花と徒然なるままに

四季の移り変わりは植物が一番感じさせてくれます、
少しでもそれに触れられたらと思っています。

花木には雌雄異株が思ったより多い。アオキ、コクサギ、雌雄同株はアケビ等。

2022-04-20 | 花木の写真
花木の名前なかなか覚えられないので敬遠していましたが、
最近撮った花木が雌雄異株となっておりました。
この雌雄異株の花木が以外と身近な所で多いので、これを取り上げてみました。
以前の花の投稿では、
カラスウリ(20/8/9)雌雄異株、オモダカ(19/8/15)雌雄同株等あげていました。

植物の分類の一つに、(細かく分ければ両性花+雌花(雄花)等もあるが、
*両性花をつける植物   草本のものは殆どこれです。
*雌雄同株に分類される植物    代表的なものに、
 スギ(杉)、ヒノキ(檜)、アカマツ、クロマツ 、、(裸子植物)
 カキ(柿)、クリ(栗)、ハンノキ、ヘチマ、キュウリ、、(被子植物)
*雌雄異株に分類される植物  代表的なものに、 
 イチョウ、ソテツ、イチイ、ネズ、カヤ、、、(裸子植物) 、、
 クワ(桑)、ヤナギ(柳)、ホウレンソウ 、、(一部の被子植物 )

雌雄異株の花木>
アオキ(青木)   別名:アオキバ
アオキ科アオキ属、常緑低木、花期:3月~5月、
近くでは雄株雄花の方が早くから咲いて、株数も多い気がしています。
▼雌株雌花               ▼雄株雄花

コクサギ(小臭木)
ミカン科コクサギ属、落葉低木、花期:4月~5月、雌雄異株、
葉の臭気がクサギに似るが、葉や木全体が小さいため、コクサギと名付けられた 。
雄花は10輪ほどがまとまって咲き、雌花は単独で咲くので見分けやすい。
いずれも直径は4~5ミリほどで花弁は4枚(稀に5枚)ある。
▼雌株雌花               ▼雄株雄花


雌雄同株の花木>
アケビ(木通)
アケビ科アケビ属  つる性落葉低木 花期:4月~5月、
葉は手のひら状で、小さな葉が5枚一組で蔓から互い違いに生じるのが普通です。
*通常アケビはイツツバアケビ(ゴヨウアケビ)を言い、ミツバアケビをムラサキアケビと呼ぶ所もあるようです。

ゴヨウアケビ(木通とミツバアケビの自然交雑種)も自生しているが、
花はミツバアケビに似ているようです。私には区別出来ていません。
 
ミツバアケビ(三葉木通)
アケビ科アケビ属、落葉つる性低木、花期:4月~5月、雌雄同株。
葉腋から総状花序が斜めに垂れ下がり、濃紫色の花をつける。
雌花                  雄花

アケビ(アケビ科)花。雄花は数個が一つの花序につき、雌花は単独でつく。
雌花には雌しべがたくさんある。アケビの実は、受粉した雌しべが大きくなったもの。  

我が家にあるムベからも
ムベ(郁子)
アケビ科ムベ属、蔓性、花期:4月~5月、雌雄同株。
花は下向きに咲き、内面には単紅紫色の筋がある。花には花弁はなく、
花弁に見えていたのは萼片で6個(2列に並ぶ、外側3個は披針形、内側3個は線形)。
         雄花 雄しべが6本。(中央にかたまっている)
雌花   雌しべが3本。       雄花(真ん中だけだと雌花と間違いやすい)
      3~6個の雄花と、やや大きめで少ない雌花が開く。

その他雌雄同株として、オニグルミ、ヒメコウゾ、コナラ等は(20/4/28)投稿参照。

まとめとして、
現役理学生からのブログよりを抜粋し載せておきます。
「雌雄異株」とは、雌花(めばな)と雄花(おばな)を別の個体に付ける種子植物のこと。
そもそも、「雌花」とは、雌しべのみ機能している花のことであり、
「雄花」は雄しべのみ機能している花のことです。そして、
雌花は「雌株」に、雄花は「雄株」に付きます。
雌雄同株は同じ個体に雌花と雄花の両方をつけるのです。  
雌雄異株のメリットは、「自家受粉を免れられること」 です。
自家受粉とは、ある花に形成される花粉が同じ個体で形成された柱頭に受粉することです。
この場合、確実に受粉が成功し、子孫を残せるというメリットがあります。
しかし、これは近親交配になってしまうので、遺伝的多様性が低下することで、
様々な環境に対応できなくなり子孫を残せないという可能性が高くなってしまいます。
雌雄異株の欠点は、雄花をつけている個体と雌花をつけている個体同士が離れていると、
受粉ができずに子孫を残せないことです。
他家受粉をするには、虫などの助けが必要になります。   

キウイの木を買った時に、近くに雄株、雌株が必要だったり、
ギンナンのキツイ臭いを嫌う人々が増えたことで、街路樹のほとんどは、
ギンナンを結実しない雄株のイチョウを植えるようにした等の話は聞いたことがあります。
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