Soho Designer の長いつぶやき

SOHOでのフリーデザイナーとして30年。
地方で超零細企業としての日々のつぶやき。

レイアウト=弁当詰め理論5

2009-04-27 10:17:13 | 仕事話_制作
本当の弁当のほう、久しぶりに詰めてて、思いました。
(画像はどかべん。メインは焼肉、男らしい弁当)
やはり似てるかも、レイアウトデザインと。
まず、弁当箱の大小、で同じ量は入らない。
ごはんもおかずも少なく、時には省いて入れないと小さい方の弁当箱には無理。
↑この日はこのどかべん、以外に小さい弁当も作ったのです。

原稿を出す方はおおよその目安、または、もし見当つかないなら、省いていいものの順番あたりを示してほしいです。
以前、編集者がその辺がどうしても見極められず、かつ減らせない、と言われて、
どうしたか…。

月並みですが、すべてをミニサイズにして詰めました。
ごはんは小粒にぎゅうぎゅう(ようするに級下げ行間も少し少なく)。
ハンバーグなんか肉団子くらい。エビフリャーは甘エビくらいのを揚げてあるのを入れて…。すべての材料を省かず入れました。まるでお子様ランチのように…。

アナログ時代は原稿の文字数を数え、写真の点数を確認して、レイアウト用紙に写植割り付けスケール(という物差しみたいのがあったのです。)で、文字だけ(ごはん)でまず誌面に対してどれだけの面積を占めるか仮に割り付けてみたり…。
デジタルの今はもう文字だけ流し込んでみて、見た目で、ごはんの量がすぐわかりますね。これは便利。なぜなら私は文字を数えたり、計算するのが(行数など)ものすごく苦手だったのです。そういう意味でもレイアウトってのは自分には向いていないと思っていました。

ごはん粒を小さくして、またはふわっと詰めずにぎゅうううっと詰めてごはん面積を減らす作業は、行間を2分アキだったのをきびしければ4分アキ、それでもきびしければ、文字の大きさ(級数)を下げる、行間と級数、小さくする順番はどっちを優先してもいいのですが、定期モノなどで級数が(ほんとは行間も)決まりであって、さらに特殊な文字で作字なんかあって流用する場合、級数は変えないほうがいい、ということもあります。

アナログの頃なんかは前の版下からちゃっかり校正の修正文字を拝借してたり(これは級数書体ともに一緒でないといけません。)、デジタルの今もOS9時代はイラストレータで作字したのをレイアウトソフトに貼り付けたりしてたからレイアウト上拡縮はできるとはいえ、大きさは同じほうがいいかな、というのもあります。(うーーん関係ないかな…。流用データの時に少し困ったような大きさ違うと)もっともOSXで字形数が増えたので作字も減りましたけどね。

それでも入らない…そのときは級数ともどもバランス的に行間も下げます。
上記はあくまで文字を(ご飯)減らせず、写真など(おかず)も減らせない場合です。
しかしムリヤリ小さく詰めてもバランス悪いわ、読む気は失せさせるわ、でどうかと思うのですけどね。
本来、食塩などを液体に溶かす量、溶解度に限度があるのといっしょで、さすがに限度ありますね。

編集者、または依頼者とよく相談して、ご飯の量=文章減らせないなら、またはおかず=写真などを減らす。おかずを減らしたくないまたは小さくしたくないなら、ご飯を減らす、とどちらかの重要性を選んでもらって、それでも「全部いれたいのおおおおぉ。」っておっしゃるならば。弁当箱大きくするか、2段にするか、誌面の場合、寸法を大きくするか、ページ数増やすか、って事していただかいないとね。

弁当理論、確かにいいたとえなのかも知れませんが、打ち合わせで「弁当が~弁当が~」って言うのもなんだか吹き出しそうなんで、ほんとうにコレをお客様に話していいかどうかは迷います。

「あのデザイナー、いつも、腹減らしてるよね。」とか思われたりして。
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2 コメント

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Unknown (スマーフ)
2009-04-27 20:59:58
ぬはっ!気づかぬうちにもう弁当理論5…級数とかptだとかmmだとか…難しいです。一つにまとめてーって感じです。
自分はまだ指定された大きさにこだわりがあるのかなぁーなどと思いながらいつも作ってるんですが…いつかこれを自分で決めないといけない日が来ると思うと…無理無理無理無理無理むらむるむれむろー!!!
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大丈夫! (B3)
2009-04-27 22:02:31
弁当も5つめ…。多分弁当理論はコレで最後に。
級数ってのはアナログ時代、写植時代から私あたりにはもうしみついて離れない単位なのですが、うーん変な単位といえば、ヘン? でも一級は0.25mm、1mmは4級(歯)、でまだ割り切れますが、ptのほうがなじみなく難しいよね。印刷業界はptより級数です。今のところは。いつかは変わるのかな~。
自分で好きに決めて、ってのも楽しくなりますよ、きっと。
ページモノとかでなくハガキくらいのものとか小さい紙のものでなにか個人的なものを遊び感覚で好きに作って見てみたらどうでしょう。研修で習ったことを復習がてら。
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