Soho Designer の長いつぶやき

SOHOでのフリーデザイナーとして30年。
地方で超零細企業としての日々のつぶやき。

設備やら技術やら

2010-11-11 07:03:34 | 仕事話_制作
↑を拡充させないとデザインとかそういう問題でなく仕事がとれなくなる、みたいな事を前に書いたと思います。

技術はもちろん学び、習得はしなくてはならない。
しかし新しいソフトやらシステムにいつまでついていけるのか。。。頭もお金も。
設備はもちろん必須ではあるが、いま以上にお金をかけるならそれだけの仕事がないとペイできません。

実はある仕事のご依頼で、入稿の条件が変わり、それにはずれるものは一切受け付けないという通達があった。

条件はPDF/X-3入稿、原寸の出力見本をつけ、校正などをすべてすませた完全データで。というもの。

今までとあまり変わらない? いやいや、この「出力見本」というのが、いままでは「目安的な物」でよかったのです。だから貧乏デザイナーのところのインクジェットでも。

いままでは、簡単に書くと、自分のお客さん→印刷・出力→お客さんに校正紙→校了したら本印刷。
だったのが、
自分のお客さん(校了済み)→本印刷。

ようするに印刷側での「校正紙」を出さないから納期短縮できます! といううたい文句ですべてデザイナー側(またはお客さん側)で色味まで確認してから入稿せよ、ということになったのです。

そして、この「色味」ですが、●●●カラーというこの媒体の基準統一に準拠したものでの出力ということで、これに即したプリンター(100万円ほど)を購入、またはこのカラーマネジメント(だと思う)ソフト(90万円ほど)を入れる、または、これに対応してる印刷・出力会社に出力をお願いする。

ということに。

そんなに入る仕事(この種類の仕事は年一くらい)でもない仕事、そうでなくてもそうとうのペイがないと、100万前後払っていろいろ買う気になれない。

したがってデザイン→PDFデータ作成はしますが、出力を最後の「これに対応する~」のところでお願いしたい旨をお客さんに伝えたところ、担当も新人になるタイミングで制作フローが複雑になるのは困る、ということで、結局、一括でデザインができてこういうシステムに準拠してるところに依頼する事になった(ようするに私のところでなく他所に頼むということ。)。

確かに確認校正で出力は最終の一回ではすまないかもしれない。それをいちいち外へ出してては、とは思います。
お客さんの方はごもっとも。仕方ないです。
しかしこの媒体の方ですが、デザイナー側(大きい制作会社は別)に大きな負担を強いる進行システムにして、、、内容はごもっともですが、、、どう思いますか。。。

それとも私が貧乏すぎますか。。。
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悲しいつぶやき

2010-11-06 15:40:10 | 仕事話_その他
夕べ見忘れていた録画があったので見る。
ある有名ブックデザイナーの仕事ぶりドキュメント。

…うらやましい。
はっきりいって内容的には、やってる事は似通ってる。
番組を見てどういう進行のところをやってるかなどもわかりすぎるくらいわかる。

みっともないですが、自分もこういう仕事をしたかったなどと思いながら見る。

よく「こうなりたかった」「でもなれなかった」だのって思ったり言ったりするのは努力不足=恥と思っていたが、今、けっこう人生の年月を経てみると、ちゃんと自分がどうしてそうなれなかったのもわかってしまっている。

自分には仕事に関してどうもそんなに好悪がない。執着がない。根性がない。持続力もない。
気が短くて……じっくり待てない。あと細かい性格でもない。

いやいやデザインという仕事には好きで執着して、多少根性もだして持続してなった…はず。

おそらく制作物に対してどんどん「これでいいや。」と進めて行く。
他のデザイナーの仕事ぶりを見てて自分は突っ込みや掘り下げや入れ込み、が足りないのでは? といつも思う。
いつも急ぐ仕事、そんなに内容が一流の人と違ってシビアでなかったというのもあるのか。
もちろん最低基準はクリアしてるから世にでてるのだが。
雑誌やらテレビに出てるくらいの人、そこまでいかなくても「他人の仕事ぶり」が自分よりいつも丁寧だと思う事が多い。

しかし分析してみてもなかなかそうなれるものではない。

自分に関していえるのはあまりプライドもこだわりもない分、進行はスムーズである。時間をかけてじっくりというのは苦手。好きとはいえ、仕事。早くすんだ方がいいということ。そしてお客様の決定にはやはり逆らえない立場ということ。

汎用デザイナーとしてはこれでいい。しかし紙媒体としてはこれくらいのデザイナーは淘汰されていく。
ことによると将来紙は贅沢品になり、紙媒体を扱えるのは芸術家的デザイナーだけになりかねない。

上記のようなテレビを見ててもうらやましいだけで、悲しい気持ちになるだけ。
以前はこういう番組はやる気をもらったのにね。
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きびしい世の中

2010-11-02 08:05:29 | 仕事話_営業・事務
あっと言う間にもう11月!
何が悪かったのか、今年の売り上げはひどい。。。
でも確定申告はしますよ。恥を申告。

それなりに仕事は入って来てて忙しい時もあったのになんだこの売り上げは!
この前終わった朝ドラ「ゲゲゲの女房」に
「こんなに働いてて貧乏なのはきっと世の中が悪いんでしょうな。。。」とか
「今までの原稿代は人間に払う原稿代ではなかったんだよ、きっと妖怪などに払う原稿代だったんだ。」
↑初めて(貸本でなく)一般紙からの原稿料をもらったときの話。

私にはもちろんゲゲゲ作者ほど働いてないし才能もないんだけど、
がっくりです。

フリー、それも個人零細にきびしい世の中。
いろんな経費はハードソフトともにかかる一方、デザイン代は単価はあがるどころか下がったまま。

デザインそのものよりも設備が揃ってて条件の合う者だけが仕事を取れる世の中。
(まー特筆すべき才能がないからこうなるってのもあり)

設備や条件、この辺に関しては後日。

あ~あ。仕事続けたい。でもきびしーね。困ったね。
努力はしてきたつもりだったが、どっかまだまだ甘いんだろね。
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