もしも、あなたの左目が失明寸前で、眼科でこう言われたとしたら、どう思うだろうか?
「左眼は治療したとしてもほとんど実用にはなりません。左眼の治療にこだわることは、『障害の回復への固執』という悪い心理なので、忘れるべきです。そうしなければ私達はあなたを『障害の受容』ができていない『問題患者』とみなします。今の時代は、生活機能が最も重視されますから、右眼での日常生活の訓練をしましょう。繰り返しますが、決して左眼を治療しようなどと思わないで下さい。社会復帰を遅らせるだけです。」
おそらく、そのような医療機関は、医療を担っているとはみなされないはずであり、存続することはできないであろう。
ところが、多くのリハビリ病院では、今でも当然のように健側による代償訓練が偏重されている。その中で、患者によっては、麻痺の回復を願うことやそのような治療を希望することに罪悪感すらもっている場合がある。麻痺側上肢の回復の希望がないと理解するように、繰り返し「ムンテラ」されているからである。
このような日本の現状をよそに、脳卒中片麻痺上肢の積極的治療として、Constraint induced movement therapy(CI療法)が世界的に注目されている。
(総合リハビリテーション Vol.34 No.12 特集 脳卒中治療-最近の話題 『上肢機能障害』 道免和久、2006年12月 )
「左眼は治療したとしてもほとんど実用にはなりません。左眼の治療にこだわることは、『障害の回復への固執』という悪い心理なので、忘れるべきです。そうしなければ私達はあなたを『障害の受容』ができていない『問題患者』とみなします。今の時代は、生活機能が最も重視されますから、右眼での日常生活の訓練をしましょう。繰り返しますが、決して左眼を治療しようなどと思わないで下さい。社会復帰を遅らせるだけです。」
おそらく、そのような医療機関は、医療を担っているとはみなされないはずであり、存続することはできないであろう。
ところが、多くのリハビリ病院では、今でも当然のように健側による代償訓練が偏重されている。その中で、患者によっては、麻痺の回復を願うことやそのような治療を希望することに罪悪感すらもっている場合がある。麻痺側上肢の回復の希望がないと理解するように、繰り返し「ムンテラ」されているからである。
このような日本の現状をよそに、脳卒中片麻痺上肢の積極的治療として、Constraint induced movement therapy(CI療法)が世界的に注目されている。
(総合リハビリテーション Vol.34 No.12 特集 脳卒中治療-最近の話題 『上肢機能障害』 道免和久、2006年12月 )