クラヴィコード修理

2週間程かかっていたクラヴィコードの修理が終わりました(^^)


この楽器は、キー後端に埋め込まれた重りの鉛が腐食、膨張してキーを割ってしまっている状態でした。鉛が白く粉を吹いていましたが、これは湿度が高い環境で水蒸気と二酸化炭素と反応してできた塩基性炭酸鉛（鉛白）と考えられ、毒性のあるこの白色の粉末を吸い込まないように細心の注意を払って作業をしました。




鉛を取り除いてから割れた部分をニカワで接着し、バランスを取りながら溶かしたハンダを流し込んで重りにしました。
修理の結果、打鍵のエネルギーがタンジェントから弦にしっかり伝わるようになって、いい感触です(^^)

Jeanのオーク

どんぐりから芽が出て3年目を迎えて、今年の春は一気に30cmも伸びました。去年は春に芽が伸びたばかりのところに強風が吹いて、まだ柔らかい芽が付け根からポッキリ折れてしまってヘコんだので、今年は強風が吹きそうな日は軒下に取り込んだりして細心の注意を払いました。その甲斐あって一気に伸びた芽も無事に葉を広げましたが、それでもまだか細い幹が風に弄ばれるのを見るのは精神衛生上よろしくないので、ふと思い立って支柱を立てました。これで安心(^^)
年に2回成長するので、この調子なら今年中に1mを越しそうです。そうなったら来年の春先に庭に植えることにします。

蔵王

先日、製作中のチェンバロを積んで、蔵王にお住まいの高倉由美子さんを訪ねて装飾をお願して来ました。出来上がりは9月初め。白木の楽器が見違えるような姿になっていると思うととても待ち遠しいですが、それまで鍵盤を作らなければならないので気を抜けません^^; 高倉さんもネコキチと分かり今度お会いする時はネコ談義で盛り上がりそうです(^^)


そのあと、やはり蔵王にお住まいのチェンバロ製作家木村雅雄さんの工房を訪ねました。ちょうど新緑の季節のブナやコナラの林の中に木村さんの工房と自宅がありました。家やオーディオから家具や食器など、隅々までさりげなく木村さんの美学が投影されていて、芯の通った生き方に感服でした。
先月は、山梨のチェンバロ製作家野神俊哉さんの工房を訪ねていろいろと刺激を受けて来たところでしたが、住まい方や仕事場はまさに「人となり」そのものですね。