いまがいちばん、あしたもいちばん

まいにちたのしい日々でありますように。。。

をかしのこころ。

2015年04月24日 | 自然観察
中2の次男の参観は、古文の授業だった。
いま授業でやっているのは、中学古文の定番「枕草子」。

国語の先生は「春はあけぼの」から順番に現代語訳をしながら
清少納言の描く「をかし」の世界を説明されていた。

が。

子どもたちの反応がどうもよくない。

授業に集中していないのではない。
先生の質問に対しては、積極的に手が上がっている。
しかし、先生が説明される季節の風景が、どうも、具体的な画像として
イメージできないようなのだ。


「やうやう白くなりゆく山ぎはすこしあかりて」
  →そんな時間に空見たことないし。

「ただ一つ二つなどほのかにうちひかりて行くもをかし」
  →蛍なんかナマで見たことない。
 
「雁などの連ねたるがいと小さく見ゆるは・・・」
  →鳥がⅤ字に飛んでるところなんて知らんし。

「火桶の火も白き灰がちになりてわろし」
  →炭の白くなったの見たことないし。


ええーっ!!
朝練とかで早起きするやん。
鳥がⅤ字で飛んでるのなんか、フツーに見れるやん。
炭かって、バーベキューのときなんか、炭の色が変わっていくの見てると飽きへんやん。

みんなどこ見て暮らしてんの?

しかし、実感のないままをかしの世界を読み解いていく少年少女たちは
テストでよい点をとり評価され次の日本を作っていく。

がびがびーん。

をかしのこころ。ピンチ!


いまがいちばん、あしたもいちばん!

むし歩き。

2015年04月20日 | 自然観察
むし好きな次男に影響されて、
段々とわたしのこころもむしにむしばまれてきている気のする今日この頃。

昨日は、昼前から雨が止んだので
次男と、仁川植物園跡地から甲山キャンプ場、甲山森林公園あたりを
むし歩きしてきました。

今日出会ったムシたちは、
オオスズメバチの女王蜂
ナミハンミョウ
カラスアゲハ
ルリタテハ
クロマルハナバチ
あるゴミムシのなかま
あるハムシのなかま
その他アリ、ハエ、アブのなかま多数

あと、ムシじゃないけど、ワラビを少々。

森林公園のレストハウスでおやつタイムにしていると
年中さんくらいの男の子とそのおじいちゃんとお見受けするお二人がやって来ました。
おじいさんは、次男の置いている大きな補虫網を見ると

「虫屋か?」
と尋ねられました。

「いつから虫やってるの?」---本格的にやりだしたのは去年です
「何が好きなの?」---ハチです
「酢酸エチル使ってるの?」---はい。除光液ですけど

と、いくつかの普通でない問答を次男と交わしたあと

私が、
たいていの公園で、ムシの持ち帰りは禁止されているから、
こうやって網を振っているのもなんか気が引けます
というと、

「どこが持ち帰り禁止なの?
 誰がそんなこと言うの?
 そんなこと、守らなくていいよ
 絶滅危惧種ならあかんけど
 そのへんにいる虫なら、どんどん持って帰って
 飼ったり標本作ったりしたらいいんだよ。」

と、おじいさん。

そうですよね。
標本作ったりしたら、そのムシのこともっと好きになるし
そしたら、このムシのいる環境を大事にしないとって思いますもん。

と私が言うと

「ムシのことも自然のことも、本だけ読んで勉強しても何もわからん。 
 そんなやつらが、自然保護言っても意味ない。」

と熱くおじいさん。

そして、
「よし、おまえにも網を買ってやろう」
と、孫に言っておられました。

このおじいさんは
孫に網を買ってやって、きっと自分が使うのだろう
と、思いました。

自然のなかにいると
いろいろな人たちとおしゃべりできて
楽しいな。


ところで、

蛾が素敵。

きっと、むしばまれている。


いまがいちばん、あしたもいちばん!