Danchoのお気楽Diary

高校3年間応援団だった「応援団バカ」の日記。スポーツ観戦や将棋等の趣味の他、日常感じる事を、「ゆるゆる」綴ります。

逞しくなった、ミキティー

2011-03-09 23:59:59 | その他スポーツ
我が母校・春日部高校の職員である、「国内最強の市民ランナー」川内 優輝 選手の、東京マラソンでの快挙もあって、かなりタイムリー性を逸したけど、折角書いたので、エントリーします。

先月2月19,20日の「フィギュア四大陸選手権」…日本選手、素晴らしかったですね。

男子の高橋 大輔 選手。
フリーで4回転トゥループは転倒してしまって減点を食らったけど、「プレゼンテーション」が、それを補って余りある内容だったと思います。
まさに「妖艶」…男性でありながら、この言葉がピッタリの選手で、性別を超えて人を惹きつけるものを持っていると思います。

そして、まだ「ジュニア」でも良いのだけれど、今シーズンシニアデビューした、羽生 結弦 選手。
4回転ジャンプを日本人選手で決めたのは、羽生選手ただ一人。
4回転に挑むドキュメント番組を拝見したけれど、4回転を飛ぶ「姿勢」に安定感が増した感じがしました。あとは、終盤のスタミナ切れをどう克服するか…でしょう。期待して良い選手ですね。

小塚 崇彦 選手は、精彩を欠きました。
でも、世界選手権には、修正してくるでしょう。

今回触れたいのは、女子。とりわけ安藤 美姫 選手です。

今シーズンは、5試合こなして優勝4回。
グランプリファイナルのショートプログラムで「大失敗」して、この試合を「落とした」けれど、実は、この試合のフリーの演技から、凄く良くなっていると思います。
この大会も、正直、「真央ちゃんはいいから(=置いておいて)」、ミキティーを見せて!…という感覚で見ていました。

その期待通りでしたね。

美姫 体調不良も200点超え!完全V(スポーツニッポン) - goo ニュース

上のリンク先の記事、全文引用して紹介します。

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 ハイレベルな内容で日本勢がワン・ツー・フィニッシュだ。女子フリーで、ショートプログラム(SP)1位の全日本女王、安藤美姫(23=トヨタ自動車)はフリー世界歴代2位の134・76点をマークし、合計201・34点で史上4人目の200点超えを果たして、初優勝した。世界女王の浅田真央(20=中京大)は今季2度目のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)成功で、5・04点差の2位。日本の誇る2人の女王は東京で開催される3月の世界選手権(東京)へ向けて、最高の弾みをつけた。

 初めてフィギュアの国際大会が開かれた台湾でも、「201・34」の得点が表示されると会場はどよめいた。体調が万全でなく薬を服用しながら出場した安藤は史上4人目となる200点超えを果たし「ベストの状態ではない中では、凄くよかったかなあ」と喜んだ。地元紙に「日本内戦」と報じられた浅田との争いも制し、4年前の世界女王はあらためて世界のトップレベルにいることを証明した。

 完璧なパフォーマンスだった。最初の3回転―2回転連続をきっちり決めると、得点が1・1倍になる後半では2回転半―3回転など5つのジャンプをすべて成功。3つのスピンでも最高評価を獲得。肉体的に厳しいプログラムを「ピアノ協奏曲」の静かな調べに乗って、優雅に演じきった。

 それでも満足しきってはいない。「ちょっとぐらついた。スピード感が(昨年12月の)全日本選手権と比べてなかった」と言って、演技後は舌をペロリと出して悔しがった。

 今季は5戦4勝と抜群の安定感を誇っている。だが、心にはひっかかるものがある。6年ぶりに制した昨年12月の全日本選手権。翌日の新聞やテレビでは優勝した安藤以上に、復調の兆しを見せた2位の浅田がクローズアップされた。19日の記者会見では英語で「テレビなどで言っていることは関係ないと思うようにしている。スケートを楽しむことに考えを切り替えた」と語った。

 実力を正当に評価されない現実。それを覆すための舞台が来月の世界選手権だ。4年前は直前に足をケガしたことで、逆に力まず演技ができ、金メダルが転がり込んだ。「今回は意識してメダルを獲れるように頑張りたい」。女王返り咲きの準備は整った。

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トリノオリンピック代表選考試合で「ギリギリ」選ばれて、結果が伴わなかったから、凄くバッシングを受けていました。ちょっとそこまでは可哀そうかな…まだ高校生だし…私としては、そんな「見守る」感じで見てはいました。

そこに、トリプルアクセルありきで、その精度も高いことから、浅田 真央 選手の「人気」が爆発して、安藤選手自身の「スランプ」も手伝って、世間的には「貴方、居たの?」という感覚に近いものがあったと思います。
それに「発奮」してくれることを期待して見ていたバンクーバーオリンピックでも、特に目立った感じはなく、細かいミスを積み重ねて、「失速」した感があっての5位に終わってしまいました。

もう、安藤選手は輝けないのか…そんな心配をするようになってしまいました。

ですが、今シーズン。

「迫力」には欠けるけど、出場した前半2試合で「全勝」。

でも、「無難に滑っている」という感じで、私には、もうひとつ強力な「パンチ」が欲しかった…。そう、「真央ちゃんが居ぬ間」に、トップを堂々と奪える「何か」が欲しかったのです。

今シーズンは、シニアデビューした、自身も浅田選手を「姉」の様に慕う「氷上のあやや(=松浦 亜弥)」こと、村上 佳菜子 選手の台頭もあって、より強烈な「プレゼンテーション」が、日本女子フィギュア先週の「お姉さん」には、必要とされていたし、見ている私達も望んでいたと思うのです。

だからこそ、安藤選手には、「結果」と、その「プラスアルファ」の部分を求めていました。

しかし、グランプリファイナルのショートプログラムで、6人中の5位に沈み、スピンも安定しない等、明らかに精彩を欠いている気がしていました。やっぱり「プレッシャー」に負けちゃうのか…と。

しかし、びっくりさせてくれました。私の杞憂だったのです。

それが、グランプリファイナルのフリーの演技。

「3+2+2」のコンビネーションジャンプを、プログラム終盤に持ってきて得点を稼ぎにも行っていたし、「大失敗」して何かが吹っ切れたのか、「楽しそうに」滑っているのが、とっても伝わってきました。

もっと正直に言うと、これまで、安藤選手の演技に、感動する事はありませんでした。しかし、この時のフリーの演技には、取り憑かれた…。いつの間にか引き込まれて、あっという間の4分30秒だった気がしています。

全てが終わり、ノーミスのほぼ「完璧」な演技。自身も思わず凄いガッツポーズが出る程の出来栄えでした。
こんな安藤選手を見たのは初めてだし、とっても感動しました。
得点が出るのが楽しみで、間違いなく125点くらい出るだろうと…ワクワクもしました。
当然、フリーだけでは6人中トップで、今シーズン、自身も含めた全選手のシーズンベストが叩き出されました(と、記憶しています)。

得点が出て、レフリーも「認めた」内容で、正直、「ありがとう、ミキティー」って、思って、余韻に浸っていましたね。

そうです。
安藤選手は、まだまだ若い。「お姉さん」かもしれないけれど、まだ22歳。まだ成長できる余地は残されているのです。
そして、輝けるのです。

たったの1日で、「過去」を捨てて、自分を信じてプレゼンテーションする…これって、とっても難しいと思うのですが、それができてしまった。
その先に、この試合は負けちゃったけど、レフリーも「良い」って言ってくれるほどの「感動」が待っていた…。それがとっても私には嬉しかったですね。

だから、この試合も、安藤選手が見たくて見たくて見ていました。
先にも述べて繰り返しになるけれど、「真央ちゃんは、今シーズンは、もう宜しい」と思って見ていました。

安藤選手は、「とにかく自分が楽しく滑ること」に徹したと思うけれど、多分、それが現時点では「正解」だったと思うのです。

自分を信じて、今できる精一杯のプレゼンテーションをする…その姿勢は、この試合でも随所に表れていたと思います。

だから、この試合では、ショートプログラムも「ノーミス」だったし、またしても、私を鳥肌が立つほど感動させてくれたフリーの演技を披露してくれました。

浅田選手が、この試合でトリプルアクセルを成功させても、バンクーバーオリンピックの時の様な「迫力」に「ノイズ」をかけてしまうほどの内容でしたね。
だって、フリーの得点が、グランプリファイナルよりもずっと良い、134点台で、トータルで200点超えですから…。ケチの付けようがありません。

本当に、逞しくなって帰ってきてくれた…そう思います。
これでも満足していないそうだし、ガッツポーズを「封印」できるほどの余裕があるのですから。強くなりました。

あれから1週間以上経ってしまっているけれど、グランプリファイナルの時に似た余韻にまだ浸っていられる…。


世界選手権も近いけれど、「ホーム」だから、後半の2勝した時の安定したメンタルであれば、スタンディング・オベーションは、自然と…ではないでしょうか。


「あやや」も面白い存在だし、「真央ちゃん」も上り調子。
「逆転の鈴木(明子選手)」が逆襲してくれば、日本は層が厚い…今井 遥 選手という「ジョーカー」もいます。


逞しくなったミキティーが、どこまで逞しくなるのか…興味は尽きませんね。

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