

幻の巨大魚、四万十川のアカメ。 その五。
四万十川のブラックバス、猛烈繁殖力。
2008-6-6 (金) 晴れ
おさかな館では大きなブラックバスが展示されていた。
ブラックバスは汽水域でも棲息・繁殖が可能で日本一の清流とされる四万十川にも、いついた模様。

私はこれまでブラックバスを間近にみる機会がなかったが、ブラックバスのまわりに霞のようなものが見えるので近づいてみた。
それはおびただしい数のブラックバスの稚魚であった。

危険を感じると雲霞のごとく群れている稚魚たちは一斉に親魚の口に吸い込まれるように避難する。驚いた。猛烈な繁殖力の影にはこのような生態があったとは。
これはスズキ目淡水魚一般によく見られる習性のようだが、稚魚たちがひゅーっと口の中に吸い込まれて消えてゆく光景はすごい。
四万十川におけるブラックバスの生態系に与える影響は今現在いったいどのようなものなのだろうか。


ブラックバスの稚魚たち。
オオクチバス( ブラックバス;バス )は、世界の侵略的外来種としてニジマスと同じくIUCN(国際自然保護連合)によりワースト100に選定されている。
日本では人気俳優木村拓哉、反町隆史がテレビ番組でバス釣りを見せるなどしたこともありバス釣りが爆発的に流行、日本各地いたるところに放流され生態系大破壊を一気に進めた元凶とされる。
おそらく北海道でも人知れず各地に密放流されたと思うが幸い最終的には定着しなかったようだ。
北見市近郊のチミケップ湖でも一時期ブラックバスが釣れたことがあるが 2014年現在、消えたものと考えられている。
ブラックバスが定着しなかった北海道では、無制限な放流に由来する野生化ニジマスが渚滑川水系、十勝川水系など各地で次々とオショロコマを駆逐、消滅させるなど貴重な原始の生態系破壊の元凶となっている。
ニジマス放流可能水域の選定とニジマス放流ライセンス制・報告制のルール確立が望まれる。
この項、続く。

