グラハムボネット
数多くのバンドを渡り歩いてきた4オクターブを誇る迫力のシンガーだけど、ここではあえてソロ名義の盤を。
この人は俺を含めてほとんどの人たちがレインボーで知ったはず。
でも実はそれ以前はマーブルスというグループに在籍していてロン毛だった。
しかもメンバーがあのビージーズと親しかった事から曲を提供してもらいすんなりとデビュー!
曲も大ヒット。
でもグループは長続きしなかった…
以降のグラハムはずっとそんな感じだもんね。
ところがその曲を聞いていたリッチーがグラハムをレインボーに迎え入れた!
最初にグラハムのルックスを見た時はぶったまげた!
アロハシャツにリーゼント姿。
全くヘビーメタルではない。でもメガトンヴォイスにはまたぶったまげた!
こういう脳天直撃型シンガーは大好きだ。
ジェームズディーンの映画に主演するなんて噂がたったり、ファッションや髪型でリッチーと喧嘩したとか、話題には事欠かなかった。
ステージングがダサいとか、ライブでは音程が不安定とか、レコーディングでは数行歌ったら喉が潰れる、とかでスッタモンダの末に脱退。
レインボーの未来は俺に任せろ!と豪語した直後だっただけに笑うしかなかった。
男気ある人だと言われていたけど飲んだくれなんだね。
「ヘビーメタルなんか大嫌いだ!」と言いながらMSGに加入。
これもツアーが始まった途端にマイケルと大喧嘩して脱退。
マイケル曰く「グラハムはてんかんなんだよね…」
レインボーの再現とばかりにアルカトラスを結成。
この初来日を俺は見ちゃいました!つまりはイングヴェイの御披露目公演。
そしてアルカトラスのオーディションにきていた高速ギタリスト、クリスインペリテリとインペリテリ結成。
ブラックソーン、ソロ、プロジェクト、アンセムとのタッグ、旧友達とのコラボなどなどマイペースで今もシャウトしています。
ベジタリアンだから最近はものすごくシワシワに見えるけど声量は衰え知らずさ!
多分ほとんどの人は知らないであろうヴィンクス。
この人はその独特な音楽性もだけど経歴も興味深い。
ヴィンクスは文武両道、才能の塊のような大男だ!
何と三段跳びのモスクワオリンピック代表に選ばれた!
ところがあのボイコットでスポーツ界からアッサリと足を洗う。
そしてスポーツイントラクターとしてスティービーワンダー やダニークーチマーを指導。更にはカメラマン、デザイナーにまで手を伸ばす。
何でもやっちゃうんだね。
ここからアフリカンパーカッションとボーカルにて活動を開始!
エニグマがデモ資金を出してくれたりもした。
一方アーニーワッツのグループに加入。
ヴィンクスはパーカッション以外の楽器はこなせず譜面も読めず。
自らのオリジナル曲は感性で構築していくのだそうです。
そんな彼に訪れた大チャンス!
スティングが雨宿りがてらに入ったクラブで演奏していたヴィンクス。
スティングは一目惚れして即座にバックアップを約束。
程なくして、このデビューアルバムへとこぎつける。
しかもスティングが設立したレーベルからのリリース。
スティングはプロデュース、ベース、コーラスを担当。
他にもハービーハンコック、ブランフォードマルサリス、レオンチャンクラー、タージマハールらが参加。
音の方はというと、ロックと言うよりも感触はパーカッション中心のワールドミュージック。
なるほどハスキーな声はスティングそっくりだ。
ちなみにスティングのアンプラグドにも参加しています。