長年、官職任免政党を勤めてきた自民党には、精錬された政治センスと、それを実行する人脈がある。
戦前の民政党と政友会の二大政党制のように、両方とも政権を担当した経験があり、官界に人脈があるのであれば、政権交代しても、有事に即応する能力はあるが、その経験のない立憲民主党に政権を任せても、無能ぶりを露呈するだけだと私は思う。
もっとも維新に政権を任せたところで、彼らが顔が利くのは総務省だけであり、内政には強いが、財政や外交にそれ相応の能力があるとは、私には思えない。
一番いいのは、かつての中選挙区制に戻して、派閥政治に戻し、世界観を同じくする政党の中で、各派閥持ち回りで政権を担当し、官職任免の経験を持たせた方がいいと思う。
かつての自民党は、象徴天皇制と吉田ドクトリンを党是において、その中で、各派閥が政策を立案して、国民に信を問うてきた実績があるからである。
中選挙区制の中での自民一強は、それはそれで、世界観を同じくした政党内部で、各派閥というプチ政党がしのぎを削って競争してきたのである。
それがわかっていたのが明治大正昭和の世代である。
いかにソ連が崩壊したとはいえ、ロシアの脅威はまだ去っていない。
そういった意味でも、吉田ドクトリンはまだ、色あせていないのである。
そんなことを考えてみた、ικμτであった。