■ 大知一成の公式「ブログ 保険・かわら版 」■=「間違いだらけの生命保険選び」=

=保険会社決算分析・保険商品分析・保険販売・保険金詐欺事件等保険業界のウラオモテを知る評論家「大知一成の公式ブログ」!=

■ 第163回目の「今日、日本で起きている保険業界の真実」 ■

2009年06月29日 | 保険
6月28日(日) 訪問者数528人(閲覧者数993人<青色追加>

■ 感動するスポーツ、こもごも!

● やはり日曜の圧巻は「石川遼クンのミズノオープン読売クラシック」の優勝だろう。ちょうどTVをつけたら13番だったが、まさかその前の12番のパー4で+5打の9打していたとは知らず、TV解説を聞いてその”異変”を知った。連続OBだったという。もちろんあとで12番の映像をみたが、左に2発のOBだ。
● まあ、シロウトでも2発OBを叩けばかなり動揺するが、しかし遼クンは違った。やはり天才肌だ。文字どおり動じることなく、無難にパーでまとめながら16番ではチップインイーグルをやってのけた。17歳の快挙だ。これで確か全英オープンに7人の日本人が行くことになる。楽しみだ。
● 最近は滅多に馬券を買わなくなった中央競馬だが、「宝塚記念」ということで、チャンネルを変えてみたが、結果は超1番人気のディープスカイが3着に敗れて2番人気と3番人気で、馬連2,630円、馬単5,310円。100円の馬単で5,310円になる勘定だ。そこへ携帯に電話が入る。土曜日に飲んだ飲み仲間からだが、その時お釣りの200円で頼まれた2番人気と3番人気の馬単の裏表を100円ずつ買った、という連絡だった。実は、余り詳しく覚えていないのだが、どうも精算するときにそういうことになったらしい。
 こういうのを濡れ手に粟というのだろうが、次回の飲み会の足しにするという一方的な話で終わり。まあそれでも気分は良いものだ。
● ところで、やはり最後は仕事の話で締めたいところだが、「大阪セミナー」の申込みが毎日1人づつ増えるようにして、ついには「名古屋の申込み人数」を抜いてしまった。
保険選びネットの管理人Y氏のご協力で表紙に開催案内を貼っていただいたり、またメルマガでも紹介いただいたりしている効果だと思われるのだが、しかしこの間の「名古屋は申込み0」を考えると、大阪だけというのは実に奇妙に写るが原因は不明だ。


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6月27日(土) 訪問者数528人(閲覧者数993人<青色追加>

■ 円高傾向で95円割れか?!

● どうも為替が不気味な動きだ。第1四半期末の6月30日には95円割れがあるかも知れないが、となると、外国証券の評価損が厳しい財務諸表になる。言うまでもないが外資系生保の多くは、評価益になる水準がかなり円安に触れないと無理だ。
 「アリコジャパンの112円」も大変だが、もう1社は相当厳しい水準だ。   なお、この水準一覧は、セミナーで資料配付したものを再編集して「保険・かわら版」として発行準備中!


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6月26日(金) 訪問者数680人(閲覧者数1,439人<青色追加>

■ 東証での「AIG」株取引中止!

● 既にリリースされていたように東証での「AIG」株の取引が今日から7月2日まで中止されている。昨日のNYでは「1.46㌦」と0.04㌦高くなったからいいが、この間に暴落するようなことでもあると対応が大変だ。
 もっとも「AIA」に続き「アリコ」も上場する方向がはっきりしたことで、「AIG」の返済計画も軌道に乗ったかのように思えないでもない。しかし、ここから肝心なことは「アリコジャパン」の経営体力だ。
● 20年度決算でもいくつか指摘出来るが、果たして株式上場に向けて頑強な経営体質を構築できるかどうかが大きな鍵だ。但し、「外国証券の公社債」の保有を急減させるわけにはいかないことから、やはり緊急課題は為替の動向だ。


■ 「日本興亜」の株主総会顛末記!

● かねてから話題になっていた「日本興亜」を巡るいくつかの問題だが、25日の株主総会でのやりとりがライブで報道されている。内容の是非についてはコメントを差し控えるが、イレギュラーな株主総会であったことだけは、このライブ報道からも明らかだ。
 もっとも、今日の「日本興亜」株は13円ほど上げている。


産経新聞「日本興亜株主総会ライブ」

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■ 「エジソン、スター」の売却、7月中にも交渉まとまるか?!

● 「産経新聞」が、AIGはAIGエジソン生命とAIGスター生命の売却交渉を開始した、とネットニュース速報(26日01:22)で伝えた。
● ただ、情報がやや錯綜している感があり、大筋では「米プルデンシャルへの一括売却」となる見込みだが、どうやら背景にはすんなりとはまとまらなかった諸事情があるようだ。
 また、記事によると「2月末の最終入札で、数千億円規模の買収価格を表示したとされる、米プルデンシャル」という記事になっているが、この金額については今後関心を呼びそうだ。
● 結局、このまま「米プルデンシャル」が買収することになると、これまでセミナー等で解説してきた仕掛けがシナリオ通り成功することになる。その効果の一つが「米プルデンシャルグループ」の「総資産」は約10兆2,388億円(「プルデンシャルFJ」は19年度末。)となり、「日本生命、第一生命グループ、明治安田生命、住友生命、T&Dフィナンシャル」に続く第6位グループとなる。(参考資料:「保険・かわら版 生保決算特集号第2弾!=6月10日発行特集号=」)
● これを機に、生保業界の合従連衡が一気に加速する可能性が出てきた。


■ 「アリコ」も上場戦略!

● 6月12日の「東京セミナー」では、現在の生保業界にある生保経営への不安材料は3つあり、その内の一つが「AIG問題」と説明した。さらに「アリコジャパン」の展望については、「① 上場(AIA)、② 売却、③ アリコジャパン切り離し売却」と順に解説したが、結局大方の見方通り①に落ち着きそうだ。
 その際、セミナーでも説明したが問題は上場するところで、NYや東京市場は難しいためその他のところになる可能性が高いと思われるとは話したが、どうやら香港を中心としたアジア上場説が強いようだ。
● これにより、ニューヨーク連銀はAIAの優先株160億ドルとALICOの優先株90億ドルを取得し、米連邦準備理事会(FRB)のクレジットファシリティーから借り入れたAIGの債務は400億ドルから150億ドルに縮小することになる。

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6月25日(木) 訪問者数612人(閲覧者数1,235人<青色追加>

■ 何とか「大阪セミナー」が、開催出来そうです。ありがとうございます。

● あと一人で「大阪セミナー開催」と本音で書いたところお二人の方の申込みがあり、どうにか開催にこぎ着けられそうです。感謝です。詳細は明日手配させていただきます。とりあえず、ご連絡まで。

■ 金融庁長官・三国谷勝範氏に。7月上旬。
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6月24日(水) 訪問者数660人(閲覧者数1,344人<青色追加>

■ やはりおかしい「朝日新聞・経済ナビゲーター」の生保年間保険料収入額!

● 昨日の「朝日新聞・夕刊」に「経済ナビゲーター」という経済物の連載コラムがある。Q&A方式で分かりやすくまとめてあるので毎回目を通していた。そして23日から「保険」が始まった。
 本音を言うと、メールで質問をもらい急遽「朝日新聞・夕刊」を再確認したのだが、やはりこの「年間保険料収入30兆円」は正しくない。20年度は26兆円余りだが、既に確か数年以上30兆円割れをしているはずだ。だいたい25兆円~27兆円の範囲で推移してきていた記憶している。
● もっとも、昨年度(19年度)だけは、生命保険協会発表数字で”30兆円”をクリアーしているが、これは「かんぽ生命」の特殊事情の金額を加算した金額で毎年の連続性からするとイレギュラーな金額だ。
 もっとも、20年度でも「かんぽ生命」を加えると34兆円くらいにはなる。いずれにしても記事にある”年間保険料収入が30兆円を超える保険大国”と言うなら27兆円か34兆円かのいずれかにしないと余りにもファジーな”30兆円”となってしまう。


■ 「変額年金向かい風(朝日新聞・6/24)」の「再保険」の記事箇所には「アリコジャパン」も入れるべきでは?!

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6月23日(火) 訪問者数649人(閲覧者数1,543人<青色追加>

■ いよいよあと「1名」で「大阪セミナー開催」です!

● 依頼されたセミナーや講演会なら資料等の準備は当然としても身一つで何とかなるが、この自主セミナーは、まず開催できるかどうかが大きなネックだ。かなり以前は無茶な自主セミナーもやったが、さすがに最近は計算するようになった。
 さて今回は、「開催にこぎ着けたら手弁当」でセミナーを頑張る必要がありそうだ。まあ、帰る新幹線の中でビールくらいは飲みたいところだが、そもそもスタッフが考えてくれた「旅行日程」では、とんでもない強行軍だ。そりゃあ、若い人ならいいがやはり厳しい日程になりそうだ。
 まあ、今様ではない”辻説法”で各地をまわろうというのだから無理は承知だが、いずれにしても「大阪と名古屋」の両方開催で行きたいものだ。
● やはり、ここに来て「AIG」の動きがいろいろと出てきた。当初はセミナーではあまり時間を取らないつもりだった「アリコジャパンなどのAIG問題」だが、やはり触れないわけには行きそうもなくなってきた。実際「東京セミナー」ではそれでも押さえたものの、15分ほどは予定をオーバーしたが、その原因は「AIG問題」だった。少なくとも「アリコジャパン」の20年度決算を分析すると、「有価証券」だけではない不安要素がある。やはりこの要因は買う側からすると極めて神経をとがらす点だ。この点が明確にならないとやはり買い手は手を出しにくいはずだ。もちろん、5月29日の開示資料ではほとんど見えないから余計不安だ。
● 昨日も触れた「AIG」株が、NY市場では、終値「1.39㌦」と急落したが、今日の東証でも「135円」と11円安で終えた。しかも為替は95円台だ。この金融情勢下で昨日140円台で買う理由が理解できない。既に「AIG」株はマネーゲーム化していると割り切るなら致し方ないが。


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6月22日(月) 訪問者数577人(閲覧者数1,152人<青色追加>

■ 「AIG」が大幅安!1.41㌦!そして「アリコジャパン」の20年度決算の最重要な問題点は?!

● 東証では、安値引けではあったが「AIG」は、149円ー146円のレンジで終えた。実は、東証での6月26日(金)から7月2日の売買停止を19日付で「AIG株式の売買単位の変更ならびに売買の一時停止」がリリースされていたことから、もう少し下がるのでは、と思われていたが市場前日19日の終値と同値が最安値と終値だった。
 ところが、NY市場では、19日の終値「1.53㌦」に比べ「1.49㌦」で始まり現在「1.41㌦」の最安値だ。前日比012㌦安だが、果たしてどう動くか。
● さて、ようやく「保険・かわら版」の「20年度決算」と「アリコジャパン分析」の編集を終えた。もっとも「20年度決算」については、「生保決算の全国紙報道」を特集した。実は、6月30日に一斉に報道された全国紙の生保決算報道には位置したかあるいは亡かったかは別にして不公平な記載がいくつかあり、それを詳細に解説した。このような報道では、「生保危機」を明確に指摘することなど無理だ。
● また「アリコジャパン」に関しては、確かに「AIGとは関係なく当社は健全」とあるが、もし、20年度決算の赤字体質が「解約返戻金の急増や有価証券の評価損」にあると考えているとするとこれは大きな間違いだ。
 近々発行の「保険・かわら版=第81号=」で詳細解説する。 

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6月21日(日) 訪問者数437人(閲覧者数936人<青色追加>
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6月20日(土) 訪問者数474人(閲覧者数856人<青色追加>



■ 第162回目の「今日、日本で起きている保険業界の真実」 ■

2009年06月19日 | 保険
6月19日(金) 訪問者数609人(閲覧者数1,191人<青色追加>

■ 「大阪の保険セミナー」開催決定まであと2人です。是非ご検討を!そして開催にご協力を!!

(お願い!) 「7月12日(日)・大阪セミナー」開催まであと2人となりました。とにかく熱心な参加希望の方が数名おられるのだが、何しろ交通費や会場費などを計算するとどうしても足が出る状態で、さすがに開催決定とはいかないジレンマの時を過ごしています。まあ、私の「自主保険セミナー」は、ビジネスではなく辻説法の類と割り切ってはいるものの、さすがに飲まず食わずという訳にはいかないため少なくとも収支トントンで開始したいのが本音です。
 まあ、考え方によっては「あと2人までこぎ着けた」という解釈も出来るわけで、あとほぼ2週間あることを考えると、是非是非、ご検討をとお願いしたいところです。
● 最近のセミナーというとパワーポイントを使い資料を出来るだけ少なくするのが流行のようだが、しかし生保決算などの場合は、やはり生保業績の類はいつでも手に出来る資料でありたいところ。その意味では、まだマスコミでも報道されていない業績等を駆使した生保資料と解説はこのセミナーならではのものと多いに自負する次第。
 どうしても「大阪セミナー」を開催したいことから、ご参加検討をよろしくお願いします。もちろん、7月11日(土)の「名古屋セミナー」もまだまだ余席があります。こちらは開催決定です。

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■ 「AIG」1.47㌦と戻す!為替96.35円と円安に振れる!

■ 北朝鮮の国営保険会社が、保険金詐欺で金総書記に2000万㌦の誕生祝い?!(産経新聞ネットニュース)

● 記事によると、「欧州などの保険会社大手から再保険契約を通じて毎年厳禁2,000万㌦(約19億円)をだまし取った」とある。何ともうさんくさい話だが、しかし、国ぐるみで「旅客船沈没や列車衝突」などを偽装すれば、あり得ないことでもない。それにしても北朝鮮で「保険金詐欺」と言われてもやはり違和感がある。そもそも北朝鮮を絡ませた再保険市場が成立していること自体が疑問視されるが、各国の政治的配慮でもあるのだろうか。

■ 「米金融規制改革、金融危機再発防止でデリバティブ規制に着手」の記事で”AIG破綻”?

● もちろん「AIG」は昨年9月16日に「破綻寸前」までは行ったが、「破綻」はしていない。極めてデリケートなことなので、ロイターの関係記事を再掲するとこうなっている。
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[ニューヨーク 17日 ロイター] オバマ政権は17日、金融規制改革案の中で膨張したデリバティブ市場の規制方針を明らかにした。世界的な金融危機の再発を防ぐことが目的とされている。
 ただ、標準化された契約の定義や、清算機関を通じての取引処理の義務付け、取引に必要なマージンの規模など、実施に向け詳細にはさまざまな議論が予想されている。
 昨年9月の世界最大の保険会社、米AIG(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)の破たんは、一部のデリバティブ取引が世界市場に与えるリスクが浮き彫りにした。
 AIGはクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)でリスク資産を対象に巨額の保証を販売したが、支払い義務をカバーする資本はほとんど保有していなかった。
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● 記事はややぎこちない和訳になっていることから単なる誤訳と思われるもののやはり関係者からすると心中穏やかならないことだ。かく言う私もこのようなミスをすることがあるが、まあ、ロイターも速やかに訂正するのをお薦めしたいところだ。

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6月18日(木) 訪問者数572人(閲覧者数1,219人<青色追加>

■ 「AIU」を基軸に再生を模索も損保部門は先が見えてきた?!

● 海外メディアでは「AIU」をAIGの損保事業の柱にし、その上場による株式の20%を売却して返却資金に充てる、というニュースは流れていたが、今朝の「日経」に記事が出たことでそれが裏付けられたことになる。
 このことにより、生保部門とは異なり、損保部門は具体的な先行きが見えて来始めたことになる。


■ 「円」95円台に!「AIG」株価1.4㌦台、東証では136円に突入!

● 今朝のNY市場では「AIG」の株価は「1.40㌦」で引けた。まだこれから下げるのか、あるいはここを底に上がるのか。もちろん「AIG問題」の根幹に関わる株価ではあるが「アリコジャパン」にとっても重要な問題だ。とりあえず「6月末」が気になるところだ。万一「1.00㌦」にでも下落することになると大変なことになる。
● と同時に「為替」の動きも波乱含みだ。既に「95円台」に突入しているが、この円高傾向は「アリコジャパン」と●●にとっても極めて重要な経営ポイントだ。おそらく90円割れの85円前後の円高では、最悪の事態も想定される。   しかし、現在「20年度生保決算」の「保険・かわら版」を編集中だが、全国紙の経済部は「保険シロウト」の集団かとからかいたくもなる「決算報道記事」だった。記事になった早々は個人的に知っている経済部記者氏の顔が見え隠れするので指摘しにくかったが(もちろん誰がどのように記事にタッチしたかは知らない。)まあ、記事から半月ほどが経過したので、これから「全国紙の生保決算記事のいい加減さ」をかなり熱く書いていく予定だ。
● 一言で言えば「取り上げた業績項目」は以前に比べよくなったが、問題はその金額だ。気になる方がいたら。各社の「同じ業績の金額」を並べて比較したらよい。何と同じ業績金額が異なるのである。
 まあ、中には「保険料等収入」のように「金額の下一桁」が異なるという、いわゆる記載未満の「切り捨てか四捨五入」かの違いというような”かわいい相違”もあるが、根本的に生保業績を読者が比較するのに「誤りやすい落とし穴」を記事の中の「業績一覧」にちりばめてしまったのだ。

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6月17日(水) 訪問者数619人(閲覧者数1,301人<青色追加>

■ 「円」一気に円高96円台に!生保業界の3つの危機の一つにシグナル点灯?!

● 株や為替の動向は専門家でも難しいらしい。そもそもこれから円高か円安かすら言い当てることは困難だ。今回も、かなり100円台の円安を予想した専門家が少なくなかった。もちろんレンジの条件もあるが、しかし僅か何日かで98円台が96円台にと2円もの円高だ。
● 生保業界にとって大方は「円安頼み」の状態だ。もしこのまま「円高」②触れて現在よりも10円ほど高いところで為替が「安住」することにでもなると、金融庁の「早期是正措置」が取られる生保が不数社出現する可能性が極めて高くなる。しかも、金額が多い生保が2社あるため、そう簡単に「円高に絶えうる経営体質」に変身することは絶望的だ。
● そろそろ、「保険・かわら版」の「生保決算報道」の最終編集中だが、確かに昨年迄に比べると掲載する生保業績はまとまってきたが、問題は生保別の数字の捉え方がおかしい。単体生保かグループ生保かの見極め方が実に曖昧なのだ。    一般企業の「連結指向」を受けて、例えば「第一生命と富国生命」を傘下の子会社を含めた金額を表示してある全国紙が多いが、単独生保と子会社との特徴が多く帰庫となることから、それぞれの生保の決算内容が見えにくくなっている。
● もっとも驚かされたことは「日本経済新聞」の生保決算記事だろう。掲載した業績項目はわずか2つ。「保険料等収入と西遊損益」だけだ。しかも、掲載した金額は子会社との合算金額。さらに気になる点は、記載金額の末尾数字の処理だ。一般的にこのような実績対応の場合は、記載未満は「切り捨て」が常識だ。ところが使用した金額は四捨五入とした。
 さらに不可解なのは「対前期比の表記数字」だ。いわゆる小数点以下がない○%での表示なのだ。例えば「日本生命と第一生命の保険料等収入の対前期比」は両社とも「3%(増加)」なのだ。
● ところが実態はどうかを調べるとこうなる。まず「日本生命」の場合は「50,367億74百万円が公表されている金額である。これを億円単位でとると、50,367億円となるはずだが、記載未満の”7”を四捨五入して、50,368億円と記載してある。もちろん、対前期比は「3.0%」のため問題はない。まあ、この点は下一桁の違いと言うことで目をつぶれるが、ところが「第一生命」のところになるとそうはいかない。
● そもそも「第一生命」の金額は欄外の注意にあるように「第一生命+第一フロンティア」との合算となっている。そこで「第一生命」だけの保険料等収入を調べると「29,043億円36百万円」となっている。対前期比「▼6.3%」だ。一方「第一フロンティア」の「保険料等収入」は「3,862億37百万円」であり、対前期比「333.4%」増なのだ。これを足し込むことにより「第一生命の評価」が相当変わることになる。「日本経済新聞」を読んだ読者は「日本生命も第一生命も保険料等収入は同じ3%増」か、となる。ところが実際は「日本生命3.0%増」で「第一生命は▼6.3%」だったのである。
● 同じようなことが「富国生命とフコクしんらい生命、アクサとアクサフィナンシャル生命」でも起きている。もっとも「アクサ」の場合は2社合併を発表していることからそう違和感はないが、あくまでも2本立てで行く生保の分析としては不適切だ。
 もちろんこの子会社含みの業績数字を取り入れたのは「日本経済新聞」だけではなかった。「読売・朝日・毎日・産経・東京」の5紙も「32,905億円(3.2%)」という記載をしたのである。  
● ところで「朝日新聞」は実に惜しい決算発表業績項目を取り逃がした。唯一1紙のみ「実質純資産」を、それも外資系等の8社も含め掲載したが、惜しむらくは「記者クラブ共通発表回答」にある某数字まで掲載したら一躍脚光を浴びたに違いない。つまり、ここから「円㌦レートの危機」が囃されたかも知れないのだ。ところが、掲載スペースの問題かはたまたスポンサーに気兼ねをしたかあるいは考えにくいが記者氏がそんなに重要な数字ではないと勘違いしたかだ。
 一歩間違うと「早期是正措置」に直結する内容なだけに当面目が離せない。あえて付け加えると先日の「東京セミナー」では諸資料を使い説明した。
● 現在生保業界には「①AIG問題、②金融情勢問題、③経営悪化問題」の異なるベクトルの「生保危機」がある。その中の②にあるのが、先ほどの「為替問題」なのだ。

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6月16日(火) 訪問者数671人(閲覧者数1,523人<青色追加>

■ 「AIGの定時株主総会についてのお知らせ」が発表された!

● 一読して分かることは取締役の報酬についての説明が大半を費やしていることだ。議案は第1号議案から第12号議案まであるが、株式変更等のAIG修正定款の修正の件を問題なく承認して欲しいところだろうが、一般の大半の株主は、消化不良のまま承認することになるのだろう。もっとも、仮に反対したとしてもこの状況下では致し方ないと思われる。
● 関心は、このお知らせを読んで、誰か異を唱える人物が出てくるかだが、どうもアメリカの株主総会には馴染みがないため様子見を決め込むことになる。

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■ 「保険選びネット」で「保険セミナー」をご紹介!ありがとうございます。保険選びネット
● 「保険選びネット」の管理人Y氏とはもう長いつきあいだ。とにかく神出鬼没だが一緒に酒を飲むとまた話が面白い。とにかくタフな方だ。もちろん保険業界人なら知らない人はいない「保険選び ネット」の管理者なのだが、あの”ドンキホーテ状態”のサイト管理をどうやら死にものぐるいで管理されている様子だ。
 その甲斐あってか06年にはオールバウトの総合サイト大賞を受賞している。
● 実は、6月12日の「東京セミナー」の後も自然発生的に集まった5人で懇親会を開催したのだが、その時に「うちのサイトで案内しますよ」と気軽に言ってもらったのがきっかけで今回の「保険選び ネット」の表紙での案内となった次第だ。毎回、お酒を飲む毎に私の営業の下手さを指摘されるのだが、確かにその通りなのだが、どうしても営業下手は直りそうもない。
 となると、このような協力は本当に有り難い。感謝、感謝である。
● ところで、「AIG」株が1.5㌦台にまで安くなってきた。そして少々円高傾向だ。90円を割ったら一気に緊張状態になる複数生保は地力ではどうしようもないもどかしさがある。
 
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6月15日(月) 訪問者数680人(閲覧者数1,408人<青色追加>

■ 「東京海上日動、三井住友海上、損保ジャパン、ニッセイ同和」の国内損保を格下げ!(フィッチ)

● 格付け会社「フィッチ」が国内損保4社を格下げした。格下げ内容は、2社づつ「2ノッチ格下げ」と「3ノッチ格下げ」というかなり大きな格下げとなっている。

□ 東京海上日動火災  「AA」→「AA-」(弱含み)
□ 三井住友海上火災  「AA」→「A+」 (弱含み)
□ 損保ジャパン      「AA」→「A」  (弱含み)
□ ニッセイ同和損害   「AA-」→「A」 (弱含み)

● おそらくこれを受けて他の格付会社も見直しがなされる可能性が高くなった。とりあえず明日から発行送付する「生保決算特集号=第2弾=」用の「保険格付け一覧」は、この損保4社の変更した最新版を添付して発行する手配を終えた。


■ 「保険セミナー」・「保険・かわら版=決算特集号・第2弾=」についてお知らせ。!

● 「7月11日(土)・名古屋・保険セミナー」の開催は決定済みですが、開催まで1ヶ月弱の期間があるため、受講料を送金された方には先に「セミナーテキスト(抜粋)」をお送りします。このテキスト(抜粋)には、マスコミでは報道されていない「重要な業績指標」が分かりやすくまとめてあるため「東京セミナー」でも非常に好評でした。もちろん、このテキスト(抜粋)に記載されている数値がこれからの「生保関連報道」では叩き台にされる形で使用されると考えられます。
● また「7月12日(日)・大阪・保険セミナー」の開催まで、あと4名の方の参加を待っている状態です。既に申し込まれた方には、開催決定後速やかにご案内をしますのでもうしばらくお待ちください。開催が決まりましたら「名古屋」と同じような対応をさせて頂きます。ご了承ください。

● 「保険・かわら版=生保決算第2弾=」については、当方の送付手順の関係から一括送付が出来ないため購読者数に制限を設けています。とりあえず、第1次の定数には達しましたが、ご希望の方はこのブログの申込案内から購読申込みをお願いいたします。なお、一定部数以上は対応ができませんので、その際は次回の購読申込みをお待ちください。

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■ ”為替”は、どうなる?!こんな「為替こう見る」では、何ともわかりにくい!気を揉む一部外資系生保の緊迫!

● 「為替こう見る:ドルは100─1105円圏に、クロス円も下落余地=リーマン・ブラザーズ 田中氏」と見出しがある。
 記事には「大きな構図としてみた場合、景気悪化局面および金利低下局面の経常赤字国通貨は売られやすい。このためドルのセンチメントは『弱気』か『小康状態』の間を振れることになる。市場は1年後にFF金利が2.5%になるところまで織り込んでおり、向こう数カ月間、米国がリセッションを回避する見通しが立たない間は、ドル/円相場は100─105円圏で推移するだろう。この過程で、これまでに処分しきれなかったポジションの整理が出てくることが予想され、100円を突破する可能性もある。
 ドル/円のみならず、これまでに上昇してきたユーロや、米国と同じ構図のポンド、資源国通貨の恩恵にそれほど浴していないカナダドルなどに対して円が上昇する余地は十分にある。」(東京 16日 ロイター)と書いてある。
● おそらく一読して氷解した方は少ないはずだ。まあ、それほど為替の読みは難解と言うことか。


■ 第161回目の「今日、日本で起きている保険業界の真実」 ■

2009年06月16日 | 保険
6月22日(月) 訪問者数***人(閲覧者数*,***人<青色追加>

■ 「AIG」が大幅安!1.41㌦!そして「アリコジャパン」の20年度決算の最重要な問題点は?!

● 東証では、安値引けではあったが「AIG」は、149円ー146円のレンジで終えた。実は、東証での6月26日(金)から7月2日の売買停止を19日付で「AIG株式の売買単位の変更ならびに売買の一時停止」がリリースされていたことから、もう少し下がるのでは、と思われていたが市場前日19日の終値と同値が最安値と終値だった。
 ところが、NY市場では、19日の終値「1.53㌦」に比べ「1.49㌦」で始まり現在「1.41㌦」の最安値だ。前日比012㌦安だが、果たしてどう動くか。
● さて、ようやく「保険・かわら版」の「20年度決算」と「アリコジャパン分析」の編集を終えた。もっとも「20年度決算」については、「生保決算の全国紙報道」を特集した。実は、6月30日に一斉に報道された全国紙の生保決算報道には位置したかあるいは亡かったかは別にして不公平な記載がいくつかあり、それを詳細に解説した。このような報道では、「生保危機」を明確に指摘することなど無理だ。
● また「アリコジャパン」に関しては、確かに「AIGとは関係なく当社は健全」とあるが、もし、20年度決算の赤字体質が「解約返戻金の急増や有価証券の評価損」にあると考えているとするとこれは大きな間違いだ。
 近々発行の「保険・かわら版=第81号=」で詳細解説する。 

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■ 第160回目の「今日、日本で起きている保険業界の真実」 ■

2009年06月15日 | 保険
6月14日(日) 訪問者数431人(閲覧者数747人<青色追加>

■ ニュースあれこれ・・・!

● プロレス団体「ノア」の代表兼選手の三沢光晴氏が亡くなった。とかく「プロレス」というと興業のためのレスリングとやや冷ややかにみられがちだが、私は好きだ。よく言われるのが八百長という言い方だが、そもそも世の中のいろいろな出来事は”出来レース”が少なくないのが現実だ。まあ、プロレスをどう捉えるかは個人の自由だから他人に好きになれ、という気もないしそんなことはどうでもよいことだ。所詮、自分が好きでみたければそれで良いのであり、それ以上でもそれ以下でもない。
 ところが、試合の最中にバックドロップを掛けられて頭部強打で帰らぬ人となってしまった。全日本ーノア、という団体カラーは余り好きではなかったが、しかしこれまでの日本のプロレスの歴史を考えると、やはり三沢光晴氏の存在は大きい。
 合掌

● 話題はガラッと変わるが、「郵便不正で厚労省局長逮捕」のニュースが流れた。「逮捕された厚労省雇用均等・児童家庭局長の村木厚子容疑者(6月2日、参院厚労委で) 自称障害者団体「凛(りん)の会」(解散)が郵便割引制度を適用できるよう厚生労働省の偽の公文書が作成された事件で、大阪地検特捜部は14日、偽の障害者団体証明書の作成に関与したとして、同省雇用均等・児童家庭局長の村木厚子容疑者(53)を、虚偽公文書作成、同行使容疑で逮捕した。」という内容だ。コメントする気にもなれない酷さだ。厚労省は、抜本的改造が必要なのだろうが、そうとう強力な布陣で対処しないと、局長がこれではそこらの大臣一人では馬鹿にされるだけだ。

● やはり、そのためには「政権交代」が可能性を秘めていると思われるが、「千葉市長選、民主推薦・熊谷氏の初当選 全国最年少」の選挙結果が報じられた。
 さすがに”無所属”を装った自民党支部長・森田健作”知事”に懲りた千葉市民の賢明な判断の結果だ。
 もちろんこの先には「静岡知事選、東京都都議選」と続き、そしておそらく次には「衆議院選挙」となるはずだ。少なくとも”小手先政治”でその場をやり過ごし問題先送り政治を平気でやり続ける現在の与党、特に麻生内閣には、あまりに幼すぎてこれからを託すわけにはいかない。
● 今日一番のすかっとした出来事は、男女ゴルフで「諸見里しのぶ選手」がギリギリで中国の叶選手に並びプレーオフで優勝したことと、男子の池田勇太選手がぶっちぎりで優勝したことだ。


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6月13日(土) 訪問者数513人(閲覧者数923人<青色追加>

■ 「保険セミナーin東京」、顛末記!参加された方々ありがとうございました。

● 基本的に決算発表から2週間後のセミナー開催はやや無謀だったかな、と不安をよぎらせながらの資料作成だったが、何とか「資料とテキスト」が間に合った。現在「20年度決算」から得られる最新のしかも系統だった資料と自負している。もちろん、マスコミではまだ公にされていない数字を出来るだけ取り入れ、できるだけ現在の生保業界の動向が数値で分かるように作成した。
● 資料作成に協力してくれた外部スタッフにも感謝しながら、どうにか開催にこぎ着けたが、セミナーの内容もさることながら、やはりセミナー修了後の懇親会は実に面白かった。もちろん参加者のプロフィールは明かせないが、それぞれがそれぞれの立場で活躍されている方々ばかりだ。
 オフレコの話満載で、セミナーよりも懇親会の方が面白かったかも知れないと思った次第。
● 7月11日(土)の「名古屋」と12日の「大阪」は、どうにか10名近くまで参加者があるものの、やはりもう少し賑やかにやりたいところ。是非ご検討を、とさりげなく「自主PR」をしてみるが、本当に資料とテキストは、分かりやすい内容で他では入手不可能の代物だ、とまたまた自画自賛する次第!
● 一部マスコミでは「株価」高騰により、生保にプラス材料というような、かなり”緩い”記事が見られるが、既に保険業界内の関心事は「為替」の動向から目が離せない状態になっている。もちろんセミナーでは、いわゆるとんでもない保険会社がこの「円ドルベースの恐怖」と密かに格闘していることを解説したが、少なくとも2社は「円安」を神頼みしているはずだ。  


 
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6月12日(金) 訪問者数610人(閲覧者数1,287人<青色追加>

■  どうにか「保険セミナーテキスト作成」が間にあった!が、しかし・・・!

● 今日、「東京セミナー」を設定したことで、当然のことながらテキスト作成も急ぎ編集する必要があったが、どうにかギリギリ間に合った。しかし、作成しながらより強烈に分かったことは、ほとんどの生保の「経営体力の脆弱化」である。
● 一歩間違うところっと行きそうな生保がごろごろしているのである。要は「資金力不足」なのだ。いわゆる「真水の資金」が喉から手が出るほど欲しいというのが実情だ。
 それとやはり「為替」の動向だ。円ドルベースで、3月末は現在とほぼ同じ98.30円で終えたが、これが改めて90円台にでも定着することになると、相当厳しい生保が出てくる。金融庁による早期是正措置の行政監督上指標の一つである「実質純資産」が負になる可能性がある生保が複数あるのだ。
● 「実質純資産比率」が、僅か3%台の外資系生保が2社もある。この「外国証券」の保有は、残念ながら個々の生保の対応では「含み損を解消する手だて」は極めて限定的だ。というよりこの2社レベルになると、”打つ手なし”が本音で、粛々と「為替の動向」を見守るしかない。
● いずれにしても、本日のセミナーでは、実名報告でしかもまだ公にされていない諸データを駆使して解説をする。いわゆる「待ったなし」が偽らざる現状だ。

 
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6月11日(木) 訪問者数657人(閲覧者数1,256人<青色追加>

■ 「20年度生命保険事業概況」と「(損保)代理店統計」が公表された!

● 立て続けに保険業界関係者には関係の深い統計が発表された。まず生命保険関係では「21年3月末の生命保険事業概況」である。
 一言で言えばプラス材料を探すのが難しいデータばかりだ。「新契約」は対前期比大幅な落ち込みだ。例えば「個人保険」は、「金額が▼(マイナス・以下同)7.7%」だ。「個人年金保険」は「▼8.8%」となる。また「収入保険料」(保険料等収入から再保険収入を差し引いた金額)は「▼3.0%」だ。
 しかも3月単月で「個人保険と個人年金保険」の業績をみると、対前年比は年間業績よりも悪い。つまり、20年度前半は好調推移だったが、9月以降は金融危機で一気に業績が悪化した。しかもその余波を半年立った3月も引きずっていることになる。
● このように説明してくると、暗澹たる気分になりがちだが、しかし「契約件数」をみると、「年間で1,197万件、3月単月でも115万件」が契約されている。もちろん一人で何万件も契約するわけではないので、いわゆる生命保険ニーズのある顧客捜しが簡要ということになる。しかも「個人保険」の中には第三分野の保険商品が多くなったこともあり「1件平均契約高」は「年間が451万円、3月が407万円」という具合だ。
 ところが「個人保険・保有契約高」から試算すると「843万円」に跳ね上がる。
● また、「終身保険・定期保険・定期付き終身保険・利率変動型積立終身保険」の年県契約件数は「359万件」にもなっている。しかも「1件金額」は、順に「419万円・1,832万円・1,636万円・1,378万円」となっている。生命保険の顧客が消滅したわけではなく、そのようなニーズのある顧客を探す営業活動が必要ということになる。あるいは「顧客創造」の捉え方も重要なのかも知れない。

● まだ「生命保険事業概況」については、解説したいところが多々あるが、それは「保険・かわら版」に任せるとして、今度は「損保協会の代理店統計」に移ろう。もちろん毎年「代理店実在数は減少一途」であることは説明するまでもないが、20年度末では「21万7,864店」にまで減った。99年から10年連続減少していることになる。
 その一方で「損害保険の募集従事者数」は、ほぼ確実に増加し続けて、20年度末は「215万4562人」にまで増加している。言うまでもなく損保業界の「取扱保険料の92.9%」が代理店取扱である。
● となると、「代理店の中身」が気になるところだが、「保険専業代理店」は「3万6,506店」であり、そこに在籍する募集従事者は20万2,772人という内訳だ。そして無視できないのが「金融業の銀行・信用金庫・信用組合・農協」の1,211店と45万6,583人の募集従事者だ。 
 ところで驚いたのは、27万代理店の内、「生命保険募集人を兼ねる代理店は5万3,700店」にすぎないことだ。もちろん「3万6,506人の専業代理店」はほぼ全店であるとしても、他業種では生保を扱えない代理店が多いと言うことになる。そしてこの傾向は「生命保険を扱える募集従事者数」とも符合する。詳細は「損保協会」のHPをみていただきたいが、やはり、生命保険にも明るい代理店選びを顧客・契約者はしたいものである。
 


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6月10日(水) 訪問者数674人(閲覧者数1,373人<青色追加>

■ 国内生保9社は「113円」で全社「為替問題」クリアー?!もっとも「住友生命と朝日生命」は、カンケイな~い!カンケイな~い!

● 日経平均株価も1万円を目の前にして生保の有価証券は「為替」に関心が高まる。もちろんこのまま株価が上がり続ける保証はないが、株式保有による含み損を囃される可能性は極めて低くなった。おそらくとりあえずの1万円の株価ではその達成感から一時的に売り込まれる可能性が高いが、「含み益が0になる株価」が高い生保は臨機応変にこのチャンスを対応すべきだ。
 少なくとも「明治安田生命や大同生命」のように6600円くらいにして置けば当面は大丈夫なはずだ。
● さて、株価が生保にとって緊急事態ということが薄くなった反面、「為替」は相変わらず「含み益が0になる水準が高い生保」がほとんどだ。もっとも「円ドルベース」での水準が高いのは、●●生命の113円だが、株と異なり容易に入れ替えて水準を下げるとはいかないから話はややこしい。
 当然のことながら外資系生保の中には120円台で相当厳しい生保もある。まあ、ここにきて「時価会計の是非」を問う声が一部にはあるようだが、今更米国も「止めた」とはいかないだろう。
● 生保決算発表後はマスコミは箝口令が敷かれたかのように黙して語らずだが果たして「AIG問題、変額個人値金売り止め問題、経営悪化生保問題」にいつまで封印出来るか多いに疑問だ。このようなマスコミ報道の中で「フジサンケイアイ」だけが気を吐いて「AIG」関連の記事を掲載しているが、「契約者目線の記事」は書かないのかあるいは書けないのか、多くの契約者にすると保険情報がない中で暗中模索をするしかないのは不幸な話だ。
● 保険プロや保険FPにとっては「生保決算データ」は、必要最低限の保険情報だが、先ほどの「有価証券の含み益が0になる水準」については、「保険・かわら版 生保決算特集号第2弾!」で「速報」としてまとめた資料を今日付で発行・送付した。参考にしていただきたい。これを読めば現在の各生保が置かれた実情がよく分かるはずだ。



■ 第159回目の「今日、日本で起きている保険業界の真実」 ■

2009年06月09日 | 保険
6月9日(火) 訪問者数738人(閲覧者数1,657人<青色追加>

■ 「アリコジャパン」高値売却の可能性!

● 最初に断っておくと、見出しは「アリコジャパン」単独で売却という意味ではなく、あくまでも現在進行中の「アリコ」の動向によるが、中でも「アリコジャパン」の業績如何で高く売却出来る可能性がある、としたものだ。
 20年度決算からネガティブな業績実績を挙げることは容易だが、逆にこれからの「復活」を意図した場合何も手だてがないのかということに対するチェックがこれだ。
● まずネガティブなものの一つは「価格変動準備金と危険準備金」がほぼ底をついた、ということだ。特に「危険準備金」は、20年3月末には「611億円」もあったが、同9月末には「0」となった。また「価格変動準備金」は、20年3月末には「226億円」あったが、これも同9月末には「24億円」、そして21年3月末では「42億円」という状況だ。
 つまり、これでは急激な金融情勢の変化には資金面で対応ができなくなる可能性がある。もちろん20年9月以降のように臨機応変に親会社から資金の提供があれば何とかしのげるが、それを確約できるかどうかは不透明だ。
● もちろん、これ以外にも保険契約業績でも苦しい展開が続く。特に「銀行窓販」の不振は目を覆うばかりだ。ただ、「定額年金保険と医療保険関係」には一縷の望みが期待できる。言うまでもなく最近、TVCMがこれまでの時間帯枠を超えて露出度が高くなったのは、間違いなく「銀行窓販」復活への狼煙だろう。    確かに既に解説したように「医療保険」などの収入保険料は全体の収入に比べると大したことはない。しかし、保険料収入の効果よりも「アリコの存在感」を広く浸透させるためには最も手っ取り早い方法だ。しかもこれには、ネガチィブな話題がマスコミに出ないあるいは出にくいという副産物効果もある。
● さて、このような「アリコジャパン」自身の努力で「復活」出来る可能性を探ることも重要ではあるが、しかし、今「アリコジャパン」が置かれた実情は、業績向上を条件に、実に他力本願の動向がその命綱を握っていることになる。
 それが「円ドルベースの為替」の問題であり、またもう一つは「AIGの株価」である。つまり、21年3月末の「アリコジャパンの円ドルベースでの含み損益が0になる水準は約11●円」なのだが、これに近い状態になれば一気に資産内容は好転することになる。当然だが赤字体質とは縁がなくなる。
 さらに「AIGの株価」は、3月末の「1.0㌦」で、21年3月末に「持込資本金を4,568億円」にまで膨張させたが、現在の「1.6㌦」前後さらにはさらに上昇するようだと、ここに莫大な「有価証券評価益」を抱え込むことになる。
● とかく「アリコは大丈夫ですか?」という質問がダイレクトに来ることが少なくないが、要は四半期ごとの金融情勢と「アリコジャパンの業績」とをつきあわせて判断していく必要があり、それが速やかな対応につながることになる。
 少なくとも近々発行する「保険・かわら版=AIG特集号=」の20年度決算を読めば氷解すると思われるが、最悪のケースを迎える可能性は現段階では限りなく0に近い。もちろん、かといってくどいようだが内外からの不安定要素は消えたわけではないため少なくとも「四半期業績」となる3ヶ月毎のチェックは最低秘奥条件ということになる。

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■ 損保業界の苦悩!
● いわゆる「3メガ損保体制」といわれその線で損保業界は蠢いているが、複雑な内部事情が絡み結果としてはそうなるのだろうが、すんなりとしかも全員一致で新規再出発となるかとなるとそれにはまだ時間を必要とするようだ。もっともこのような「時間」は他の業界の統合合併でもつきもので致し方ない。
● とはいえ、やはり影で厳しいのは「業績不振」だ。5月の営業成績をみても、肝心の「自動車保険」が大きく落ち込み、金融危機の余波をモロに受けた感じだ。ついこの前までは、4月からは「自賠責保険料」の減収分が帳消しになることから「自動車保険料」も期待できるかのような見方もあったが、どうもそうはいかないようだ。
● そして遂に「東京海上HD」がNTTと子会社損保を立ち上げた。いわゆる「通販損保」である。自動車保険の販売戦略が大きく変化しつつあることを教えているが、3メガ損保の中では通販損保を持たなかった「東京海上HD」が保有したことで、これで「保険料の安価競争」に参加出来ることになる。
 もちろん、この先には「銀行窓販」による「自動車保険販売」が虎視眈々と待ち受けている訳で、「ソニー損保、チュ-リッヒ損保」などの現在の大手損保と一線を画している直販損保の動きも気になるところだ。
 このまま推移していくと、損保また損保系生保の「保険料安売り礼賛型」の販売戦略が自らの首を絞める結果になる可能性が高い。もちろん、「生保の保険料が安い」を謳い文句にしていた多くの損保代理店は、「自動車保険」でその矛盾にぶつかることになりかねない。  


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6月8日(月) 訪問者数713人(閲覧者数1,553人<青色追加>

■ 「保険セミナー」では、未公表資料で解説決定!

● セミナー用の特別資料を編集中だが、やはり各社の病巣は考えているより相当重い。しかも20年度決算から導き出される病巣はそれそれの生保群によってその原因が異なることだ。 単に急場に備えて「流動性資産」を十分に保有していればよい、というような問題ではない。先にも書いたように大きくその病巣は3つに分類できる。
● いわゆる他力本願の原因が多すぎるのだ。その良い例が「為替」だ。円ドルベースで21年3月末時点で安心できる生保はほとんどない。最近は98円台まで戻してきたが、これでもほとんどの生保が四苦八苦だ。
 特に外資系生保はかなり厳しい。アリコジャパンでも1●●円だが、しかしもっと厳しい外資系では12●円というところもある。しかも、そう簡単なやり方でこの円ドルベースの水準を下げることは無理だ。 
 現在編集中の「保険セミナーの特別版」をみれば、「ハートフォードとアイエヌジーだけを大変だ」、等とはとても言ってられない厳しい現実が目の前にあることが分かるはずだ。
● ムーヂーズが「国内生保における医療保険リスク、バンデミック・リスクについて」のコメントを発表したが、一読する価値があるコメントだ。


● 実は今回のセミナーを企画した段階では各社データ資料を入手出来るかどうかがまだ未定だったが、ようやく解説希望の生保資料が揃った。文字どおり現段階での「最新情報による解説」だ。おそらくこれだけのデータを見せつけられると、これから現状での生保業界推移が如何に困難であるかが納得できるはずだ。
● なお「東京会場」は定員に対し微妙な参加者数になってきたためこれ以上増加する場合はやや広めの会場に変更させていただきます。そのため参加はまだ受付中です。

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■ 生保の関心は、3極に分散!

● 20年度決算が終わり、なりを潜めている生保業界だが、業界内の関心は「①AIG(3社)問題、②銀行窓販生保問題、③国内生保問題」の3点に関心が集まっている。    これに付け加えると、郵政民営化の「かんぽ問題」だ。不払い問題を始め、かの西川善文社長の続投如何では「郵政民営化の是非」が改めて問われかねない。
● さて、①の「AIG3社問題」は、何か新しいニュースが公になるまではマスコミ各社は手を出しにくいのが本音。ましてやネガティブなニュースや解説などはもっての他だ。やはり広告の威力は凄い。まあ、自画自賛するわけではないが、出来るだけ忠実にニュースや解説をしているのはこのブログぐらいか?!(本当はこれでは困るのだが!)
● もっとも②の問題は「ハートフォード生命、アイエヌジー生命」等に直接関わる話題なだけに、そこに契約している契約者の関心はもちろん高いだろうが、「商品販売停止や規模縮小」などのニュースから「撤退か?」というところまででマスコミ報道は止まっている。少なくとも「契約者の対処法」的な解説記事はあっても良いのではないか。
 契約者からすると、他の健全な生保が買収して少なくとも約束した保全業務を完全に保証されるのがいいが、どうもそのような奇特な生保は出現する様子はない。もっとも、保有資産の運用好転が明らかになると手を挙げる生保もあるかも知れないが、好きこのんで契約者からの苦情の矢面に立つ生保はあるまい。
● ③については次回。

● マスコミがこのように静かになるときには「水面下」でいろいろな動きがあることが少なくない。外資系生保を例に取ると「売り逃げ」されるのが最も困るやり方だ。しかも買ったのが保険会社以外ともなるとこれは大変だ。

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6月7日(日) 訪問者数534人(閲覧者数975人<青色追加>

■ 「アリコジャパン」の今後の『銀行窓販戦略の行方』!

● 少々立ち入ったことを書くと、実は「アリコジャパン」の「疾病・医療保険関係」は19年度に比べ20年度は「収入保険料」ベースで3.6倍増だった。具体的な数字はここでは略すとして、この実績は如何に「銀行窓販の全面解禁」が効を奏したかがよく分かる金額だ。
● ところが「変額年金保険や定額年金保険」に目を転じると19年度に対し20年度は大幅減になっている。つまり、銀行窓販における「年金保険販売」は、他の生保同様激減傾向だったが、辛うじて「疾病・医療保険関係」は何とか対面を保てたという状況になっている。
 もっとも、この傾向がこのまま続くとは限らないが、「収入保険料」面では極めて大事な収入源だ。
● とはいえ、「銀行窓販による、疾病・医療保険関係」の収入保険料は、金額にすると20年度の個人保険分野の保険料等収入1兆797億円からすると、約7%とかなり少ない。ということは、詰まるところ「アリコジャパンの再構築」は、「営業員と代理店」の営業力頼みとなる。この販売チャネルがうまく生かされるかどうかが今後の業績の鍵を握ることになる。


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6月6日(土) 訪問者数542人(閲覧者数1,118人<青色追加>

■ 「大村氏・相手を見下すような表情はよくない」、「山本氏・わめくだけの状態」、は的を射た見方だ!TV局も猛省しろ!

● 「自民党“お笑い”テレビ指南…「姿勢悪い」ボロクソ」の見出しで、石原伸晃氏が講師を務めた自民党の「メディア戦略会議」の中身を「夕刊フジ」が 「“教育的指導”を行ったが、これが党内でお笑い草になっている。」と批判している。「大村秀章、後藤田正純、平沢勝栄、茂木敏充4衆院議員と世耕弘成、山本一太両参院議員」がその対象なのだが、確かに記事にあるように「(指摘された内容に)これには出席議員は「怒りを通り越してみんな吹き出してしまった」といい、「ブレる麻生太郎首相と河村建夫官房長官のほうが悪い」と非難が巻き起こった。」とある。
● 記事としてはこれらの”生徒”議員の肩を持った内容だが、しかし、両者ともいわゆる「国民目線」が欠けている。そもそも国会議員が最近はTVメディアをハイジャックしている状態だ。もちろん政治番組ならむしろ積極賛成だが、最近ではバラエティ番組に出まくりという状態はどう考えてもおかしい。
 それと、仮に政治的番組でも今朝の「みのもんた氏の朝の番組」に「山本一太議員」が出演し文字どおり、石原伸晃氏が指摘したように「わめくだけの状態」だったことは、不快ながらもその番組を見た私個人も同感だ。とにかく周囲の声を遮ってしゃべり続けるあの姿勢は、建設的な意見とは遠くかけ離れた「わめくだけの状態」に過ぎない。
● まあ、出たがり屋で目立ちがり屋というのは、政治家の必須条件ではあるが、しかしそれをちょくちょく見せつけられる視聴者は堪らない。まあ、個人的には、「相手を見下すような表情はよくない」と指摘された「大村秀章議員」も同類だ。
 とかく「政権交代が現実」となりつつあることについて、「政権担当能力」が民主党の不安材料と囃す向きがあるが、しかし、自民党の次代を担う議員のレベルがこれでは、とても次代を託す訳にはいくまい。
 もっとも「夕刊フジ」が記事に出した議員の一部の方は露出度も少なくなぜ呼ばれたかが不可解だ。私が知るかぎりでは全く該当しない議員も含まれている。これも自民党の迷走か?!


● 「直販損保」伸びるも各社悲喜こもごも!

● 3メガ損保体制が囃される中、大手損保は業績を伸ばせない状態が続いているが、「直販損保」は、順調に実績を進展させている。「ソニー損保」の1位はかわらないが、第2位に「三井ダイレクト」が浮上した。逆に厳しかったのは「チューリッヒ保険とアメリカンホーム」だったが、特に「アメリカンホーム」は、AIG問題が影響したと思われるものの、AIGとしては損保中心の企業へ再生を考えていることを考えると今後の巻き返しが必要だ。

● 生保決算分析!・その6=【個人保険・保有契約高純増加高】1位は「東京海上日動あんしん生命」=

● 携帯電話3社の「純増加数」の話題が盛んだが、つい最近まで生保業界も「個人保険・保有契約高純増増加高」の順位が注目されたときもあった。さすがにここ最近は保有資産面の話題が注目を集め、保険会社の入り口指標でもある「保有契約高純増加高」への関心がやや薄れている感が強い。
 とはいえ、やはり保険商品の中で収益性が高い「個人保険の保有契約高」が純増していく生保は経営基盤を強化していくことになる。
● つい最近までは「ソニー生命、プルデンシャル生命それにアリコジャパンと東京海上日動あんしん生命」が上位を占める状態が続いていたが、20年度末では「アリコジャパン」が10位以下に落ち「東京海上日動あんしん生命」が初めて第1位になった。以下は20年度決算のベスト5位迄の生保。

① 東京海上日動あんしん生命 11,529億円(② 9,322億円) 
② ソニー生命            9,921億円(① 15,574億円)
③ プルデンシャル生命       7,792億円(④  7,400億円)
④ あいおい生命           4,465億円(⑧  2,313億円)
⑤ 損保ジャパンひまわり      4,322億円(⑤  6,194億円)
( )内は19年度実績。
● 全般的にマイナス要因が他の生保に比べ少ない「損保系生保」の活躍が目立つが、これまでコンスタントに上位に名前を連ねているのが「ソニー生命とプルデンシャル生命」だ。いわゆるLP(ライフプランナー)による保険契約の積み上げが効を奏している。
 一方、国内大手生保は、以前は解約等の増加で大きく減少する時期もあったが、最近は契約者(被保険者)の高齢化により保険契約の満期などが到来することも契約高を減らしている要因のひとつだ。
 その中では「太陽生命」が、「2,934億円の純増加」で第8位だ。この大きな要因は他の大手生保とは主力保険商品が異なっていたことが大きい。


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■ 第158回目の「今日、日本で起きている保険業界の真実」 ■

2009年06月05日 | 保険
★お知らせ★
「保険・かわら版」を現在「第79号」(21年5月18日発行)まで発行していますが、「転居先不明」で返却される「保険・かわら版」が急増しています。メール便での発送ですので追跡出来ませんので、住所変更等があった方は「FAX 042-791-1086」かあるいは、このブログの「メッセージ」から新送付先をご連絡ください。
★お知らせ★
「大地一成保険セミナー」の「名古屋・大阪」の案内の一部に開催時間が「14:00~20:30」(150分間)とある案内があることが判明しました、これは「14:00~16:30」の間違いですので訂正してお詫びいたします。(なおこのブログ記載は間違いありません。)

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6月5日(金) 訪問者数643人(閲覧者数1,341人<青色追加>

● 「AIG」の株価が反騰!

● 昨日、「AIGの株価が続落」と書いたばかりだったが、それをあざ笑うかのように昨日の
NY市場では0.17㌦高の「1.64㌦」で終え、それを引き継ぐように東証でも16円高の「162円」で終わった。ほぼ丸2日分の下げを埋めた感じだ。

● 生保決算分析!・その5=【AIG3生保の決算分析】=

● AIG3生保の「新契約高」に対する「個人能率」を計算するとこうなる。「アリコジャパン・6億6,797万、AIGエジソン生命・1億8,410万円、AIGスター生命・1億1,808万円」となる。この計算は、20年度の「個人保険+個人年金保険の新契約高÷営業員数(21年3月末在籍数)」で計算したものだ。もっとも「アリコジャパン」の場合は販売チャネルが「代理店、直販」等と多様化しているため、当然のことながらこのような一人単価は大きく出るが、しかし相当な開きだ。
● しかし、「アリコジャパン」にとって気になるデータもある。「内勤職員数」だ。これまでの堅調推移から増加傾向を示しているが、21年3月と20年3月末では、567人増加している。もちろん期の始めは保険業績は堅調推移すると考えての経営方針だったことを考えると、これからの人件費のコストダウンは避けられまい。
 一方「エジソン生命は微増」で「スター生命は横ばい」だが、合併を直前にさらなるコスト削減はこちらも避けられないところだ。
● いずれにしても「第4四半期」の業績が当然続くとすると(少なくとも業績維持の最低条件)、あとは「コストダウンを図りながら忍耐勝負」となる可能性が高い。 
<具体的な数字等については「AIG特集・かわら版=第2弾=」の第1号に詳細解説!>

● 「生命保険情報、どんどん発信中!「生命保険情報分析・かわら版 第27号・第28号」発行!<各A4×2頁>

● 「生命保険情報分析・かわら版」(旧ミニ保険かわら版)の「第27号」は、「ハートフォード生命」特集。20年度決算から四半期毎の業績を分析した。それよりも契約者としては、今後が心配と思われる。特に年金選択をした契約者は、果たして満期までちゃんと支払ってくれるかどうかが不安となる。
 もちろん軽々に先行きを論じるわけにはいかないが、「①満期まで存続 ②売却 ③破綻」と大きく分けられるが、米国本社の動向を含め目が離せないところだ。
● 「第28号」は「国内主要生保9社の配当金」を取り上げた。(図表①)は「20年度社員(契約者)配当金」の一覧だが、このさらなる内訳は7月ころに発行されるディスクロ誌で分かることになるが、いずれにしても「個人保険」への配当はこれまでのようには期待できない。なお(図表②)は「平成6年度~19年度」(表①で20年度)迄の「社員配当準備金一覧」だが、これをみると個々の生保の歴史がにじみ出てくる感がする。なお(表③)は、19年度の「個人保険・個人値金保険・団体保険・団体年金保険」の配当準備金金額だ。
 AIG3社や銀行窓販主力の生保に注目が集まっているが、「ソルベンシー・マージン比率」もそうだが、「国内主要生保」も見た目よりも相当痛んでいることがよく分かる。
● 今朝の「日本経済新聞」に「第一生命 明治安田 団体年金無配に」の記事があるが、一般的に「個人保険 < 団体年金保険」というのが配当金額の実態ということを考えると、やはり相当厳しいことになりそうだ。


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6月4日(木) 訪問者数715人(閲覧者数1,595人<青色追加>

● 「AIG」の株価が続落!

● GM破綻も意に介しないように日本もNY市場も堅調推移しているが、「AIG」株は続落している。特に東証では、それまで160円~180円弱のレンジで堅調だったが、6月に入り「170円ー161円ー153円」と終値を切り下げ、今日もまた140円台の動きだ。
 「アリコジャパン」にとって、このままの下落は好ましくない。もちろん1ドル割れまでにはかなり余裕があるが、しかし、不安定な株式市場であることに変わりはなく為替の動向を含め「AIG3社」の経営状態をみる意味では目が離せない。

● ちなみにNY市場でも同じような株価が連動した形になっている。まあ、当然といえば当然だが。終値ベースで「(6月1日)1.66㌦ー(6月2日)1.56㌦ー(6月3日)1.47㌦」という具合だ。<時間があれば「決算」の追加を書く予定。>

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6月3日(水) 訪問者数702人(閲覧者数1,418人<青色追加>

● 「生保決算分析!=その4=【有価証券の「国内株式」含み損益】!

● 株価が堅調なときは見向きもされない「株式の含み損益がゼロになる日経平均」だが、さすがに3月末「8,109円」を付けたことで、20年度決算でも注目が集まった。
 国内主要生保9社を単純比較をすると「日経平均より高い生保が4社」(一般的には含み損が発生)、逆に「日経平均より低かった生保が5社」となる。
 「日経平均が高かった生保」は、「朝日、住友、三井、富国」の順だ。しかし一番高い「朝日生命」でも「9,400円」ということを考えると、最近の株高で含み損から含み益になる可能性は高い。
● 一方、「日経平均より低い生保」のトップは「明治安田と大同」が、6,600円で並んでいる模様だ。いずれにしても株高傾向が継続すれば、国内主要生保9社の株式保有については、心配の種が一つ減ることにはなるが、いかんせん株価の動向は不透明であるがために、安心は禁物だ。やはり「売れるときに売る」経営方針を徹底しておかないと、急落でもしようものなら痛い思いをすることになりかねない。
● ところで、19年度は「株式の含み損益がゼロになる日経平均」が「1万4,328円」と極めて高いポジションだったがためにこの株価だけが一人歩きし「アリコジャパンの株式保有は異常だ」とも囃されたが、このことについてはこのブログでも繰り返し説明してきたように、確かにゼロになる株価は高いのだが、保有する国内株式の量は実に少ないもので、国内株式がアリコジャパンの有価証券含み損に影響することは金額的にほとんどなかった。
 とはいえ、20年度決算では「アリコジャパン」として早速対策を取ったようで「株式の含み損益がゼロになる日経平均」は「7,818円」となっている。そのため「国内株式」では2.1億円の含み益を計上している。


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6月2日(火) 訪問者数729人(閲覧者数1,526人<青色追加>

● 「生保決算分析!=その3=【価格変動準備金と危険準備金】!

● 既に「総資産」順位で「アメリカンファミリー」が第6位にランクされたことは説明したが、さらに「アメリカンファミリー」は「価格変動準備金と危険準備金」を順調に積み上げてきている。実は「総資産20位」内の生保で、「価格変動準備金と危険準備金」を両方とも積み上げているのは「アメリカンファミリー」の他では「アクサ、東京海上日動あんしん、プルデンシャル」の僅か4社しかない。「アイエヌジー」も対19年度でみると両準備金は増加しているが、これは18年度末に14.2億円あった「価格変動準備金」を19年度に取り崩しているため外した。
● また、19年度末に対し20年度末の「ソルベンシー・マージン比率」が増加した生保は、同じく「総資産20位」では「ソニー生命とプルデンシャル生命」のみだった。つまり、できあがった「ソルベンシー・マージン比率、価格変動準備金、危険準備金」の全生保一覧を見ると、対前期比マイナスとなる生保がほとんどとなっている。もちろん、その中には「準備金が枯渇状態」の生保も散見される。
● 具体的には「アリコジャパンの価格42億円、危険0」を筆頭に「価格変動準備金が底をつき危険準備金が辛うじてある生保」として「三井生命、朝日生命、ジブラルタ生命、AIGエジソン生命」と並ぶが、中でも「朝日生命」の場合は「S・M比率」も500%台と苦しい状況だ。
<なお、「ソルベンシー・マージン比率、価格変動準備金、危険準備金」の4年間分一覧表は、「第2弾!決算特集号」で近々発行!>

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● 「ダウ平均」からGMとシティ除外、トラベラーズとシスコ採用へ!

● 両社とも「世界に冠たる」という名称がふさわしい企業として君臨してきたが、そのGMがまたシティが「ダウ平均」から除外されることとなった。もっともダウ・ジョーンズの編集統括者ロバート・トムソン氏は、シティグループについては、政府の出資比率が依然として高いことを除外の理由として挙げた上で、同行が安定性を回復すれば構成銘柄への復帰を検討すると述べた、とある。 
 一方「GM」は、上場も廃止されるが、文字どおりこのようなことを「激変」ということになる。
 もちろん、仕事柄「AIG」の現状は「激変」というになるが、当然のことながらまだ予断を許さない状況が続いている。しかも状況が流動的なことも気になる点だ。


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6月1日(月) 訪問者数721人(閲覧者数1,580人<青色追加>

● 「アリコジャパン」の決算はどう判断するか?!

● 先に「四半期業績が生保の進退を決める!」と書いたが、その典型が「アリコジャパン」となりそうだ。詳しくは「第2弾・AIG等級」でまとめるとして、その要約をまず説明すると、「20年度決算」は、いわゆる暴風雨のなかでどうにか体裁をまとめた、という感が強い。
 特にそのやり方の是非を置くとすると「第4四半期」の業績は、予想外に健闘したと言える。それがために年度決算でも「赤字」とはいえ、辛うじてあの程度の金額で済んだ、とも言える。
● しかし、第3四半期の大きな”穴”は、埋めきれず年間では「4,322億円の経常損失」さらに「2,343億円の最終損失」となった。結局「2,193億円の米国アリコ」からの持込資本の追加持込資本金が如何に重要な資金投入であったかが再認識される決算だ。もしあの資金投入がなかったら相当厳しい状況に陥っていたことは間違いないと考えられる。
● ところで、問題は今後だが、「保険・かわら版=第76号・第77号・第78号・第79号=」を読むと分かるように、「第4四半期の収支構造を維持」が最低条件だ。もちろん、「価格変動準備金や危険準備金」は底をついている状態で、さらに言えば今後「米国アリコ本社」からの資金への期待は簡単ではないと思われる。つまり、金融情勢の大きな変動には、極めて脆弱な経営体力になっているということだ。しかし、その不安定要素である金融情勢を気にする前に、背水の陣で少なくとも「1月ー3月」レベルの保険契約業績を挙げていく必要が最低条件でもある。
 確かに「AIG」株の3月末よりからの高騰で評価損を楽観視する向きもないではないが「金融情勢の変化」というのは「為替(特に円ドルベース)とAIG株式」をここでは意味することになる。
詳細は現在編集中の「保険・かわら版=AIG第2弾特集号!=」の第1号で解説する!


● ロイターニュース速報「GMは1日に連邦破産法申請へ」!<表題に一部誤字がありました。訂正してお詫びいたします。>

● GM破綻により「米財務省は新会社株の60%を取得」するとのことだが、「GM破綻こうみる」として、ロイターニュース速報では、野村證券のチーフエコノミスト木内登英氏のコメントが掲載されている。「GM破たんが直接的に日本経済に与える影響は限られる。むしろ日本経済への影響としては、金融市場を通じた経路に注意したい。GMの一時国有化に伴う米国財政赤字拡大懸念が米国市場でのドル安、債券安、株安傾向を生じさせる場合には、日本では円高、株安、長期金利上昇が実体経済に打撃となるだろう。」とある。
● 要するに「GM破綻」が「円高、株安、長期金利上昇」を招く可能性がある、ということだが、特に「円高」は「アリコジャパン」を始めとする外資系生保には厳しい。その影響か1円余りの円高に現在なっているが、いずれにしても一部生保にとっては、GM破綻が不安定要素の一つになる。

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● これからの四半期毎の業績発表が生保の進退を決める!

● 基本的な業績の一覧がみんなの協力でほぼ出そろった。しかし、便利になったものである。今や発表当日に各生保のHPに決算資料がアップされている。もちろん既に説明したように、各生保のHP資料ではすべてがアップされる訳ではないが、当面の資料作成にはこれで何とかなる。そのためヨーイドンで数人で手分けして取りかかれば、2,3日で大概の主要業績表はできあがる。
● もっともこれを単に一覧表に組込み体裁を整えれば済む、といかないところが難しいところだ。数字の誤転機やみる箇所の相違など思わぬミスが結構潜り込んでいる。結局その再点検をするとなると時間がいくらあっても足りない。
 ところで、「価格変動準備金や危険準備金」の一覧を見ていて特に分かったことだが昨年度から「四半期決算」をするようになったことで、極めてリアルに準備金の動きが分かるようになった。
● 早い話が、20年度末で「価格変動準備金・危険準備金」がほぼ底をついている生保もあれば、その底が見え始めた生保もある。今のところ国内株式は1万円リーチでほとんどの生保では「安全圏」だが、株式・為替などの動向次第では、四半期毎に波乱要因となる可能性が大だ。 


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■ 第157回目の「今日、日本で起きている保険業界の真実」 ■

2009年06月04日 | 保険
5月31日(日) 訪問者数614人(閲覧者数1,136人<青色追加>

● GMの処理、いよいよ明日6月1日発表か!

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5月30日(土) 訪問者数682人(閲覧者数1,403人<青色追加>

【20年度決算速報】「全国紙決算報道」を斬る!=その2=

● 仕事柄、批評するのが役割と考えることから、いわゆる憎まれ役になることが少なくないが、ここで経済部の労をねぎらう意味では、おそらく時間に追われて締め切りギリギリまで原稿と格闘した記者氏が多かったことを思うと、ここで軸足をガラリと変えて「新聞報道」のメリットを並べてみたい。
● もちろんその最たるものは「早さ」である。記者会見が行われる「日銀クラブ」には登録したマスコミ関係者しか入れない仕組みだ。また資料は一斉に配布されるもののその分厚さはというより頁数はそうとうなものだ。言うまでもなく全ページを見ていたのでは記事原稿は書けない。実はそのために事前にA4版3,4枚程度の「記者会見資料」が配布される。これはいわば記者氏のアンチョコだ。
 もちろんほとんど全部の全国紙はこのアンチョコを手にするわけだから丸写しでは独自性はないことになる。もっともこのアンチョコである「記者会見資料」は、生保によっては自社HPで開示してあるところもある。例えば上場している「大同生命や太陽生命それにソニー生命」などだ。
● 実際にそれを見ると分かるが、決算資料にはないもののかなり重要なデータも含まれている。例えば「資産の含み益がゼロになる水準」をみると、国内株式では「ソニー生命 8,002円、大同生命 6,600円程度、太陽生命 7,800円程度」ということが分かる。もちろんほとんどの生保がこれをクローズしているため外部から入手するには手間暇がかかることになる。
 もっとも私の場合は、決算資料に「記者会見資料」も添付して送付してくれる生保とそうでない生保とに分かれる。いわゆる出し惜しみである。
 とはいえ、早早にデータが揃いその結果をこのブログでどんどん書くようなことにでもなると、やはりマスコミ的には面白くないことになる。保険評論家としては自分の持ち分はわきまえている必要がある。早い話が表に出ない情報量などマスコミ各社が持っている分量はとても太刀打ちできるようなものではない。

● さて、同じ諸データをもとに原稿を書くとなると、そこに各経済部記者氏の取材力の差が出てくる。但し、関係する経済部記者氏がすべて「保険業界に堪能している」訳ではない。そのため、中には”中身が薄い記事”もできあがってくる。
 そうはいっても、その膨大な各社資料から必要な業績を引っ張り出し、主要業績一覧を作ることになるが、要は文中の記事とリンクさせないと意味がないことからやはり事前の打ち合わせと調査は不可欠となる。
● さて、その苦労策でもある決算報道だが、やはり翌朝には主要業績が一覧になっているのは便利だ。例えば、契約者や保険関係者が自分で一社一社そのHPを開きチェックしていくとした場合、かなり面倒な作業になる。それなら急を要しないなら一晩寝て待てばよい訳だ。
 例えば「ソルベンシー・マージン比率」などズラリと「朝日・毎日・サンケイ」なら並んでいる。まあ、かなり全体的に数字は悪くなってきているが、多くの読者には便利だ。  

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【20年度決算速報】「全国紙決算報道」を斬る!=その1=

● 最近は生保決算のあとに「全国紙決算報道記事」を分析して批評する「保険・かわら版」が好評だった。そもそもなぜこのような「保険・かわら版」を発行したかというと、余りにもわかりにくい”業績指標もどき”を並び立て、しかも中には項目の表記がまちがっているものまである始末で、やはりこのままの放置は読者のみならず保険業界にとっても弊害を及ぼすと考え発行してきた。
● 実は、昨年の5月31日の全国紙業績項目は惨憺たるものだった。「新契約年換算保険料や三利源」などをほとんどの全国紙が業績項目として報道した。果たしてその数字の多寡が一般読者にどのような意味合いを持たせるかとなると極めて意味不明な”業績項目”だった。
 さすがに今年は「新契約年換算保険料」は「読売・東京」の2紙となり、「三利源」を取り上げた新聞はゼロとなった。
● ところで、19年度生保決算報道を解説した「保険・かわら版=第64号=」でもくどく説明した「保険料等収入と保険料収入」の表記の間違いだが、今年になって初めて全国紙全部が「保険料等収入」で統一記載した、
 もちろん、「保険料等収入と保険料収入」は金額そのものが全く異なる業績項目であるにも関わらず、昨年度も「読売・朝日・東京」は、「保険料収入」と書いてきた。もっともそれ以前には「日本経済新聞」も使用していた。
 ところが最近の「損益計算書」の「保険料等収入」欄を見ると分かるが、「保険料等収入と保険料収入」に大きな差がある生保が出てき始めた。理由は「再保険収入」である。つまり、「保険料等収入=保険料収入+再保険収入」という仕組みからすると、ちゃんと「保険料等収入」と書かないと、業績数字を正確に記載したことにはならないのである。
● 例えば注目されている「アリコジャパン」の「保険料等収入は1兆4144億円」だが、これが「保険料収入」となると「1兆984億円」となる。その差額「3196億円」が「再保険収入」なのである。
 ただ、どのような経過かは別にして全全国紙(日本経済新聞・読売新聞・朝日新聞・毎日新聞・産経新聞・東京新聞=東京新聞は中日新聞の東京版だが販売部数等から決算記事に於いては取り入れている。)が正確な表記に並んだという点では一歩前進だ。
● さて今年の各紙の業績項目はどうだったかを調べると、「保険料等収入」を全6紙が掲載している。次に「基礎利益と有価証券含み益」を4紙、「当期純剰余、ソルベンシー・マージン比率」を3紙、というようにこれまでと比べると取り上げる項目が分かりやすくなってきた。
 とはいえ「当期純剰余」の表現は「最終損益=日本経済新聞、税引き後利益=読売、純損益=朝日新聞」というようにまちまちだ。これについては新聞の原稿を依頼されて書いた方ならおわかりだと思うが、各社独自の使用文言を頑なに守るところが少なくない。まあ、この点については”統一すべき”というほど「当基純剰余」という表現が馴染まないことから目くじらを立てるきはしない。
● いずれにしても今回大きな変化があったのは「日本経済新聞」だ、「保険料等収入と最終損益」の2業績しか掲載がなかった。しかも「13グループ」にしてまとめた記事は、果たしてその「13グループ」の基準とは何か、実に不透明だ。例えば「東京海上日動グループ」はなぜ13グループに入らないのかとか、そもそもグループの基準が分からない。 


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5月29日(金) 訪問者数728人(閲覧者数1,751人<青色追加>

【20年度決算速報】「生保45社の20年度決算」が出そろった!「総資産、アリコジャパン、アフラック健闘!」

● 果たして全社今日までに出そろうか気がかりだったが、「プルデンシャル ファイナンシャル ジャパン生命」(旧大和生命。営業再開前のため未発表。)以外の45社全社の決算が出そろった。
● もっとも気になっていたのは「アリコジャパン」だが、1-3月の営業努力で「総資産」は、対前年比3.8%減であるものの、第6位の座を守った。ただ、「アメリカンファミリー」が、前年度の11位から7位へとランクアップしたことで、その差が4,000億円余りとなり、このままの増減が続くようだと来年は順位が入れ替わることになる。
● その余波を受ける形で「大同生命」がベスト10位からはみ出し11位。総資産20以内の生保では、対前期比増の生保は「⑦位:アメリカンファミリー、⑬位:ソニー生命、⑭位:ジブラルタ生命、⑯位:東京海上日動あんしん生命、⑳位:プルデンシャル生命」のわずか5社だけだった。
● この「総資産全社一覧」は「保険速報・かわら版」(旧ミニ・かわら版)で近々発行!<続く> 


■ 「GM破綻寸前!」「信金・信組の区分撤廃」そして「ブログを少々リニュアール」?!

● いよいよ「GM」の経営問題がタイムリミットを迎えてきた。一般的には「破綻」ということになるはずだが、「連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)」申請を前提に法廷整理について交渉中とある。「GM」に関しては従業員の「医療費問題」が大きなコスト問題になっていたと記憶しているが、今回はそれに世界的な金融危機が重なり身動きできなくなったようだ。
 しかし、団塊の世代から言えば「あのGMが!」である。
● 次は「信金・信組の区分撤廃」だが、これは今日の「日本経済新聞」の一面トップの記事だ。現段階では金融庁検討のところだが、おそらくこの動きは止まるまい。実は、「銀行窓販全面解禁」の際、「どぶ板営業の信金・信組」には注意が必要だと生命保険営業員のセミナーで話したことがあるが、やや体質的に「生保営業のノウハウ」を学ぶ機会もなく、そうこうしているうちに金融危機の暴風雨の中に放り込まれてしまった。
 そもそもスケールメリットが少ない「信金・信組」としては、これまでの営業政策を踏襲するのに手一杯でとても「生命保険販売」にまでは手が出せない、というのが本音のようだ。
● 結局、「地方銀行」でも積極的な銀行はごく一部で、「メガバンク」の「三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行」だけが積極的な姿勢を示していることになる。とはいえ、「銀行窓販全面解禁」の旗頭となった「死亡保障保険商品」については、相矛盾した販売構造を抱え込んでおり、いずれはそれを整合する販売組織にする必要がある。
● さて、このブログも毎日700人前後の訪問があり、さらに同じ方が1日に2回程度再訪問しているというデータになっている。特に以前は「土、日」になると訪問者が激減する傾向があったが、最近では100人程度が減るくらいにまで安定してきた。
 まあ、訪問する方の感想は賛否さまざまだろうが、保険業界に対してこのような場も必要だと考えている。何しろ無批判であることが、決して保険業界のためにはならないし、ひいてはそれは契約者のためにもならないと考えるからだ。
 と、まあそういうことで、このブログを外部スタッフのKクンの意見を取り入れて「セミナーとかわら版」のところをリニュアルしてみた。本音をその中にもっとどんどん潜り込ませたら良い、というのがKクンの考えなのだが、そこまでのブログ作成が追いつかない。まあ、徐々にである。  


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■お詫びと訂正■
「生命保険・損害保険格付け一覧」の最新号(5月12日発行号)で、現在の生命保険会社数を「45社」となっていますが、正しくは「46社」(「かんぽ生命」含む。)の誤りです。訂正してお詫び致します。なお、近々「21年度・第4版」を発行します。
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5月28日(木) 訪問者数699人(閲覧者数1,724人<青色追加>

■ 「生保の決算発表」が遅くなった気がするが、果たして29日までに全社出揃うのか?!

● ここまでの主立った生命保険会社の20年度決算発表は「ソニー生命・5/14日、T&DH・5/19日、損保系生保・5/20日、第一生命・5/20日」というような日程だ。おそらく、今日と明日(29日)でほとんどが発表されると思われるが、気になるのは「AIG3社」の決算発表だ。既に「AIG」は、関東財務局長に対し、本来の提出期限である「5月15日」から「6月9日」への延長承認を得ている。このことが、AIG3生保にどのように影響するのかは不明だ。
● ところで、今回「保険セミナー」として「東京(6月12日)/名古屋(7月11日)/大坂(7月12日)」を企画した。これまでの20年度決算発表をみると、少なくとも「破綻や売却」には関係がない生保が多い。もちろん好意的合従連衡や金融情勢のアクシデントで100%ないとは断言しないが。
 さて、毎年主要となる諸項目の60項目ほどを一覧表にまとめる作業を手始めにやるが、実はこの作業が各社の決算発表により、やや手間取っている感じがすることから、つい「29日迄に大丈夫か」と題したのだが、早い話が1社でも大きく遅れるようだと46社の一覧表はできあがらないことになる。やきもきしている大きな理由である。
 しかし、「第一生命」が先の株式化を目指し他の大手生保より一歩先んじて決算発表を早めたことで、「第一生命の諸業績一覧」は、早々に一覧表が埋まった。それがために、昨日のブログで書いた「朝日新聞の大手生保 法人税ゼロ」の記事中にある「第一生命」の内容には敏感に反応することができたのである。ケガの功名である。


■ 「大手生保4社、黒字でも納税ゼロ 実質は赤字」の訂正記事が「日本経済新聞」に?!そして「フジサンケイビジネスアイ」にも妙に符合する金額が!

● 今朝の「フジサンケイビジネスアイ」にも「決算を既に発表した第一生命は、価格変動準備金など約6000億円を取り崩し、868億円の最終利益を確保した。他の3生保は29日に決算発表する。」という記事が出た。
 どうやら「朝日新聞」の記事を丸写ししたかのような数字だが、おそらく自ら取材をせずにデータだけ確認し記事にした可能性が高い。そもそも記事の主旨は連結での「税金ゼロ」を言っているわけではない。ところがどういう訳か「朝日新聞もサンケイビジネスアイ」も「最終利益を連結の868億円」を使っている。これはちんぷんかんぷんだ。これだと親会社も子会社も連結した損益計算書で法人税を支払うことになるが、これだと益々不可解だ。しかし、余りにも情けない記事の連発だ。


● 昨日のブログで取り上げた「朝日新聞の大手4生保、納税ゼロ 実質は赤字」の記事の訂正版とも言える記事が今日の「日本経済新聞」に出た。「大手4生保、法人税ゼロに」がそうである。いわゆる「法人税納税額がゼロになる」という主題部分は同じだが「日本経済新聞」では「法人税と法人住民税」を区分けして説明している。
 さて、問題は「第一生命」に関したところだが、「日本経済新聞」には「4,419億円の有価証券評価損を計上した。だが準備金を5,980億円取り崩し、1,305億円の最終黒字となった」とある。
● さてここで少々引っかかるのは「有価証券評価損の4,419億円」である。その内訳は「株式2,178億円、外国証券2,229億円」が主なものだが、いわゆる「減損処理」をこれだけする必要に迫られたと考えると、この点はもう少し詳細に調べる必要がありそうだ。
● ところで、「損益計算書」をみると、両方の記事にある「危険準備金」の記載がないように思えるが、これは「法人税等調整額」のところに入っている。確かに「準備金の5,980億円」が第一生命を辛うじて黒字にした、ということが出来るのである。(なお、「価格変動準備金・危険準備金」の一覧は「保険セミナー資料」に掲載済。20年度中間迄分。今回のセミナー資料では20年度分を掲載予定。) 


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★ 「生保決算特集」<第2弾!>★「 AIG特集」<第2弾!>「保険・かわら版」購読受付開始!

2009年06月04日 | 保険
★ 生保決算特集<第2弾!>いよいよ購読第1次受付開始!
○ 購読ご希望の方は、下の「保険・かわら版特集版/購読申込書」より申込みください。

【第2弾!解説】
○ ややもすると、昨日(5月29日)出そろった「生保決算資料」で決算開示資料はすべてと思われがちだが、公にされる決算資料は、最終的には7月から8月これに発行される「ディスクロージャー誌」でだいたい出そろうことになる。もちろんそうはいっても契約者からすると、今朝(5月30日)の新聞報道が生保決算の保険情報となる。
○ ところで、保険プロや保険FPにとっては、今日の新聞報道では、保険情報としてはとても満足できる情報ではない。もちろんしばらくすれば経済専門紙などが生保決算特集号を発行する。その中身の善し悪しはともかく、一応目は通しておきたいが、解説の正確さには注意して読みたいところだ。
○ さて、このような「生保決算」について、分かりやすいのが「保険・かわら版」の「生保決算特集号」である。まず、最初に「主要業績」を生保全社をまとめてある。もっともこれなら経済専門紙の生保決算資料で十分間に合う。しかし、決算特集号の資料が大きく異なるところは、各主要業績がその業績により3年~5年分を掲載していることだ。もちろん「参考資料」として順次発行される業績によっては10年間の業績もある。
○ はっきり言ってかなりマニアックな生保決算資料ではあるが、しかし、混迷の度を増してきた保険業界人と保険関係がメインのFPからすると、これらの資料は必須資料だ。例えばよくマネー誌などでFPの名を出して推奨している保険商品があるが、その保険会社の経営状態を知らずに仕事だからと”推奨する”というのは如何なものか。やはり、その生保の基本経営情報くらいは知っておくべきだ。

■ 第2弾の第1号~第5号(予定)は、6月上旬に「20年度生保決算主要業績一覧」をまずお届けすることになる。以下、それに基づいて解説を加えて行く予定だ。テーマ別に追加発行しながら、最終的に40頁建ての「生保決算特集」になる。もちろん、これを一読すれば「決算内容」を基にした「生保各社の現状」が把握できる仕掛けだ。 


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★ AIG特集第2弾!いよいよ購読第1次受付開始!

● AIG関連保険情報として大好評だった「AIG特集・第1弾!」も、予定発行かわら版10号まで発行終了しました。最終的に第11号となる「保険・かわら版=第79号=」を5月18日号として発行し、これを「第1弾購読者」の方には無料提供いたしました。
 しかし、AIG問題は、これでピリオドを打つ気配はないところから、引き続き「AIG特集・第2弾!」として「保険・かわら版」の「AIG特集号・全10号」を新規発行することになりました。引き続きのご購読をお願い致します。

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■「保険・かわら版=第2弾!AIG特別版=10号分+α(「生保・損保格付け最新一覧」含む)!=■ 
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■ 緊急発行! 第2弾!①号 「アリコジャパン・AIGエジソン生命・AIGスター生命」の20年度決算をズバリ分析!=ここにきて時間を稼げる状態かどうかが決算業績で分かる!=」<発行次第送付>
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