■ 大知一成の公式「ブログ 保険・かわら版 」■=「間違いだらけの生命保険選び」=

=保険会社決算分析・保険商品分析・保険販売・保険金詐欺事件等保険業界のウラオモテを知る評論家「大知一成の公式ブログ」!=

■「日本の保険業界の真実」=第94回=■

2008年06月20日 | 保険
(時間をもてあましている方に!)

★ まあ、いろんなものがあるものである。下は「きっこのブログ」なのだが、その右サイドにある「サムライ・ウエボン」のところをクリックすると実にいろんなことが起きる。どうも何回もクリックするとかゆっくりするとかで出るストーリーが異なるようだ。文字通り「きっこのブログ」が炎上したり、砲弾で穴だらけになったり・・・但し、仕事中はみない方が良いことと、音量は最初絞っておくことをお薦めです。でないと、突然袈裟懸けに矢印が斬られるときに驚くかも。
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/


6月20日(金)

■ 「りそな株、第一生命に売却」=その2= ■

● 「第一生命」のりそな株購入と「日本生命」の基金など総額500億円積み増し9,500億円とすることについて、「サンケイビジネスi(アイ)」が、簡潔にまとめ記事にしている。「日本生命」の場合は、基金を使い海外の保険会社のM&A(合併・買収)などを通した事業拡大を図り、今後も定期的に基金総額の積み増しを実施し2010年度末に1兆円を目指す。時期は未定だが、最終的には4兆7000億円まで積み立てる計画だ、とある。

● 「基金を元手に運用環境の悪化などリスク対応力や収益力強化に向け戦略投資を強化する。具体的には、国内外の保険会社のM&Aや国内での大規模なシステム投資、新規事業への投資などを積極化する。」と記事にはある。つまり、「相互会社」方式での事業戦略の資金を確実に増大させていく経営戦略ということになる。

● 一方、「第一生命」は、10年度をメドに株式会社に転換し、資金調達の自由度を増し新規事業へ積極投資する方針を示している。当然のことながら今回の「りそな株購入」は、その先を見越した経営戦略の一つと捉えると見えやすい。
 いずれにしても、どうしても保険事業と言うと、目先の業績の一喜一憂に目がいきがちだが、少なくとも5年後、10年後のビジョンが描けるような経営戦略が望まれていることだけは確かだ。

 
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6月19日(木)

■ 「りそな株、第一生命に売却」 ■

● 結局、既報道の通り「第一生命がりそなHの公的資金普通株式」を取得することになった。144億円を500億円で売却するわけだから、国が一番おいしい思いをしたことになるが、しかし、資本投入時の経済状態を考えると、国以外では資本注入をするようなことは出来なかったのが本音だ。

● もっとも、ここまでくるとどうしても”下巣の勘ぐり”が出てくる。確かに「第一生命とりそなH」は提携をしたから、株式保有は当然の成り行きに思える。しかし、もし今後もじわじわと買い増しを続けるようだと、いずれは第一生命がりそなHの実質筆頭株主になる可能性もある。否、むしろ高い。
 そこまでいかなくとも、ある程度の株主の地位を確保出来た時点で、「次の一手」が待ち受けている、と読むのが自然だ。つまり、第一生命を両面テープにした「みずほHとりそなH」の提携だ。

● これくらいのシナリオが水面下にないと、何も焦って市場価格で大量保有する意味は見いだせない。いずれにしても現在の金融市場は「銀行→保険会社」の順序は鉄壁の感があるが、いずれ遠い将来「銀行のM&A」に生命保険会社が口出しする時代が来るかも知れない。
 

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6月18日(水)

■ 「生保決算の裏側」=その1= ■

● 今週に入り、保険業界関係者との懇談が続いている。決算直後ということもあり、自社決算を良しとする話が多いが、仕事柄その背景を読むのが一苦労だ。しかし、自社のことより他社のことをよく知っている生保関係者が少なくないのが保険業界の”癖”かも知れない。

● 今はいろいろな話が錯綜しているが、やはり「M&A」関係の話は良く耳にする。そうたやすいことではないのだが、しかし、銀行窓販の進捗状況如何では結構大がかりな合従連衡もある可能性が高い。
 もっとも、最近は生保よりも損保の「日本興亜損保」のことが話の切り口になることが多い。筆頭株主の米ファンドがやや強引な物言いに見えるが、要は前経営陣との蜜月状態を維持できないことが原因では、というのが大方の見方だ。

● 話は変わるが、「AIG」の株価が最安値を切り下げる中(但し今日の東証では高くなっている。)「AIGエジソン生命とAIGスター生命の合併」のニュースが流れた。合併会社名と社長人事を先に発表するもので、合併を”予定”する時期については、「日本経済新聞」の記事では、2009年1-3月、となっている。
 とにかく、これまでにもシステム統合を原因として合併が先延ばしにされ続けてきた経緯を考えると、時期的なものにはまだ不安が残る。



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6月16日(月)

■ 「野中広務氏」が時事放談で言い切った外資保険会社は? ■

【メモ】米AIG、トップを解任 サブプライム損失拡大で
2008.6.16 09:27
 米保険最大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は15日、マーティン・サリバン最高経営責任者(CEO)が辞任したと発表した。AIGはサブプライム住宅ローン問題関連の損失が計200億ドル(約2兆1600億円)以上に達し、2・四半期連続で大幅な赤字に陥っており、責任を問われた事実上の解任となった。後任は、ロバート・ウィルムスタッド会長が兼ねる。
 昨夏以降のサブプライム問題の本格化で、米銀大手シティグループなど巨額の損失を計上した欧米の金融機関のトップが辞任に追い込まれるケースが相次いでおり、米保険大手にも波及した。
 米メディアによると、AIGの有力株主が、サリバン氏の責任を追及する姿勢を示していた。(共同)


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6月14日(土)

■ 「変額年金保険の責任準備金不足」とは? ■

● 16年8月に金融庁は「17年4月以降の変額年金契約から一定の運用難リスクのための責任準備金の積立」を義務付けた。これは、それまでは変額年金の責任準備金の積立については生保各社判断だったが、元本保証タイプの変額年金は、運用に失敗した場合に元本保証に満たない部分に対し穴埋めをする必要があるからだ。 
 その不足額(損失)が、20年3月で分かったのが、「日本経済新聞」に掲載された生保各社の金額だ。

・住友生命    677億円
・T&DF      190億円
・東京海上日動F 137億円
・マニュライフ     58億円
・三井生命      55億円
・ハートフォード    9億円

● この原因は、「株安と円高」とされるが、その背景には「銀行窓販による過当競争」が潜んでいる。極論すれば、いくらでも”耳障りの良い変額年金保険”は作れるが、しょせんは「運用次第」なのが「変額保険の宿命」だ。
 その結果、例えば「マニュライフ生命」は基礎利益が5期ぶりに赤字に転落した。こうなるとやはり提携した「三菱東京UFJ銀行」としては、マニュライフ生命の変額年金保険の販売は萎縮せざるを得ない。

● というのも、これは運用管理能力の問題が露見したわけで、「変額年金首位のハートフォード生命は9億円、2位の三井住友海上メットライフ生命は積み増しゼロ」ということからも明らかだ。
 もっとも記事(「日本経済新聞」)には、「再保険でリスクを海外に移転しているため」とあるが、米国では14年の株価急落で多額の損失が生保を襲い、変額年金から撤退した生保もあった。このときには保険会社のリスクを引き受ける再保険会社も「元本保証リスクの引き受けから撤退」した経緯がある。

● このように変額年金保険を取り巻く環境は、多様なリスクの上に存在するわけで余り過度な期待を持って契約するとあとで取り返しの付かないことになる。  


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【メモ】ライブドアHDに95億円の賠償命令 虚偽記載による株価下落で
 ライブドアによる有価証券報告書の虚偽記載の発覚で同株価が下落し損害を受けたとして、日本生命保険と信託銀行5行がライブドアホールディングス(旧ライブドア)に計108億円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(阿部潤裁判長)は13日、ライブドアHDに95億4000万円の支払いを命じた。
 個人株主約3800人もライブドアHDに対して計約260億円の損害賠償を求めていた。同社の賠償責任を認めたこの日の判決は影響を与えそうだ。
 訴状によると、ライブドアは2004年9月期の有価証券報告書などで、実際には連結決算の経常損益が約3億円の赤字だったのに約50億円の黒字と虚偽記載。06年1月16日に証券取引法違反容疑で東京地検特捜部の強制捜査を受け、テレビや新聞の報道により同株価が急落。日本生命と信託5行は保有株の下落により計108億円の損害を受けたと主張していた。 (「ニッケイネットニュース」15:07)


6月13日(金)
■ 「生保の銀行株式保有」の妙味! ■

● 「りそな普通株、第一生命が取得へ 国保有の500億円相当」というニュースが流れた。その内容は「りそなホールディングスは来週、公的資金の注入で国が保有する普通株のうち、500億円相当を第一生命保険に取得してもらう方針を固めた。りそなにとっては昨年6月に劣後ローン350億円を返して以来の公的資金返済となる。」というもの。さらに記事は「第一生命は2008年3月末でりそなの普通株を2.4%保有。追加取得後の保有比率は5%程度に高まる。国が保有するりそなの優先株を考慮すると、第一生命の議決権比率は3%程度になる。」と続く。

● ところが、当事者となる「りそなH」は「本日の一部報道について」として、
「昨日及び本日、一部報道機関において、第一生命保険相互会社ならびにクレディ・アグリコルS.A による当社公的資金普通株式の取得について報道がなされました。公的資金普通株式につきましては、平成20 年6月11日に公表させて頂きました通り、市場環境等を考慮しつつ、売出し以外の方法による返済を検討、決定次第、関係当局に対して申出を行う方針であり、具体的に決定した事実はございません。」と12日、13日と2日連続で否定コメントを発表している。

● 何とも奇妙な感じだが、このような報道先行を当該の企業が否定することは良くあることで珍しいことではない。しかし、大概の場合報道内容の通りなることが多い。「りそなH」としては「当社としては、グループの最優先課題の一つである公的資金の早期返済を目指しており、今後、そのような事実を決定した場合には、適時適切な開示を行ってまいります。」と、コメントにあることからも、余程公式発表前に漏れたのが心外だったと思われる。
 
● ところで、その「りそなH(ホールディング)」の株だが、15年度末には「第一生命0.8%、大同生命0.6%、富士火災0.6%、日動火災0.6%」を保有している。15年というと、最近の中では株価がもっとも低迷したころだ。
ちなみに「りそなH」の株価も「最高値191円、最安値47円」という年だ。もちろんこれらの保険会社がいついくらで購入したかは不明だが、いずれにしても今や「りそなH」の株価は「1,750円」(6月12日終値)となっている。途中で株式変更(17年8月・1,000株→1株)などがあったことから単純比較とはいかないものの、間違いなく買値にもよるが、含み益の増大は間違いないと思われる。

● やや気にしながらここまでのブログは書いたのだが、やはりというか当然のように「第一生命はボロ儲け」という意味のメールを頂戴した。実は、昨日の「1,750円」という株価はB(頭に・が付く)の単位株で修正前の株価で表現すると175円に相当することになる。15年以前の何年間かは最安値が二桁だったことから、まさか最高値で買うこともないだろうと言うことで「含み益の増大」と書いたのだが、これは決して何倍もボロ儲けしたわけではない。
 もっとも逆に18年12月には今の株価で言うところの4,990円まで急騰しているので、買い方一つでは含み損を抱え込んでいる生保もひょっとするとあるかも知れない。

● ついでに加筆しておくと、20年3月末現在の大株主10位をみると、
・2位 第一生命  274千株(2.40%)
・8位 大同生命   70千株(0.61%)
となっている。
 15年ころの大株主だった「富士火災や日動火災」は見あたらないが、18年3月末では、第一生命以外の保険会社としては「大同生命、日本生命、東京海上日動火災」の3社が0.5%~0.6%を保有している。
 もちろん、「東京海上日動火災」は「旧日動火災」の株券保有と考えられるが、「富士火災」は名前が見あたらない。

● ところで、15年ころの「生保と銀行の資金関係」だが、「第一生命」は「銀行株を4,512億円」保有し、さらに「劣後ローン等を9,460億円」保有していた。その一方で「銀行からの基金と劣後ローン等」をそれぞれ1,500億円ずつ合計3,000億円がある。
 当時の国内主要生保10斜の中で、銀行からの「基金や劣後ローン等」がないのは「日本生命と大同生命」だけだ。2生保に続いて「富国生命が基金ゼロ、明治生命(当時)が劣後ローン等ゼロ」となっている。(「保険・かわら版=第2号=」絶版) 
 


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【メモ】自動車保険料、大手損保が一斉引き上げ 直販勢は値下げ

 大手損害保険各社が一斉に自動車保険料を引き上げる。東京海上日動火災保険と三井住友海上火災保険は7月、平均1―1.5%上げる。保険料の割引などが進み、収支が悪化したためで、収支が改善しなければ再引き上げも検討する。一方、インターネットなどで販売する直販損保の一部は値下げに動き始めている。ガソリン価格の上昇が長期化すれば消費者が直販商品に一段とシフトする可能性もある。

 7月の商品改定に合わせ、東京海上日動は平均1.5%、三井住友海上は同1.0%強上げる。値上げは東京海上日動で7年ぶり。損害保険ジャパンは先行して4月に3%弱引き上げている。(08:24)


■ 更新型保険診断員 ・お知らせ ■

2008年06月20日 | 保険
(緊急お知らせ)

=本日が締め切り日です!=

■ 6月10日〆切で「保険・ミニかわら版」と「保険・かわら版」を購読されている方にのみ、案内させていただいた「更新型保険診断員」の新企画につきましては、〆切後に「申込みは出来ないか」の問い合わせを連日頂戴していますが、予定していた「第2次募集」が「第1次の事務処理等」でまだ出来ない状態です。そのため、「第1次募集」の〆切を6月20日(金)迄延長して受付を致しますので、ご希望の方は6月10日〆切と同じ要領で申込み下さい。)

 
【お知らせ】
● 「更新型保険診断員通信=第1号=」(仮称・発行は6月20日ころを予定。)をお送り致します。手続き終了の方はもうしばらくお待ち下さい。(お知らせ・・・少々遅れる見込みです。もうしばらくお待ち下さい。)
● 多いお問い合わせ頂きました件についてとりあえずこの場を借りてご報告させて頂きます。
(Q)かの「更新型保険診断員」の名称は名刺等でいつから使用してもいいのか?
(A)申込み完了された方は、暫定的にいつでも使用開始して構いません。但し今後現在申請準備中の名称については、登録内容の変更を余儀なくされる可能性もあるため長期使用する大量印刷等はご考慮下さい。