■ 大知一成の公式「ブログ 保険・かわら版 」■=「間違いだらけの生命保険選び」=

=保険会社決算分析・保険商品分析・保険販売・保険金詐欺事件等保険業界のウラオモテを知る評論家「大知一成の公式ブログ」!=

★ FPフェアー2007 in大阪 ★

2007年11月22日 | 保険
「保険業界の現状と今後の展望」(9月29日・16:00~17.30)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★ 「FPフェアーの受講者アンケート」が送られてきた。非公表ということで内容は書けないものの、受講された皆さんには何とか合格点を貰えたようでほっとしている。もっとも驚いたのは「講師はテーマに沿った内容だったか?」に対しナ、ナント、約99%の方が「十分そっていた。まあまあそっていた」という評価だったことだ。これはややもすると脱線しがちな私の講演からすると、実に驚異的評価である。

★ また「内容の良かった点」として、

①:実践的知識が学べた。36%
②:基本的知識の確認ができた。27%
③:日頃学べない内容だった。19%
④:専門的知識が学べた。17%

ということから、内容の難易度★★(★★★が難しい)としてレジュメを作成したがほぼ適していたと思われる。限られた時間(90分)であるために、「もう少し時間があればと思いました。」「もっと詳しく話を聞きたかった」というようなご意見もアンケートでは頂戴したが、内容的にはこれが限界か。 
<11月21日>
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■生命保険Q&A=珍アドバイスにご用心=
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

★「生命保険これがホント」参照!★ あくまでも現実に即した解説をしているため、これからFPの試験を受験する方はあくまでも参考。

 1.生命保険にはいくら入れば安心できますか?
 
【大地一成のズバリ解答!】 「間違いだらけの生命保険選び」(小学館発行)では、「一般的には3,000万円~5,000万円が必要になる金額と思われる。だが、保険料さえ払えるなら1億円でもかまわない。最低基準に合わせ『これが生活設計に合った”合理的”な保険の入り方』などと考える必要はない」と、解説した。

● 基本的に生命保険選びをする際には、生活設計による「必要保障額」の算出は必須条件も、実際の生命保険選択では何も「必要保障額」通りの保障額にこだわる必要はない。とかく「算出された必要保障額ライン」に沿った保障額を”もっとも合理的な生命保険選び”と勘違いして説明や保険設計をする例が少なくないが、現実の人生が加入時の「生活設計」通りいくという保証はどこにもない。

● 間違っても”必要保障額以上の加入は、余分、無駄、合理的な入り方ではない、とするのは、生命保険のニーズを理解していない実に現実離れしたお粗末なアドバイス”である。
 その理由は、契約時「必要保障額以上の保険金」は、その先の人生が生活設計通り行くという保証は全くないことから、契約時支払える保険料の枠の中でできるだけ安心できる保障内容にしておきたいところだ。

● 確かに子供が成長するとともに「必要保障額」は減少していく計算でも、大黒柱に万一と言うことがあった場合、「生活設計から計算された必要保障額の死亡保険金で安心」とはなかなかいかないのが現実だ。ましてや夫を亡くした妻の”仕事による稼ぎ”まで収入のアテにされたのでは、むしろ何のための生命保険かと素朴な疑問が涌く。

● もちろん、支払える保険料如何で大きく保険商品の選択肢は分かれる。例えば死亡保障のための「定期保険」でも、保険料支払いさえ可能なら「解約返戻金がある全期型」を選択しておきたい。逆に保険料負担が厳しいケースでは、他の保険商品選択でもやむを得ないが、少なくとも保険料支払い能力があるにもかかわらず、「死亡保障のみの解約返戻金のない保険商品選択」は是非とも避けたいところだ。


2.生命保険はどの販売チャネルから契約すれば安心?


3.生命保険は必要になったとき加入すればよいは本当?

【大地一成のズバリ解答!】過去にマネー誌や新聞などで「生命保険には必要になってから加入しましょう。」として独身者や主婦には「(死亡保障の生命保険は)不要!」という実に現実離れした”珍”アドバイスがはびこっていた。これまでにもこの”珍説”については、ことごとく「それは間違った生命保険のアドバイスだ!」ということを力説してきたが、その理由は簡単だ。

● 生命保険には「誰でも希望したときに入れるわけでない」からだ。しかも一部間違ったFPの生命保険の認識は「生活設計による必要保障額にぴったり合わせて確保する」という点とそれ以上の保障は「不要」というかなり現実離れした論理だ。そもそも「必要保障額」などは時間の経過とともに変わるものであり、しかも必ずしも子供の成長に伴い「逓減していく」とは限らない。

● 土台、契約時より生活環境がよくなって毎月の生活費が上昇した場合に一部FPの論理である「生活設計に即した必要保障額を確保」といっても、契約から5年後に保障額の増額はあくまでも「生命保険に加入できることが大前提」だ。つまり長い人生には「車のハンドルの遊び」の部分が必要なのだ。

● さて、はじめの「独身や主婦」に話を戻すと、果たして自分が万一の時、経済的負担がゼロでよいと言い切る人はいるのだろうか。例えば「独身者」の場合、今は健康でもいざ結婚となって、生命保険に加入できない状態あるいは条件付きでしか加入できない状態になっていたら、それこそ「生活設計による必要保障額」の考え方は結婚と同時に破綻してしまうのだ。もちろんだからといって独身の時に高額な生命保険に加入すべきというつもりはない。
 しかし、20代や30代で1000万円や1500万円程度の生命保険に加入していてもバチは当たるまい。

● また「女性の独身や主婦」のケースは、いわゆる葬式代は生命保険で準備しておきたいところだ。独身女性なら欲を言えば500万円くらいの「変額終身保険」にでも加入しておけば、運用と死亡保障の二股が期待できる。主婦でも保険料支払いが可能なら独身女性と同じでも構わないが、保険料負担が厳しければ金額を減らしてもいいしあるいは「全労済や県民共済」などの掛け捨てでもよい。
 そもそも、大概の場合瞬時に亡くなるケースは少ない。病院に通いあるいは入院や手術をし、そのあげく亡くなるとしたら、果たして残す子供たちの生活環境は「関係ない」とばかりに治療に専念できるか極めて疑問だ。もちろん病気になって痛感させられることは「新規に生命保険には入れない」という厳しい現実だ。
 子供たちを残して妻が亡くなっても残されたものは「生活には困らない」とする、「生命保険を生活の糧のための経済補填」だけと考えるような浅薄な一部FPの生命保険の捉え方に騙されてはいけないのだ。

● 生命保険は入れるときが花なのだ。間違っても最近の「誰でも入れる」とか「簡単な告知だけで入れる」とした広告に騙されてはならない。例えばこの手の「簡易告知型の医療保険や死亡保険」の保険料が健康体の人に比べてどれほど高いか調べると驚愕するはずだ。
 しかも「医療保険」なら、止めた方が得なケースが実に多い。加入したつもりで別途その分の保険料を積み立てておけばその方が契約者がトクするケースの方が間違いなく多いのだ。
 

4.リストラで保険料が払えなくなった。どうしたらいい?


5.生命保険よりも「住宅繰上ローン優先」の、”落とし穴”!


6.「定期保険」は『全期型』以外なら入る必要はない?


7.「全労済・都道府県民共済・生協COOP」には絶対加入!
 

8.「ガン保険」加入は必須!「医療保険」は、任意のその理由!
 
 

 おまけ.「差額ベッド」の本音体験記!
 
【大地一成のズバリ本音!】 以前からFPの肩書きで「差額ベッド」についての説明を読んで、かなり疑問を抱いていた。つまり、患者の同意がなければ差額ベッドにすることはできないし、仮に勧められても拒否できる、というものだが、これなどは極めて現実離れした考え方だ。

● 一般的に「一人個室・二人部屋・四人部屋・六人部屋」と同室に入院する人数で差額ベッドは異なる。もちろん一人個室がもっとも高いが、六人部屋は差額ベッド代は無料だ。緊急を要する場合は病院の判断で差額ベッド代なしで一人個室に入ることもあるが、いわゆる通常の入院の多くは四人部屋か六人部屋になる。
 確かに軽度の入院治療なら六人部屋で済むが、手術を伴う入院や体力を消耗する場合には四人部屋を選ぶケースもある。

● 病状によってはできるだけ余裕のある入院生活をしたいと言うことから四人あるいはそれ以上の部屋を個々に希望するのは問題ないが、問題は病院側が「今日は四人部屋しか空いていませんが、よろしいですか?」というようなケースだ。もちろん、軽度の病状の入院なら「六人部屋を交渉」するか「六人部屋が空いたらすぐ移す」ことを約束するとかできないことはないが、しかし、手術ややや複雑な治療を必要とする入院の場合は、六人部屋を強く希望とは言えないのが患者側の本音だ。

● もちろん、どのような部屋に入院したかで手術を含め治療が変わるとは思えないが、例えば肉親の入院の場合、入院する部屋の交渉を本人の目の前でするのは気が引けるのが偽らざる心情だ。中には入院する際「差額ベッド」についての条件等をとうとうと説いて病院と交渉するのは患者の権利だという意見もあるが、病人を前にしての交渉は普通は非現実的な話だ。

● 患者と肉親などの手術前の心境は、差額ベッド代の支払さえ目処がついていれば、とにかく手術を成功させたい、病気を治したいというのが、もっとも優先する順位で、差額ベッド代は二の次、三の次のむしろ泡沫の話だ。
 ただ、注意すべきは、病院により「差額ベッド代」が異なることと、また普通では納得できないような部屋に入院を勧められるような場合は注意が必要だ。

● もっとも最近の入院日数は短期化していることから、あらかじめ予測できる範囲の入院日数なら、「差額ベッド」について目くじらを立てることもあるまい。少なくとも肉親としては患者本人の負荷になることはできるだけ避けたいのが偽らざる心境だ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
● 受講された方へ ●
 時間がタイトなこともあり、最後の頁の「生命保険Q&A」=珍アドバイスにご用心=のところの解説ができなかったため、ご案内したとおりこのブログで追加解説を致します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【保険業界の現状と今後の展望】 レジュメ(抜粋)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1.18年度決算・生保業界収支の現状!
【ポイント①】

保険料等収入と保険金等支払金のバランスは好転してきたが、「予定利率の高い個人年金保険」の「年金支払金の増加傾向」に要注意!
【ポイント②】

「経営体力は強固になり、経営不安は去った?!」は本当か?
【ポイント③】

資産運用好転で「総資産、配当金」がカギ!
【ポイント④】

なぜ「配当金」か?一般的には「当期未処分剰余金→社員(契約者)配当配当準備金→(内部留保・配当金)」に辿り着く。もちろんFPなら単に「社員配当準備金」の先にある「配当金」、それも「個人保険・個人年金・団体保険・団体年金」にどのような配分がされているかまで知ると、生保の本当の経営体力の強靱であるかないかの見極めができる。(「18年度決算」における「主要生保の『配当金』の実態」は、近々「保険・かわら版」で解説!)

2.超巨大生保「かんぽ生命」の強かな戦略!
【ポイント】

「定期付き終身保険」(ながいきくん)で真っ向勝負!*この「定期付き終身保険」は現在の民間生保の「定期付き終身保険」とは仕組みが異なる。「定期保険組込型」だ。もちろん、特約も異なる。

3.今年暮れからの「銀行窓販全面解禁」!

4.「保険業界再編」待ったなし!
【ポイント】

H7年度の31社の生命保険会社がそのまま生き残っているのは15社。「規模と収益性」に追随できない生保の撤退!今後あり得る合従連衡(M&A)のシナリオ!

5.省略

6.FP必修「生命保険の保険資産」研究!
【ポイント】


■「日本の生保業界の真実」=第59回=■

2007年11月16日 | 保険
11月17日(土)

「医療保険の記事のお粗末さ」!=その二=

● 昨日分からの「医療保険」の記事の続き。記事でおかしいところは「食事代」がまだ日割りの780円で記載されている点。現在は「1食あたり」で金額は計算されるようになっている。ネットだからこそ、その時に応じた内容にしていかないと信用も失うことになる。

● もちろん「医療保険」の必要性を否定するつもりはないが、このようなアバウトな設定での「医療保険の記事」は勘弁してもらいたい。できるだけ現実に即した設定で有ればこそ、記事も生きてくるのである。


「大和生命」もサブプライム関連で14億円損失

● 大和生命保険は16日に発表した2007年9月中間単独決算で、米低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」を組み込んだ証券化商品で13億円の評価損と、1億円の引当金の計14億円の関連損失を計上した。(2007年11月16日22時54分 読売新聞)

● 金額の多寡はともかくとして、他にサブプライムローンによる損失がある保険会社がまだ間違いなくある。果たして上半期決算でどれだけの保険会社が事実を公表するのか。


● 今はまだ金曜日だが、明日(土)もがっつり書いた方がいいに賛成の方は下記をクリック!!


★「ブログ・保険かわら版」支援クリック! → 人気blogランキングへ
★「ブログ村・ランキング」支援クリック!にほんブログ村 経済ブログ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
11月16日(金)

「医療保険の記事のお粗末さ」!=その一=

● あまり余計なことは言いたくないが、既に今年も11月。既に高額療養費制度の内容が変更されて半年以上になる。それでいてこのような記事を平然と載せ続ける「日本経済新聞のネット版」(適当な文言が見あたらない)のいい加減さはどうしたものか。
 「日本経済新聞」の肩書きで「医療保険」の販売促進に役立てたいのだろうが、正確さを欠いては意味がない。特にこれはネット情報の怖さでもある。早く事実の内容に書き換えるべきだ。

http://health.nikkei.co.jp/ins/point/step01/14.cfm

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
● 上記件について、早速、ご意見を頂戴した。賛否両論だが、記事の中の間違いと不自然なところを指摘しておきたい。

① 順に次へ>>をクリックしていくと分かるが、基本的におかしいのは「ベッド代」だ。30日の入院で毎日3,000円の「差額ベッド代」というのは、患者が女性であれば例えば4人部屋でないことは無いかも知れないが、一般的には実に不自然なベッド選択だ。というのも経過良好なら、手術後の15日くらいは差額ベッドを選ぶかも知れないが、あえて30日の入院丸々差額ベッドというのは、無い話ではないが設定としては不自然だ。
 そもそも入院した地域は分からないが、そもそも3000円の差額ベッド代という設定そのものが不自然だ。これなら生命保険文化センター発行の「医療保障ガイド」で記載されている「胃ガンで42日入院の費用記載」の方が現実味がある。

② さらに、どんどんクリックしていくと「自営業者の胃ガン入院」の例がある。問題は、「高額療養費」のところだ。今年の4月から事前申請で医療費の3割負担分が不要となった制度が折角できたわけだから、必ず注釈にでもして記載すべき改正点だ。この改正が実施されて何ヶ月が経過したのか。このままでは「医療費の3割の資金準備をしなければ・・・大変だ」ということになりかねない。
 もちろん、広告のスポンサーからすると好ましい話だが、「正確ではない」という点からすると”医療保険記事の偽装”とからかわれても仕方ない記事だ。


■アリコに業務改善命令へ・金融庁、がん保険で広告不当表示

● 「金融庁は16日、アリコジャパンに対し、業務改善命令を出す方針を固めた」というニュースが流れた。商品の不当表示に関連して保険会社が保険業法上の処分を受けるのは、15年5月に日本生命保険が業務改善命令を受けて以来、2度目だが、当時は結構な話題になったが、今回は扱いは小さい。やはり、広告料のお陰か。
 某TV局関係者が「何処のTV局ももうひれ伏している状態。」とのたまわる。
まあ、昼間のTV局のスポンサーを見ると確かにうなずける話だ。

● 金融庁の発表は以下の通り。

http://www.fsa.go.jp/news/19/hoken/20071116-1.html

■もっとどんどん書いた方がよいと思われる方は、下記をクリックしてください。

★「ブログ・保険かわら版」支援クリック! → 人気blogランキングへ
★「ブログ村・ランキング」支援クリック!にほんブログ村 経済ブログ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


11月12日(月)

「ブラックマンデー・・・ではないと思うが、しかし・・・」!

● 朝から株価が400円前後の下げ。為替も110円台の円高傾向。結構、やばい雰囲気だけど、これからどうなるかが見えない。但し、運の強い人は株価の底値で買いを入れるんだろうけど、大概の人はこれで失敗する。もっとも下手なのは上がり始めてかなり天井近くなったときに「さあ、これからだよ」という悪魔のささやき。このささやきでドボンする人がいつになっても絶えない。

● 1万5000円割れ・・・110円割れ・・・まあ、単なる”予想”なら誰でもできるが、これだけは難しい。しかし、日本の経済専門家のほとんどが、「サブプライムローン」を甘く見たのだけは確かだ。まだまだ根が深いと言われているが・・・?!



11月11日(日)

「かんぽ生命」のCMで「ながいきくん」!

● 当然のことながらかんぽ生命の誕生によりメイン保険商品として「ながいきくん」のCMが大量放送され始めた。いわゆる「定期付き終身保険・定期保険組込型」である。間違いなくこれまでと異なり販売量は増加する。逆に民間生保が積極販売してきた「定期付終身保険・更新型」はこれからどんどん払込済年齢の60歳や65歳を迎えるためその「保有契約高」が減少され続けていく運命だ。

● 11月9日の「毎日新聞」に「生保4社・新規保険料2割減」の記事が出たが、早い話がこの4社にとって「新規契約の保険料」などはどうでもいいわけで、既に「保有契約での生き残り作戦」にギアーを切り替えているのだ。
 よく考えると分かることだが、これから「新規契約の保険料」を増やすには「銀行窓販の個人年金、変額保険、第三分野商品」の大量確保が手っとり早いが、中でも「個人年金の一時払い」が効果は高い。

● しかし「個人年金保険」の、特に変額タイプはリスクが高い。現に「株価暴落。為替の円高」が進行する今、市場が逆の段階でそれらのファンドを多く組み込んだ商品は今後の動向が大きく気になるところだ。しかも株価や為替が一方方向に流れている状態では、買い手も進んで商品を購入しようとはしない。つまり、売れにくい状況が継続することにもなりかねない。

● もし、個人年金保険・変額タイプの運用悪化が明白になるようだと、一気に販売力は減退する。まあ、それでも銀行・証券は手を変え品を変え積極販売を止めないだろうが、そこには大きな”落とし穴”が待ち構えていることになる。
 所詮、運用主体の保険販売では、銀行窓販も市場の動向を横睨みする他力本願の営業に過ぎないのである。ここを抑えてちゃんと顧客をカバーしておけば、フォローの風が必ず吹いてくるのである。

● 当分の間は「保険の基礎知識」もない銀行屋さんが”知ったかぶりをして保険を販売する”ことになるが、その「落ちし前」をつけるときはちゃんとくるのである。要は、自分の正確な保険知識とそれを基にしたアドバイスをたゆみなくし続けていけば、驚くような日々が必ずやくるのである。
 かつての飛ぶ鳥を落とす勢いで「変額保険」を銀行などの金融機関が売りまくり(建前は紹介契約)、「バブル崩壊、説明不足の保険募集、それに資金運用話法」により自壊していった歴史がそれを物語ってもいるのだ。
 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
11月10日(土)

【大地一成のニュース・独断と偏見】

● 最近、このブログのアクセス数が伸びている。どうも政治の話を書き出したことが原因らしい。それに少々気をよくしてこんなコーナーを企画した。どうしても肩書きが邪魔して一般のニュースに対する独断を書くのには抵抗があるが、私なりに捉えた意見をそーと書いていきたいと思う。もちろん不定期である。

【関東学院大ラグビー部・大麻問題】

○ 最初の記者会見で対外試合は出るというニュースを知った時は「大麻なんてこの大学では普通に栽培されているんだ」と、そのことの重大さのギャップに唖然としたが、夜の学校側の記者会見で対外試合自粛するとした。そりゃあそうだろう。いくら、17期連続出場で全国大学3度目の連覇が目前とはいえ、部員が大学借り上げの住居の押し入れで大麻栽培ではあまりに世間の常識とかけ離れすぎている。
大麻栽培をやっていても何でも「勝てば官軍」というのでは、既にスポーツの域を超えた話だ。スポーツには「連帯責任」という重石が常につきまとっている。

■ サブプライムローンの行方 ■

● ようやく保険会社関係では「あいおい損保が252億円の評価損」を発表した。既に社内的には複数社が損失があったことを認めているが、まだこれからぞろぞろと出てくる可能性は高い。もっともこれまでに公になった銀行等を含めた日本の金融機関の場合は、経営の足下を揺るがすような金額ではないため、楽観視する向きが少なくない。

● 既に金融マーケットは地球規模で回転していることを考えると、米国の現状を対岸の火事とばかりは言っていられないはずだが、株屋の専門家はテクニカルチャートなどを見せびらかして「そろそろ底値」などと解説を繰り返しているが、やや顔面が蒼白になりそうな相場展開になりつつある。
 しかも円の急進も止まらない。ロンドンで一時110円台をつけた。もちろん、これから先どちらに触れるかは神のみぞ知るだ。

● まあ、ここに書き込む話でもないが、かの大連立で究極的にやりたかったのは「デノミ」だったという話が飛び込んできた。まあ、あの顔ぶれをみれば、今の日本経済を大逆転させるには、究極の一手には違いないのだろうが、要はそこまで日本経済の先行きが見えてこなくなった、ということか。まさか、12日の月曜日が2回目のブラックマンデーなんていうことにはならないでしょうなあ。救われるのは米国市場が3連休だということか。
 



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

11月9日(金)=第2弾!=

【混合医療訴訟、控訴】

● 株価続落、円高の中、先日東京地裁で判決が出た「混合医療訴訟」に対し、桝添厚労相は控訴の方針を明らかにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「混合診療」訴訟、舛添厚労相が控訴の方針明らかに
 健康保険が適用される保険診療と適用されない自由診療を併用した「混合診療」を原則禁止する国の政策を違法とした7日の東京地裁判決について、舛添厚生労働相は9日、閣議後の記者会見で、「基本的な原則は今のところ曲げない」とし、控訴する方針を明らかにした。

 訴訟は、混合診療を受けた場合、医療費が全額自己負担となるのは不当として、神奈川県のがん患者が保険適用の確認を求めたもので、東京地裁は「混合診療を禁止する法的な根拠はない」とする判決を下していた。

 舛添厚労相は、条件により保険適用を認めることを検討したいとの意向も示し、「ケース・バイ・ケースでこういう場合ならいいと判断することを考えてもいいと思う。広く審議会の場などで議論してもらいたい」と述べた。
(2007年11月9日11時47分 読売新聞)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

● 17年暮れの「06年度診療報酬改定の基本方針」の記事で「(総医療費と公的医療費の差額)に熱い視線を注ぐのが民間保険会社だ。外資系のある幹部は『あらゆるケースを想定し、商品企画を進めている』と語る。だが、民間保険では、加入できる人は望む治療を受けられても、経済的に余裕のない人は選択肢が限られる」とある。

● 実は、このような考え方には大きな「誤り」がある。民間の医療保険には誰でもが同条件で契約できるワケではないという点だ。公的保険なら保険料を支払うことで同じ診療を受けられるが、もし、民間生命保険に委ねた場合は「病気になったら同条件で契約することはあり得ない」のだ。

● ところが、最近の「簡易告知型」の広告で、「誰でも医療保険に入ることができるかのような”錯覚”をさせられている」のが、一部保険会社の悪質なる手口だ。そもそも健康体で加入するのと簡易告知型で契約するのとでは「契約者の保険料負担」が大きく違う。しかも保障される内容も大きく異なる。

● このままの放置は、徐々に「米国型」に医療保険制度が推移していくとなると、これはゆゆしき問題だ。究極にはアメリカの3大自動車メーカーが従業員の医療保険負担に耐えられずに業績悪化していったが、日本でもそれを追随しないと
いう確証はどこにもない。歴史は繰り返すというが、10年後、トヨタや日産が従業員の医療保険負担で企業業績が悪化というのでは、余りにも先見の明がない話だ。 


11月9日(金)=第1弾!=

【医療保険の真実・NO.1】

● 最近は「政治」のコメントに熱中したがために、いつから政治評論家に転身したのかとからかわれる始末。もちろん最初から最後までシナリオがぶれないことは普通あり得ないことから、時系列的に分析していく必要はあるが、これまでに書いてきた中身はほぼその通りだったと確信している。このような泥臭いことは、何年かあるいは何十年かして「実は・・・」と語られる類のものだ。

● さて、保険評論家の顔に戻って、保険の話とりわけ「医療保険」についてぼそぼそと書いていくことにする。

○ これが実際保険会社が支払った「入院給付金」の実態だ!

○ 入院給付金・件数   4,252,752件(18年度)

○ 1件平均入院給付金額   139,275円(18年度)

○ 手術給付金        111,390円(18年度)

● 付け加えると、「入院給付金・件数」は毎年増加傾向が続いている。理由は短期入院が支払対象となる医療保険が販売され始めたためだ。それがために、「1件平均入院給付金額」は減少傾向が続いている。もっともこれは最近の医療機関による入院期間の短縮化も影響しているものと考えられる。

● さらに「手術」に関しては、ほぼ「入院患者の半数」が手術をしていることになる。なお、手術の場合は「件数は増加傾向」にもかかわらず、「1件平均金額と金額は増加傾向」を示している。これは、手術給付金の高い部位の手術が増加していることを教えている。ちなみに18年度末の保有契約から計算すると、入院給付金額の20倍支払の手術が平均的な金額となっている。

● これらの数字から読み取れることは、「1日入院給付金1万円・1回入院日数60日」の医療保障がある医療保険であれば、ほぼ9割の契約者が「医療費用」(「自己負担」分という解釈も可能)については、対応可能と言うことができる。

<詳しくは近々発行の「日本の医療保険の真実」を参照!>

http://www.formzu.net/fgen.ex?ID=P49615490


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
11月8日(木)=第2弾!=

■ 「民主党の行方」!=

● 小沢代表は今回の件で自分が如何に”裸の王様”であったかということを痛感したと思われるが、いろいろな紆余曲折はあったが、結果雨降って地固まるとなった。ややもするとまだ「大連立の可能性」をまことしやかに報道するマスコミもあるが、小沢代表から今後口にすることはない。自民党のあくまでも狙いは「参議院逆転」が目的である以上、17名の人数をつれてこれない小沢代表の賞味期限は切れたと言うことだ。

● もちろん、辞任会見から冷静に周囲を見渡し、自分と行動をともにする議員の少なさに自信喪失となったことは想像に難くない。そこに民主党一丸となった慰留説得工作である。もしこの工作がなかったら、議員辞職しか残された選択肢はなかったはずだ。つまり、そこまで読み切った民主党幹部の慰留説得は既にその船に乗るしか選択肢はなかったのだ。
 これらの意味が、昨日書いたように民主党幹部の「強かさ」だ。いわゆる政治的判断ができたのだ。

● ここに至っても「小沢代表の辞任劇は民主党内での自分の立場を強固にするため」などとまことしやかに解説するマスコミ関係者もいるが、いくら何でもそこまで小沢代表は浅薄ではない。少なくとも小沢番記者の小沢代表の最近の足取りを追えばそんな悠長な考えはありえないのだ。
 
● さてこれからの民主党だが、間違いなく小沢代表の党内でのパワーは低下するのは避けられない。但しそれが即選挙のマイナスになるとは決めつけられない。つまり小沢代表の周囲にいる幹部のパワーアップが間違いなく強固になる。これが選挙では効を奏する可能性は高い。
 とはいえ、衆議院での逆転はそれでも容易なことではない。そもそもベースになる数が違いすぎるのだ。

● 今回の件で二大政党制の実現に嫌気がさした国民の一部が第三の政党に投票する可能性は高くなった。問題はそれを受け入れる投票手段が作れるかどうかだが、小選挙区であることから相当の知恵が必要だ。



 

■「日本の生保業界の真実」=第58回=■

2007年11月08日 | 保険
11月8日(木)

■ 「混合診療の保険普及府は違法」の東京地裁判決!=

● 「混合診療の保険不給付は違法、東京地裁判決」がでた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 がん治療で保険対象外の治療も併用する「混合診療」を受けた男性が、本来は保険が利く治療分まで給付しないのは違法だとして、国に保険給付を受ける権利の確認を求めた訴訟の判決で、東京地裁(定塚誠裁判長)は7日、「混合診療を理由に保険適用せず全額を自己負担としたのは違法」と指摘し、男性の請求を認めた。
 国は、保険対象の治療と対象外の治療を組み合わせる「混合診療」の場合、原則としてすべて保険対象外と取り扱っている。こうした運用を違法とする司法判断が出たことで、厚生労働省は混合診療への対応の見直しを迫られそうだ。

 訴えていたのは神奈川県在住の団体職員の男性(60)。男性は腎臓がんの治療のため、2001年9月以降、同県立がんセンターの主治医の勧めで、保険対象の「インターフェロン療法」と保険対象外の「活性化自己リンパ球移入療法」を併用して受けた。(「ニッケイネットニュース」より)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

● かなり画期的な判決だ。何しろ混合診療を併用した場合、自己負担分の3割負担が10割負担となることから、混合医療の使用については患者は困惑の度が高かった。今回の裁決で患者側の選択肢が増えたことは間違いなく今後の医療に期待ができる。

■もっとどんどん書いた方がよいと思われる方は、下記をクリックしてください。

★「ブログ・保険かわら版」支援クリック! → 人気blogランキングへ
★「ブログ村・ランキング」支援クリック!にほんブログ村 経済ブログ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
11月7日(水)

■ 「差額ベッド代」アドバイスの疑問!=

● 11月1日の「朝日新聞」の記事「公的な医療保険制度」の中で書かれているのだが「差額ベッド代には誤解が多い。”同意書で確認をしていない””治療上や病棟管理上、必要があった”といった場合、患者側が支払わなくてもよいことがある。納得いく説明を求めよう。」とある。

● このようなアドバイスを目にすると、このアドバイスをした人は余程差額ベッド代のことで大変な思いでもしたのかと気の毒にすらなる。もちろん入院する病院によってはいろいろなところがある。しかし、「差額ベッド代で稼ごう」というような病院にはまず入院・手術をしないことの注意報が先決だ。

● そもそも入院する際にのっけから何の説明もなく「一人個室や二人個室」に入院させられることは無いはずだ。(治療上の理由で差額ベッド代を必要としないケースなどは除く)常識的には「6人部屋」かあるいは「4人部屋」になるところだが、当然「6人部屋は差額ベッド代はなし」だが、「4人部屋は差額ベッド代が必要」となる。
 大概のケースでは「現在6人部屋は空きがないので4人部屋でいいですか?」が病院側の常套句だ。もちろん症状によっては「4人部屋」がよいという場合もある。

● 問題は、このときの患者側の判断だが、医療費や医療保険などのアドバイスは「患者の費用」がメインになりがちなことから、「患者側が支払わなくともよい」などといわば気軽に言うことができる。しかし、実際入院する本人や家族にすると「差額ベッド代よりも病気が完治できるかどうかが最大の関心事だ」なのだ。
 果たして、そのような差し迫った状況で「差額ベッド」について「納得できるまで説明を求めよう」というアドバイスはあまりにも机上のアドバイスだ。

● とかく、入院したら「ベッドに横たわり静かにしている」というイメージが強いが、中には食べ物を戻したりあるいは痛みでうなるというような患者もいる。当事者にすれば、できれば周囲に迷惑を掛けたくないと思う患者も少なくないはずだ。あるいは手術を必要とした場合などは、できるだけ余裕がある部屋で治療をしたいと願うのは自然だ。

● いずれにしても入院時に病院側から「差額ベッド」についての説明が適切でないのは問題外だが、支払える範囲の「差額ベッド代」であり、また病状から判断して「差額ベッド代もやむなし」となれば、少なくとも「4人部屋」程度の差額ベッド入院は、むしろ患者の気持ちを安定させるためにも必要と思われる。
 もちろん繰り返すが「不必要な差額ベッド入院」を勧めるような病院なら、転院を考える方が賢明と考えるが如何か。

■ 「フィッチ」の「朝日生命」の格付けが1ノッチ格上げになった。


■ 「混迷の度を増す、政治の話」=(その6)17人がいなかった、小沢代表の読み誤り!=

■ 民主党の小沢代表辞任劇にも終止符が打たれた。結局小沢代表が最悪の場合でも17人を引き連れて参議院逆転によるねじれを解消できる”大連立”の可能性を傲慢にも一人で突っ走った訳だが、票読みをしてみるととても民主党からだけでは17人は無理と分かったことだ。17人もつれてこれないような小沢一郎では自民党にしても、厄介者扱いは避けられない。そもそも昨日昼間の「渡部・羽田・石井」の3人との会談が辞任を決断させたとされる。つまり、「一緒に民主党を出ないよ」と言われたのが決定打だったとされる。

● もちろんそれを誰が言ったかは定かではないが、3人の年齢を考えると民主党を飛び出して自分のポジョンを再構築するエネルギーは相当なものを要する。それも17人がいればまだいいが、満たない場合には自民党と民主党のサンドバッグ状態となる。
 結局、今回の騒動劇は、小沢代表が裸の王様だったことから生じた、文字通り”未熟な政治判断”だったということだ。小沢代表は「民主党に政権担当能力がない」と言う前に「自分自身に政権担当能力がない」ことをまず知るべきだ。

● もう「壊し屋」が政界をリードできる時代でもない。所詮与えられた自民党・幹事長をやったわけでこれは地力でできたわけではない。またかの3人の首相指名も本人の力があったからではない。しかも「新進党」も文字通り、居直って潰した。果たしてこれでは「政権能力」があるかとなると、不安だらけだ。要は「自分の思い通りならない政治は否定する、我慢をすることを知らない政治屋」というのが実像だ。ただ、今回のことで自分の求心力低下を知ったことは大いなるプラスだったが、果たしてその政治力を今後発揮できるかとなると極めて疑問だ。

● 予想外の健闘は、民主党の幹部が一致した「慰留」だ。むしろ、これこそが「未熟」とされた民主党が、意外にも「成熟していた証左」でもある。本当に未熟というのは、一本化できない場合だったが、カメラの前では真剣な顔つきで笑顔無しというのは、熟練した政治家集団と言ってよい。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


11月6日(火)

■ 「混迷の度を増す、政治の話」=(その5)かなり綿密に練られた”大連立構想”の仕掛け!=

● どうやら、「大連立の言い出しっぺ」は、福田首相というのが定番になってきたが、このような2人だけの密議というのは、周囲が何を入ってもそれがまことしやかに伝わるからいわば、何でもありだ。
 もっとも、2人の密議の前に、小沢代表が福田首相と会談していたということが暴露されたが、かなり用意周到に仕掛けられたワナというのが今回の真実だ。

● ただ、仕掛けた方の計算違いは、小沢代表の辞意発表後の民主党役員会を含めた総意が「慰留」にまとまったことだ。それともう一つは、小沢代表が党を出るにしても肝心な参議院議員数が17名を確定できないことだ。
 いわゆる小沢一派だけでは、17名には遠く及ばず場合によっては「国民新党」の力も借りなければ参議院の過半数を与党が抑えられない、という点だ。

● かなり小沢代表の力を買いかぶった結果だが、辞任か慰留のいずれにしても、代表としての党内のパワーバランスが崩れたことは間違いない。ある記者が「今回の件は小沢代表が自分の影響力を党内により強く築くための仕掛け」という解説をしていたが、これは違う。確かにいろいろな仕掛けの影響の一つではあるが、それが目的ではない。
 
● 水面下の下工作で「参議院逆転くらいの(17名)人数は間違いなく自分に付いてくる」と、過信したところに大きなつまずきがある。大連立後の大臣区分けもあのときに話が出たのではなく他の場所で既に話が出た、という情報もある。もちろんあくまでも話の流れの一つとしてだと思われるが。
 
● ここでの世間の関心は「辞任か慰留か」だが、これは関係者への根回しを十分にする時間が必要なことから、結論は誰にも分からないものの、仕掛け人がそう易々と大連立を諦めるとは考えにくいことから、これから手を変え品を変え小沢籠絡を図ることになる。

● もっとも当面の最大の目的が参議院逆転である自民党としては、慰留ならできるだけ早々の衆議院選挙をやることで、選挙戦を有利に戦うことができる。もちろん敗北の責任を取って小沢代表は代表を辞任するが、ここから改めて政界再編成が始めることになる。
 また、辞任となると、自民党は小沢一派を民主党から離脱させ「自民党+公明党+小沢一派」さらには念のために「国民新党」もとなるだろうが、しかし、(新)・代表を中心にした民主党が必死の選挙戦を戦えば、意外な結果になる可能性もある。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
11月5日(月)

■ 「混迷の度を増す、政治の話」=(その4)民主党代表を辞めざるを得なかった理由とは?!=

● 「両党首は連立政権の17閣僚の配分を自民党10、民主党6、公明党1とすることでも合意、「大連立」を前提に話し合いが行われていた。関係者によると、2日の党首会談では、民主党に割り当てる閣僚ポストとして小沢氏の副総理、国土交通相、厚生労働相、農相が挙がったという。」(読売新聞)

● あれれっ、である。もちろんこの情報源が正しいとすると、もっとも引っかかる大臣ポストは「厚生労働相」のところだ。つまり、連立政権では、桝添大臣はなしということだ。確かに変わりに民主党の長妻議員としても、現在の桝添厚労相のパワフルな行動と比べられるとおそらく迫力に欠ける。

● 要は、”臭いポストは民主党”ということになるが、これを逆に取れば「国会議員としては一番おいしい(おいしかった)ところ」となる。ここまで書けば何となく今回の「小沢代表のママゴト遊び」が納得できる。
 事実関係だけを時系列に並べると、果たして小沢一郎という政治家がこんなにKY(空気を読めない)な政治家かとなるが、それはない。逆に民主党の幹部には反対されることを読み切った上での行動と取るのが的を射ている。とかく上意下達という言い方をしがちだが、かつて新進党での解体を体験しているだけに、真に国家を論じるのが本意なら別の手法をとったはずだ。それができないような人物ではないが今回は目的が違うことからこうならざるを得なかったことになる。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
■ 「混迷の度を増す、政治の話」=(その3)単に小沢代表は民主党を自民党に売却しようとしただけの売党奴!=

● まことしやかに記者会見し、それも20分で一方的に終わらせ、しかも辞任の理由は”他人が悪い”では、あまりにも稚拙なシナリオだ。大概政治のこういう場合には、裏での駆け引きを隠蔽するために表面ツラを取り繕われて行われることが少なくない。
 到底このシナリオは小沢氏だけが単独で描いたとは考えにくい。相当な悪の仕業だ。要は参議院の17人の小沢一派を民主党から寝返させることが目的だったと思われるが、しかし、ことがここまでうまくいくとは仕掛けた方は笑いが止まらないだろう。おそらく大好きなワインを痛飲したに違いない。

● しかし、民主党代表の肩書きと引き替えに小沢氏が手にしたものは、保身だ。果たしてこのまま政界を引退するか、あるいは醜態をさらし続けるかだが、あのセンスからすると後者を選択する可能性が高い。まあ、かつての「自由党」なる小党を再興し、次の選挙で惨敗して自民党入りというのが筋書きとしては描きやすい。
 少なくとも記者会見であそこまで民主党の政党能力を否定してしまった以上、今後はいかなる政党でも表舞台に立つことは許されまい。

● とにかく、早急に民主党は「小沢抜き」の政党の再構築を急がないと、中に手を突っ込まれてぐちゃぐちゃにされかねない。代表はとりあえず管代表代行が文字通り代行し、民主党の政党政治を実行できる体制をアッピールする必要が急務だ。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■ 「混迷の度を増す、政治の話」=その2=

● 遂に小沢代表が辞意を表明した。ここまでの流れを冷静に見ると、小沢代表のシナリオ通りに動いている気がしてならない。百戦錬磨の同氏がこの程度の筋書きを読み間違うとは極めて考えにくい。つまり初めに「辞意ありき」であり、結果自民党に利する力が働くシナリオというのがしっくりいく。

● 既に小沢代表の継投は無理だ。例えば安倍前総理が辞意表明したあとの自民党の対処は素早く、しかもあれだけの後継候補を巡る話題を一気に引き寄せた。このパワフルさが政権政党の力だ。果たして、今の民主党にその粘っこさがあるのかどうか。とかく人材がいない、を言いがちだが、それは大きな間違いだ。

● これが一般の企業なら、二段飛び、三段跳びで社長が選ばれることがすくなくない。民主党のパワフルな人材が今こそ党をまとめて混乱を最小限におさめるべきだ。もし、それすらもできないようでは、よく陰口をたたかれる「政権能力」が疑われることになる。残念ながら、小池百合子氏が言った小沢評は当たっていたことになる。
 ところで、民主党は善後策を急がないと、手を突っ込まれてぐちゃぐちゃになる可能性がある。まさに政治の世界は”一寸先は闇”を地でいった辞任劇だ。結果、福田首相の「寝技の勝利」だ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
11月4日(日)

■ 「混迷の度を増す、政治の話」

● 自民党と民主党の連立話を巡っては、福田首相と小沢民主党党首のいずれから出たかでマスコミ各社はその裏取りに必死だ。当初は、福田首相からというのがまことしやかに流れたが、先ほどの「読売新聞・毎日新聞」のネットニュースでは、小沢党首からの申し出となっている。

● 「朝日新聞」の朝刊では、小沢党首の仕掛けを紹介しつつ、記事の流れは福田首相仕掛け説と読み取れる。もちろん、いずれにしても両者の損得はある。福田首相が仕掛けたのなら、小沢党首仕掛けのウワサを流すことで、かなり有利に働く。民主党内に「小沢党首では衆議院戦は戦えない」となりかねない。そもそも国民が民主党に投票してくれるかすら怪しくなる。

● 一方、本当に「読売新聞・毎日新聞」が報じたように、小沢党首が仕掛けたとなると、結局あの病気が出たということになる。結局ぎりぎりで我慢ができない政治屋という烙印を押され、民主党をぶっ壊して政治生命を自ら絶つしかなくなる。あるいは、一部議員を引き連れて自民党入りというシナリオも考えられるが、ここまで”壊し屋”のレッテルを貼られると、いくら自民党でも歓迎はしまい。

● いずれにしても、この仕掛け合戦は、どちらが仕掛けたにしても福田首相に部がある。民主党は衆議院選の出鼻をくじかれたわけで、このまま暮れか年明けに選挙とでもなると、大勝は難しい。しかも自民党でささやかれている「桝添要一首相待望論」とか「小池百合子女性総理待望論」を前面にちらつかせることで、民意は動くとする選挙戦術がちらつく。

● ある情報通によると、「桝添厚生労働大臣が街頭演説に立とうものならおそらく元小泉首相より人が集まるのではないか」という。決めぜりふは「このまま私に厚生労働省の改革をやらせて欲しい」と訴えればそれがそのまま自民党の票になるというのだ。これは何となく理解しやすい理屈だ。

● 一方「小池百合子氏」の場合は、これまでのパフォーマンスの度が過ぎたことで「嫌われ度が高い」とされたが、「守屋氏の更迭」がぴたり命中したことと、「小沢一郎党首の”壊し屋”イメージを今回のことで裏付けた」ことになり、先見の明があったことを吹聴できるというもの。なんとなく、わからないでもない中身だが、個人的には総理になるのだけは止めて欲しい人物の一人だ。

● まあ、今日日曜日のTVは、この話題の分析が盛んに行われるだろうが、早急に民主党は手を打たないと、自民党の術中に嵌ることになりかねない。ところで、「サンデープロジェクト」は休みだ。


 
■もっとどんどん書いた方がよいと思われる方は、下記をクリックしてください。

★「ブログ・保険かわら版」支援クリック! → 人気blogランキングへ
★「ブログ村・ランキング」支援クリック!にほんブログ村 経済ブログ

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■「日本の生保業界の真実」=第57回=■

2007年11月02日 | 保険
11月2日(金)

■ 「失効返戻金の対処」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
失効返戻金を自動送金・生保、不払い解消へ相次ぎ導入

 効力を失った生命保険を解約すると契約者に戻ってくる失効返戻金が大量に放置されていることを受け、大手生命保険各社が相次いで契約者に自動的にお金を返す仕組みを導入する。12月の開始を発表している第一生命に続き、T&Dグループも今月から始める方針を決めた。明治安田生命も検討に入った。契約者からの請求がなくても一方的に返金することで不払い問題解決を狙う。

 生保各社が10月に発表した不払い調査結果によると、38社で合計120万件見つかったが、このうち失効返戻金は40万件超と全体の3分の1超を占めた。契約者からの返金請求がないと返戻金を渡さない仕組みになっていたためだ。(09:00)

<「日本経済新聞・ネットニュース」より。>
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 
■もっとどんどん書いた方がよいと思われる方は、下記をクリックしてください。

★「ブログ・保険かわら版」支援クリック! → 人気blogランキングへ
★「ブログ村・ランキング」支援クリック!にほんブログ村 経済ブログ
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■



11月1日(木)

■ 「アリコのお詫び広告の不思議」=その2=

● 昨日この件について書いたこともあり、今日の「朝日新聞と毎日新聞」には注目していたが、結局「謹告」記事は掲載がなかった。つまり、「日本経済新聞と読売新聞」には「謹告」を出したが、「朝日新聞と毎日新聞」には出さないというかなり歪な「謹告」記事掲載だ。

● さて、10月29日の最後に「アリコの新聞広告」について、まだ書いていないところがあったので書き足しておきたい。実は29日には「読売新聞と朝日新聞」にアリコの一面広告が掲載されていた。これまでにも再三説明してきたが、アリコの広告は同日の一面広告でも掲載紙により広告内容が異なるというかなり手の込んだ広告手法をとっている。
 今回も「読売新聞」は、「スマイル、まもりたい」が中心で、「朝日新聞」は「医療保険の2商品をメインにプラスまもりたい」という内容だ。

● 問題は「まもりたい」(両紙)と「スマイル」(読売新聞)の広告だ。いずれにも保険料記載がないのである。あえて説明するまでもなく加入条件緩和型のため、保険料は普通の保険商品に対し高い設定だ。
 当然のことながら広告では「告知項目を簡素化し引受基準を緩和していることなどにより保険料が割増しされています。」と書いてはある。

● しかし、保険料が「保険選びの重要な判断材料」であることは説明するまでもない。その肝心な「保険料」が一切記載されていないのは、顧客の保険選びに対する誤解を招く大きな要因の一つとなる可能性が大だ。
 当然のことながら、例えば「まもりたい」の場合、支払う保険料総額は相当な金額になるが、果たして支払った保険料相当額を入院や手術で貰えるかとなると、極めて難しい医療保険だ。

● 既にこの「まもりたい」の損得については「保険・かわら版」に解説をし、さらにはその「保険・かわら版」の改訂版を「日本の保険業界の真実」(37頁~38頁)にも掲載した。
 その解説が良く分かるためには、保険料が不可欠なのだ。それ故、生命保険の広告には、保険料記載が条件だと考えるが如何か。

● 話は変わるが、どうも「サブプライムローン」問題が保険業界の中でもきな臭いウワサになってきはじめた。ひょっとするとひょっとするかも知れない。まだ未確認のため社名は出せないが、国内生保の某社と外国保険会社の名前が浮上している。



■もっとどんどん書いた方がよいと思われる方は、下記をクリックしてください。

★「ブログ・保険かわら版」支援クリック! → 人気blogランキングへ
★「ブログ村・ランキング」支援クリック!にほんブログ村 経済ブログ

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
10月31日(水)

■ 「アリコのお詫び広告の不思議」

● 今日の朝刊に「アリコ」の「謹告」が掲載された。もちろんその中身は、公正取引委員会が排除命令を出した保険商品の不当表示に付いてである。そのように書くと、どれどれと全国紙を広げる契約者や保険業界関係者がいるかも知れない。
 しかし、ここで実に”不思議な事実”にぶつかるのである。

● 実は、この「謹告」が掲載されているのは「日経新聞・読売新聞」であり、「朝日新聞と毎日新聞」には掲載がないのである。もう少し細かく見ると、いわゆるお詫び広告を今日掲載したのは「株式会社良品計画(無印食品)、ニチアス、山形屋」それに「アリコ」である。ところが、「アリコ」以外の3社は4紙ともに掲載があるのに対して、アリコは先ほどの2紙だけなのだ。

● 俗っぽく言えば、あれだけの新聞紙上に広告を出している超大スポンサーである。「朝日新聞と毎日新聞」の紙面を抑えられなかったのには疑問が残る。しかも、もう一つの疑問は「謹告掲載」がなぜ今日になったのか、という疑問だ。少なくとも掲載が決定事項であれば迅速に且つ紙面確保はできたはずと考えるのが自然だ。
 となると、やむを得ず急遽出さざるを得なくなった、と見るのが自然だ。もちろんこのようなケースでは「公正取引委員会の指摘」に従うかどうかが大きな分かれ道で、それを無視あるいは反論をするようなら監督官庁からの処分が出されるというのが、中身にもよるが許認可業界の通り相場だ。

● ここからはもちろん「憶測」として書くが、水面下の交渉でどうもこのままでは何らかの金融庁の処分があるのでは、という嗅覚から公正取引委員会の排除命令に対し”誠意”を見せた、ということだろう。
 かつての(H15年5月)の「日本生命」の不当表示への公正取引委員会の処分に対しては速やかな対処だったが、やはり、何らかのアクションがあったのでは、とみるのが正解のような今日の「謹告」の出し方だ。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

10月30日(火)

■ 「フィッチの保険会社格付け」=明治安田生命が1ノッチ格上げ=

● 「日本・第一・明治安田・住友生命」と「東京海上日動」の格付け見直しがあり、「明治安田生命がA+」に1ノッチ格上げとなった。格付け会社の中の日本の国内生保に対する格付けが極めて妥当な格付けとなっていると考えられる格付け会社だ。

● これで、「第一・明治安田・太陽・富国生命」が「A+」で横並びとなったが、この4社の格付けの方向性はこれからが難しい。もちろん格下げ要因がない現状からすると、「第一生命のAA-」が妥当なように思われるが、やはりその「保険金不払い」から発した経営の不透明感は払拭できていない。さらに言えば、銀行窓販専門生保を立ち上げたが、これは他の保険会社でも同じだが、これまでのように「個人年金保険」がどんどん積み上がるとは限らないから評価は難しい。

● その根底には世界の金融市場の停滞あるいは後退の可能性が十分に予測されるからだ。日本のバブル崩壊に比べればサブプライム問題は小さいレベルの話と切り捨てた経済専門家がいたが、ぼろぼろと出てくる証券化による負債は金融市場の足場を揺るがす可能性を否定できない。
 
<続く> 

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
10月29日(月)

■ 「青木功が65のエージシュート」&アラカルト

● 昨日の夕方は、まさにTV漬け状態。NHKがシニアをTV朝日が男子ゴルフのABC、TV東京が女子ゴルフと時間帯の違いはあるものの、どれも久しぶりに緊張感があるゴルフを見ることができた。もちろん映像は録画映像のため、TVの放送が始まることには優勝は誰か分かっていることにはなる。

● それを知ってか知らずか、最近はスポーツの結果報道をインターネットでは少し遅らせているということも耳にしたが、実際どうかは検証したことはない。まあ、いずれにしても仮に結果が分かっていても見たいスポーツはそのプロセスをみたいものだ。

● しかし、男子ゴルフの凋落ぶりは目を覆うばかりだ。試合数の激減で、毎週TV放映もない。それに引き替え女子ゴルフは花盛りだ。昨日も男子ゴルフは片山が18番でバーディーパットを外しプレーオフの可能性が無くなったところを偶然目にしただけだった。ミノザと何とかという選手のプレーオフは関心がないのでこれで終了。

● ところが、これからが大変。いつもは放送がない、シニアをNHKが放送したからTV東京の女子プロとチャンネルをかちかちやり続けることに。そして女子は古閑と金の一騎打ち。2打差が金のボギーで1打差となり18番での攻防になるのだが、この途中でシニアがカットインする連続だ。

● なんとなんと、あの青木功がスタート時点の6打差をどんどん詰めて終盤にはトップの室田に2打差。そして1打づつ詰めて並び18番ホールバーディーでついに逆転。いやあ、NHKを今日は褒めてあげたい。
 しかも65歳の65でまわるエージシュートとくれば、さすが「世界の青木」という冠が輝く。

● 言うまでもなく、シニアにはかつて釘付けになった選手たちが目白押しで、こんな迫力ある試合を見せられたら、シニアファンが益々増加するのでは。実は、男子プロの試合はその中身もだが、やはりスポンサー受けしないそれなりの理由がある。試合がつまらないこともあるのだが、グリーンに華がないのである。せいぜい片山の帽子くらいが目立つ程度で選手によってはよれよれのズボンに白っぽいシャツでは、シニアの方がもっと華やいだ雰囲気だ。

● 青木にしてもジェットにしてもエンジ系を基調としたファッションだ。そしてアクションが面白い。男子プロはお客対策がこのままでは益々試合数が減り、シニアの試合がメインになる日がくるかも知れない。
 そもそも、シニアーの優勝賞金が1600万円だったが、男子プロの2200万円と比べると、逆でもいいような。

■ 「産経新聞」の「生保の不当表示関係記事」は読んでおくべき!


● さて、さて、さて、「産経新聞」に「生保の不当表示の問題」が掲載されていた。この手の記事は少ないので、とりあえず、そのままアップしておく。生保問題ではたまにヒットを飛ばす「産経新聞」だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
絶えない保険トラブル/公取委 保険業界の不当表示監視を強化

アリコジャパンのパンフレット。目立つ場所に「生活習慣病保障 がん(悪性新生物)一括300万円(上皮内新生物60万円)」と書いてある(左)が、裏面には小さな文字で「上皮内新生物と診断確定され、治療を目的とした入院中に所定の手術を受けられたとき」(右)と詳しい条件が書いてある 外資系生保大手のアリコジャパンに、公正取引委員会が、新聞広告やパンフレットに医療保険の一時金支払いの条件がわかりづらく表示されているとして今月、不当表示しないよう求める排除命令を出した。保険会社への排除命令は平成15年の日本生命に次いで2度目だが、国民生活センターに寄せられる生命保険に関するトラブル相談は増加の一途だ。不慣れな消費者に、誤解を与える説明やわかりにくい契約内容が背景にある。公取委は保険業界の不当表示の監視を強化する構えだ。(三枝玄太郎)

小さな表示

 アリコジャパンは、主力の医療保険「元気によくばり保険」のパンフレットに「ガン(悪性新生物)一括300万円(上皮内新生物60万円)」と縦2センチ、横8センチ程度に大書した。これだけをみれば、初期がんの一種である上皮内新生物と診断された場合に60万円が支払われると受け取れるが、裏面の「ご契約のしおり」で、支払い条件として、「入院中に所定の手術を受けたとき」と小さく記載されていた。

 上皮内新生物は医療水準が向上した結果、現在は入院せずに内視鏡で日帰り治療できるケースが多い。その場合、60万円は支払われない。

 しかも、この保険は消費者に直接説明しない通信販売だった。このため、公取委は、消費者に誤解を招く不当表示にあたると判断。景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出した。

 アリコは命令を受け、表示を改めたが、公取委は「消費者は保険契約に不慣れな人が多いのに、大事なことを小さく書くのは不誠実だった」と、指摘する。

拡大解釈

 「悪性リンパ腫と判明したのは入院後。保険は、悪性リンパ腫と分かっていて、その治療を目的とした入院でなければ払えない」

 近畿地方の50代の男性は、こう告げてきた保険会社の電話に耳を疑った。夫婦で終身保険に加入後、妻が膨張したリンパ節の摘出手術を受けた。血液のがんである悪性リンパ腫と分かり、入院した。

 保険はがん、心臓病、脳卒中の3大生活習慣病を発症した場合、他の疾病の3倍の一時金を支払う特約があった。

 男性が約款を読んでも保険会社がいう条項はどこにもない。再度、たずねると、保険会社は「生活習慣病を直接の原因の入院とする」との一節を盾にしてきた。

 消費者にとって、それは保険会社に都合のいい“拡大解釈”だった。男性は国民生活センターに苦情を持ち込んだ。

ハードル

 同センターによると、生命保険に関するトラブル相談は、平成14年度には6777件だったが、年々増え、18年度には1万3227件。今年度も既に昨年同期を上回っている。

 15年には生命保険協会がガイドラインを設け、自主規制を始めた。17年には金融庁が保険金の不払いを問題視し、明治安田生命に業務停止を含む行政処分を出した。が、高齢者を中心に相談件数は減る兆しが見えない。内容の十分な説明がなく、契約させられるケースも目立つという。

 センターは「誰でも入れる保険とうたう保険は支払いもハードルが高い。契約の際には十分に確認してほしい」と消費者に注意を呼びかける。

 問題となった「元気によくばり保険」のパンフレットでは、ほかにも「責任開始日以後、その日を含めて2年を経過した日の翌日以後に、悪性新生物の治療を目的として入院を開始したとき」と、条件が小さく記載されていた。保険加入後、1年11カ月後にがんを発症しても対象外になり、こうした不十分な説明では、消費者との間でトラブルとなってしまう。

 公取委はさまざまな不当表示の監視を強めている。保険業界が消費者の立場に立った丁寧かつ親切な表示に努めなければ、新たな処分も十分予想される。

● 今日のアリコの新聞広告も問題があることを指摘しておきたい。内容はあとで(今日にはなると思うが・・・。)。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
10月27日(土)

■ 「かんぽ生命」の限度額2,000万円に!=その2=

● 既に新聞報道されているように「2,000万円」とは、契約から5年目からの増額金額を現在の300万円から1,000万円にして合計で2,000万円にするというもの。増額1,000万円も現行と同じ無診査となると思われることからこのまま決まると、かなり有利な立場で保険募集ができることになる。

● ところで元東京海上火災保険専務の進藤丈介CEOの発想としては、とかく話題になる第三分野商品ではなく「死亡保障」に重きを置いたことで、生保業界のコンセプトをかなりリードしたことになる。早い話が、限度額が2000万円になることで、現在の旧民間生保の「定期付き終身保険」の平均保険金額「2,224万円」(18年度末)をほぼカバーできることになる。

● 昨日書いたように「転換で2,000万円」でも良いが、単純増額の方が「かんぽ生命」としてはやりやすい可能性が高く新規事業投資も少なくて済む。もちろんこの2,000万円の先には「定期付き終身保険・ながいき君」の大量販売がちらついているのである。
 
● この販売戦略が保険会社の収益に大きく貢献してくることは間違いなく、その良い例が「ソニー生命」や「プルデンシャル生命」それに「大同生命」などの死亡保障重点販売の生保群だ。もちろん「死差益」の収益確保も大きいが、より大きいメリットは保険料と支払保険金との年間収支バランスの良さが生保経営を安定させることにもつながるのだ。ただ、好調とされるこの3社の気がかりな点は、最近の「個人保険・新契約高」の横ばい状態だ。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
10月26日(金)

■ 「かんぽ生命」の限度額2,000万円に!

● かんぽ生命の進藤丈介会長は読売新聞の取材に対し政府に対し「(最大で)2000万円まで上げていただきたい」と述べた。もちろんこれがすんなりと受けいれられるわけではないが、これまでの民間生保と同じ立場に立ったと解釈すると、1000万円の限度額がかんぽ生命にだけ課せられるというのもぎくしゃくした話となる。

● いずれにしても、寝ていた虎を起こしてしまった小泉・郵政民営化である以上、その経営トップになると、事業縮小のために頑張るなどという経営者は一人もいまい。むしろ、事業拡大のために経営手腕を振るおうとするのが当然だ。

● もちろん「かんぽ生命」のアキレス腱はその旧体質にある。例えれば就業時間は9時~5時。その中でノルマを達成しろ、というような言い分だ。これはこれまでの民間保険会社とは、全く逆で「サービス残業」は当たり前を平然とやってきたことからすると、何とものどかな言い分なのだ。

● 当然のことながらシステム化も相当遅れを取っている。しかし、保険事業の浸透によって徐々にシステム化が進化してき、さらにその一環として「転換制度の導入」というようなことにでもなると、他の生保はうかうかしていられなくなる。
 将来の販売構図は「加入限度額を2000万円とし、それへの転換推奨」をやるだけで膨大な新契約と保有契約を得られるという寸法だ。

● しかもそのメイン保険商品が「定期付き終身保険・ながいき君」ということになると、定期保険部分が組込方なだけに、定期保険部分からの死差益を中心とした収益も大きいものになる。
 当然、ここまでくると「ながいき君・バランス型10倍型」も新発売されることは間違いないだろう。
 言うまでもないが、「定期付き終身保険」の定期保険部分が「組込方かあるいは特約」かの区別すら付かないようでは生保営業の現場は後手を踏むだけになる。つまり、既に「かんぽ生命は”守りから攻めのスタンス”」を取り始めたと言えるのだ。

 
■もっとどんどん書いた方がよいと思われる方は、下記をクリックしてください。

★「ブログ・保険かわら版」支援クリック! → 人気blogランキングへ
★「ブログ村・ランキング」支援クリック!にほんブログ村 経済ブログ

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■