いまがいちばん、あしたもいちばん

まいにちたのしい日々でありますように。。。

早朝の山は彼を成長させてくれるのだ。 その3

2014年08月06日 | 息子たち
起床までにはまだ時間があったので
私は、布団の上に寝転がったまま
次男がシャワーを浴びる音を聞いていた。


ジャーーーー (←シャワーを浴びる音)
バタバタバタッ(←風呂場からトイレへ走る音)
ジャーーーー (←トイレの水を流す音)
バタバタバタッ(←トイレから風呂場へ走る音)
ジャーーーー (←シャワーを浴びる音)
バタバタバタッ(←再びトイレへ走る音)


何回かこれの繰り返しがあった後、

グショッグショッグショッ・・・
と足踏み洗濯の音が聞こえてきた。



次男の話によるとこうだった。

いつもの樹液の木に行ってみると前よりもたくさんのカブトムシやクワガタがいた。
あきくんにあげるために、その中から一番大きいカブトムシを1匹選んで
帰路につこうとしたとき。

ギュルルルル・・・

音がした。

おなかが冷えている。。。
でも、きっと、まだ大丈夫。
彼は自分に言い聞かせた。

ギュルルルル・・・

また、音がした。

大丈夫だから。
森林公園のトイレまではもうすぐだから。

しかし、やがて、我慢できないくらいおなかが痛くなってきた。

今日は前回より出発が早かったから
まだ、森は薄暗い。

そんななか、一人で茂みに分け入ってエマージェンシートイレをする
勇気はまだ彼にはなかった。
イノシシがいるかもしれない
へびもいるかもしれない
その恐怖に比べたら、このまま、このまま・・・

そして、そのまま・・・。

彼は、とにかく一刻も早く
森林公園入口に置いている自転車のところへたどり着きたかった。

しかし、前回もそうであったように
早朝の森林公園では、もう何人かの人々が散歩をしていた。

「おはよう、ぼく、早いね」
「おはようございます」

今日はそれ以上話したくなかった。
声をかけてくれたおばちゃんやおじちゃんには
「この子クサッ!」
と思われているに違いない・・・。
恥ずかしい・・・!!

公園の入口に着いた。

が、なんと!!
僕の自転車の前の石に
おじいちゃんが座っているではないか!
そして、
「おはようさん。」とニコニコしているではないか!

僕にかまうな!
僕に近寄るな!

しかし、おじいちゃんは、彼が首からかけていたホイッスルのひもが
ねじれているのを直してくれようと手を伸ばしてきた。

彼はお礼だけ言うと
一度もサドルにお尻を置くことなく、上ヶ原台地の坂を激下ったのであった。。。





彼は、この日の朝、
その翼を大きく広げたのであった!


あきくんも、大きなカブトムシ
よろこんでくれたよ。



いまがいちばん、あしたもいちばん!