東京都内の救急車の出動件数が急増しています。高齢化で独居老人が増えていることに加え、「無料で搬送してくれる」「診療が優先的に受けられる」などの理由から、安易に利用するケースも目立っているといいます。
都の試算では1回の出動でかかる経費は約4万5000円。都は「活動に支障を来すし、余分な負担が生じる」とマナー違反の利用を問題視しており、救急サービスの一部有料化も将来の検討課題と位置づけています。
都内の救急出動件数は93年には約41万件だったが、98年には50万件を超え、その後は毎年、2万3000―3万8000件の規模で増加しています。今年も8月末で約45万件と、昨年同期を約1万件上回るハイペースです。
こうした状況を受け、都財務局は救急事業のコストを分析。2002年度決算で救急車の購入費や維持費、人件費などが約285億円に上ったことから、救急車の出動件数で割って、1回当たりの費用を約4万5000円と算出しました。
救急車をタクシー代わりに使おうとする例もしばしばあり、50代の男性は「9時から入院することになっている」と病院名を指定して出動を要請、衣類を入れた紙袋を手に持って待っていたということもありました。
「歯が痛い」と夜間に要請してきた20代の女性は「診察してくれる歯科医院が分からないから」と説明した。忘年会のシーズンには、酒を飲み過ぎた人からの救急コールも多い。
こうした現状に対し、同庁は「要請を受けた段階では緊急性の有無を判断できず、まずは駆けつけるしかない」と頭を抱えています。実際、搬送者の症状を分析すると、昨年は生命に危険がない軽症者と中等症者が全体の9割以上を占めました。
また、昨年の現場への平均到着時間は6分24秒で、5年前より1分6秒遅くなっていたが、都は交通混雑の影響に加え、出動件数の急増が関係していると見ています。
都は、緊急度が高くない利用については、利用者に負担を求める「一部有料化」の導入可否について、今後、検討せざるを得ないとしています。
都の試算では1回の出動でかかる経費は約4万5000円。都は「活動に支障を来すし、余分な負担が生じる」とマナー違反の利用を問題視しており、救急サービスの一部有料化も将来の検討課題と位置づけています。
都内の救急出動件数は93年には約41万件だったが、98年には50万件を超え、その後は毎年、2万3000―3万8000件の規模で増加しています。今年も8月末で約45万件と、昨年同期を約1万件上回るハイペースです。
こうした状況を受け、都財務局は救急事業のコストを分析。2002年度決算で救急車の購入費や維持費、人件費などが約285億円に上ったことから、救急車の出動件数で割って、1回当たりの費用を約4万5000円と算出しました。
救急車をタクシー代わりに使おうとする例もしばしばあり、50代の男性は「9時から入院することになっている」と病院名を指定して出動を要請、衣類を入れた紙袋を手に持って待っていたということもありました。
「歯が痛い」と夜間に要請してきた20代の女性は「診察してくれる歯科医院が分からないから」と説明した。忘年会のシーズンには、酒を飲み過ぎた人からの救急コールも多い。
こうした現状に対し、同庁は「要請を受けた段階では緊急性の有無を判断できず、まずは駆けつけるしかない」と頭を抱えています。実際、搬送者の症状を分析すると、昨年は生命に危険がない軽症者と中等症者が全体の9割以上を占めました。
また、昨年の現場への平均到着時間は6分24秒で、5年前より1分6秒遅くなっていたが、都は交通混雑の影響に加え、出動件数の急増が関係していると見ています。
都は、緊急度が高くない利用については、利用者に負担を求める「一部有料化」の導入可否について、今後、検討せざるを得ないとしています。