CRASEED Rehablog ニューロリハビリテーションとリハビリ医療の真髄に迫るDr. Domenのブログ

ニューロリハビリテーションの臨床応用を実践するリハビリ科専門医・道免和久の日記【CRASEED Rehablog】

財政中立??

2007-03-17 00:06:44 | リハビリ
もともと不備な制度で患者切り捨てをやっておいて、適正な方向に緩和するからといって、その財源??を逓減制に求める・・・というわけのわからない改定なわけです。突然、腹部を斬りつけられて大出血、治療してやるから指1本切りなさい、と加害者から言われているような気分です。

制度が不備だったのだから、逓減制はどうみても変。さすが、改定は「すうじいじり」と言ってのけるだけのことはあります。

これでわかったのが、そもそもこの改定がなぜ行われたのか、という本当の部分。早期リハビリは重要なので私も賛成ですが、それを充実させるために、維持期の患者を差し出せば、その「財源」で急性期、回復期を手厚くしようという「財政中立」の密約?があったと考えるのは不自然ではないでしょう。あくまでも推測ですが。

さらに、過激なご意見を頂いています。

それは、逓減制の提示から読み取るお上のメッセージです。

「これ以上、国民がお上にタテつくことに手を貸すと、さらに診療報酬を減らすぞ! 報酬額はオレ達が決めていることを忘れるな」という脅迫・・・。

そう読めないこともないですね。本当に恐い役所です。

地域のリハビリ医療を崩壊に導く『緩和策』

2007-03-16 21:52:38 | リハビリ
今回の見直しについて、患者会の方からの御意見です。

患者としては点数の引き下げには次のことを危惧します。
・低い点数では経営が難しく、実際は患者を受け入れられなくなるのではないか
・受け入れたとしてもリハビリの質を落さざるを得なくなるのではないか

実態と離れた、論理的に成り立たない複雑怪奇な制度により、全体として『リハビリ抑制圧力』になっています。
さらに、逓減制によって、リハビリ部門を閉鎖する施設が、特に施設基準2の小規模クリニックで相次ぐという指摘もあります。
つまり、本当に地域医療を支えるリハビリ施設がなくなる、という危機感を患者会がもっているのです。署名呼びかけに『除外疾患』の患者会が名を連ねていることも、この問題の本質をついています。

白紙撤回しかない理由をご理解下さい。

医学書院『総合リハビリ』原稿より

2007-03-15 04:44:27 | リハビリ
もしも、あなたの左目が失明寸前で、眼科でこう言われたとしたら、どう思うだろうか?

「左眼は治療したとしてもほとんど実用にはなりません。左眼の治療にこだわることは、『障害の回復への固執』という悪い心理なので、忘れるべきです。そうしなければ私達はあなたを『障害の受容』ができていない『問題患者』とみなします。今の時代は、生活機能が最も重視されますから、右眼での日常生活の訓練をしましょう。繰り返しますが、決して左眼を治療しようなどと思わないで下さい。社会復帰を遅らせるだけです。」

おそらく、そのような医療機関は、医療を担っているとはみなされないはずであり、存続することはできないであろう。

ところが、多くのリハビリ病院では、今でも当然のように健側による代償訓練が偏重されている。その中で、患者によっては、麻痺の回復を願うことやそのような治療を希望することに罪悪感すらもっている場合がある。麻痺側上肢の回復の希望がないと理解するように、繰り返し「ムンテラ」されているからである。

このような日本の現状をよそに、脳卒中片麻痺上肢の積極的治療として、Constraint induced movement therapy(CI療法)が世界的に注目されている。

(総合リハビリテーション Vol.34 No.12 特集 脳卒中治療-最近の話題 『上肢機能障害』 道免和久、2006年12月 )

介護保険ではムリ!(患者会からの意見より)

2007-03-15 04:23:55 | リハビリ
「長期債務残高が204兆円におよぶ地方にとって、介護費用の25%を負担する地方の予算に介護保険を充実させる余裕は全くない。現実にサービスはどんどん悪くなっている。利益が出やすい回復期リハビリ病院を充実させたいがために、維持期の地道なリハビリ医療が犠牲にされたのではないか。」という主旨の御意見を頂きました。

その通りだと思います。介護保険で行われているリハビリは、リハビリが主たる目的ではなく付随的なものです。本物のリハビリ医療は、再生の医療であり、再チャレンジの医療、そして希望の医療でもあります。このことは、昨日放送のNHKテレビ生活ほっとモーニングで取り上げられたCI療法に具現化されています。

http://www.nhk.or.jp/hot/2007/0314/index.html

発症後4年経過した脳卒中患者さんの手が、治療によって改善する経過が、的確に描かれていました。

医療費としても少額のリハビリ医療とリハビリ患者いじめを行う理由は私にはわかりません。

推察するに、
1)どの分野でも良いから、象徴的な意味で、医療にまず「制限」を設けたかったこと
2)制限を始めるなら、地味で反発も少ない(と予想される)リハビリ医療からいじめようと考えた
3)患者にとっては命綱でも、病院経営としては赤字部門の維持期のリハビリを切り捨てることにより、急性期~回復期リハビリ医療の充実をはかった
4)さらに介護事業に参入する企業を手助けするために「リハビリは介護保険」という誤った認識を国民に植え付けようとした
5)つまり、リハビリ医療のあり方や患者の命などはどうでもよく、「制限」をつけたい厚労省の思惑と何らかの利益誘導の思惑が合致した
6)リハビリ制限を既成事実化すれば、他のあらゆる医療分野でも制限を導入しやすくなるという意図が見えかくれする。

中医協に提出された資料を見た患者会の方が、いみじくも「特定の病院の経営方針のようだ」と感想を述べられたこととも関連する気がします。

医療費抑制の象徴的意味でのリハビリ医療いじめが、介護保険の破綻をもたらすことになるでしょう。すでに医療として定着しているローコストのリハビリ医療をこれ以上破壊すると、取り返しがつかない事態を招くと思われます。

日数制限も疾患別リハビリも即時撤廃すべきです。

本日の中医協

2007-03-14 21:50:42 | リハビリ
緩和ではなく日数制限撤廃が必要だったのです。
それ以前に、この案は緩和になっていません。
そもそも、疾患別に考えるからわけがわからなくなるのです。
リハビリ医療は疾患別に考えないから全人的なのです。
障害は日数で区切れるほど単純なものではないのです。
官僚も中医協委員ももっと勉強して下さい。お願いします。

本日の朝日新聞 オピニオン 『どうする? リハビリ』

2007-03-13 08:34:46 | リハビリ
白紙撤回し患者の全体像みて
 東京大学名誉教授・免疫学者 多田富雄さん
 「まず白紙撤回。その後で計画を練り直すのが順序だ。私は命がけで戦い続ける。」


自立へ通所リハの質を高めよ
 初台リハビリテーション病院理事長 石川誠さん
 「日数制限を設け早期を手厚くする厚労省の方向は、正しいと考える。」


広がる混乱
 使えぬ足りぬ介護リハ
 打ち切りで症状悪化も

緩和へ課題
 専門職、今の4倍必要
 医師の裁量拡大がカギ

緩和案への個人的見解

2007-03-13 05:08:14 | リハビリ
緩和の骨子は前記事の通りですが、問題は『改善の見込みがあって医師が特に必要と認めた場合』などのように、あれだけ矛盾が噴出しても、『改善の見込み』という文言に固執していることです。

すでに取材が入っておりますので、ここまでの案を見ての個人的見解は以下の通りです。

1)「改善が期待できる場合」という文言に固執している限り、論理矛盾は解消せず、新たな混乱を招くだけ。
2)除外疾患が増えたことは悪くはないが、そもそも疾患別の考え方が間違っているため、線維筋痛症やCRPSなど、除外規定から漏れる疾患についての不安がつきまとう。除外疾患を設けるなら、『リハビリ医療が必要な全ての疾患』とすべき。
3)改善の見込みがないが、中止すれば必ず悪化する脳卒中等は、以前として打ち切りの対象となる。
4)政治的配慮で圧力を分断し、患者団体を切り崩すだけの緩和措置なのではないか?
5)もともと論理矛盾でつぎはぎもきかなくなっているのだから、「医学的に医師が必要と認め、患者が希望する場合」というリハビリ医療の本来の姿に「適応はリハビリ医療の必要性を考慮して適切に」という付記をつけるだけで良い。
6)日数制限も疾患別リハビリも全面撤回すべきだ。

リハビリ日数制限、心筋梗塞・肺気腫など除外へ 厚労省

2007-03-13 04:48:15 | リハビリ
リハビリ日数制限、心筋梗塞・肺気腫など除外へ
朝日新聞

http://www.asahi.com/life/update/0313/001.html

 12日の中医協に報告された実態調査では、一部の疾患で1割以上の患者が「改善の見込みがある」と診断されたのにリハビリを打ち切られるなど、制度の不備が明らかになった。

 これを受けて厚労省は(1)急性冠症候群(心筋梗塞など)、慢性閉塞性肺疾患(肺気腫など)を新たに日数制限の対象から外す(2)日数制限の対象となる病気でも、改善の見込みがあって医師が特に必要と認めた場合は医療リハビリが継続できる(3)介護保険の対象とならない40歳未満の患者や、介護保険で適当な受け皿が見つからない人は、医療で維持期のリハビリが続けられる(4)回復が見込めない進行性の神経・筋肉疾患(筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症=ALSなど)も医療リハビリを継続する、などの見直しを行う。

まずは論評抜きで掲載します。

リハビリ打ち切り、狭心症や心筋梗塞の1割以上・厚労省

2007-03-13 03:45:39 | リハビリ
リハビリ打ち切り、狭心症や心筋梗塞の1割以上・厚労省

本日の日本経済新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070312AT3S1201I12032007.html

中医協の皆さん、大切なことは、心筋梗塞などの病名ではありません。制度自体に矛盾がある以上『必要なのに治療を受けられない患者さんが消えない』ということです。
除外規定をいじるだけの小手先の緩和であれば、打ち切られる患者さんがまだまだ残ります。
ガス湯沸かし器の構造に問題があるから、設計自体を変更すべき、ということと同じです。日数制限がある限り、ガス中毒死は、繰り返されます。医療制度の文言はそれほど重大なのです。ぬか喜びせず、14日の案を厳しい目で待ちます。

リハビリ日数制限、緩和へ(本日のNHKニュース、朝日新聞、共同通信、時事通信)

2007-03-12 21:15:13 | リハビリ
リハビリ日数制限、緩和へ 厚労省が不備認め、検討開始

昨年4月の制度改正の不備を認め、日数制限の対象外となる疾患の範囲を広げるなど、見直しの検討に入った。


http://www.asahi.com/life/update/0312/001.html

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2007031200829

http://www.sakigake.jp/p/news/science.jsp?nid=2007031201000603(共同通信より)

かなり不備のある調査でしたが、それでも制度そのものの不備が明らかになったようです。

しかし、問題はどのように『緩和』されるかです。さらに混乱を招くような緩和にすぎないのであれば、やはり日数制限の撤廃しかないと思います。

『疾患別に日数を制限する』という制度は、疾患にかかわらず障害を治療し、QOLの改善をめざす、というリハビリ医療の本質を知らない素人が作ったとしか思えない矛盾した制度だからです。

後世に残る芸術

2007-03-12 00:45:15 | 音楽
クラシック音楽は大好きですが、オタクと呼ばれるほど詳しくないので、一愛好家の感想と思って下さい。

かつて巨匠と呼ばれたカールべームという指揮者がいました。私も中学時代に当時のNHKFMのライブ中継を「エアチェック」(ナツカシイ!)で録音し、ベト7(ベートーベン交響曲第7番)の演奏に酔いしれたものです。カラヤンと並んで、日本では特に大人気の指揮者だったようです。

最近、あちこちのホームページで、カールべームが最も早く忘れ去られている指揮者の一人であることを知りました。そういえば、CDも何枚も持っていますが、あまり聴く気にならなかったので、世間の評価もそうなのかな、と思いました。今、もっているベームのCDで聴く機会があるのはブルックナーの4番ロマンティック、くらいです。あとのは何だか・・・。

これもどこかのブログに書いてあったことですが、アーノンクールという指揮者は、ウィーンフィル(ウィーン響だったか?)のチェロ奏者だったときに、「こんなひどい指揮者の下で演奏するくらいなら、自分が振った方がまし!」と思って、指揮者になったとか。その指揮者がカールべームだったそうです。

確かに晩年のべームの指揮は、何が何だかわからず、コンサートマスターが大きく動いて何とか崩壊を防いでいたように記憶しています。危なっかしい指揮者のために、かえってオケが集中して熱演になる、というパターンですね。

カラヤンの演奏は今でも大好きなものが多いですが、ビデオはひどいです。新しいもの好きだったからこの媒体に飛びついたようですが、映像芸術としても駄作ではないでしょうか?(特にベト6田園はめまいがします。)カラヤンは録音だけが残ると私は思います。

そんなこんなで淘汰されて、ほんの一握りの芸術が価値を認められて、後世に残るのでしょう。マーラーやブルックナーのように、生前は、それぞれ指揮者やオルガニストでのみ有名で、曲については酷評されていた作曲家もいます。生前に不遇であっても真実を追求する姿勢は、普遍的に人々の心を打ちますが、そこまでのエネルギーを注ぎ込むことができないのが凡人の悲しいところですね。

マーラーは「やがて私の時代が来る」と予言した通り、今はコンサートの定番となっています。大学オケ(慶應ワグネル)時代に、私自身はステマネをやっていて舞台には乗りませんでしたが、マーラーの5番や2番を演奏したのが日本のアマチュア初演だったようです。部内では「大曲主義反対!」などという批判がありました。つい昨日のことのように覚えているあの演奏が、すでに時代の評価を受けるようになってきたのかと感慨深く思います。

先んじて一歩を踏み出すことは批判を伴いますが、あっという間に時間は経ってしまいますから、一つのことを追求する中で、クロノスではなくカイロスとしての「とき」を生かさなければならないのでしょうね。

久々に音楽の話題を書きました。このブログの本来のテーマの一つです。

市民シンポジウムは大成功でした♪

2007-03-11 18:20:42 | リハビリ
2007年3月10日(土)市民シンポジウム「これからのリハビリを考える市民の集い」(東京・両国・KFCホール)
会場満員の367人が参加し、大盛会でした。主催者代表として多田富雄さんが挨拶し、脳卒中とポリオの各患者会2名、理学療法士2名、リハビリ専門医1名がパネリストとなって、リハビリ日数制限の問題点を明らかにしました。また、超党派の国会議員もこの問題を正確に理解し、日数制限撤廃をめざすことを約束して下さいました。出席議員は、民主党、社民党、共産党でしたが、自民党の中川幹事長からもメッセージが届けられました。
最後に「これからのリハビリを考える市民の集い」集会アピールを採択しました。
なお、厚生労働省担当者は、「過去の交渉で人格を否定されるほど厳しく批判されたから」という理由で欠席したことが伝えられました。48万人署名を裏付けとした市民シンポを欠席する理由にならないだけでなく、患者の命よりも官僚に対するお上意識の徹底を重視しているように思えました。
また、日本リハビリ医学会は日数制限に反対していますが、公式に出席できる幹部の都合がつかなかったとのこと。学会に対する国民の不信感を払拭する絶好の機会だっただけに残念との声がありました。理学療法士のうち1名は理学療法士連盟の幹部で、理学療法士協会のこの問題への対応を批判されていました。多くの理学療法士の感情と同期した意見だと思います。患者会のパネリストの主張やフロアの当事者の皆様からの訴えは、切実かつ迫力がありました。人間の尊厳のための医療であるリハビリテーションにこそ医療費をかけるべきであることを、リハビリ医学の専門家以外の方々が、熱く、熱く議論していました。専門家の奮起を期待したいと思いますが、専門家の遅い歩みにかかわらず、国民の側が主体的に、リハビリ医療発展の歴史的転換点を作ったように思います。同時に、もう私個人がこの問題で表舞台に立つ必要がないことを確信するほどに、力強く、勇気づけられる集会でした。

NHK 広がる“リハビリ日数制限”の波紋

2007-03-07 00:14:49 | リハビリ
NHK3月9日 午後7時30分から午後8時00分放送予定

九州沖縄金曜リポート「広がる“リハビリ日数制限”の波紋」

『昨年4月、厚生労働省の制度改定により、これまで無期限で受けることができたリハビリに疾患ごとの期限が設けられた。膨らみつづける医療費の抑制を図るのが国の狙いだ。これを受け、短期間で集中的にリハビリを行うプログラムに切り換え、成果を上げる医療機関も現れてきた。一方で、リハビリを打ち切られ“リハビリ難民”になる人が発生するなど、医療弱者への影響も大きい。制度改定から約1年。現状と課題を追う。』(NHKホームページより)

コメント:
マスとしてみればそうかもしれませんが、個々に見れば、『短期間で集中的にリハビリを行うプログラム』を受けることによって、必ずしもその後のリハビリが不要になるわけではない、という事実は伝えて頂きたいと思います。あまりにも早期の集中的リハビリが生命に危険な場合も少なくありません。

市民シンポジウム「これからのリハビリを考える市民の集い」への賛同の声

2007-03-01 12:41:01 | リハビリ
青森保険医協会のホームページより転載させて頂きました。

坂上二郎(タレント)
健康保険で受けたい必要な「リハビリ」、おかしな日数制限はすぐに中止を

 「飛びます、飛びます」と舞台を飛び回る日々を過ごしていましたが、私は3年前、ゴルフの最中に、脳梗塞で動けなくなってしまいました。ゴルフ仲間にお医者さんがいたので応急処置と救急車の手配など適切に対応してもらい,すぐに治療を受けることができました。しかし、突然のことで精神的にも大きな衝撃で、目の前が真っ暗になりました。
 そうした中で欽ちゃんの叱咤激励と周囲の励ましもあって、復帰に向けてのリハビリに励みました。慣れない入院生活は大変でしたが病院のお医者さんや職員の皆様の適切な治療、リハビリのおかげで、最近何とか復帰することができ、再び舞台に立つこともできました。これも健康保険で、必要なだけリハビリができたおかげです。現在も1時間歩くことなど自主的なリハビリを続けています。
 ところが、健康保険でリハビリができる日数が限られてしまい、介護保険の施設に通うこともできずにリハビリを中断している患者さんが、たくさん出てきて困っておられるとお聞きしています。とにかくリハビリは継続して行うことが大切なのに困ったことです。健康保険のおかしな日数制限はすぐにやめるべきです。
 本日のシンポジウムは、健康保険で必要なリハビリを継続できるようにすることを目指すものとのこと、ご成功をお祈りいたします。
2007年3月10日

蟹瀬誠一(ジャーナリスト)
 高齢化社会に入り、豊かな人生を生きていくためにリハビリが大切です。今こそその大切さを再確認しましょう。


浅田彰(京都大学経済研究所助教授)
 リハビリテーション医療を受ける人たちは、まさに真の意味で「再チャレンジ」に挑む人たち(あえて言えば人類のフロンティアに立つチャレンジャー)です。
 その人たちの文化的生活はおろか生命の保証さえ危うくするのが「美しい国家」なのでしょうか?
 こんな改定は絶対に認められません。
 多田富雄先生らの主張に全面的に賛同します。

 老母が倒れ、私自身が「介護入門」(モブ・ノリオ)を始めた矢先に、この「賛同・メッセージのお願い」が届きました。慣れぬ介護生活の苦労の中で、今まで知らなかった人間の力や美、可能性や創造性を次々に発見しつつ、多田先生らの怒りをより深く共有するようになった――と同時に、多田先生が比類ない意志力とスタイル感覚(そう、多田先生と観たウィリアム・フォーサイスのバレエと同じくらいスタイリッシュな)をもって体現されている、困難な中にもアクティヴでクリエイティヴな生活の可能性が、すべての人々に開かれるよう希望してやみません。


志茂田景樹(作家)
 リハビリテーション医療については、困窮者に対する生活保護のように、特別立法措置による手厚い保護が必要なのではないでしょうか。
 地域社会にかならずリハビリ医療保護施設があるような世の中になったら安心ですし、そうならなければいけないですね。


吉田ルイ子(ジャーナリスト)
 “老人は早く死ね”といわれているような保険・年金等の風潮に、安心して年を重ねることができません。安心して、年を重ねられるような政策を志してください。

大林宣彦(映画作家)
人間生きているということ自体がリハビリテーションです。
身勝手な自分が共存共生を学んでいく事だってね!
だから、-
医療に於けるリハビリテーションは、決して打ち切られてはならないものであると、
ぼくは考えています。・・・・・・・