ブログ

ブログ

機材の相談者は、本当は相談したくない

2007-12-25 01:16:27 | Weblog
価格.comでは機材の相談を良く見ます。
カメラを買いたいんですが、AとBで迷っています。
こういう場合、迷っているというので、両機種のスペックや画質の差等を懇切丁寧に作例までわざわざ撮ってアップしてあげたこともあります。
その労力たるや相当なものです。
間違ったことは書けないので相当入念に調べます。
作例を撮るのだって一苦労です。
原稿料が欲しいくらいです。
それも雑誌の原稿料じゃなく、オーダーメイド作例なんですからもっとずっと高い謝礼があってもよさそうなものです。

ただ、現実にはそうまでしてアップしても、ほとんどの場合、全く感謝されません。
感謝されない理由は明らかです。
比較が正直だからです。
正直な比較をすると、それほど差がないというのが結論だったりします。
例えば、D3とD300です。
低感度ではほとんど差はない。

でも、それでは困るんです。
相談者の気持ちは、公正な評価なんかどうでも良いのです。
要するに、相談者の気持ちが既に決まっている。
例えば高いD3にしたいと思っていれば、D3が良いとか、D300だと後悔するよ、というような意見を欲しがっているんです。
その気持ちにあった答えでなければ耳を傾けないんです。

結局、掲示板の機材相談は、背中を押して欲しいだけだということでした。
要は「出ると誉め」、つまり新製品を常に褒めちぎり、旧製品は切って捨てる、という意見が喜ばれるのです。


これを最も上手にやってお金をもらっている人がいます。
いわゆる評論家といわれる人たちです。
別にカメラに限りません。
評論家というのは、相槌を打つのが役割です。
例えばTV等ですが、相槌を打つために調子を合わせて欲しいから招かれるんです。
時には逆の、反論をして欲しい場合もあります。
話の流れがあるし、いつも賛成の人ばかりじゃ視聴者に疑われる。
だから反論をする役目の評論家もいます。
雑誌も同じです。

結局、思ったことをそのまま発言する人は困るんです。
そして、今までは個人が発言することは不可能でした。
発言手段がないからです。
紙に書いて窓ガラスに貼る・・・・???(笑)
今は、少なくともブログならいいはずです。
でも、自分の気持ちと違う意見を信じる人はめったにいませんね。