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【巨人】工藤3回降板も西村が救う

2006年05月12日 12時47分13秒 | プロ野球
 ◆オリックス0-2巨人(11日・大阪ドーム)

 21歳の西村が、43歳・工藤の緊急降板のピンチを救った。先発の工藤が左手中指のマメをつぶし、3回でベンチに。急きょマウンドに上がった3年目右腕がMAX153キロの速球を武器に8回途中まで無失点、2勝目をマークした。巨人は3番手・林、守護神・豊田とつなぎ完封リレーで今季3度目の4連勝。貯金も最多の14と交流戦になっても原巨人の勢いは止まりそうもない。

 突き抜けた。西村の闘争心が白球に乗り移った。6回裏1死、日高にすべてストレートを5球続け、カウントは2-3。絶対に1球で決める。力強く右腕が振り下ろされた。内角高め、ミットを突く。日高のバットは動かない。見逃し三振だ。「153キロ」。若き剛腕が計測した電光掲示板の表示に、スタンドが大きくどよめき、揺れ動いた。

 もう止まらない。球威あるシュートが容赦なく内角をえぐる。キレのあるスライダーで揺さぶり、フォークは140キロの速さで落ちた。オリックス打線は、凡打の山を築いた。緊急の登板にもかかわらず、4回1/3を3安打無失点のロングリリーフ。「いいところで使ってもらえてうれしかった」今季初のお立ち台で、笑顔がはじけた。

 出番は突然だった。3回裏終了後、先発の工藤が左手中指のマメに異変を感じ、尾花投手総合コーチに申し出た。すぐさまブルペンに連絡が入り、西村にスタンバイが宣告された。「早めにつくれ、と言われました。投げさせてくれるのは、すべてチャンスと思ってるんで」いきなりの出番にも恐怖心はなく、投げられる喜びだけがあった。「先に点を与えたくなかった」4勝している新人・平野佳との投手戦に目の色を変えて立ち向かい、そして勝った。

 チャンスを待ち続けていた。昨年は7度先発して2勝した右腕も、今季は1軍の競争が激しい中、2軍スタートとなった。4月29日、今季初めて1軍に昇格すると、東京ドームの監督室に呼ばれた。「よくはい上がってきた。将来はお前らの世代が中心となって、投手王国をつくれるようになれ」原監督の言葉に、胸が熱くなった。

 前日10日は21歳のバースデー。その喜びは、無情の雨に流された。12日からの西武3連戦で先発が予定されており、心の準備をしていたが、10日のオリックス戦が雨天中止となった影響でローテの順番が狂い、中継ぎ調整に戻された。だが、この日の快投に尾花コーチは「先発のチャンス? あるやろ。普段からよくやっているから、急な登板でもしっかり投げてくれた」と今後の先発起用を示唆した。

 43歳のピンチを21歳が救い、完封リレーでチームは今季3度目の4連勝。貯金は今季最多の14に達した。「工藤のアクシデントの後、健太朗がよく投げてくれた。はるかに予想を超える投球だった」原監督も目尻を下げた。「投げさせてくれるところで、しっかり結果を残すだけです」謙虚に今後の飛躍を誓った若武者。厳しいアクシデントがなぜかチャンスに変わってしまう。今季の原巨人には、やはり不思議な力が宿っている。


西村「救巨」4回1/3零封…工藤3回降板「急きょ」出番

 高橋尚成の怪我で代役の内海が若手エースとして成長したように、西村もこのチャンスを生かして先発投手陣に入って欲しいところだ。

 工藤の豆が治って戻ってきたら、グローバーの代わりに是非西村を先発に使って欲しい。内海も先発のチャンスを与えられたからこそ成長したのだから、次は西村を育てて欲しい。

 今季の巨人は故障者続出ながら、その代役が見事に活躍している。これはシーズンオフの補強により、選手層がより厚くなったこともあるが、もう一つは若手が与えられたチャンスを生かして成長している点も見逃せない。今季の故障車続出はヤングジャイアンツへの世代交代への良いきっかけになるのかもしれない。


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