4月7日、午後11時32分、夜更けの仙台をまた地震が襲った。
震度6強、M7.4。
わが家では一瞬電気が消え、また「振り出しに戻る」か? と思ったが、すぐに灯りが点いた。
幸い水道、ガスも止まらなかった。
それでも部屋の中は再び物が散乱。
眠い目をこすりながら積み上げる。また崩れるのに、不条理なことだ、と思いながら。
人々はまた海辺に家を造るだろう。何十年か、何百年か先、必ずまた流されると知りつつ。
神々がシジフォスに課した刑罰は、休みなく岩をころがして、
ある山の頂まで運びあげるというものだったが、
ひとたび山頂にまで達すると、
岩はそれ自体の重さでいつもころがり落ちてしまうのであった。
無益で希望のない労働ほど怖しい懲罰はないと神々が考えたのは、
確かにいくらかはもっともなことであった。
アルベール・カミュ 『シジフォスの神話』
翌朝近所の様子を見に行く。
近所の取り壊し中のアパート。
ここは本震で壁が崩れ落ちて解体が決まったのだった。
丸裸になった屋根が今にも崩れそうに歪んでいる。今日中に壊してほしい。
重機自体が瓦礫の上で、危うくバランスをとっている状態だ。
栗生、落合あたりは朝になっても停電中。信号機が止まっているので危険。
(運転しながら写真をとってはいけません。)
愛子は信号が点いている。今回の停電地区はまだら模様になっている。
せっかく復旧した仙山線も今日運休。通勤客もなく、駅前は閑散。
修復中だった仙台駅も再び損壊した。2階の水道が破損して水漏れ中。
この余震では宮城野区の被害がひどく、4号線周辺、岩切あたりでは家屋が倒壊したりしているそうだ。
この地区の停電は午後から夕方にかけて復旧した。
午前中、ガソリンスタンド、スーパーには再び列ができたそうだ。