アメリカの長期金利の指標である10年債利回りが24日、一時3%をつけました。
3%台はおよそ4年3ヵ月ぶりです。
商品価格の上昇に伴いインフレ期待が高まっていることから10年債利回りが3%をつけました。
ただ、瞬間的なもので、現在は2.9%台で推移しています。
アメリカで債券の投資業務に携わる市場関係者は、もう一度3%を目指す動きがあるとみています。
その動きが急速なものとなった場合は、3%という水準で買いを入れようとしていた投資家も動きにくく、金利は3%を抜けて上昇していく可能性があるといいます。
一方で、3%近辺の水準は、FRBが示す長期の金利水準を考慮すれば適切だとの見方もあるようです。
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昨日24日、瞬間的に「3%」を突破した後、すぐに「3%」を上抜き、糸の切れたタコのように上昇しています。
長期金利「3%」突破は、4年3か月ぶりです。
新債権王・ガンドラック氏は、もしアメリカ国債が「3%」を突破すれば、30年間続いた債権の強気相場は終了したと見て良いと言っていました。
長期金利の上昇は、自動車販売や住宅ローン、あるいは企業の資金繰りに悪影響を与えます。
ガンドラック氏は、長期金利の「3%」突破は、まずジャンク債の暴落を招き、他のリスク資産に大打撃を与えると予想していました。
その「3%」を突破したわけです。
昨日のダウ平均株価が、一時600ドル下落したのも、この長期金利「3%」突破を懸念した市場の動きですが、株は下落傾向になると見られています。
債権の弱気相場入りと見ている人もいますが、そうでない人もいます。
PIMCO、米10年債利回り3%ならむしろ買いシグナル ブルームバーグ
PIMCO
「3%に上昇したら買い手が現れるだろう」
10年債利回りが
「3%に達しても、そこを超えてもかまわない」
と述べた上で、
「あらゆる種類のネガティブな衝撃、地政学的イベント、景気減速のいかなる兆候も、米国債相場の著しい上昇を伴う可能性があるとわれわれはみている」
と語った。
これは強気に見ており、弱気相場入りと見ている識者もいます。
ジェフリー・ガンドラックCIO
「3%を超えてくると、これまでの強気相場は本当にゲームオーバーだ」
スコット・マイナードCIO
「3%水準の突破がない限り利回りの上昇トレンドは変わらない」
先月もガンドラック氏は、こう述べています。
ガンドラック氏:米国株は今年マイナス-10年債利回り3%超えれば ブルームバーグ
ジェフリー・ガンドラック氏は13日、米国債利回りが3%を上回れば、米国株が今年をマイナスで終える確率が高いとの見通しを示した。
やはり株は下がるとみています。
「S&P500種が今年下がるとの自分の考えは、10年債利回りが3%を上回って加速し始めれば、極めて強い確信となる」
ガンドラック氏は米財政赤字の拡大と米金融当局によるバランスシート縮小および利上げを背景に、10年債利回りが3%を超える確率は増しているとみている。
ドル一段安への警戒も呼び掛けた。
予測通り「3%」を突破しています。
なぜ長期金利が「3%」を突破すれば、危険とみなされるのかについては、この記事が詳しいです。
米金利上昇の「本当に危ない」レベルとは 先行き悲観はまだ早い? ZUU
歴史的に米10年債の利回りが3%を上回ると、リスク資産に関するネガティブな心理的な壁が突破されたとみなされる。
なぜなら、企業の調達コストが顕著に上昇し、社債投資のトータルリターンが侵食され、結果として株式バリュエーションの重しとなる連想が働く、象徴的な数字であるからだ。
長期金利の上昇は、政府の利払いを増加させ、日米の金利差、日本の長期金利は低く、アメリカの長期金利との差が開き、資金がドルに流れ、ドル高円安圧力を招きます。
ドル高は、当然アメリカの輸出企業に悪影響を与えます。
逆に長期金利の上昇によってアメリカ経済が悪化すると捉えている場合、ドル安円高となります。
ビル・グロース氏は、こういっています。
「米10年債利回りが3%を超えればかなり早い段階で、借金によって支えられた経済に悪影響を与える」
バンカメ・メリルリンチのストラテジストはこう言っています。
「S&P 500株価指数は、伝統的に米10年債の利回りが2%から3%で推移する時期に最大の利益をもたらしてきた」
トランプ相場は、このレンジに入っていたから株価は上昇していた。
「株価のリターンは、米10年債の利回りが6%を超えるまではプラスの領域に留まるが、株式投資で損失が出始めるのが3%以上だ」
市場に混乱をもたらす水準が「3%」突破です。
しかして正確には、市場が注視している長期金利は「3.0516%」であり、これは前回「3%」を超えた2014年1月2日の数字です。
また記事では本当に危険な数字は、「3.5%」か「4.0%」としています。
そして最後に、
米10年債利回りの上昇に対しては警戒を怠るべきではないが、すぐに株式市場の先行きを悲観するような性格のものでもないというのが、市場関係者の多数派の意見のようだ。
と結んでいます。
長期金利「3%」というのは、歴史的にも心理的にも象徴的な数字のようです。
これが突破したわけですが、現時点では「3.02%」をつけており、いきなり上昇に転じたように見えます。
上がり方が急に見える。
株価がこれ以上上昇していくには重石としては、少し重たいのではないか。
韓半島の南北首脳会談はご祝儀相場となるでしょうが、長期的には少しカオスの領域に入ったように思います。
今後、難しい局面を迎えそうです。