ここあコテージⅡ

鳥撮り、ガーデニング、手作りした物などを紹介します。

キビタキの話

2020-03-05 05:36:58 | 

最近、なかなか鳥撮りが思うようにできないので、

紹介する写真もなくなってしまいました。

そこで、最近聞いたお話を書こうと思います。

 

 

(これは私が2018年夏にいつもの公園で撮影したキビタキです。)

 

「キビタキにまつわるお話」

 

連絡船・洞爺丸が津軽海峡で、

1954年(昭和29年)に

台風によって沈没し

犠牲者が多く出ましたが、

その同じ日に北海道で子育てを終えたキビタキが

津軽海峡を南下していたそうです。

その時、多くのイカ釣り船が漁をしていました。

海が荒れてきたので、船長らは漁火を消し、

猛スピードで下北半島へ帰ろうとしました。

 

ところが、田畑さんという船長の一人は、

航行中に鳥の声を聞きました。

数千羽ほどのキビタキが海面すれすれに飛んだり、

波にさらわれたりしています。

鳥たちを助けようと、船はスピードダウンし、

漁り火を点けっぱなしにして(これは危険だそう。)

キビタキを集め、マストやブリッジなどにびっしりと

止まらせたまま下北に向かいました。
 

キビタキたちは陸地が見えると次々に飛び出し、

無事に渡れました。

最後の1羽が飛び立つまで、

田畑さんは見守っていたそうです。

この日以来、田畑さんは「キビタキ船長」と

呼ばれるようになったとのこと。

 

 

田畑さんが亡き後も、

漁師達にこの精神が受け継がれているそうですよ。

 

 

この話を聞いて、本当に感動しました。

こんな方が県内にいらっしゃった事すら知りませんでした。

危険を冒してまで、小鳥を助ける事は

普通できることではありませんよね。

すばらしいなと思いました。

 

それと共に、海を往来する鳥たちの過酷さを

改めて思わされました。

これから、白鳥や雁、鴨たちの渡り鳥たちは北へ帰り、

逆に今度は夏鳥たちが南から日本に渡って来ます。

こんな厳しさを乗り越えて日本に来るのだから、

鳥に出会ったら、「よくがんばって来てくれたね」と

励ましの一声をかけてあげたくなりました。

 

 

 

 

コメント (6)
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