オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

知床で最も赤点紋理の数が多いオショロコマ個体群

2018-12-08 11:47:52 | 渓流魚、蝶、自然
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知床で最も赤点紋理の数が多いオショロコマ個体群


     

2017-8-6 (日)  晴れ 25度C

小高い、いくつもの滝で海とは完全に隔絶した環境にある知床の特殊な渓流へ久しぶりに入ってみた。





映画もののけ姫の舞台みたいな原生林の深い森。ヒグマの気配がとりわけ濃厚であるほか、種々の理由で一般の釣り人がこの渓流に入ることはまずないと思う。





知床の渓流の常で流呈が短い、とても小規模な浅い渓流だ。





この10数年で下流域にあったオショロコマがたまる大きなプールが消えてしまったが、この日の水量はいつもどおり少な目で貧弱な渓相にはあまり変化がない。





もともとオショロコマの個体数は多くない渓流だが、この日は思いがけず良型オショロコマをふくめ、よく釣れた。














































図示するように、ここのオショロコマは暗色調の体色で細かな赤点紋理の数が異常に多い
















知床のオショロコマでこんなに赤点紋理の数が多い個体群は他にはみられない。


















隔離された狭い特殊な環境で気の遠くなるような長い年月(北海道では二万年ほどか)の間、ほとんど近親相姦に近い格好で生殖を繰り返してきた結果だと思う。


おそらく遺伝的な多様性(個体群の強さ)はとりわけ少ないと思われる。


これはおびただしいダムや河川改修工事などで道内各地にピンポイント的・奇跡的に生き残らざるを得なくなったオショロコマ全般に言えることだ。


たとえば上述の状況に加うるに、思いがけない自然大災害や、たまたまの猛暑の夏や、みずかび病などの病気の発生、釣り人の壊滅的乱獲、ニジマスの放流などがあればたちまち絶滅すると思われる。


この、たちまち と言うスパンが数年なのか十数年なのか数十年なのか100年なのかは不明だが、私はこれまでの経験上、数年単位だと推定する。


オショロコマが絶滅危惧種VU とされるのは、いうまでもなく上記の きわめてきわどい危うさ が大きな理由であることは明白です。


たまたまの棲息水域で、たまたま一時的に個体数が増えたとか、減ったとかいう目先の増減のみが主たる理由ではありません。


撮影させていただいたオショロコマたちはこの日も全て丁寧にもとの場所にリリースしました。











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