友人が、勧めてくれた一冊です。
サブタイトルは、すべての脚を失った、捨て犬の涙と笑いの11年とあります。
お寺の境内に生まれて間もない子犬が捨てられていました。
その犬を定年退職したおじいさんが引き取り、太郎という名前を付けました。
半年ほどは、元気に育っていましたが、その後、食欲が無くなり、耳の先が壊死で無くなり、
四肢に痛みがくるようになりました。
病理検査でも原因は分からず、しかし、このままでは、皮膚と筋肉が、ミイラ化して、そのうち感染症で、死んでしまうかもしれない。
はじめから見てくれていた先生が、おじいさんに判断を仰ぐと
おじいさんは、安楽死を望まず、がんばれるだけ治療をしてくださいと言いました。
程なく、すべての脚が切断され、尻尾も切ることになりました。
3ヵ月後に退院しおじいさんの元に帰りました。
しかし、おじいさんが12kgのタローを抱えてトイレやその他の世話をすることはとても大変なことで、
見かねて、手術をした小森先生が引き取ることにします。
小森先生に引き取られたタローは、持ち前の元気さから、残った短い脚で移動し、
小森先生や奥様、病院のスタッフに見守られて、元気に育っていきます。
タローは、小森先生の考え方をも変えていきます。
商業主義の獣医師ではなく、四肢を失っても力強く活きているタローと一緒に、
学校を回り講演をすることになります。
涙が止めどなく出てきました。
感動の一冊です。
半分は写真なので、すぐに読めてしまいます。
買わなくても、立ち読みだけでも十分分かります。
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