古楽の小路

30余年住んだ杜の都から東京へ。両親の介護も終了、気が付けば高齢者に。介護される身になるまで音楽生活を楽しみたいものです

チャペルコンサート

2012-09-23 20:58:00 | ルネッサンス・バロック音楽
仙台在住チェンバロ友人からコンサートのお知らせをいただいていた。
バロックヴァイオリンにトラヴェルソ、ガンバにチェンバロ、に珍しい
2台のクラヴィコードまでいろいろな古楽器の響きを楽しめる内容。
クラヴィコード2台の演奏というものがどういうものか興味津々なので
行ければ、、と願っていたのが実現!

昨日は会場の横浜にあるサレジオ学院のチャペルへ向かった。構内では
丁度 文化祭が開催されており、模擬店には人が溢れていた。
ここのチャぺルでは文化祭にあわせて古楽のコンサートがずっと行われて
きたそうなので毎年楽しみにされているお客様も多いことだろう。
あたりまえだが中高校生の保護者があまりに若くて驚いた。私なんか彼らの
祖父母の方に近い世代かしら・・とガクッときた。

天井の高い、いかにも響きのよさそうなこじんまりとしたチャペルに入ると
チェンバロの調律中だった。チェンバロの前には2台のクラヴィコードが
出番を待っている。いずれも高橋靖志氏作。チェンバロはジャーマン一段。

最近めきめき腕をあげている友人のチェンバロソロを聴き、
ヴァイオリン+トラヴェルソ+BCでのバッハの「トリオソナタBWV525」や
テレマンの「パリカル6番」は初めて聴いた時のことや自分が弾いた時のこと
などいろいろ思い出しながら演奏を楽しんだ。

クラヴィコード2台の演奏曲はラモーの「ガボットと変奏」にヘンデルの
「2台のクラヴィコードによる組曲」だった。
2台合わさってもとても小さな音で初めはびっくりしたが不思議なもので
耳が慣れてくる。聴いていくうちに強弱もピアノからPPPP位までを感じる
ことが出来、フォルテは出なくとも実に表情豊かに聴こえるのだった。
ただ音が極端に小さいのでお互いの音を聴くのも大変で相当に耳をすませないと
合わせられないのではないかと思う。お二人の息があってとても親密ないい演奏だった。
このあとチェンバロを聞いたらなんと大きな音!と思ったのだった。

盛りだくさんの演奏が終わった後、クラヴィコードをよく見せていただくことが
できて良かった。
楽器の場所用途により様々な木材がつかわれており、木材図鑑をみるようで
面白かったし、精巧な弦のはり方には感動してしまった。
打鍵の時、チェンバロのようなつっかかる抵抗感がなく、強弱がつくので
ピアノに近いといえば近い。鍵盤が浅いので手の重みだけで弾けるが手指の
コントロールは難しそうだった。

クラヴィコードの幽き音は人に聴かせるためではなく自分の楽しみのためという
傾向が強い。コンパクトだし、まず近所迷惑にはならないのでこれから将来
老人ホームに入ったらチェンバロではなくクラヴィコードを持って行った方が
いいかもしれない。でもその頃には耳も悪くなってこの小さい音が聴こえ
なかったりして・・・。





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