THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,180 SUNDAY MUSIC PROGRAM AT小樽倉庫NO,1ビール園3階ホール#40(STA編3)

2021-04-28 12:22:24 | Live Set List

****とうとうここまで来てしまった。思い返せばあっという間の出来事。

残すところ3曲だ。しかもコッテコテに強力この上ないほどの爆裂弾連発。

体力の温存もバッチリ。

まだまだ十分にいけるよ。****

 

MASAによるMC

「滅多にやらないんだけど、メンバー紹介などをやっちゃおうかなあ・・・・人数が多いからちょっと時間がかかるよ。どこからいこうかなあ???・・・・・(グルっと見渡して)

よし、それじゃあ・・・・オンドラムス!」

シュウヤがすっくと立ちあがる。

「心強きリズムセクションの相棒です、シュウヤ、よろしく!!」

拍手!!!

「オンギター!今、真剣にチューニング中だけど、彼、他のバンドではベーシストなんですよ。

STA加入時はパーカッショニストだった。マルチプレイヤーの西やん、よろしく!!」

拍手!!!

「トロンボーン・・・彼、普段は由緒ある凄腕クラシック・オーケストラに所属しているのですよ。手にしている楽器を見てもわかるでしょう・・・・・山ピー、よろしく!!!(しきりに恐縮している)」

拍手!!!

「トランペット!彼の肩書はなんと北海道トランペット協会の会長です!」

「ええええ!!!!????」

「ハマピー、よろしく!」ハマピー、あわてて「シーシー・・・」あ、もう遅い、既に言ってしまったあ・・・ごめんね・・・・(笑)

拍手!!!

「紅一点、可憐に咲いた一輪の花、STAのキャンディ・ダルファー、そしてまたの名を保科友里!!(笑)・・・・ミキティ、よろしく!」

拍手!!!

「数年ぶりの合流・・・・彼は山下達郎のカバーバンド、プライムルースのメンバーです‥‥ヴォーカル&パーカッションはイヨちゃん、ヨロシク!!」

拍手!!!

「最後に・・・・STAを15年間にわたって牽引し続けています。

私リーダーのマサです、よろしく!!」

拍手!!!

「皆さん、もう一度メンバー達に盛大なる拍手をよろしく!!!」

当然拍手喝采だ!!!インパクト絶大。

「まだまだ続くよ。

毎回、色々なタイプの曲を用意しています

シカゴの強力なるライバルバンドで、ちょっとのりのいい過酷この上ない曲を・・・・シカゴときたからには、このバンドをやらないわけにはいきません。

ブラスロック界における重要なるターニング・ポイントと言われているもの。

それでは、俺たちSTAなりのアレンジで勇猛果敢にプレイ。

このメンバー達でなければできない、メチャクチャに強烈な、ディスコでも人気だったというわずか3分足らずの曲です。ブラック・ビスケッツ風(爆笑)リフ一発で皆さん、わかってくれると思いますよ(これにどよめく会場内)。うちのイヨちゃんが情熱的に思いの丈を込めて歌います・・・・燃え上がってください(と、ここでイヨちゃんの方を指指すと大きく手を振り返す・・・・)。(笑)日本歌謡界にも多大なる影響を与えた、すこぶる燃費の悪い曲です。皆、聞いてね!・・・・・チェイスで・・・・・GET IT ON~~!!!」 

シュウヤが、待ってました!とばかりにスティック・カウントで・・・1・2・3・4(マサも)1・2・3~!

アグレッシブな「黒い炎」が帰ってきた。

歌詞の内容は卑猥そのものだけど、火傷しそうなくらいのヴォイス攻め。

このようなやさぐれたボーカル・スタイルのイヨちゃんを聞けるのも激レア。ハードロックも歌いこなせる器用なシンガーには脱帽だ。さりげない仕草が板についてるね。

イヨちゃんがSTAに合流するきっかけの曲がこれなのさ。

だから熟考に次ぐ熟考で逞しく鍛え上げている。

イヨちゃんにかかったら問題なし。異彩を放っている。

昔取った杵柄。

堂々たるパフォーマンス。

会場内では大きく手拍子を打っている人々の姿が方々に見えますよ。

STA勢も、積極的に観客へ向けて手拍子の要求。

マサ折り紙つきの、ニシヤンによるジャジーなWOWOWペダルソロがこれまた秀逸。(名器VOXを使用)

ニシヤンはアドリブをこなしながらも、嬉しそうにプレイ。全編にわたって捲くし立てるように掻き鳴らされるストロークも絶妙なるスパイスだ。

ジャズのエッセンスをふんだんに含んだ超絶技巧のアヴァンギャルドなギター・バッキングがドライブしていて光っている。

これがあるとないとでは雲泥の差。

マサも常に半身のポーズにてイヨちゃんとアグレッシブに暴れまくりながらのプレイが鮮烈だ。普段はポーカーフェイスな佇まいのシュウヤも、適材適所に要所要所でしのぎを削るかのように燃え上がる。

ここでも絶え間ない位に、益々の活況を繰り広げています。

マサは調子にのりすぎて足元に設置されていたドリンクを、途中でステージ床に倒してしまい、

ミキティの真横にて休むこともなく煽りをかましていますよ。

頭上高く片手を突き上げて悦に入っている。

所狭しと前後左右にわたって動き回る。アクション決めまくり。

脳天がメラメラと炎上しているようだ。

その一挙手一投足全てがものの見事、様になっている。

脳天がメラメラと炎上しているようだ。会場内の熱気は沸点に達した感あり。

けたたましきホーンセクションは、バック陣も腰を抜かすほどの威力を確立している。

メイナードファーガソンか、はたまた本家ビルチェイスを彷彿とさせる超絶悶絶なる真骨頂サウンド。

後半のダメ押しに至っては、レッドゾーン振り切れギリギリで命がけ。

ミキちゃんが必死に会得した転調箇所と、ランニングラインでガッチリと埋め尽くしたマサの捌き方も惚れ惚れするほど。

ハマピーを筆頭にホーンが競い合ってピッチを上げるところなんか、ぶっ倒れるんじゃないか?と、これには心配になってしまったよ。

突き抜け感が尋常ではない、ハマピーのハイノート・ペットがやはり群を抜いてる。

スタミナ消耗率が激しい・・・・わかってもらえたでしょう。体力の温存が課題だね、ここでは・・・・。ハマピーがこの曲をリクエストしていたのです。

STAで遂に念願がかなったというわけだ。

だから入魂の吹き鳴らしが半端ないのも納得。良かったね!!感無量の極致。

ニシヤンも、一種独特なるSTAワールドに手ごたえを感じているはず。

それだけにやりがいがあり、一度味をしめたら脱出不可能なジャンルでもあります。

なるほど・・・と世界観がガラッと変化するのです。

ここでもマサはニシヤンに、バッキングリフとソロという二重苦ともいえる過酷なる試練を求めたのですが、またもやサラッとこなしてくれました(オリジナルはトランペット4本なもので・・・)。実は彼ならば平然とやってくれると信じての、確信犯なんだけどね。

大喜びで受け入れてくれる、輝かしき漢だ。ソロなんてゾクゾクしちゃって、横でプレイしているメンバーさえもが聞いていて鳥肌立っちゃった。

山ピーに至っては、ここへきてもスパイスがピリリと効いていて燻し銀の光沢を放っていたのでした。

決めのエンディング目印では更なる進化を遂げたヤスが、目一杯にタメをきかせてフロアタムにてのブレイク。美味しいトコ独り占め。

マサとのリズムコンビネーションも、ピッタリ絶好調。

ブラス隊含めて全員が合図の残響音を轟かせる中、息も絶え絶えな暴れん坊。

燃え盛る炎で焼き尽くされて、真っ白な灰になったかな・・・?

まあ、いずれにしても、一丸となっての勇壮なるハードロック直撃弾逆落としは鮮やかだなあ!

その後に控えしは、

「 フリー!!!」

 シューヤ怒涛のフィルインから、図太く延々とドラム音が不気味に爆発。
強烈なドラムロールを目印に、マサがモニターぎりぎりまで駆け出してきて「1・2・3--!!」
 実験的要素満載なチャレンジ・ソング。

2分ちょっとの曲なんだけど、その間をメンバー全員が全力疾走するような息継ぎ不可の難曲に突入。

 世の若者達の悩める想いが交錯するストーリーを多分に含んだ不穏な展開が秀逸。

 マサとバックコーラス(イヨちゃん)とのコントラストがソウルフルなる様相をも呈しています。

喉が張り裂けんばかりの泥臭い雄叫びリフレイン。

時折ファンキーでゴスペルチックなコーラスでも魂の絶叫を重ねる。

 厳かなる重量級なタッチで、ベース&ギターがストレート且つごく控えめに奏でられます。

 疾風のごとく耳をつんざくホーンの狭間に、変態チックなリズムの鬩ぎ合い!

イントロ、エンディング、そして中間部分における変則的な流れは西やんの真骨頂。

何度もマサと意見を交わす。完全パートスコアをマサが送ると西やんがコードを把握。これにて光明が見えてきた。

ラインで数度のやりとりでマサのベースラインに修正箇所を施す。これでパーフェクト。西やんに切れ味鋭い采配で見事に問題をクリアした。

大した男だぜ、西やんは。

それにつけても本家シカゴの手強さには舌を巻いちゃうね。

ブラス隊含めて全員が残響音を轟かせる中、あっという間にエンディング。息も絶え絶え・・・・

ラフだけれども、ワイルドこの上ないね。

「ミキちゃ~ん!」と声援が飛んできた。

もう泣いても笑っても正真正銘の終盤に突入します。もうお約束の展開であれが飛び出しますよ!息の根が止まるから覚悟のうえでご用心をば

残響音が不気味に果てしなく支配する。

その余韻を引き摺る様に

「・・・・・今は何時くらいかな?(チラッと時計を見る)今の時間帯にピッタリ・・・・・・それでは極上のミッドナイト・ソングで締めくくってみたいと思います」

この時、すでにニシヤンはギターを掲げて小刻みに震わせつつも唸りを発する・・・・・「ウィ~~~~ン・・・・・・」

マサは前傾姿勢で、モニター・スピーカーに左足を乗せたまま「いきます!盛大に盛り上がっていきましょうー!松山千春の曲ではないですよ(笑)・・・・・・25or6to4!!!」(EDIT VER)

マサがニシヤンの方向を左手で指差すと、「ギュイーン!」のスライディングから

「ガガガガガーン!」

イヨちゃん、ミキティを交えたメンバー全員が「ヘイ!ヘイ!」

「会場後ろの方も一緒に!!HEY!HEY!」

驚いたことにメンバー全員がそれに連動して、ノリノリに手拍子を交えている。

その上、しきりに楽器を振っている。

ギターも、これ以上ないほどに過激に攻め立てる。

マサも一緒にメインリフを弾き始めると、シュウヤも問答無用にシンバル類総出で

便乗する形にて熾烈になぞってくる。

疾風のごとく耳をつんざくホーンセクションの狭間に、ニシヤン参戦でリズムの鬩ぎ合い!

あるバンドは「STAはスーパー・スペシャル軍団」

あるギタリストいわく「ニュー・ギタリストは上手いし、いい音を出していますね~!」

あるパーカション奏者いわく「STAはレベルが高い」

あるトランペッターいわく「STAはブラス殺しのナンバーばかり・・・」

あるミュージシャンいわく「STAは歴史と伝統あるバンド!」

マサは1フレーズごとにステージフロントに並べられているモニター・スピーカーに左足をのせながら移動。

ニシヤン&マサが両サイドのフロントにて陣取り。この躍動感あるロックなコントラストが長年の理想形だったのさ。

ギターがスポットライトを浴びる場面になると、必ず最前列に飛び出してきて自己主張。

各メンバー達も負けじとフォーメーションを維持しつつも大奮闘。

なるほど心強き存在感。

白熱するホーン隊は拳を突き出すタイミングが絶妙。

ミキティもセクシーポーズでエキサイティングなプレイを披露しての挑発。

誰言うともなくメンバー達が合間を縫って

「イェーッ!!」観客も「イェーッ!!!」のコール&レスポンス要求で半狂乱(声出しなしの拳突き上げ体制)。

もうこれが本当にラストだと察してか、余力を振り絞って全員グチャグチャでどこもかしこも必死です。

STA全員が右手を何度も振り回しての熱演。

更にマサはブラス隊の目前にまで駆け寄って、コミュニケーションをはかる。

ヘッドバンギングにて中央で両膝ついて、気迫のヴォーカルを続行。

ニシヤンは、虎視眈々、隙間という隙間をびっしりと雷鳴のごときソロで埋めつくすほどに我を忘れて、ギターの鬼と化しています。

でも、起承転結のメリハリはバッチリ!!!

ありとあらゆるテクニックをぶち込んでいる様は、まるでギターの教科書、お手本を提示しているかのよう。

締めはエフェクター設置スペースにもどって、ワウワウペダルを踏み込む艦砲射撃で爆発寸前(本家のソロをほぼそのままに再現。これも究極のフィンガリングで完成形とみた。オフステージの時にマサは西やんに言った。テリーのソロを弾いている時って本当に満たされた表情をしているね、と。そう言われた西やんもまんざらではないようで思わずニンマリ)。

そしてクニが近年ギターソロの後半でやりはじめた、シカゴ・ライブバージョンでのブラス・フレーズをニシヤンの合図を待ってホーン隊全員が吹き込む。トドメはきっついハイノートで息の根を止める。

ウォルター顔負けなアルト・サックスで対等に渡り合うミキティ。

パワフルなレディが在籍しているという贅沢さが、良い方向に作用しているようだ。

男顔負けの存在感も誇っているのだ。ウカウカしてなどいられないよ、野郎ども!

マサが3番を歌いながらベースのネックを観客方向に突き出す。恍惚の領域に到達したのではないか!?

これもライブでなければ味わえないハプニングのシーンだ。

メンバー達が色めき立ってきた・・・この状況。

どいつもこいつも、ビックリするぐらいに凄い奴らばっかりだ。

何が飛び出して、どんな展開になるのか。我々にも皆目見当がつきません。

まあ、こういったスリリングな崖っぷち綱渡りパターンもSTAトラの穴(クニ曰く)ならではの持ち味のひとつだね。やはり役者が違います。

マサが自分の楽器を垂直に突き上げて、揺すりまくるの図。

尚もニシヤンのソロは轟き渡り、ホーンセクションは管体が破裂するんじゃない!?と、思えるほどの気迫プレイをクローズ・アップ。

照明もSTAのメンバー達を追うのが大変な作業だ(事前に、とにかく思い切りサイケデリックにと希望提出しておきました)。

エンディングではベースのネックを天高くに突き立てホップステップ。

そして眼前のモニタースピーカーに弦を擦り付ける(3月のソリッド楽屋で彦が、あれをやるとフレットが傷だらけになったとこぼしていた。そこはちゃんと冷静に場所を考えているんだよん)

ベースギターを肩からはずして、マシンガン乱射のポーズ。

ここだけの話、出陣の際に可愛いアキちゃんから「最後はベースで私を撃って!また射抜かれたいんです!」とキュンとくるメッセージを受け取りました。

当然、正面のアキちゃんめがけて射撃しちゃったよ💛狙い撃ちさ!ハートにズバリ命中!!!

というわけでしてノリが最高!やはりこうでなきゃあね。

ダメ押しとばかり、片足上げて思いっきり床に振り下ろした。「YEAH!!」一礼して、マサがジャンプ一閃でTHE END!!!

アッという間の出来事。疾風のごとき。心地よき疲労感が全身をじわじわと襲ってくるところが癖になりそうだ。

「ありがとうございました!また会いましょう!!」

身体がやっとほぐれてきたところで、時間切れの完全燃焼。

アッという間の50分が過ぎ去った・・・・・

当然アンコールの声があちこちから沸き起こった。

「ありがとう!それではお言葉に甘えてもう1曲いきますか!

あ!そうだ!堺マスター、お誕生日おめでとうございます!!

ブラスロックではないけど、マスターへのプレゼントとしてビートルズをやります。」「おおお!!」「今日のライブ中、一番ポップな曲だと思います。でも俺たちひねくれているから、あえてヒット曲はやりません(笑)。
でもね、管楽器が初めて本格的にロックへ導入された記念すべきブラスロックの原点と言われている至宝。

シカゴ、BS&T、EW&Fもカバーしているし、シカゴが1967年に結成して初めて演奏したのもこの曲で、コンセプトを固めるヒントにもなった曲。(皆が感心してうなずきながら聞き入っている)

いい機会だから覚えていってね!じゃあいきます。傑作アルバム・リボルバーの最後から2曲目に収録されている・・・ゴット・トウ・ゲット・ユー・イントウ・マイ・ライフ~~!!(STA2019年10月に演奏して以来の演奏)」

どうだ、参ったか!(笑)

間合いを見計らったかのように、シュウヤが景気のいいスティック4カウントを轟かせる。

間髪入れずに「ズドーン!」

とってもライブ映えする珠玉の名曲。

ニシャンは伝家の宝刀ともいえる隠し玉ストロークを忍ばせていて絶好調でしたよ。

サビ・パートにおけるマサと西やんによるユニゾン・ラインも、カッチリと収まっていたね。

当然のごとく、ザ・ビートルズ・ファンがとても多いので、特別に意識する部分があったはず。

西やんは、思い入れタップリだけにバッチリでした。彼のルーツの一つがビートルズなんですよ。それもあってマサが今回チョイスしたという経緯があります。

まさに百戦錬磨のアンサンブル適応力だ。

後半ドンドンとヒートアップしていくところをメンバー全員、冷静なる判断でマサの号令を待つ。

「1・2・3・4!」の掛け声で無事に終了。

ニシやんはバイタリティいっぱい。シカゴなどはずっとお気に入りだったんだけれども、パーカッショニストからギタリストに転向後は念願が遂に叶ったというわけだ。

いい顔して弾きまくっているもんね。

STAの新しいムードメーカー誕生の瞬間だ。

シュウヤは陽気な観客とリンクするように、向き合ってスティックを左右に高々と振って猛アピール。

マサもそれに感化されたのかホップ・ステップを繰り広げる。

ミキティもここにきてメキメキと頭角をあらわしてきています。札幌サックス界期待の姉御肌。

メンバー達は今後のSTAライブでも色々なことへ積極的にチャレンジしていきたい!と頼もしい言葉も投げかけてくれました。

今後の活躍に要注目だ!

いい汗かいたね。

この会場は私を含めて初のメンバーらもいたけれども(イヨ&ニシヤンの2人は体験済み)、なんとかかんとか無事に終えることができました

十分に満足してもらえたかな!!??・・・・・YES I CAN!!

またすぐにでも、STAはライブのため戻ってきたいですよ。

それまではお楽しみとしてとっておこうよ。痺れるようなかっこいい曲をたくさん用意しておきますよ。

スイッチオフ、ケーブルも抜いて後片付けを始めたメンバー達。ところがあろうことかもう一度アンコールがかかっているではないか!?

わが耳を疑ってしまった。アンコール事態が珍しいというのに2度もかい。

あわてて元に戻したメンバー達。曲は!?実はライブ直前にもう1曲追加して、と堺マスターからリクエストされていたのさ。

まあ、メンバー全員での演奏はスコアの関係上無理だけど、とびっきりの秘密兵器がこういう時のために控えていた。

ブラスセクションは一旦ステージを降りる。4人での演奏。この曲を演奏したことのないメンバーもいる中、正真正銘のぶっつけ本番。緊迫する。歌詞もうろ覚えさ。なるようになるって。図太さにかけては超一流。やったもの勝ち。

STAは基本的にアメリカン・ロックを中心にお送りしていますが、次はブリティッシュなやつ。(マサは喉を潤すべくドリンクをグイッと一飲み)

全然ブラスロックではないんだけど、以外にもこれ受けがいいんだよね・・・・(案の定、色めきだってきたオーディエンス)ヘヴィーメタルの元祖。

伝説のバンド、クリームからご機嫌なサイケデリックワールド・・・・・・といえば皆、知っているよね。いきます・・・・ネクスト・ナンバー・・・・・・サンシャイン・オブ・ユア・ラブ!!(エディット・バージョン)」

シカゴもデビュー前に取り上げていた金字塔。

実は、コアなジャンル好きのタイバンの一部メンバーらから歓迎のエールが密かに飛んできていました。

あんたも好きね!と思わず言っちゃいそうなくらいの一体感。

西やんは長年敬愛してやまないエリック・クラプトン師匠のソロにおけるセルフカヴァー・テイクをこの曲の参考にしているらしく、本来の野暮ったさをできうる限り排除して、よりモダンな味付けを器用に施してきました。

試行錯誤の結果、使用ギターとエフェクター類が最近ほぼ決定したそうです。

(マサもそのライブ動画を見せてもらってから一時相当にはまってしまいました。オリジナルを凌駕する勢いに圧倒されちゃったもん。)

じらしにじらしまくったかのような、あのリフを空間突き破るがごとく、伝家の宝刀ともいえるファズ・エフェクターで応戦。

しかし、その直後にリズム隊がメガトン級ユニゾンの塊となって猛追撃。

結局は、極上のハードロックに豹変。

照明もそれに応じるかのごとく、灼熱の点滅を繰り返す。

ヤスはずっとジンジャー・ベイカー直伝アフリカン・ドラムではなく、独自の解釈による現代的な味付けを盛り込むオリアンティ・バージョンで鮮烈に対抗してきたのですが、この日は特別で一昨年末に亡くなったジンジャーへ敬意を表して忠実なるオリジナルドラミング。

マサは憧れのジャック・ブルース役になりきっています。

ブラスのアレンジはコロシアムのテイクを拝借してきて歴代S・T・Aホーン・メンバーらが、ライブのたびに手直しを加えていったという裏話があります。

まあ、この辺に至っては、ほぼリラックスしながら望めるというもの。

スタミナ温存ソングという色合いなのだ。

続々と観客達もより間近で目撃しようと、食い入るように詰め寄ってきます。

マサは最前列の観客を指差してベース本体突き出して挑みかかる。

西やんはクラプトンはもとよりジミヘン、レイヴォーンなどなどを融合して散りばめたアドリブをほどよき刺激発散とともにバシバシと連発してきます。

ウーマントーン、プリングオフなどなど荒々しく持ちうる限りの天才的テクニックを、トリッキーに交えて惜しげもなく注ぎ込みます。

異常なほどの溶け込み具合で昇華。

エンディングでは全員が一丸となってノイジーに爆走しながら加速しつつも、徐々にスピードダウン。

マサがジャンプしながらフィニッシュで一瞬の静寂。 

ライブレポートはこれにて完全終了。反省点も多々ありますけど。

精も根も尽き果てたよ。心地よき疲労感に包まれている。皆、いい表情だ。

出演者全員集合してステージ上にて記念写真撮影。

そのあとには1階にて堺マスターの誕生日のために改めて乾杯だ。

外は一日中雨模様だ。

 

****お世話になりました。小樽観光スポットの中心地。とっても気に入りました。それではまたすぐに会いましょう!!****

 

VERY SPECIAL THANKS TO・・・・・・IKU&KEI&AKI-CHAN&ABE-SAN&MATTSU&SAKAIMASTER&KOIZUMISAN&SASSAKUN&HIKO&KIM-KIM&ORANGE JUICE&GRAPE JUICE&HARADASAN&MIE-CHAN&EREKIDA&MUTCHAN&rock city bar lennon SENSE&OTARU BEER&OTARU UNGA&DIA PARKING&RED ROSE&LOVE TATOO&FUKUDASAN&FUMIOKUN&BACONANDEGGS!!!

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VOL,180 SUNDAY MUSIC PROGRAM AT小樽倉庫NO,1ビール園3階ホール#40(STA編2)

2021-04-28 09:07:28 | Live Set List

****まだまだ序盤戦。次々と繰り出される70年代洋楽のオンパレードに往年のロックファンたちは歔欷乱舞のことでしょう。さあ、それでは引き続きまいりましょうか!よろしくどうぞ!!****

マサによるMC

「次にお送りするのはシカゴの記念すべきデビューシングルで、ちょっと変わったタイトル、クエスチョンズ67&68!(シカゴの軌跡からのシングル。ヒットしませんでしたが、日本での人気は高い!。再カットされた際には大ヒット!なんと日本語バージョンのシングルも生まれました。ピーター・セテラもジェイソン・シェフもサービスとして来日公演で日本語を披露。一時ライブから遠ざかっていた曲ですが、ここのところは前半に必ず組み込まれている大切な1曲。意味不明なタイトルが物議を醸しましたがロバート・ラムが1967年から68年までに付き合っていた恋人との質疑応答ソングというのが正解)後半を日本語で歌ってみたいと思います。」

ここではシュウヤがジャジーなフィルインをイントロにすえて、そのままメチャクチャにクールなホーンセクションが問答無用の追随。主役の座を貫禄タップリに吹き継いで存在感を強烈にアピール。

その合間をニシヤンによる歪んだギターが、猛烈なスピードで縫うように疾走。マサ&シュウヤは、ずっとこれが欲しかったのさ。

もうここまででも、言葉を失いそうなほどに感動をおぼえるのに、休むことなく発せられるリードボーカル・マサによるバランス感覚がロックしていてウルッとしてしまいます。

エディット・バージョンだけど、ニシヤンにも歌とホーンとのアメリカンなコントラストがスリリング!と好評を博しています。

かなりナーバスな状態で臨んだけど、中盤では遊び心も交える余裕も生まれてきています。

前曲とは色合いの全く異なるこの曲を、是非とも演じてみたかったのもこの度の狙い。(レノンセンス主催ということは相当に意識させていただきました。2019年11月の夕張ぼたやま音楽祭以来のプレイ)

バッチリと応えてくれたよ。学ぶべき点、発見が多々見受けられたはず。

このあたりの空気感を察してなのか、前方に佇んでいた女性の観客も両手合わせてウットリ

バッキングも熱を帯びて的確に支え続けます。

イヨちゃんのここぞという時に叩き出されるパーカッションと、研究に研究を重ねてきたのであろう美しいハーモニーは評判が良かった。

お約束通りに後半の歌詞は、STAも片桐和子さん作詞の日本語バージョンで。

マサが、事前の打ち合わせで練り上げたという涙ぐましきパート。

だってマサにとっては人生観をかえるほどの影響を与えた大切な曲。

思い入れもひとしおさ。

マサのMC

「ありがとうございます。皆さん、楽しんでいますか!!??YEAH!!時間はまだまだたっぷっりとあるので、ひじょうにマニアックなものも開き直って織り交ぜつつ、さて早くも中間点へ突入します。次の曲は5大ブラスロックの一つでシカゴの強力なるライバルとも言われた悲劇の一発屋バンド。曲調一転してダンサンブル・ビートが大受けしてもてはやされた、アイズ・オブ・マーチで・・・・ヴィークル」

 これも、「イントロダクション」「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」に引き続いてのエディット・バージョン。

 観客席から再び出てきたアベさんも、ミキティ嬢と共に両手を高々とあげ、全身全霊を込めて大歓迎のジェスチャーを掲示しながら拍手で合流。

タイバン達も最早いても立ってもいられない、といった様子でホイッスル鳴らしての参戦だ。
好き者にとっては極め付けとばかりに、血液逆流しそうな炎のナンバー。

文句のつけようもないくらいに、ヒップなアタック感で熱狂。

マサはこの曲、6回目のリード・ボーカル担当。(今年の2月に小樽・雪明かりの路ライブでも経験済)

それでもSTAにとっては第1回ライブから取り上げている十八番だけに、まるで自分達のオリジナルソングのように捲くし立てる。

ボーカルがノビノビとしていて優雅で圧巻。

熱唱に次ぐ熱唱という構成。

今回のライブセットリスト構造は、マサとイヨちゃんのボーカルをフルにぶち込むという強引なまでの強硬システムを導入。

ホーン隊は体を仰け反らせて、渾身の吹き込み。

マサは、ネックをグルグルと上下にひねり回し振り上げる。

後ろへ振り返ったり、お馴染みのブレイク・パートではドラムセット前にてクルクル。

前後左右にと行き来しながらキックをぶちかます。

一時たりともジッとしていません。ロックバンドのライブはやっぱりこうでなきゃあね。

それだけにとどまらず、何度もドラムセットまで駆け寄って右足をバスドラムに乗せてシンバルを蹴りまくる。

手数王シュウヤもシンバルの乱れ打ちで対応。千手観音のようだ。

調子にのりすぎて左肩がぶつかったシンバルスタンドが傾いて倒れそうになるも、グイ~ンと元に戻った。

ジェームス・ブラウンのマイクパフォーマンスさながらの状態にマサとシュウヤは苦笑いさ。

長年ライブをやっていると予期せぬ突発的なことが起こるというもの。

後日に気付いたんだけど、この曲中マサはベースヘッドをミキティのスコアにぶつけて床に落としてしまったのさ。丁重なる謝罪をしたら許してくれたよ。本当に申し訳ない・・・・。

それはともかく、時折ヤスとニシヤンが向き合っての相乗効果を煽りあう、火花散るインター・プレイも微笑ましい。

マサが「オールライト、ギター!!」とシャウトしながら、ギターソロへと橋渡し。

70年代初期を反映したかのような、西やん渾身のギター・ソロは確実に的を得ているね。

フロントにまで飛び出してきた西やんはこの手の曲でも、的確なるコードワークの度に腕を突き出して盛りたてる。

そこへといっせいに群がるオーディエンス。凄まじき光景。

ギター・リックも伸びやかなるサスティーンも一際異彩を放ち、ここでも獅子奮迅。

イヨちゃんの打ち鳴らす数々のパーカッションやグッと渋みを増したコーラスもピカイチ。

決めのブレイクタッチ・フレーズでは、メンバーと観客達が何度も大合唱。

観客の中にはプレイ・スタイルを真似ている輩も出現。

エンディングにおける一瞬の空間を突き破るがごとく、目一杯にエモーショナルなひねりもきかせて喉を振るわせる官能的でブルージーなマサ絶叫ソロボーカルパートでは自己陶酔!(コイズミさんが機転を効かせてリヴァーヴで巧みに演出)

このひとことで観客達が「ヒューツ!!」と大歓声。

プレイしている我々でさえも、手前味噌ながら震えがくるほどの高評価を下したくなるほど。

皆が皆、一様にエキサイトしていて、万雷の拍手が鳴りやみません。

・・・・・・なんという夢心地な空間であろうか。


「イエイ!皆さん、楽しんでますかあ!!??ヘイ!(シュウヤがドッカン、バッシーン!西やんがギュイーン!と煽る)

今日は今年3度目のS・T・Aライブということで、いつもの倍は力が入っていますよ。全曲気合十分に初期シカゴの濃厚なるサウンドやブラスロック中心でお送りしたいと思いますので(大歓声)、最後まで盛り上がっていってください、よろしく!

小樽ビール園サンディミュージックプログラム初出演ということで、せっかくだから特別にプログレッシブなタイプのシカゴ初期の組曲を披露したいと思います。7楽章からなる作品。時間の関係でそこから前半と後半の合体で4つの楽章をやります。コロコロと複雑に変化するややこしい曲です。ちょっと聞いてみてください。

お楽しみに!!・・・・・メイク・ミー・スマイル!!(1・2・3・4!)」

 シュウヤによる軽快なるハイハット4カウントが即座に空間を打ち破る。

 この曲もドテッパラに炸裂する一撃が狂おしいくらいに激しく、やはりイントロが常に豹変、それでいてごり押し感なくスッキリとスマートにまとまっているところがやたらと発揮されていて痺れます。

 実はね、この曲、小樽でSTAがライブのたびに、会場にいる外国人の方達から「MAKE ME SMILE !」とリクエストされていたのですよ。

 あちらサイドのほうにめっぽうウケがいいみたい。

 でもいろいろとややこしい事情があってしばらくお蔵入りしていたんだけど、最近はめでたくそれも解除されて徐々に日の目をみてきたというわけ。

でも再度取り組むからにはグレードアップは常識。

みっともない不協和音も晴れて排除され、STA流の果てしなき無き王道ともいえるパーフェクトな曲になったよね。めでたしだ。

 最近のS・T・Aはけっこう、こいつに馴染んできたよ(山ピーちゃんにとっては鬼門かな!?だってトロンボーン・プレイヤーが作った曲だからね)。

 この曲では急遽リード・ボーカルはマサからイヨちゃんにチェンジ。イヨちゃん直々のリクエスト。

最近トライ中なんだよ。苦労しました。マサはユラユラと腰振りダンスで観客を誘惑?挑発??。

 シュウヤは、ここでも、相変わらず虎視眈々と大奮闘。

 血沸き、肉踊る現象とはまさにこのこと。

 各メンバー達は多方面の分野にまたがって八面六臂のフル稼働。

ダンディーなヤマピーは、なかなか堂に入ったプレイスタイルで男ならではの色香をタップリと漂わせて吹き込む。

真横で負けじとハマピーもハイノートヒッター。これにはミキティ、毎度のごとく戦慄を覚えるのだとか。

3管という編成だけでも贅沢すぎるのにご両人とも全くタイプの異なるプレイヤーゆえに面白い化学反応がしょっちゅう勃発するものだからたまらないよ。

 ホーンによるバッキングは疾走感の塊のようなブラスロック代名詞をはかる。

エンディングではニシヤンによるトリッキーなる16フュージョン仕込みの速射砲ピッキング・ギター・ソロ。

 ニシヤンのギター音って大きいんだけど、ちっとも耳障りだったりうるさく感じたりしないんだよね。これってやっぱり巧みなる音作りの技。

 ブラス隊による緻密に構築されたアレンジの妙が、更なる完成度と緊張感を増幅させつつも第1楽章を終了。

 フェイドアウト部分は入念にスタジオで打ち合わせたとおり、アルト・サックスの音色が揺らめく中、ニシヤンの流麗なるコードとシュウヤによるデリケートなシンバルが奏でる残響音の余韻で幻想的なトーンを漂わせる。

ああ・・・・こういうタイプの曲を演奏するたびにテナーサックスとキーボードが欲しいよう・・・・・と、しみじみ心から思うよ。

第2楽章はシュウヤによる怒涛のフィルインから図太きミディアム・テンポ「言いたい事がたくさん」

2019年4月のピグスティ以来のプレイ。
 延々と踏み続ける光速バスドラ音が爆発

実験的要素満載なドラマティック・チャレンジソング

 恋人との出逢いから、想いが交錯して思い悩むストーリーを多分に含んだ不穏さが秀逸。

 マサとバックコーラス(ジュン)とのコントラストがミュージカルの様相をも呈しています。

 厳かなる重量級なタッチで、ベースがメロディアスだけれどもごく控えめに奏でられます。

 前半の暗い曲調から一転、パアッと霧が晴れたかのような心象表現の役割分担も良い仕事しているなあ。

マサが間髪入れず「1・2・3!1・2・3!!」のカウントを発する。と共に第6楽章の「今こそ自由を」

先月のソリッドでもプレイ済みだ。

ここは1分ちょっとの超変態的リズムを誇る迷路のようなインストウルメンタル。

この流れが今回のライブ全員にとっては最大の難関。

ついにやっとここまで辿り着いてしまった。

序盤の想像を絶するアクセントはニシヤンも指摘していたけど、最大のトラップ。

テンション漲るシーンだ。

何度も訪れるシュウヤの見せ場だ。ボンゾスタイルの爆裂的ドラミングに会場中からヤンヤの喝采が沸き起こる。

とにもかくにも、入り組んだ展開が生半可な気持ちでトライしたならば一筋縄ではいかないのだ。

コロコロと景色の変動に忙殺される、正直な話が予測不可能な曲。

究極の場面は後半に訪れるベースとトロンボーンによる珍しきユニゾンライン。

これを山ピーちゃんはものの見事にやってのけたのだ!

スタジオではどうもシックリと噛み合わなかったんだけど、相当に鍛錬を積んできたのでしょう。

バッチリとパーフェクトにはまり込んで乗り切ったよ。

一緒にプレイしていてもそのカッコイイ姿にゾクゾクと戦慄が走ったものです。

ここさえ乗り切ればもうこのライブはいただいたも同然。

次々に襲い掛かってくる落とし穴を、大船にのったつもりで、突破していこう。

まだまだ続くデンジャーゾーン!

メドレーで最終楽章も1分少々の「愛は限りなく」だ(第7楽章)。

初めて聞いた人達ならば誰もが口々に「なんじゃ、こりゃあ!!」と思わず驚愕の雄叫びをあげちゃう拷問のような、それでいて癖になるアート・ロック。

地響きのごときボトムサウンドを打ち砕くようなシュウヤのフィルインでメインテーマに戻り、想像もつかないくらいのマーチへ一丸となって渾身のプレイ。

気を抜く暇を全く与えてくれない、ひじょうにやりがいのある曲。

最後の1音に到達して終えると、観客達は一瞬我を忘れていたのか無反応状態。一息入れてから拍手が。

どこからともなく「おいおい、なんまら難しそうだなあ・・・・」という声が聞こえてきた。そうなのです、難しいのですよ(笑)。

大役をこなしきった清々しきメンバー達の満足そうな表情が神々しい。

だってまともに演奏できるメンバーが、過去に全然いなかったものでね・・・・。

「今日は時間に余裕があるので、程好く遊び心も加えてみたいと思います。

次にお送りする曲は全然ロックではない。

でもメインのリフがひじょうにロックっぽくて好評。よってジャンル関係なく数多くのカバーが存在しています。

アメリカのテレビドラマ用主題歌で作曲はヘンリー・マンシーニ。

ムーンリヴァーやピンクパンサーなどを手掛けた人・・・・それでは、シュウヤ!ゴー!!」

号令と共に、有無をも言わさずドラムから演奏開始。

メンバー達が俄然に色めき立ってきての応戦。

マサがさっそくメンバーたちに伝令。

再びミディアム進行のインストウルメンタルで「ピーターガン」。

2020年2月の雪明かりの路以来のプレイ。

マサと西やんが図太き地鳴りのようなメインリフを弾き始めると、イヨちゃんもパーカッションで

それに便乗する形にてなぞってくる。

これってSTAにしては珍しいセットリスト。

しかもブルース・ブラザースのカヴァーなんだけどね。

鋭い対応力だ。

恒例のソロ・バトルをやっちゃいました。

その時、ソロパートの3人は、マサの取り決めでパパッと指差しで順番を決めていました。

その間わずかに数秒。

いつもよりも人数が少ない分を、1・5人分のソロ回しで解消。事無きを得ていました。

果たして軍配は誰の手に渡るのか!?

驚いたことにファーストソロは、ミキティではないか!

繊細で先の読めないソロにグッと聞き惚れてしまったわい。

やるときはバッチリとやってくれるレディだねぇ。

バトンを受け取る役は重鎮の西やん。

全身全霊込めての、超絶なるギター・ソロをお届けする。

ここいら辺の息のあったやりとりは横で見ていても、この上なき情景。

フリー・フォーム・スタイルの興味本位で、ビックリ箱を開けちゃったような感覚。

ミキティのジャジーテイストを受け継ぎ、素晴らしきフュージョン・カラーに染め上げてくれました。

そして引き締め役には当然のごとく、イヨちゃんに采配が振られた。

適役だね。

マルチな魔術師、イヨちゃんによるエキセントリックなパーカッションソロ回し。

面目躍如だね。名手揃い踏み。

その間中ホーン隊はジッと右手で拍子を数え続ける。

やはり役者が違う。マサはグッと腰を落としながらの絡みポーズ。

結局は3人によるソロリレーということで、サーヴィスとばかりにいつもよりも多めにお送りしました(笑)。

余裕綽々のフィナーレではマサがしつこいくらい焦らしに焦らしまくってのジャンプ!

破天荒だけど完全燃焼。

早くも、真っ白な灰になって燃え尽きそうだよん。


「YEAH!残すところ3曲となりました・・・・・(不敵な笑みを浮かべつつも)アベさんの大好きな曲をやりたいんだけど今日はピアノがいない、しかも今日は日曜日なんだけど・・・・やっちゃうよ!土曜日の曲・・・・それでは西やん、どうぞ~~!!」

(ルチュ嬢いわく2月の小樽でのアベさんは最高の喜びを滲ませてノリノリだったそうですよ。こんな話を聞くとミュージシャン冥利に尽きるね)

シカゴ初の記念すべきミリオン・ナンバーがはじまった。

SATURDAY IN THE PARK・・・・・マサが西やんの方向へ向き直った瞬間、絶妙のタッチでシンコペーションを基調としたあまりにも超有名なるイントロをギターで響かせる。

当然ここでの主役は、最初から最後までピアノ役のギター。

ギターだよ!本来、ピアノがメインなのに、こんな冒険をするバンドってナンマラいかしているでしょう。

スタジオリハでキーボードが休みの時にはこのような変則パターンでトライすることもたびたびありましたが、本番は5回目。しかもほとんどぶっつけ本番という暴挙に出た。もはや手慣れたもんだよ。

これはすこぶる斬新で快感。違和感もなく、結果的にはやって良かったねえ。

当初は鍵盤なしでは考えられないからセットリストから泣く泣く外していたんだけど、西やんたっての希望で復活したという経緯があります。

西やんもこれをギターメインで演奏することを密かに夢見ていたんだから、そりゃあ至福の瞬間で天にも昇る心持ちでしょうねえ。

全身汗まみれながらも、気持ちよさそう。

麗しのアキ嬢はこのアレンジを聞いて「なるほど。こういう風にやっているんですね!」と目から鱗状態で感心しきり。

花束持参で愛らしいエールを投げかけてくれるのです。至福の喜びだ。

もちろん、それに呼応するよう会場全体も熱烈なる声援へと反応が変わっていく。

それにしても、この曲、リズムと強弱感覚の違いが如実に現れるのですよ。奥の深い部分があります。

マサは絶え間無く左右に、トレードマークともいえる軽快なステップを踏む。

とにもかくにも西やんによるギター・ストロークのおかげで、より誰もが贅沢極まりないハッピーに浸れちゃうのだから不思議なものですよね。

ほとんどの人々がスタンディング!

腕組みして目を閉じ、唸りながら、ジックリと聞き入っている人も発見。

会場のあちこちで嬉しそうに、両手をあげて大はしゃぎしている人たちが見えるではないか!?

数人のオーディエンス達も、ずっと横並びでタンバリンを打ち鳴らし続けているよん。

ステージ手前では、ある女性が簡単な振り付けを指導しながら皆と一体になって踊っています。

西やんも時折横目でバンドを確認しつつも、リズムカッティングにのって延々と体を揺らす。目の前の観客達の笑顔にもすこぶる癒されたそうですよ。

世界平和を声高らかに提唱する、スケールの大きいマンモスヒット。

まさしくシカゴ版「イマジン」との呼び声高き、ターニング・ポイントともいえるアンセム。

愛と平和を謳歌しながらも反戦を訴える部分もさりげなく含まれているんだから、さすがしたたかで思慮深い我らのシカゴだ。

マサが歌いながら最前列に歩み寄ると、客同士肩を組んでニコニコと微笑み返し。

他のミュージシャンらも、すこぶる気を吐いていますよ。

歌メロには人一倍のこだわりをもって挑んだ曲。「WOWOWOW~!!」

うっとりするほどポップで幻想的なエンディング最後に至るまで、気合十分パーフェクトに完奏。

普段はホノボノと佇んでいるヤマピーではありますが、やる時は綿密にバッチリと決めてくるところなんかさすがですよね。

 

****さあ、いよいよもってエンディングが見えてきた・・・・・泣いても笑ってもいよいよ残すところ3曲となりました。ほとんどが70年代の至宝だ。ARE YOU READY?  一気に後半戦へ続くよ!覚悟して臨んでくれたまえよ。それではまた!!****

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VOL,180 SUNDAY MUSIC PROGRAM AT小樽倉庫NO,1ビール園3階ホール#40(STA編1)

2021-04-28 05:50:43 | Live Set List

****さてさて、早いものでいよいよオオトリの時間となりました。

このブログの主役、我らがSAPPORO TRANSIT AUTHORITYが満を持しての登場だ!熱きブラスロックサウンドを心行くまでご心酔してください。もうそれっきゃあない。

それではガッツリといきますよ。覚悟のほどを!!・・・・****

 

8,20:00~20:50

かなり巻きの状態(25分!)で進行しているのでメンバーが全員果たして揃うのかちょっと冷や冷やしましたが、なんとかかんとか間に合ったようでホッとしました。

各自で裏のスペースにてウオーミングアップやセッティングに勤しんでおりました。

 

ここまでのいきさつは今回のライブレポート序文で説明済みではありますが、もう一度簡単におさらいをば。

元々は盟友のギタリスト彦ちゃんとのやり取りがきっかけさ。

紹介されたのが「小樽ビール園」

イベントタイトルは「サンデイ・ミュージック・プログラム」とのこと。

この会場は一度キーボードのユミちゃんのライブを見にきたことがあるのみ。

ロックには無縁だと勝手に思いこんでいた。

でも初めての会場出演決定ゆえにワクワク。

で、主催者の方にご挨拶したいと申し出て紹介されたのが、小樽ロックシティバーの老舗レノンセンスの堺マスター。

ええ!?てっきり小樽ビール園の主催だと思っていた。

レノンセンスは一度の移転も含めてオープン35周年なんだそうです。おめでとうございます。

マサもレノンセンスは30年くらい前から知っていたけれども、一度も来店したことがなかった・・・・(小樽だし下戸だし)。

この度、マスターといろいろやり取りをする中でめちゃくちゃに意気投合。

即座に盛りあがりましたよ。良かったなあ。

もう居ても立ってもいられなくなり、ライブ2日前に直接来店しちゃったさ。

もちろんアポを入れてね。夕方6時開店なのに4時半に開けてくれた。特別待遇。しかもシカゴのジャズカヴァー名盤「ナイト&ディ」のBGMまで流して大音量で待っていてくれた。超感激。

これを感激と言わずして何を感激と呼ぶべきか。

それからは名刺交換を済ませて、延々と音楽談義に花が咲いた。

時間の経過を忘れちゃう程。(サッサ君曰く、あそこに行ったら時間軸が狂っちゃうとのこと。まさしくその通りだった)

気が付いたら夜の8時過ぎ。丁重にお礼を言って無事帰宅。そして天気予報大当たりであいにくの雨模様だったけど、本番当日を迎えたというわけ。

いやはやなんとも激動の数週間でしたなあ。

しかもマスターはSTA初出演なのにオオトリでアンコール込み1時間の枠を設けてくれた。

聞くところによるとシカゴやブラスロックが大好きなんだとか。

店の常連様までご招待してくれた。もちろんマサはその方に挨拶しましたよ。

アメリカラジオ放送の「激レア」なシカゴCDRまで用意してくれてSE使用。(これは来店時にプレゼントしてくれた)

オープニングにはマスターが「そこからシカゴの英語ナレーションを抜粋するから、それにタイミングを合わせて演奏を開始して」とセッティングしてくれた。

まあ、これはマスターが音源忘れてきたとのことで通常どおりの形に収まった・・・・。

サッサくんとの運命の再会、スタッフの皆さんもパーフェクトな音響&証明効果を発揮してくれて和気あいあいの中でイベントは進行。

対バンも半分は知り合い、半分は初対面と新鮮な気分で和んでおりました。

石造り倉庫を改築した歴史ある建造物ゆえに一種独特なる音響と空気感

こういうのも大好きです。

メンバー一同この日を指折り数えて待ち焦がれていたのさ。

マサは飛び切り素敵なレディから情熱の赤いバラの花束までプレゼントされて夢心地だった。

フルメンバー揃ってのスタジオリハはたったの1回きり。当日はぶっつけの本番

メンバーの離脱、数度にわたる曲目変更、ライブ直前の1曲追加などなどのドタバタもあり、

数度にわたるトラブルが勃発しちゃったけど、全員での写真撮影も含めてライブレポートの中で解説していきたいと思います。

何といってもこの日はマスター「ルート66」のバースディなんだからさ!!(終焉後は1階にて皆で軽く乾杯)俄然、燃えてきた!!!

***SET LIST***

1,INTRODUCTION・・・CHICAGO

2,ONE FINE MORNING(ある晴れた朝)・・・RIGHTHOUSE

3,SPINNINGWHEEL・・・BLOOD SWEAT&TEARS

4,GIMME SOME LOVIN'・・・THE BLUES BROTHERS

5,QUESTIONS67&68・・・CHICAGO

6,VEHICLE・・・IDES OF MARCH

7,MAKE ME SMILE(ぼくらに微笑みを)・・・CHICAGO

8,SO MUCH TO SAY,SO MUCH TO GIVE(言いたいことがたくさん)・・・CHICAGO

9,TO BE FREE(今こそ自由を)・・・CHICAGO

10,NOW MORE THAN EVER(愛は限りなく)・・・CHICAGO

11,PETERGUNN・・・THE BLUES BROTHERS

12,SATURDAY IN THE PARK・・・CHICAGO

13,GET IT ON(黒い炎)・・・CHASE

14,FREE(自由になりたい)・・・CHICAGO

15,25OR6TO4(長い夜)・・・CHICAGO

===ENCORE1===

16,GOT TO GET YOU INTO MY LIFE・・・THE BEATLES

===ENCORE2===

17,SUNSHINE OF YOUR LOVE・・・CREAM

 ***MEMBER***

MASA・・・B VO CHO PER

MIKITY・・・AS RECORDER

NISHIYAN・・・G

YAMAPY・・・TB

HAMAPY・・・TP

SYU-YA・・・DR

IYO-CHAN・・・VO CHO PER

迅速丁寧効率よく立ち位置決め。チューニング。譜面台の設置。マサはガムテープを使ってモニタースピーカーへ数枚の歌詞カードを貼り付け。

ドンドンと各メンバーの準備が整っていく。

マサはミキサーサイドと連絡を取り合って状況の確認。

アンプへプラグイン。

ミキサーからの指示に従い2曲のさわりを演奏。

堺マスターとマサは時間を図る。

「はい、そろそろ」「あと1分」

オーケー!!

全員のセッティング完了を細かく見計らってマサがアイコント。そして手拍子でテンポを西やんとシュウヤへと送る。

まずは西やんがプログレッシブ風スペイシーなギターミュートカッティングサウンドで、一種独特なる異空間を作り上げる。すかさず合図を返すと、それに便乗するかたちでシュウヤも剃刀のごときハイハットワークで応える。(この2人は何でも受け入れてくれるから調子にのったマサは思わず頭を抱えちゃうような要求をしょっちょう投げかけるんだけど、それら全てを軽くその場で仕上げてくれるんだよね。その手腕は大袈裟ではなくゴッドハンドの如しだ!)。

本編へのプレイが待ちきれないという様子。

マサは威風堂々とスタンバイ。

もうすっかりと手慣れた感じで進行役も兼ねたマサが、落ち着き払った声にて華々しくナレーションを告げる。

「たいへん長らくお待たせいたしました。いよいよはじまりますよ!今か今かとお待ちの皆さん。そうですよね。これから熱いステージをお届けして参りますよ。もはやお馴染みとなりました大所帯バンドがここオタルビール園に颯爽と初登場。ハーイ!!北国唯一無二の札幌発ブラスロックバンド!

ド迫力ホーンセクションを心ゆくまでドップリとご堪能ください!メンバー一同この日この時この瞬間を心待ちにしていました!それではヨロシク!THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY~!!」 

ジャストなタイミングで「1・2・3~!!」(思い切りミキサーがリバーブを深めにかけてくれたよ!前もってマサがミキサー担当の小泉さんへ依頼しておいた)

波状攻撃へと、火蓋が切って落とされました。

猪突猛進の狼煙を上げる「イントロダクション」。

さすが、この人数だけに勢いが桁違い(本来はもっと多いんだけどね・・・・)。

プレイしている我々でさえ自分たちの音にエキサイトして、アドレナリンの噴出が止まらない。すでに掴みはバッチリとオーケーだ。

普段は寡黙なシュウヤもスティックを手にスィッチが入ると、ドラム・ビーストに豹変するのです。

その上、3年前の4月にマサが東京で観て来たCTAの土産話が相当感動的に残っているらしくて、ずっと刺激を受けている御様子。如実にドラミングの随所にダニー・セラフィン成果が現れていますよ。!

イントロの爆音が情け容赦なく多方面へと襲い掛かる!

ほほえましい光景に常連組が客席でやや控えめに参戦。写真&ビデオ撮影にと勤しんでいます。

皆さん、この変拍子の連続やコロコロ変わる変態的なリズムに、よくもまあピッタリと手拍子をあわせてくれますねえ・・・と舞台上から失礼ではありますがしばし見とれてしまいました。

もうどれだけの回数この曲をオープニングでプレイしてきたことでしょうか。メンバー一同愛して愛してやまないじゃじゃ馬のような曲。その中でもこの日ほど迫力一杯の完成度を誇ったことはなかったのでは?!出色の出来と自画自賛。

モニター・スピーカーに片足乗せて、マサが野獣のごとく吠えまくりながらも襲いかかる。アグレッシブなアクションを巻き起こす。

飛沫飛翔防止用のパーテイションもビニール幕もないので自由自在に動ける。もちろんそこそこに加減はしていますよ。

イヨちゃんによるありとあらゆるパーカッションの響きが、これまたゾクゾクするほどに高揚感を奮い立たせる。

計算されつくしたニシヤン独特なるシャープな音色のギターが、ヤスのタイトかつパワフルなドラミングに絡みつく(このチェリーサンバーストカラーのストラトタイプ・ギターは謎多き怪しいメーカーの貴重なる一品。コンディションも良好な光沢を放っていますが本人は詳細を決して語らず・・・・マサも必要以上に問いただしたりはしない・・・笑)

看板ともいえる3管によるホーンセクションのリフは、益々厚みを増してきましたね。

舞台両サイドからの弦楽器達による絶え間ない猛追。後方サイドからは、ドラムが遠慮なしにグルーブを構築しながらの進撃展開。

会場をまるごと覆いつくすかのような、ホーン隊による異次元模様の高鳴り。なんという高揚感であろうか。

鉄壁を誇るホーン・アンサンブルが嵐のごとく吹き荒れて、全体をリズム・セクションが引き締めるという構図が今回のおおまかなる課題。

さてさてライブの魔物はどこに潜んでいるのかな?・・・・今回は一体全体何を仕掛けてくるのか??

さあ、2番の歌詞がカットされたエディットヴァージョンから、第一関門の地獄にガッシリと突入だ。

3月の反省点は見事にクリア。手堅く突破した後に待ち受けていたのは、ブレイクによる一瞬の静寂。切り込み隊長はいきなり山ピーちゃんによる、やや食い気味かつ流麗なるトロンボーン・ソロで場面転換。

 ギリギリ滑り込みのリハなしぶっつけ本番だから正直な話、不安要素てんこ盛りだったんだけど、それも取り越し苦労だったようです。

大した度胸の持ち主だ。さすがに百戦錬磨の達人だからこそ成しえる技。何事もなかったかのように振舞っていたよ(シュウヤによる縁の下の力持ちも忘れてはいけない)。

ここが山ピーちゃんの凄いところ。

なんと自宅に宿題として持ち帰り3つのコードで繰り広げられるソロ・パートを、極上のエモーショナル・ラインで纏め上げてきて披露したのだ!!

能あるタカは爪隠す!と、昔の人はうまいことを言ったモノだ。ねえ、山ピー君よ!(スタジオリハ前にブレイク部分による拍数の謎を解明するべく独自でスコアを探しだしてきて見事に解明したのだそうですよ。すさまじき探求心。正直な話、この曲はトップがキツイとのこと・・・・それは、うなずけるねえ‥‥でもご挨拶ソングだからねえ。不動のポジションなのですよ。悪しからず。)

マサによる流麗なる美しきオクターブベースに導かれて場面転換。西やんもピアノ旋律を代行してギターで再現。これがまたとびっきりに効果絶大さ。

マサいわく「STAのバディ・リッチ」と言わしめた手数王から、リム・ショットに切り替えてのシュウヤが猛然と先導しつつ、お次はベテラン・ハマちゃんの出番。

彼のトランペット・ソロは熟練の極致なので、大船に乗った気分に浸れます。

一聴しただけで安定感抜群。時折ヒステリックなハイノートなども懇切丁寧クールにヒットしていてニンマリ。

さすが北海道トランペット協会会長だけある。

バッキングによる強弱のサポートも効果覿面だ。

もうこのあたりにたどりついた時点で会場中の空気は一変。

なにやら恐ろしいくらいにもの凄いことがステージで起こっているぞ・・・てな感じでかぶりついている。

ニシヤンは臨機応変、歪みからコーラスサウンドまでコンスタントに幅広く音色をエフェクターで器用に切り替える(ここはスタジオリハ時に取り決めたこと)。

そして第3の男、そのニシヤンによるワイルドなギターが火を噴いた。

いきなり過激なハーモニクスを導入部分に一気呵成に飛び出して、益々進化したソロを、これでもかあ!と言うくらいにぶちかます(よくもまあチューニングが狂わないねえ)。ただひたすらにエキセントリック。

序盤はテリー・キャスのフレーズに敬意を表する・・・・。

へヴィーなサウンドは、これだけにとどまらずフィードバックにより加速。

音数がドンドンと増していき、とどまることを知りません。身をのけぞらせてイナバウアー・アクション。

チョーキングなどを交える際にはギターを激しく揺さぶって身をよじる。あれだけのプレイだけでも引き攣るところなのに、ビジュアル面も大きい。

掛け持ちミュージシャンの西やんはリミックス、ミッドナイト・クライシス(活動休止中)ではベーシスト。

そちらの時は大股開きスタイルなんだけど、STAでは常に横向きポーズで全体を注視している。

これが彼の楽器別スタイルなんだね。

そして遂にテリー・キャスのギター・ソロをほぼ忠実にコピーしちゃったんじゃあないのかい!?ビブラート、グリッサンドに至るまで再現しているよ。

この前面へのせり出しシーンは歌姫ヒロリンのリクエスト。

極めつけは第2期JBG時代のコージー・パウエル直伝によるシュウヤが、力漲る究極の稲妻フィルインで拍手喝采。

サンキュー!

いつもは沈着冷静なるシュウヤもノリノリな様子で、このひと時を満喫している様子。

すっかりと脳天ヒューズはスパークしちゃったみたいだ。

いくつもの修羅場を潜り抜けてきたからこその、説得力ある支柱だ。

エンディングにおけるベルトーンも、ニシヤン渾身の1音を筆頭に見事な連携で繋がった。

ミキティ嬢からホーンセクションへと受け渡す流れへ。ここで繰り出したニシヤン入魂のピッキングがジミヘンのようにウォームで破壊力があって戦慄が走りました。これぞまさしくロックの原石。いかなるアクロバティックなテクニックをひけらかすよりも、「ギュウイ~ン!」一発でひれ伏させるほどの衝撃と説得力。

マサが後方に設置されたバスドラムに左足を乗せ、右手を頭上に掲げてグルグルと何度も素早く回転。ヤスと呼吸合わせ、雷鳴のような怒涛の連打をスリリングに交えて激しいジャンプでフィニッシュ。

以前、ASの女傑ミキティいわく「マサとニシヤンは何かにとりつかれているようだった」とのコメントを述べていましたっけ。

度肝を抜かれた観客はため息混じりに唖然している。

間髪入れずにマサはシュウヤにゴーサイン。

「オオーッ!!」

口笛がピーピーと吹き鳴らされる中、瞬く間にスリリング・メドレー「ある晴れた朝」(今年2月の雪明りの路以来のプレイ)。
「YEAH!」

重戦車のごとき恐ろしいまでの、シュウヤによるアグレッシブなるビートがガッチリと炸裂。

カナダのシカゴ、BS&Tと言われたライトハウスの代表作を2曲目に持ってきた。度重なる強烈なる一撃。

今回参加のアルト・サックス・プレイヤー・ミキティお気に入りゆえに久しぶりの復活ソングなんだよ。

さっそくマニア心をくすぐりまくる選曲。

 西やんのギター・カッティングはお飾りに終始するのではなく、痒いところに手の届くプレイとして華があるよ。

 2度目の演奏なんだけど、もうすっかりと板に付いてきた感あり。

 縦横無尽に絶え間なく駆け巡るトーンの響きも絶妙の味を噴出。実は非常にヘヴィーなコード進行らしい・・・・。

マサがドラムに絡みつくようなベースランニングで挑みかかる。

鮮烈なるフィンガリング。

リズム・セクション・スクランブルが猛然と確立された瞬間だ。

マサによる熱きヴォーカルが、ここでも雄叫びをあげる。

これをリード・ボーカルで担当するのは数年前からなんだけど、目一杯に頑張りましたよ。

ベースだけでも運指やピッキングが忙しいのに、ボーカルも非常にへヴィー(延々と伸びやかに上昇するハイトーンが後半へ向かうにつれて複雑に増してくるという構成)。

観客群からの熱視線も加味されて、グイグイと牽引の好サポート。

おそらく会場のお客さん達でこの曲を知っている人、ほとんどいないであろうことは確実。

でもそんなこと問題なし。関係ないね。

このうねりまくりのバツグンなグルーヴはどんな世代、人種、男女問わずビンビンと伝わっていることでしょう。

今までに聞いたこともない一種独特で異様なまでの先読み不可能楽曲群に、多少は戸惑いつつもぶっ飛んでいる御様子。

もちろん何度もSTA体験している人々にいたっては、言わずもがなですなあ。

中間部分では本来ならば怒涛のピアノソロが展開される手はずなのですが、今回も西やんのお手並み拝見といきましょうか。

マサが引導を西やんへと投げかける。

アヴァンギャルドに奏でられる攻撃的なるギターの弾丸ソロがヒートアップして、したたかで素晴らしい。

コード・バッキングとアドリブ・フィンガリングとの連動が神がかり的。

上半身をくねらせての仁王立ち。ゴッドハンドが降臨だ。

ここも重要なるポイント。

スポットライトを独占した西やんによる全身全霊を込めたフレーズが、フィンガーボード上を滑りまくる。

御大シュウヤはバリエーション豊富にフィルインを交えながらも小刻みにバックから屋台骨を支え続けます。これって最も重要なお仕事。

なるほど、その手があったかい。工夫の痕跡が垣間見える。

ならばと、曲の後半戦ではメンバー一丸となっての応酬。

マサ、シュウヤとがガッシリとスクラム組んでの骨格リズム・セクションもクセモノなんだよ。

緊迫感ほとばしるメリハリも冴え渡っていて切れ味バッチリ。

マバタキ厳禁。息つく島も与えないほどに攻め込み突入してくるS・T・A。

体全体でリズムをとりながら、腰振りミキティも見栄えが中々にロックしていてナイス。

ブラスセクションは笑みを浮かべながらも、余裕の構え。

マサは耳をつんざくほどに、お得意のハイトーンをダメオシ連発ヒットで締めくくり。絶賛拍手の嵐。盛大だ。

オープニングとセカンド・ナンバーだけをもってしても、ひじょうに体力の消耗が大きい、はっきりいって燃費の悪い進行なんだけど、メンバー達はいたってクールに対応。

STAの割にはスッキリとシンプルな編成ゆえ、音の分離や輪郭がクッキリ。

マサは冷静にペース配分を考慮しなければいけないところではありますが、結局はおだってしまって(!?)すでに全力疾走で魂の咆哮。

イヨチャンはプライム・ルースで培ったコーラスワークで好サポート。

とても安定感のある歌声だからマサも正直な話ホッとするのですよ。心強き相棒。当然パーカッションも手を休めずに打ち鳴らしっぱなし。

誰一人として一切の手抜きなし。力を抜こうとするなんて微塵も考えていないよ。

観客もネオン・スティックを振りつつそれに応戦。

「ありがとうございます!

改めまして札幌トランジットオーソリティです・・・・と、言っても、ここにいるほとんどの方は知ってるよねー(笑)

あ、初対面の方、初めまして。どこでやっても浮きまくりのバンドです。

今日はすこぶる浮いているかも。(笑)

本当、無事になんとかこのイベントもトリまでたどり着けました。
これは奇跡に近い事だ。今日は超マニアックなセトリを用意してますよ。
さあ、黄金期のシカゴなどでオープニングを飾りましたが、次のバンドも、もはや伝説と化したブラスロック三羽烏に数えられるであろう決定版です。

シカゴの強力なるライバルとして常に比較もされていた彼等の、バンド名や曲目名を知らなくてもブラスセクションのフレーズ一発で、あ!あれだ!!と皆さん、すぐにわかると思います。当時ウィークエンダーのテーマリフにも起用されていた・・・・ブラッド・スェット&ティアーズのスタンダードから・・・スピニング・ホィール!」

去年3月のピグスティ以来の演奏だ。

「オオオ!!」と会場のあちこちから感嘆の声が聞こえてきたよ。そうだろうねえ。これを取り上げるロックバンドって今時いないと思うし。

それが狙いなんだけど。

シュウヤがナイス・タイミングで高々と掲げたスティックでカウント4つ打ち。

イントロからガンジガラメなクセモノ。

入り組んだブレイク構成にいつも冷や汗タラリ・・・。

ここでは御大イヨくんにボーカルを託す。

彼のボーカルは堺マスター、セッキーはじめ周囲の人々に高評価を得ていました。それも当然の事。

以前は入り口のボーカル音取りに苦慮していたけど、そこはそれで本番に強い男。この日はアップテンポなバッキングにのってバッチリ堂々と歌いこなしていたよ。

機転をきかせた序盤に入るカウベル打ちにて、バッチリと力強いアクセント再現も駆使していたね。

さすがだ。

ハマピーのトランペットも嘶きまくり。しかし何度演奏してみても、個性的な傑作です。

決めの箇所に差し掛かるたび、心配そうに各メンバー達が周囲を見回しながら合図を送るので次々と難所もクリアできます。まさに手に汗握るシーンだ。

決してごまかしのきかない曲ばかりだもんね。一旦躓いたら総崩れになること必至。

オーディエンスも、あの一番有名なフレーズが炸裂する箇所に差しかかると一緒に腕を突き上げる。

しかしユニークなアレンジが目白押し。

先の読めないスリリングな進行具合が癖になりそう。

一番脚光を浴びる100%ジャズに場面転換する中間パートへ突入。ジャズ畑のルー・ソロフばりに、ハマピーの血液逆流しそうなほどのけたたましきトランペット・ソロ。

それを的確に支えるバック陣も、プレイが冴え渡る。(ちょっと事故ってしまった・・・・( ノД`)シクシク…)

ヤマピーちゃんもところどころに出没するトロンボーンによるアクセント(新たに発見したスコアのオクターブ低い音符にも適応)や、難解この上ない楽曲をスムーズなアプローチで完全克服。

食い入るように見入っている観客達。

この山場を乗り越えたら、メンバー達もかなりリラックスしてきたね。肩の荷が降りたのか、ゆったり気分に浸ってる?いや、STAトラの穴はそれほど甘くないのであった。

いつもならば、ミキティの必殺リコーダーが可愛らしく吹き鳴らされるエンディング。

マサが口笛を吹きながら伝家の宝刀マラカスを披露。コミカルなアクセントにシフトチェンジ。

他のメンバー達もそれぞれにルーズな雰囲気そのまま和やかユーモラスに機転をきかせてまるでオモチャ箱をひっくり返したようなムード漂うアドリブ・フェイドアウト。

シンプルでストレートな幕切れを取り入れてみました。
「OH YEAH!FEEL SO GOOD!!」(笑)

 とにもかくにも、メンバー達がオリジナルにはないおかずやフレーズをストイックに投げかけてくるので、その実験的精神に互いが感化されたはず。

コピーだけではつまらない・・・それプラスアルファを常に追求する姿勢が潔し。

追い求める水準が並みじゃあない。

マサが希望提出していたアドリブ合戦にいつのまにか誘われているという、趣向が見事にはまっていたね。

期待以上の効果を盛り込んでくれました。どんな注文もなんのその。

こんな事くらい説明不要!とばかりに、このメンツならばお安い御用かな。

STAライブに対してブランクがあるメンバー達の振る舞いも初々しく映って、古株の我々にとっては眩しいくらい。

苦節15年にして最強のメンバー達がここに結集してお披露目の図といった塩梅だ!

長き旅路の紆余曲折を経て、ついにここへと辿り着いたのだ。

残響音のままでメドレー攻勢。

ここはトリビュートコーナー。

去年の10月に惜しまれつつ亡くなったスペンサー・ディヴィスに捧ぐ・・・・。

天才少年と謳われたスティーブ・ウンウッドの作品でスペンサー・ディビス・グループの代表曲。

シカゴはじめ数多くのバンドもカヴァーしているストレート&タイトなアップテンポ・タイプの異色ロックンロールでギミ・サム・ラヴィン(エディット・バージョンで。去年12月、小樽運河プラザお気楽ライブ以来のプレイ)。

この曲はスタジオで演奏するたびに西やんが「なるほど・・・」と呟いていたという逸話あり(笑)。

シュウヤによる重戦車のごとき爆音フィルに乗って、4小節目からいきなり導入部分をギター&ベースがごり押しタイプのリフで飾る。

リハ不足のためホーンセクションの入り口トラブルにも、他のアンサンブルは涼しい顔して何処吹く風の対応。

客は誰一人としてそのことに関しては気づかなかったようです。恐るべきふてぶてしいS・T・Aのメンバー達よ。

何も知らない観客達からは「イエー!」のエールがかえってきたからね。

これはこれでライブならではの醍醐味さ。しかし、やはり「ステージには魔物が潜んでいる伝説」は本当だった・・・・・。

ここは、奢り高ぶりなどのないひたすらに謙虚な姿勢が大事。

クセモノ集団、ヨッシャア!

マサも大好きな曲だけに思い入れもひとしおのご様子。

ヒロリンはホーンの強弱にも注文をつけていたっけなあ。

西やんも中間部のシンコペーションに対する疑問を呈してきたっけね。

最初マサが「全部シンコペーションでいいでないかい!」と言ったんだけど、スタジオでちょうどヒロリンが音源を流していたから聞き耳を立ててみた・・・。

なんとシンコペーションは半分だったさあ。これでD&B&Gの3人は苦笑いしながら解決。こんな些細なパートにも膝突き合わせて話し合いの精神が必要なんだよん。

引き続きシュウヤの正確無比な前ノリアクセントにのる「ヘイ!」の掛け声では、メンバー全員が元気一杯に拳を高々と突き上げるポーズ。

この一体感も申し分なき快感。

マサとイヨちゃんは喉も張り裂けんばかりに叫び続けながらも、四六時中ジャンプ、キックをそこいら中にぶちかます。

ホーン隊もミキティを中心に右手を掲げて、更なる抑揚感を華やかに型造る。

これは事前にマサが打ち合わせしたとおりだ。

心底頼りになる、多忙なレディだね。まさにいつでも臨機応変に対処してくれる存在だ。

マサはシュウヤのところまで駈けていってバス台に左足を乗せ、半身状態構えのまま2番の歌唱に突入(衝撃でバスドラが傾いてしまった・・・・)。

横一直線体勢に居並ぶ勇ましきフロントマン達の雄々しきことといったら、それはそれはもうたまりませんよ。

エンディングでは突然ストップして「ヘイ!!」余韻を残したままでフィニッシュ。

 

****まだまだ果てしなき怒涛のライブ攻勢は続くのだ・・・****

 

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