ＭＯＴＨＥＲ

たいきの部活の顧問の先生は、
女の英語の先生。
この先生が、わりといい先生で、
年末たいきが学校に行けない時も
何かとわざとらしく用もないのに用を作って
電話してきてくれたりした、わりといい先生。

そんな先生と、たいきが部活の時
他の人の試合を見ながら英語で話をしていたらしい時のこと。
（英語で話といっても、習った英語を使ってみたりしているだけ）

たいき：What sport do you like?
先生：I like table tennis!

とかなんとかね。
ほんで、

たいき：What do you want to be?

そしたら、先生が
I want to be mother.

って、答えたらしい。



ぼく、なんて返事したらいいかわからんかって
そのまま、別の話にしてん。。。
そういう時って、なんて答えたらいいん？

…。

たいきは、英語がわからなかったのではなくて。

その先生は、結婚してから何年か経つのだけど
お子さんはまだおられない。

そのせんせいが、
I want to be mother.
と、真剣に答えてきて、
たいきは、なんと返事していいものかわからなかったらしい。

わりと荒れてる学校
３年生の担任
部活の顧問を一生懸命してくださっている

そんななか、先生もプライベートで悩んでいるのだろう。

そして、そんな素直な悩みを
うちの子に呟いてくれて、
母としては、なんだかうれしかったりもするのだが。

そういう時は、
I think that you will be good mother!
って、答えたらいいんじゃないかなぁ。
とたいきには、話したのだけど、
なんだか、そう言えなさそうなたいきでした。

そして、世の中には、
赤ちゃんがほしくてもなかなかできなくて
悩んでいる人も多くて、
おかあさんは　たいきが生まれて来てくれて
本当にうれしいな
と、中２の息子に、照れくさくもなく
お話したのでした。

いまがいちばん　あしたもいちばん！