ここではないどこかへ -Anywhere But Here-

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J1第4節 横浜F・マリノス対FC東京(横浜・ニッパツ三ツ沢球技場)3-0

2008-04-03 21:03:27 | サッカー
横浜の老獪さ、東京の精神的未熟さがもろに出てしまった。
もう少しフォーカスして、山瀬と梶山という10番の出来の差と言い換えてもいいかもしれない。

高い位置でプレスをかける、シンプルにはたく、カウンターは素早く、要所要所で横浜の戦術に対する意思統一ははっきりとしていた。
一方の東京は、梶山のところまでは何とか繋いでもそこから前に運ぶアイデアに乏しい。
個々の判断が遅れてパスコースを限定される。果たしてアタッキングサードからのギアチェンジが出来ずに手詰まり感が漂っていった。
二人目三人目の動き出しが極めて悪い。横浜が果敢にスペースに走りこんでいったのとは対照的だった。
それでも前半をスコアレスで凌ぎきったのは、横浜のエンジンのかかり具合が今ひとつだったことと、
東京のディフェンス陣の踏ん張りだった。とりわけ長友がハードワークを厭わなかったことと、初スタメンの佐原が安定した守備を披露したことだろう。
茂庭とのコンビも決して悪い出来ではなかった。苦しくなったのは、茂庭が35分過ぎに肩を痛めてしまってからだ。

後半開始早々、踏ん張りの利かない茂庭が山瀬に振り切られ、1点を献上。
東京はすかさず川口に代えてカボレを投入し局面の打開を図る。
後半開始から入った大竹がよく動いてボールが廻り始めた東京は、羽生のクロスの折り返しを、その大竹が鋭く振り抜いた。
GKに止められたものの、この試合最大のチャンスだった。

しかし、その直後に追加点を奪われて苦しくなった。
カボレはボール欲しさに下がってくるし、平山は鋭い寄せにボールをキープできない。
梶山の不用意なパスミスなどもあってリズムをつかめないまま、時間が過ぎていく。
結局、集中の切れかかったロスタイムに再び山瀬をフリーにしてしまい、いらぬ3点目を与えてしまう。
リーグ戦の終盤になれば得失点差で、1点の重みが出てくる局面もある。
負け試合は免れないにしても最後に集中を切らすようでは精神的な未熟さを露呈したといっていい。
与えてはいけない3点目だった。逆に3点目をしっかり取りにいった横浜の老獪さはさすがだ。

コンビネーションの構築にはまだ時間がかかるだろう。
どんなメンバーでも戦える集団を作ることに異論はない。
それだけにチーム戦術の浸透には今しばらく忍耐が必要だろう。我々観戦者も。
問題は連敗をしないこと。次はしっかり勝つんだというメンタルが必要になってくる。
次の札幌戦が今年の東京を占う上で最初の正念場だろう。