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ノッポさんの読書体験

 4月12日(木)の毎日新聞夕刊特集ワイドにノッポさんがインタビューされていました。

 若い人たちは知らないかもしれませんが、ノッポさんとは、1970年から20年間続いたNHK教育テレビのこども番組「できるかな」のパントマイマーです。

 「できるかな」は「みんなのうた」と同様に、大人でも疲れたときなどに、ときどき見入ってしまうような番組のひとつでした。

 ノッポさんの高見映氏は、童謡線路は続くよどこまでもの歌詞の原案を提供したひとだそうです。調べているうちに、知ったことですが。
 

 以下、興味深かったので「インタビュー」の部分をいくつか切り取ってみました。

 ノッポさんの読書論。

 たくさん読めば、本の魅力はおのずと見えてくる。『子どもにどんな本を読ませればいいのか?』と質問されますが、大事なのは、いろいろな本を片っ端から読むこと。たくさん読んだからといって賢くなる保証はないけど、読まないで賢くなった人はおりません!

 ノッポさんの持論。

 創造とか独創とかいうものは、目新しい事をすればいいというのではない。一過性ではなく、長い年月を経て深い感動を与えるものでなければならない

 ノッポさんの読書体験 その1 

 私なんか、子ども時代の読書体験のかすり』で生きてるようなものです。本がなかったら、テレビの『ノッポさん』は存在しなかったと思いますよ

 ノッポさんの読書体験 その2

 4年の時、兄の岩波文庫に目をつけました。それしか家に本がなかったので。本棚に並ぶ文庫をすべて読破しました。島崎藤村、有島武郎、夏目漱石に石川啄木……。難しくて分からない本もあったけれど、実に面白かったですねえ

 ノッポさんの読書体験 その3

 乱読、多読の時期を経ることで、好みが生まれ、後で振り返った時、その人の色、つまり個性に気づく。最初から個性に応じた本選びなんてナンセンス

 何を読み、何を受け止めたか。それが人をつくり、その人がモノをつくる。のっぽさんは読書のそんなプロセスを信じ、大切にしているのだ。

 と、記者はフォローしています。

 ノッポさんの親論 その1

 第一ねえ、本の魅力を知る前の子にゲームを与えるなんて親が悪い。『子どもが本を読まない』と言う前にゲームやテレビの時間を削るべきです

 ノッポさんの親論 その2

 本を読もうとしない子には、親が面倒がらずに読み聞かせてください。小学校高学年の子だって、読み聞かせてやれば喜ぶものです。そして本をはさんで親子で語り合ってみてください。その時間は親子の宝物ですよ

 この他、中学1年のとき、「気になる女の子」から本を借りた話や、20代に読んだスウィフト『ガリバー旅行記』の衝撃についてなどが書かれ、仕事柄、とても興味深い記事、でした。

 そして、なにより驚いたこと。

 チューリップ帽子をかぶっているからかもしれませんが、ノッポさんが72歳なんてとてもとても思えないことです。写真が、インターネットに配信されていないのが残念です。

 この記事をよく読み、その上でアップされた顔写真を見ると、『70代でもこんなに生き生きとした目でいられるのか』というような表情豊かな1枚になっています(記事、小国綾子記者。撮影、馬場理沙カメラウーマン)。  

  





                  ※クリエイト速読スクールHP

 

 

 

  明日、4月14日(土曜)午後7時より

 第44期文演がスタートします。

  用意するものは別段ありません。

   頭ひとつでおいでください。楽しみましょう             

   

 

 

 

コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
ノッポさん (空猫)
2014-09-05 10:25:35
大好きでした。もうそんなお年なんですね。

子供たちの環境にゲームやテレビ、ほんとに邪魔ですよね……。特に私はテレビ嫌いなので、頭抱えてます。

いいお話のところ申し訳ないのですが、「頭ひとつでおいでください」が良かったです。
よく考えるとストレートに読んだ時に奇妙な絵が浮かぶところが、洒落ているなあと
 
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