Soho Designer の長いつぶやき

SOHOでのフリーデザイナーとして30年。
地方で超零細企業としての日々のつぶやき。

朝ドラと昔話

2016-06-15 11:08:55 | こぼれ話
朝のドラえもんではなく、「とと姉ちゃん」
とと姉ちゃんは父亡き後、一家の大黒柱になる。

しばらくタイピストとして働いてたが先日クビに。

クビになったのはとと姉ちゃんが同僚に誘われある場所にいき、そこでもめごとに巻き込まれ、その同僚が上に警察沙汰になった訳をちくったのでとと姉ちゃんがクビに。
元々どっちかをクビにする予定だったので、カルネアデスの舟板的に同僚が自分が助かるためにそうしたということ。

同僚には幼い弟妹がたくさんいて「自分がクビになったらあの子たちを食べさせていけない、わかって」と涙ながらに言う。
とと姉ちゃんだって自分がクビになったら家族はどうするんだ状態。
んーでもこれは同僚の子の方がどちらかというと状況が厳しいかな。クビは。
とと姉ちゃんの妹はこの時代(進学は僅かだったと思う)大学や女学校に行ってるし。
もっと小さい子らを抱えた同僚の方がきついと思う。

思い出す。

私も大昔タイピストではないが邦文タイプ(=和文タイプ)を社命で習いに行き、少しやりました。
今の自分なら「会社がお金を出してくれて通える&技術が学べる、がんばろう」くらいは思うと思う。
しかしこの頃の自分は「無理やり習わされてオフの時間まで拘束」と不満でした。
内容は(タイピング)嫌だったわけではなく、この頃、「強制」「拘束」というものがものすごく嫌だったらしい。
(もちろん今でも好きなわけではないが)
とにかく少し通ってぽちぽちと打てるようにはなったが、失敗多く&遅いんで、じれた営業マンがベテラン(一人しかいない、だから養成したわけだが)に持って行きました。
一緒に通った私の同僚もだめでした。。。あーもったいないタイプスクール費用。
今なら強制とはいえ、社命とはいえ、お金を出してもらう責任てのを考えたと思う。
できるようにならないとダメなんだよ! って昔の自分に言います。でもきっと言う事聞かないバカだから。

そしてその後タイプも含めた事務職を辞め、今の職についたのですが、その前に昼間働いて夜学に通いました。
デザイン学校のない土地に実家があって上京したんで一人で家賃を始め生活費&学費をまかなったんですが、その昼間の仕事の時に、ちょっとした失敗(版下で線がうまく引けなかった、くらいの)をし、社長に呼び出されました。

「もしやクビ?」
若かった私は社長室で泣きました。「クビですか? 今そうなったら困るんです」
家賃は? 生活は? 学校は? って、頭がぐるぐる。
もちろんこれは早とちりでした。
なんとこの社長はどうやらすぐ社員を社長室に呼び出し話をするのが好きなんです。
あんまたいしたことでなくともその後呼ばれてわかった。
この時クビにはならなかったけど、お金どうしよう、ってまず頭に浮かんだのでした。

で、ドラマを見て、似たような事があったなーって思い出したんですが、彼女らは「家族のため」、他者のために働いているわけで。
私って若い時も今も、扶養とか自分以外の人の面倒(金銭的に)をみたりとかしていなくて、自分勝手だな、甘いなぁーと思った次第です。



とと姉ちゃんは「暮しの手帖」の大橋鎮子さんをモデルに制作されたドラマです。
私恥ずかしい事に花森安治さんの方はお名前知ってましたが、鎮子さんの方を知らなかったのです。
ドラマをきっかけに特集雑誌なども買って知る事ができてよかったです。
コメント
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