光と影の軌跡Ⅱ

つれづれなるおじさんの写真日記

袖ケ浦市の豆ボッチと藁の祠-上総地方の秋の風物詩

2021年11月04日 | 日記
 
 10/29(金)袖ヶ浦公園で野鳥を見た後、まだ時間が早いので袖ヶ浦公園近くの三ツ作地区に行ってみました。ここには広大な農地が広がっています。大根やキャベツ等が作られ、10月後半から11月にかけて落花生の豆ボッチが、沢山出現する場所でもあります。袖ヶ浦公園前の道、旧鎌倉街道を久留里方面に進みます。すると根形公民館があり、その先に豆ボッチが10基程並んでいました。


 
 昨年はもっと沢山の豆ボッチが三ツ作のあちらこちらに在ったのですが、今年は1か所しか見つかりません。気温が高かったせいで豆ボッチはもう解体されて落花生になったのかも知れません。





 豆ボッチとは、収穫した落花生を乾燥させるために作られた、円筒状に積まれた塊。そして豆ボッチは千葉県固有の呼び方であり、落花生は千葉県を代表とする作物。秋の収穫期には多くの豆ボッチが並び、上総地方の秋の風物詩として親しまれています。

      

  この豆ボッチ群の側には、鳥が寄ってこない様に猛禽類の鷹か鷲の凧が回っていました。こんな光景は初めてです。鳥の被害が酷いのでしょうね。





  この豆ボッチの道を隔てた反対側に不思議な藁の祠がありました。ツレが見つけたのですが、こんもりとした森の中に1m四方位の大きさの稲藁の祠が置かれていました。



  新しい稲藁で作られたばかりの様に見えました。祠の両側の大木に藁縄が張られ御幣が付けられています。近くに人がいなかったので、これが何か聞くことは出来ませんでしたが、調べてみると房総の村で古くから行われている「お荒神様」と言う行事の様です。



 近くの河原でとれた丸い石が御神体で、そのご神体の周りに草木を利用して作った「宿(仮の祠)」が建てられます。その宿は稲が収穫された後に、造り代えられ「お荒神様の宿替え」と言う行事が毎年行われています。これを行っている家庭は火事にあわず、お金がたまるという言い伝えがあるそうです。