなくても、英語は造語法*や一定の範囲の方位語(方位副詞。前置詞)の組み合わせで多様な意味を表し、しかも英語のネイティブスピーカーにはそのような表現を好んで使う傾向があるとした。
英語で何かを表現したいときに、日本語の意味に当たる英語の動詞が何かと考えるよりも、「よく働く動詞」16の内の何を使うかと考える方が、はるかに効率がいい。
つまり間口をせばめて攻略するのが英語という外国語を修得する大きなポイントの一つだと言える。場面に応じた自由な英会話をする場合には、「よく働く動詞」の守備範囲と応用範囲を徹底的に学ぶ必要がある。
私はこのブログでベーシックイングリッシュが日本人にとって「話せる英語」のためにとても重要な要素となると常々述べてきました。
○新副教材「基本16動詞語彙力増強英会話実況中継 動画」について
オンライン講座をさらに充実させるために3つ目の副教材(音声付き解説全15時間動画)
すべの動画はU-Tubeの限定公開にて閲覧できます。
オンライン受講の方にはすべての動画を公開としています。
http://trekking1.seesaa.net/category/26331518-1.html
<script type="text/javascript">// </script>
[当研究会からのお知らせ]