ソニーは、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラ「α」の第一弾として、「αマウントシステム」に準拠した「α100」を7月21日より発売すると発表した。価格はオープンプライス。市場想定価格は、「α100ボディ(DSLR-A100)」(シルバー/ブラック)が10万円前後、DT 18-70mm F3.5-5.6付「α100ズーム連レンズキット(DSLR-A100K)」(シルバー/ブラック)が12万円前後、DT 18-70mm F3.5-5.6/75-300mm F4.5-5.6付「α100Wズームレンズキット(DSR-A100W)」(ブラックのみ)が14万円前後の見込み。
「α100」は、カメラ事業から撤退したコニカミノルタの技術をソニーが受け継ぎ開発された。カメラの基本機能は、コニカミノルタ製カメラをベースとしており、シャッター、ファインダーなどの基本機能のほか、定評のあるCCDシフト方式手ぶれ補正機能も引き継がれている。CCDシフト方式は、高性能ジャイロセンサーがカメラの揺れを検知し、ブレを打ち消す方向にCCDを移動させることで補正を行うため、同種のマウントを採用したレンズであれば、手ぶれ補正機能を利用できる。
「α100」には、コニカミノルタから受け継いだ基本機能のほかに、ソニーが新たに搭載した新機能も搭載されている。その一つが、新開発の有効1020万画素 APS-C(23.6×15.8mm)サイズの大型CCDだ。赤外カット光学ローパスフィルターは、3枚の水晶板と赤外吸収フィルターを積層し、赤外/紫外カット機能を持つアンチダストコーティングタイプが採用されている、
また、CCDのゴミやホコリの付着を防ぐアンチダスト機能を搭載。CCD前面のローパスフィルターには静電気が帯電しにくいアンチダストコーティングを施し、カメラの電源をオフする際に自動的CCDを振動(アンチダスト駆動)させることでCCDへのゴミ付着を防止している。
「α Sweet DIGITAL」を受け継ぎ、きめの細かい改良が施された「α100」
有効1020万画素数やアンチダスト機能といった大きな変更のほかは、本体フォルムや機能面など、基本的なベースは「α Sweet DIGITAL」を継承しているといってよい。しかし、きめの細かい改良も施されており、操作性が向上している。やや荒削りな印象もあった「α Sweet DIGITAL」が、「α100」で洗練されてきたという印象で、より多くの人が使いやすいカメラへと成長している。
●ISO別撮影
「α100」のISO感度別に、プログラムAEで撮影する。600万画素クラスのデジタル一眼レフカメラは、ISO400まで常用、ISO800まで常用できないことはないが、1020万画素の「α100」では、ISO800まで十分常用で利用できるだろう。また、ISO1600も多少粗くはなるが、画像潰れも少なく、利用できる画質といえる。600万画素クラスよりは、一段階利用できる範囲がひろがったといえそうである。
●空を入れた緑地
梅雨の合間とあって、十分な晴天ではないが、空と樹木を入れて撮影する。樹木は明度的には暗いため、空と緑地だけの絵柄はコントラストが大きくなる。ラチュードがフィルムカメラより狭いデジタルカメラ系では、シャドウ部またはハイライト部の描写力が問われるわけだが、「α100」ではシャドウ部の階調は「αSweet DIGITAL」より広い。
ソニー「α」初号機は、新機能+細部まで改良された高い完成度が魅力
撮影を通じて両機には、スペックには現れていない、いくつかの違いがあることに気づいた。
一つは、シャッターを切る際のミラー反動の大きさだ。「α100」の方が若干軽く、シャッターを切った際の反動が少ない。手ぶれ補正機能は両機種ともスペック上は同等であるため、シャッター時の反動が小さい「α100」の方が手ぶれ補正には強いともいえそうだ。
もう一つは、フォーカシングスクリーン。スペック上は同等のはずなのだが、実際に撮影してみると、若干だが「α100」の方がピント検出が把握しやすいように感じた。特にマニュアルフォーカス時の焦点あわせでは「α100」の方があわせやすかった。
一番嬉しかったのは、再生時の画像読み込みの速度だ。「α Sweet DIGITAL」は再生モードのデータ読み出しが遅いので、かなりイライラするのだが、「α100」では大きく改善されている。最初の読み出しこそ、若干速い程度だが、連続した閲覧はストレスのない速度で表示してくれるので、撮影後の画像を見るのも非常に楽になった。
「α100」は、アンチダストや1020万画素の採用により、大きく向上した性能が注目されている。新機能の魅力もさることながら、ファンクションモードの充実やグリップの変更、階調が豊かになった画像エンジン、再生モードの高速化など、「α Sweet DIGITAL」で気になったポイントをよく調整・改善されていることが嬉しい。新規購入される方だけでなく、「α Sweet DIGITAL」からの買い換えを考えてるいる方にも魅力的なデジタル一眼レフカメラの誕生といえそうだ。
1020万画素デジ一眼!ソニー「α100」比較レビュー:「α100」 vs 「α Sweet DIGITAL」
α100はαスィートデジタルよりも数多くの点で改良されている点が魅力だ。
しかし、実売価格は当分高そうなので、とても手が出せそうもない。
「α100」は、カメラ事業から撤退したコニカミノルタの技術をソニーが受け継ぎ開発された。カメラの基本機能は、コニカミノルタ製カメラをベースとしており、シャッター、ファインダーなどの基本機能のほか、定評のあるCCDシフト方式手ぶれ補正機能も引き継がれている。CCDシフト方式は、高性能ジャイロセンサーがカメラの揺れを検知し、ブレを打ち消す方向にCCDを移動させることで補正を行うため、同種のマウントを採用したレンズであれば、手ぶれ補正機能を利用できる。
「α100」には、コニカミノルタから受け継いだ基本機能のほかに、ソニーが新たに搭載した新機能も搭載されている。その一つが、新開発の有効1020万画素 APS-C(23.6×15.8mm)サイズの大型CCDだ。赤外カット光学ローパスフィルターは、3枚の水晶板と赤外吸収フィルターを積層し、赤外/紫外カット機能を持つアンチダストコーティングタイプが採用されている、
また、CCDのゴミやホコリの付着を防ぐアンチダスト機能を搭載。CCD前面のローパスフィルターには静電気が帯電しにくいアンチダストコーティングを施し、カメラの電源をオフする際に自動的CCDを振動(アンチダスト駆動)させることでCCDへのゴミ付着を防止している。
「α Sweet DIGITAL」を受け継ぎ、きめの細かい改良が施された「α100」
有効1020万画素数やアンチダスト機能といった大きな変更のほかは、本体フォルムや機能面など、基本的なベースは「α Sweet DIGITAL」を継承しているといってよい。しかし、きめの細かい改良も施されており、操作性が向上している。やや荒削りな印象もあった「α Sweet DIGITAL」が、「α100」で洗練されてきたという印象で、より多くの人が使いやすいカメラへと成長している。
●ISO別撮影
「α100」のISO感度別に、プログラムAEで撮影する。600万画素クラスのデジタル一眼レフカメラは、ISO400まで常用、ISO800まで常用できないことはないが、1020万画素の「α100」では、ISO800まで十分常用で利用できるだろう。また、ISO1600も多少粗くはなるが、画像潰れも少なく、利用できる画質といえる。600万画素クラスよりは、一段階利用できる範囲がひろがったといえそうである。
●空を入れた緑地
梅雨の合間とあって、十分な晴天ではないが、空と樹木を入れて撮影する。樹木は明度的には暗いため、空と緑地だけの絵柄はコントラストが大きくなる。ラチュードがフィルムカメラより狭いデジタルカメラ系では、シャドウ部またはハイライト部の描写力が問われるわけだが、「α100」ではシャドウ部の階調は「αSweet DIGITAL」より広い。
ソニー「α」初号機は、新機能+細部まで改良された高い完成度が魅力
撮影を通じて両機には、スペックには現れていない、いくつかの違いがあることに気づいた。
一つは、シャッターを切る際のミラー反動の大きさだ。「α100」の方が若干軽く、シャッターを切った際の反動が少ない。手ぶれ補正機能は両機種ともスペック上は同等であるため、シャッター時の反動が小さい「α100」の方が手ぶれ補正には強いともいえそうだ。
もう一つは、フォーカシングスクリーン。スペック上は同等のはずなのだが、実際に撮影してみると、若干だが「α100」の方がピント検出が把握しやすいように感じた。特にマニュアルフォーカス時の焦点あわせでは「α100」の方があわせやすかった。
一番嬉しかったのは、再生時の画像読み込みの速度だ。「α Sweet DIGITAL」は再生モードのデータ読み出しが遅いので、かなりイライラするのだが、「α100」では大きく改善されている。最初の読み出しこそ、若干速い程度だが、連続した閲覧はストレスのない速度で表示してくれるので、撮影後の画像を見るのも非常に楽になった。
「α100」は、アンチダストや1020万画素の採用により、大きく向上した性能が注目されている。新機能の魅力もさることながら、ファンクションモードの充実やグリップの変更、階調が豊かになった画像エンジン、再生モードの高速化など、「α Sweet DIGITAL」で気になったポイントをよく調整・改善されていることが嬉しい。新規購入される方だけでなく、「α Sweet DIGITAL」からの買い換えを考えてるいる方にも魅力的なデジタル一眼レフカメラの誕生といえそうだ。
1020万画素デジ一眼!ソニー「α100」比較レビュー:「α100」 vs 「α Sweet DIGITAL」
α100はαスィートデジタルよりも数多くの点で改良されている点が魅力だ。
しかし、実売価格は当分高そうなので、とても手が出せそうもない。