読む日々

テーマばらばらの読書日記

秘密は日記に隠すもの

2013-08-18 | 
永井するみ「秘密は日記に隠すもの」



日記の記述を通して進む短編4つ。前作に名前だけ、とか少し出てきた人が次のお話の書き手だったりする。

「トロフィー」大好きだった父の秘密を知った17歳の少女。日記の中で父を殺す。
「道化師」さきの少女の田舎に住む伯父。素敵な女性と知り合い幸せをつかむ様子が綴られるが、現実は・・。いい話。
「「サムシングブルー」妹と東京に住む女性。日記に不倫の切なさと、ストーカーになっていく様子が綴られるが、実は妹をだますため。ハッピーエンド。
「夫婦」先の女性の婚約者の、隣の家に住む夫婦。妻が亡くなり独身生活を謳歌する男性かと思いきや・・・怖い。

で、作者が亡くなり、ここで絶筆でした。
驚いた!!

前に「年に一度、の二人」という本を読んでhttp://blog.goo.ne.jp/dingo468tm/e/e1cb556e317c8edb36be703bcc2667c4読みやすいし、面白いし、いいお話書くなあ、と思っていたし、年齢だってそんなに行ってるワケではないし、まさか、という気持ちです。残念。

他にもいくつも本があるので、また読んでみよう。


満足度100



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ルパン、最後の恋

2013-08-17 | 
「ルパン、最後の恋」モールス・ルブラン/ 平岡敦 訳


大好きなアルセーヌ・ルパンに、未発表作があった、と報道されたのが昨年。早速日本でも発売され、読みたいと思いつつ、大きい本はいらないなぁ、と考えてるうちに忘れちゃった(^-^;

宝塚で上演されてることを某blogで知り、大変!忘れてた~と検索したら、なんとあっさり文庫化されてた。宝塚のおかげらしい。

作品は、かなり荒削りながらも、ルパンの魅力たっぷりでした。もう、目がハート状態…あ、目じゃなくて、脳とか心が、かな。

年代合わないけど40歳のルパンが、ある大公の娘をイギリス王妃に仕立てる為に大活躍するお話。結局ルパンとくっつくんだけどね。ルパンの先祖がナポレオンの側近の将軍で、というプロローグもびっくり。なんか、短いのに濃いわ。

貧しい生活をする子供たちを集めて、
生きる力を教える学校みたいなのをやってたり、なんか、壮大な目標と理想をもつルパンがカッコイイ。ばあやも健在だし。

あとこの子供達の中のある兄妹はどうやらルパンの落とし胤らしい(・・;)とっても役に立つ、いい子達ですが。

面白かったです。

他に、ルパンの始まり、「アルセーヌ・ルパンの逮捕」の初出版と(通常のは持ってる)、バーネット探偵社の英語版のみ掲載だったお話、「壊れた橋」も載ってます。この2つもよかった。

またじっくり読みたいです。
満足度500

アンナと王様

2013-08-15 | 映画・ドラマ


今、昨年私も観たミュージカル「王様と私」が上演中ですが、今年は行けなくて残念。
タプチム役のしょうこおねえさんが進化しているという噂。観に行ける人がうらやましい。

で、昨年、舞台みて調子に乗り、ミュージカル映画の「王様と私」のDVDを買った後、この、普通の映画版も買ってしまってたのですが、なんと1年放置いい機会なので今年観てみました。

大まかな筋は一緒だけど、中身が濃くなり、大河ドラマみたい。
タプチムの相手はルンタではなく別な名前で、タプチムとの別れを嘆いて僧になっちゃうし、それを知ったタプチムは、なんと頭を丸め、僧衣を着て寺にもぐりこみ、それでつかまり裁判を受けます。

結果、アンナの出しゃばりでかえって王はタプチムをかばえず、二人揃って処刑される描写までありました

あと、腹心が王朝乗っ取りを企てて、その企みを知った大臣が、イギリスへ戻ろうとしたアンナを引きとめたり、
その説得で王の元へ戻ったアンナの機転で、裏切り者達を危機一髪で追い払ったり、なかなか見どころ満載。

王とアンナがだんだん惹かれあって行く様子も物凄くつたわり、もうドキドキしちゃいました

ラスト、王も亡くならず、でもアンナは故国へ帰る決意をし、二人で最後、万感の思いでダンスをします。
それを物陰から見る皇太子のモノローグ「昔、私は幼かったが、父が愛する女性との別れに彼女を抱きしめている姿を見た。私は父と彼女から学び国を変え、欧米列強から独立を守り抜いた」とかなんとかいう言葉で終わります。

コミカルさは一切ない、シリアスなドラマでした。とっても面白かったです。
ミュージカルとは別物、として観た方がいいかも。


満足度150

残月

2013-08-15 | 
田郁「残月」(みをつくし料理帖)


いつの間に新刊が!!ってことで、普段は会社の先輩から借りていたのですが、他営業所のため、買ったか買わないかもわからないし、待ち切れず自分で購入。


小松原との辛い別れ、吉原の火事での又次の死のあと、澪がどうなったのかすごく気になって。
今回は、あさひ太夫が凹んでいるのを、医師の源済がみかねて、又次の代わりを務めようとしてくれたり、
澪と苦楽を共にした芳の息子が見つかったり、また芳に新たに女性としての幸せが待ってたり。

なにかと先に希望のもてる展開でした。

早く続きが読みたーい。

満足度100

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