ライナーノートを読むとRay Kennedyという人は華麗な人脈を誇った人だったらしい。
フィラデルフィア出身で若いときにはフィリー・ソウルの御大Kenny Gambleのプロジェクトに参加したり、
Jerry Lee Lewisのバックを務めたり。
Marvin Gayeとコラボレーションしたり、Jimmy pageと親交を持ったり。
KGBのメンバーに参画したり、Michael Schenker Groupで歌ったり。
なんだか経歴や人脈だけを見るとすごい人のようだけど、どうもそのあたり器用貧乏という気がしないでもない。
華麗な経歴の割にこの人自身はあまり脚光を浴びたという感じがしないからだろうか。
このアルバムは、1980年に当時気鋭のDavid Fosterをプロデューサーに迎えて
Steve Lukather、Steve Porcaro、Jeff PorcaroらいわゆるTOTO人脈をバックに制作されている。
注目すべきはBeach Boysに提供した「Sail On Sailor」のセルフ・カヴァー。
なんとこの人Beach Boysとも接点があったんですね。
アルバムの内容は、ハード&メロウなAOR路線。
この人の出自なのか、歌い方にもソウルフルな一面があって面白い。
でも僕個人としては意外性がなくてあんまり魅力的ではなかった。
なんとなく中途半端。これならTOTOを聴いている方がいいなあ、という感じ。
やっぱり器用貧乏なんだろうな、この人。