LOHAS!

生活が変わる?

プリンセス・トヨトミ を読んで

2009-11-01 | 読書・音楽・映画
今の大阪城は豊臣秀吉が築城したんとちゃうかったんや!

てっきり豊臣秀吉が建てたんもんやって思い込んでた

そっか~そういえば 

豊臣秀吉の大阪城は「夏の陣」(1616年5月7日)で落城し、焼失したって習った・・・確かに


徳川家は豊臣家の痕跡を跡形もなくきれいに消し去ることを目的として、廃墟となった城址の上に盛り土をして秀吉の城を完全に埋めてしまった。

そして徳川家の権力を誇示するため秀吉が建てた大阪城を覆い尽くすかのような巨大さを持って新たな大阪城を建立した 

それは徳川二代目将軍秀忠に始まり、三代目将軍家光の時に完成した


    


徳川が政権を担うや豊臣秀吉の墓は暴かれ焼き払われ、

秀吉の子秀頼とその母淀殿は自害へと追い詰められた

さらに徳川家康は秀頼が側室に産ませた子7歳の国松をも捕えてきて市中引き回しにしたうえ六条河原で打ち首に処した 

当時、家康が大阪城を責める口実とした「方広寺の釣鐘」への言いがかりは有名な話 

大阪人はこんな徳川家のやり方が好きではない 

「ちょっとやりすぎとちゃうか 

大阪の繁栄に貢献してくれた太閤さんがあまりにもかわいそうや 


そんな大阪人の‘権力を嫌い情にもろい気質’ がこの物語の奇想天外な現象を産み出す源となった 

秀吉の馬印である千成ひょうたんが今も大阪府庁の府章としてデザイン化され残っているように・・・
大阪人気質も脈々と後世に受け継がれていっているのだそうだ 



 徳川の大阪城は3回の落雷により天守閣無しのまま江戸時代の終焉を迎えた。





昭和の初期・・・天守閣は大阪市民によって復興された!


この物語には会計検査院3人の主人公が登場する

そういえば今年就職した知人の就職先が「会計検査院」だとかって言っていた

あまりよく知らなかったので「ふ~ん 」て興味ない返事したけどこの本を読んで何をしているところかよくわかった 



それにしても万城目学氏の発想力には驚かされた

面白かった   500ページもあるのに一気に読んでしまった 



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グラン・トリノ

2009-05-10 | 読書・音楽・映画



エンディングロールも終わり、電気が点いて明るくなった映画館の中は、話声も無くシーンと静まりかえっていた 

時折はなをすする音があちこちから聞こえてくるがみな黙々と出口へと移動する 


   衝撃的だった
   

そんな解決策を抱いてウォルトは現地に向かったのか・・・


余韻は数日残った・・・


何年か前「自己責任」という言葉がはやったことがあった 

優しさのない世界が広がり、強いものや運のいいものだけが蔓延って生きにくい社会になっていくような気がした 
弱いものへの労わりの感情が消え「私が・・わたしが・・」とやっきにならないと生き残れないような恐怖を感じた 


主人公ウォルト・コワルスキーはそんな社会への流れを断ち切るような生きざまを見せた 

多くを経験したものはこれから成長する者に手を差しのべる 

その大切さに気付かされた 






若者を守ることそれもまた年を重ねた者の役目なのかも知れない


映画の中で時々姿を見せる1972年製という年代もののフォード社の車‘グラン・トリノ’


  その凛とした輝きが心に染みた 



                
              
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「チェ/28歳の革命」

2009-03-14 | 読書・音楽・映画
「チェ/28歳の革命」「チェ/39歳 別れの手紙」の映画が上映されることを知ったとき嬉しさとともに


  今、なぜ ゲバラなんだろう?

という思いが駆け巡り・・・今なおこれほどまでに人気がある革命家ゲバラの存在の大きさに驚いた

エルネスト・ラファエル・ゲバラ・デ・ラ・セルナ(Ernesto Rafael "Che" Guevara de la Serna)
は1928年6月14日 に、アルゼンチン第二の都市ロサリオの裕福な家庭に生まれた。

ブエノスアイレス大学で医学を学び医者となるんだけど 
学生時代から彼は多くの本を読み  好奇心旺盛で冒険ともいえる旅を何回も繰り返していた

そして! アルゼンチン人である彼が「キューバ革命」の英雄となったことはあまりにも有名だ 

しかし革命後のキューバでの要職を捨て革命闘争の次の地として選んだボリビアへ旅立ち、1967年10月9日39歳という若さで捕えられ処刑された。

そんなゲバラに魅力を感じた  スティーヴン・ソダーバーグ監督は彼の半生を映画にしようと7~8年かけてその構想を温めリサーチし、完成させたのがこの2部作である。

ゲバラ役はベニチオ・デル・トロに託した 

「チェ/28歳の革命」の映画ではデル・トロという俳優を全く知らない私はヒゲを生やした人が多くてどれがゲバラなのか最初わかりにくかった。

ゲバラはもっと若くってかっこよくてチャミングで魅力的で・・・etcなので実物が登場してたらきっとすぐにわかっただろうと思う


 ゲバラ本人



それでもドキュメンタリータッチな映像のためかだんだんとデル・トロがゲバラ本人に見えてきた

国連での演説場面は圧巻で、もはやゲバラその人になってしまっていた  不思議だ

デル・トロ


映画俳優ってすごいな  きっとデル・トロにはいろんな多くのプレッシャーがあったと思う

世界的なカリスマともいえるゲバラを演じるわけなのだから・・・

年齢差もあるしそれほど似ているともいえないデル・トロ・・・20キロ体重を落としたとか

なのにとうとうゲバラになりきって演じきってしまった

「チェ/28歳の革命」ではアメリカ合衆国の影響が強かったフルヘンシオ・バティスタ政権を打倒するに至るというまさしくサクセスストーリー  な展開なので安心してゲバラの雄姿にほれぼれしながら見ていた

サンタクラーラへの侵攻前、彼の2度目の妻となるアレイダと出会うのだが・・・

彼女がゲバラの気をひく気持ち よ~くわかる 


フィデル・カストロはゲバラを「静かな男」だったと評している

その「静かな男」ゲバラはキューバの仲間達に対して、アルゼンチン人が相手に語りかけるときの習慣である「チェ(ねえ)」 という言葉を口癖にして友好を深めていたのだそうだ

「チェ」はゲバラのシンボルになってしまった

キューバの人達が彼を身近に感じこよなく愛していたという証しだと思う。

それにしてもアルゼンチン人であるゲバラがなぜキューバ革命に参戦したのだろうか 

それには学生時代南米をモーターサイクルで旅をした時の体験と深い関わりがあると思う。(『モーターサイクル・ダイアリーズ』で2004年に上映もされました)

感受性が強い若いゲバラは南米を旅する中  虐げられた人々を目の当たりにし、自身の命をかけて民衆のために働くこと ・・・それこそが彼の使命になったのではないだろうか

  あの時  たまたま「キューバ」だったのかもしれない 

i-Podを買いました♪

2008-11-16 | 読書・音楽・映画
最近思うねんけど・・ 

通勤電車の中や歩いてる人でもイヤホンして音楽らしきもの聞いてる人をよくみかけるようになった 

マネってわけでもないんやけど3ヶ月くらい前に私も こんなの買いました  

     

でもって・・・7,800円で私もイヤホーンデビューしたわけなんですがほとんどは通勤電車  でのみで楽しんでいます 

ところで・・・みんなは何を聴いているんだろうなぁ~

   私ですか 

私は・・・今はジェイムス・モリソン(James Morrison)の曲にはまっています 

そう そう  2006年にデビューしていきなり大ブレイクしたというソウルシンガー 


はじめはなんとまあ~しわがれた渋い声のおじさんやなと

でもなんか心にしみわたってくる声やなと思って聴いていたんですが

それが 22歳の若いイギリスの白人歌手であることを知ってびっくりしましたよ

3人兄妹の2番目として英ラグビーに生まれた彼は幼いころに父親が家族のもとを去ったあと、借金やうつ症状を抱える母に育てられました 

その母が好きだったというスティーヴィー・ワンダーやアル・グリーン、オーティス・レディング などのブラック・ミュージックを彼もよく聴いていたようです。

彼の音楽にはその影響をうけていることが感じられます 

とはいえ彼は音楽を聴いて育っただけでなく貧困ゆえ 家のために子供ながら朝から晩まで働かなければ無かったといいます 

そんな生い立ちなんかも曲に影響を与えてるのか

だからこんなに心にしみこんで来るのかもしれない

特に "You Give Me Something"や"Wonderful World"  なんて聴いたら心が震えて引きづりこまれていく 

だから何回も何回もリピートして聴いてしまうんだな 

ん?  英語なので意味は全くわかりません・・・・・でもとにかくいいんです~ 

 
   最近・・・新しいアルバムが出たらしい  


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今読んでいる本

2008-06-22 | 読書・音楽・映画
 中村俊輔著「察知力」を通勤途上購入し、通勤電車内で読んでいる。
ちょうどいい大きさ、いい重さでお値段の方もお手頃価格。

中学生時代の大きな挫折感や日韓W杯でのまさかの落選
イタリアレッジーナ時代の苦労やスコットランドセルティック移籍後
日本人初となる欧州でのMVPを受賞したこと
そしてその受賞後の次年度に味わう大きなプレッシャー
それらにどう向き合いどのように壁を越えてきたのか

あたかもそこに俊輔がいてその時々の気持ちを飾らない言葉で素直に語りかけてくる。
俊輔ファンとしては彼を身近に感じることができる一冊だ。

しかし、それだけではない。
サッカーに関心のない人にとっても人生に大きなヒントを与えてくれる一冊でもあると思う。

本の中で彼自身このように綴っている

 「察知力というのは、人が成長するためには欠かせない力であり、目標を達成したい、願いを叶えたいと思うなら、磨くべき重要な力だと思う。それはサッカー選手だから、アスリートだからというのではなくて、あらゆる仕事をしている人に当てはまるはず。 (中略) それは人を思いやり、他人の気持ちを感じる力でもあると思う。」

この本を読みながら私は多くの時間を無駄にしてきたことを思い知らされた。
大きな壁をのり越えるというしんどいことはいつのまにか避けていた
思うようにならないことが重なったときやこんなに頑張ってるのに誰にも認めてもらえず落ち込んだ時などに行き着いたところが占い師

「ここ数ヶ月ヒドイめにばかりあうんです。今年は悪い星回りなんですかねぇ。」
「そうですね。来年になるといい運がやってきますよ。」
そんな言葉を聞いて安心する。

    全ては運がわるかった 

すると壁のほうが「なんや、乗り越えてくれへんのんかいな」とばかりに居なくなる。
しかし、年はとっているのに成長のない私がそこに残ったままだ。
同じような壁が再び現れるとまた落ち込む。それの繰り返しで年数を重ねてきた。
それは私に進化のないことを証明している。

この本はそんな私にも解るように壁を乗り越えるための察知力の大切さを自分の経験を通してシンプルに教えてくれる。

察知力を磨くことでその時々の壁を乗り越えることができたならば・・・
ふり返ってその壁をみたらなんと小さな壁だったんだろうと思える自分になっているかもしれない。
また、乗り越えた時のノウハウは別の場面で使うことができるようになるかも知れない。

一日一日を精一杯生きることに「失敗」も「成功」もない。

    お薦めです


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美しい国へ 安倍晋三

2007-01-07 | 読書・音楽・映画
1960年国論を二分した安保騒動 
時の首相で安保を改訂した張本人だったのが
    安倍首相の祖父岸信介氏 
「保守反動の権化」「A級戦犯の容疑者」と批判されていたそうです
安倍首相自身が記述するように
日米安保を堅持しようとする保守の自民党が悪玉で
安保破棄を主張する革新勢力が善玉
そんな流れがあったということですが
安保条約についてはあの恐ろしい原子爆弾を2個も落とした国に
「安保といわれてもなぁ~」国民的感情としては
「NO!」と叫びたい人多かったんじゃないのかな 
国論が二分されたのはわかるような気がする。
ただ、そんなふうに悪玉・善玉と決めつけていた
ということが本当なのかと疑問に思った

この本を読んでの読後感なのですが・・・

安倍首相が おわりに
「政策提言のための本ではない。(略)どんなことを考えていたか、
わたしの生まれたこの国にたいしてどんな感情を抱いていたか、
そしていま、政治家としてどう行動すべきなのか、を正直につづったものだ。」
と述べられているように外交のこと少子化のこと教育のことなども書かれている

しかし私がこの本から受けたものは全編を通じ日本国民の潜在意識の中にひそむ
戦争の後遺症というものなのです。
それはこの本の本意ではないのかも知れませんが
戦争を経験しない私の中にも、この本によって
その後遺症があることを知らされたのです
「戦後教育の蹉跌のひとつ」でかたづけられるものじゃないような気がする
なんだかもっともっと深いような気がする 
この本の行間からあの時亡くなった人々の叫びのようなものが聞こえてくる
 そんな感覚
      なぜなんだろう

また、国家というものに対して国民が誇りに思っていないと
そんな国民感情に「困ったものだ」
     という安倍首相の溜息のようなものも感じられる 
それは日本の国民の心の中にある国家アレルギーというものの存在
そして国家に対しての不信感
もしかしたら・・・
それほどまでにあの戦争は国内外に悲惨な悲劇をもたらし
国民の魂に深い傷跡を残しているのではないだろうか 
おとなしい国民は国家を応援するのではなく、
国家の見張り役と化さざるをえなくなってしまった。

それは平和の大切さを
   なによりも強く望む気持ちのあらわれかも知れない