このところ更新が滞っていてスミマセン
おわびに現在製作中の楽器の紹介を

Johann Heinrich Silbermann 1775をベースにしています。この楽器の一番の特徴は5オクターブの音域があるにもかかわらず長さが130cm台に納まっていること。5オクターブの楽器は160cm以上のものが多いので、30cmほども小さいことになります。このサイズの違いはおもに低音弦の長さによっていて、最低音FFの弦長がSilbermannは114cmで大型の楽器より20cmほど短くなっています。よりクリアで張りのある低音のためには、とうぜん弦は長い方が有利なわけですが、前回製作した楽器の経験から、巻線の太さの加減や響板の削り方で音量的には問題はないと言えます。
大型の楽器は最低音域のチューニングが小柄の人にはそうとうキツイ作業になるので、小型の楽器はその点では有利です。大型の楽器でも低音弦のチューニングピンを左側に持って来るという工夫も考えられるのですが、そうすると構造的に複雑になり、クラヴィコードの特徴である単純な構造がスポイルされることにもなります。小さいということもクラヴィコードのアドバンテージのひとつですから、可能な限り小さくとか、あるいは支障がないかぎり小さくというのも楽器としては面白いものになります。もちろん、たとえばFriedericiのような、たっぷりの大きさで余裕のある響きを持つ楽器も魅力的ですし、この次はそんな楽器を作りたいとも思っていますが。



Johann Heinrich Silbermann 1775をベースにしています。この楽器の一番の特徴は5オクターブの音域があるにもかかわらず長さが130cm台に納まっていること。5オクターブの楽器は160cm以上のものが多いので、30cmほども小さいことになります。このサイズの違いはおもに低音弦の長さによっていて、最低音FFの弦長がSilbermannは114cmで大型の楽器より20cmほど短くなっています。よりクリアで張りのある低音のためには、とうぜん弦は長い方が有利なわけですが、前回製作した楽器の経験から、巻線の太さの加減や響板の削り方で音量的には問題はないと言えます。
大型の楽器は最低音域のチューニングが小柄の人にはそうとうキツイ作業になるので、小型の楽器はその点では有利です。大型の楽器でも低音弦のチューニングピンを左側に持って来るという工夫も考えられるのですが、そうすると構造的に複雑になり、クラヴィコードの特徴である単純な構造がスポイルされることにもなります。小さいということもクラヴィコードのアドバンテージのひとつですから、可能な限り小さくとか、あるいは支障がないかぎり小さくというのも楽器としては面白いものになります。もちろん、たとえばFriedericiのような、たっぷりの大きさで余裕のある響きを持つ楽器も魅力的ですし、この次はそんな楽器を作りたいとも思っていますが。