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2014年渚滑川水系バッタの沢川のオショロコマ
2014-6-14 (土) 曇り 時々雨 強風 22℃
この日、懸案の2014年度、渚滑川水系のオショロコマ調査に泊まりがけで出発した。
全国初のキャッチアンドリリース水域を設定し、長年ニジマス放流を続けてきた渚滑川であるが、実はそこは全道一と言ってよいほどのオショロコマの大棲息地でもあった。
ニジマス放流が、このたぐいまれな原始河川渚滑川の生態系にどのような影響をもたらすのか、危惧を持つ人は当初から皆無であったようで、その傾向は今現在もほとんど変わらないような気がする。
かって在来魚の多かった水域が道内各地で次々とブラウンに染まっていったように、今、知らず知らずのうちにニジマスに染め上げられてゆく渓流が増えている。
私は、2005~2007年に何度か渚滑川水系にオショロコマの撮影に入った。
このとき渚滑川水系のオショロコマ個体数の多さに驚き、さらにパーマークが虎のように縦長の紋理を呈する特徴があることに驚いた。
虎虎オショロコマと名付けたが、今でもそれらの個体群は残っているのだろうか。
当時はオショロコマ棲息水域にニジマス汚染はまったくなかった。7年ぶりの2014年、今は一体どうなっているのだろうか。
朝10:30に北見市の自宅を出発。北見から渚滑川水系滝上町へはいくつかのルートがあるが、今回選択した峠越えの近道は途中でゲートが閉まっており断念。しかしそこには、いかにも渓流魚が多そうな渓流があり、つい今日の主目的を忘れて入渓、すばらしい渓流であった。結局多数の渓流魚を釣って撮影し、リリースした。この寄り道で不覚にも時間と体力をかなり消耗してしまった。
昼食時、よせば良かったがセイコーマートでおいしそうな出来たてトンカツ丼を買って食べた。すごいボリュームだが私は完食。妻は半分残したがひどく食べ過ぎた感じ。
高速道路をえんえんと走り、浮島トンネルを越えて、最初に雨のなか、なつかしい渚滑川水系バッタの沢川に入った。
やがて雨は小やみになった。エゾハルゼミがあちこちに止まっていた。
流呈の短い、とても小規模な渓流だが、かってオショロコマはとても多かった。
先日の強風・大嵐のせいか狭い林道にバタバタと倒れ込んだ木々の枝をなんとか処理しながら進む。当然、車はキズだらけ、
あまり上流へゆくとボサ釣りみたいになる川なので適当に川へ降りた。
ここで最初の振り込みで見事なオショロコマ1♂。
しかし後が続かず、1 時間ほどかなり入念に探ったが、やっと小型のオショロコマ6匹を釣って撮影。
やや腹部が黄色い個体群である。かって見られた虎虎オショロコマはいなくなっていた。
川はどこまでもたいしたたまりがないダラダラ川である。以前は瀬に出ているオショロコマが多い川であったが、今回そのようなことはなかった。
個体数は2005年頃と較べるとまさに激減しており、当時の面影はまったくないが、虫の息ながらなんとか棲息していることだけは確認できた。
ニジマスはみられなかった。
撮影させていただいた貴重なオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。
この川はしばしば釣り雑誌などでオショロコマの魚影が濃い川として紹介されている。
しかし今現在の状態は個体群存続すら危うい危険な状況と思われる。ひらたく言えば絶滅寸前です。
もし、この川のオショロコマが今後とも存続することを希望するなら、ビクに放り込むなどして持ち帰ることは固く控えるべき状況と考えられた。今は渓流釣りに適した川とは、まったく思えない。
このブログでは渓流が特定されるような表現や川の実名をあげることを極力避けてきました。実名などをあげることにより釣り人が集中し、たちまち場荒れして最悪そこの渓流魚が壊滅してしまうことが多いからです。本州なら漁協に連絡して追加放流を促したいところですが北海道ではそんなことは不可能です。ささやかな自然再生産に期待するしかないのです。
今回、渓流名などそのまま出すことに対しずいぶん悩みました。しかし、架空の話と判断される可能性も考えられ、さらにこのままではいずれそれらの渓流の棲息魚類は壊滅することは確実なので、心を鬼にして実名を出しました。
もし、これからしばらく連載される渚滑川水系の記事をみてそこへ出向くような方がおられましたら、絶滅危惧種オショロコマだけは丁寧にリリースしてください。川魚の中で食べてこれほどまずい魚はありません。また、あなたご自身が、この哀れな個体群に最後のトドメを刺す釣り人になるのだけは避けていただければ幸いです。
平身低頭、なにとぞよろしくお願いします。
続く。
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2014年渚滑川水系バッタの沢川のオショロコマ
2014-6-14 (土) 曇り 時々雨 強風 22℃
この日、懸案の2014年度、渚滑川水系のオショロコマ調査に泊まりがけで出発した。
全国初のキャッチアンドリリース水域を設定し、長年ニジマス放流を続けてきた渚滑川であるが、実はそこは全道一と言ってよいほどのオショロコマの大棲息地でもあった。
ニジマス放流が、このたぐいまれな原始河川渚滑川の生態系にどのような影響をもたらすのか、危惧を持つ人は当初から皆無であったようで、その傾向は今現在もほとんど変わらないような気がする。
かって在来魚の多かった水域が道内各地で次々とブラウンに染まっていったように、今、知らず知らずのうちにニジマスに染め上げられてゆく渓流が増えている。
私は、2005~2007年に何度か渚滑川水系にオショロコマの撮影に入った。
このとき渚滑川水系のオショロコマ個体数の多さに驚き、さらにパーマークが虎のように縦長の紋理を呈する特徴があることに驚いた。
虎虎オショロコマと名付けたが、今でもそれらの個体群は残っているのだろうか。
当時はオショロコマ棲息水域にニジマス汚染はまったくなかった。7年ぶりの2014年、今は一体どうなっているのだろうか。
朝10:30に北見市の自宅を出発。北見から渚滑川水系滝上町へはいくつかのルートがあるが、今回選択した峠越えの近道は途中でゲートが閉まっており断念。しかしそこには、いかにも渓流魚が多そうな渓流があり、つい今日の主目的を忘れて入渓、すばらしい渓流であった。結局多数の渓流魚を釣って撮影し、リリースした。この寄り道で不覚にも時間と体力をかなり消耗してしまった。
昼食時、よせば良かったがセイコーマートでおいしそうな出来たてトンカツ丼を買って食べた。すごいボリュームだが私は完食。妻は半分残したがひどく食べ過ぎた感じ。
高速道路をえんえんと走り、浮島トンネルを越えて、最初に雨のなか、なつかしい渚滑川水系バッタの沢川に入った。
やがて雨は小やみになった。エゾハルゼミがあちこちに止まっていた。
流呈の短い、とても小規模な渓流だが、かってオショロコマはとても多かった。
先日の強風・大嵐のせいか狭い林道にバタバタと倒れ込んだ木々の枝をなんとか処理しながら進む。当然、車はキズだらけ、
あまり上流へゆくとボサ釣りみたいになる川なので適当に川へ降りた。
ここで最初の振り込みで見事なオショロコマ1♂。
しかし後が続かず、1 時間ほどかなり入念に探ったが、やっと小型のオショロコマ6匹を釣って撮影。
やや腹部が黄色い個体群である。かって見られた虎虎オショロコマはいなくなっていた。
川はどこまでもたいしたたまりがないダラダラ川である。以前は瀬に出ているオショロコマが多い川であったが、今回そのようなことはなかった。
個体数は2005年頃と較べるとまさに激減しており、当時の面影はまったくないが、虫の息ながらなんとか棲息していることだけは確認できた。
ニジマスはみられなかった。
撮影させていただいた貴重なオショロコマたちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。
この川はしばしば釣り雑誌などでオショロコマの魚影が濃い川として紹介されている。
しかし今現在の状態は個体群存続すら危うい危険な状況と思われる。ひらたく言えば絶滅寸前です。
もし、この川のオショロコマが今後とも存続することを希望するなら、ビクに放り込むなどして持ち帰ることは固く控えるべき状況と考えられた。今は渓流釣りに適した川とは、まったく思えない。
このブログでは渓流が特定されるような表現や川の実名をあげることを極力避けてきました。実名などをあげることにより釣り人が集中し、たちまち場荒れして最悪そこの渓流魚が壊滅してしまうことが多いからです。本州なら漁協に連絡して追加放流を促したいところですが北海道ではそんなことは不可能です。ささやかな自然再生産に期待するしかないのです。
今回、渓流名などそのまま出すことに対しずいぶん悩みました。しかし、架空の話と判断される可能性も考えられ、さらにこのままではいずれそれらの渓流の棲息魚類は壊滅することは確実なので、心を鬼にして実名を出しました。
もし、これからしばらく連載される渚滑川水系の記事をみてそこへ出向くような方がおられましたら、絶滅危惧種オショロコマだけは丁寧にリリースしてください。川魚の中で食べてこれほどまずい魚はありません。また、あなたご自身が、この哀れな個体群に最後のトドメを刺す釣り人になるのだけは避けていただければ幸いです。
平身低頭、なにとぞよろしくお願いします。
続く。
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