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個人の 登山、トレッキング、散歩、海外旅行 の記録です。

 2012年9月 南米.ペルー周遊からブログ参加です

・中山道を歩く(20)①醒ヶ井<醒井宿>-<番場宿>-<鳥居本宿>-<高宮宿>-<愛知川宿>-<武佐宿>武佐

2018-04-11 23:59:59 | 中山道

2018年4月11日~13日   中山道歩き20回目、近江路・醒井宿から武佐宿までを2日かけ約**Km歩きます。7名の参加。   うち2名は2日目、途中までの街道歩きです。 
今回は1日目がフルの街道歩き(醒井宿--高宮宿)、2日目午前中彦根城見学をしてからの街道歩き(高宮宿--武佐宿)です。
また3日目は観光のみ、近江八幡市内散策と八幡山城址そして安土城址を観光します。

 次のルート:㉑武佐宿~草津宿         前のルート:⑲赤坂宿~醒井宿   

近江路(琵琶湖周辺)Map

 【1日目】 … 
未だ記憶の新しいJR醒ヶ井駅に降り街道歩き開始。曇り空。前回非常に清々しい気持ちにさせられた<醒井宿>の「居醒めの清水」 をちょっぴり覘いてから先へ行く。後方になった伊吹山は雲の中、ハッキリとは見えない。
 中山道中最短の宿<番場宿>は戯曲「瞼の母」の主人公、番場の忠太郎の出身地に設定された地とのこと。その忠太郎地蔵がある蓮華寺の境内で昼食を摂る。蓮華寺書院内を見学。庭園では背後の山にミツバツツジが咲き、コウヤマキの巨樹が群生し、見事。また、鎌倉幕府滅亡時に北条仲時ら430余名が本堂前庭で自刃したという壮絶な事実もあったようだ。名神高速道路の脇を並行する中山道を上ると小摺針峠。その先、望湖堂跡のある場所が摺針峠だが琵琶湖は良く分からず。 
 国道に出ると彦根市のモニュメント標柱が現れ<鳥居本宿>になる。静かで落ち着いた雰囲気の中、適度に曲がった道に街道情緒が残っている。赤玉の健胃薬を売る店や看板だけが残る合羽を売る店があり珍しい。地図を見るとこの宿の真西が佐和山城の下を通って彦根城下であり非常に近い。小野小町の出生地だという伝承がある小野集落や、境内の新緑が美しい芭蕉ひるね塚と白髪塚のある「原(床山)八幡神社」を見る。<ひるね塚>には芭蕉の夏の句、<白髪塚>には門人の秋の句が彫られる。
もう間もなくで<高宮宿>になり本日の終着駅近江鉄道「高宮駅」である。ここからJR彦根駅へ行き宿泊。      本日の街道歩き歩数3万歩、13Kmの歩きであった。 

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 <醒井宿> … 62 広重/木曾海道六拾九次之内・醉か井(さめかい)   醒井宿へ向かう大名行列の最後尾をやり過ごし、農夫が高台でやすんでいる。左に続く茅葺屋根は北側に軒を連ねていた六軒茶屋である。奥に醒井宿の西端が見えている。

この宿は、『木曾路名所図会』に、「此駅に三水四石の名所あり、町中に流れ有りて、いたつて清し、寒暑にも増減なし」とある。この三水四石というのは、「日本武尊 居寤(いさめ)の清水」、「十王水」、「西行水」、「日本武尊腰掛右」、「蟹石」、「くらかけ右」、「明神影向石」を指す。 そしてまた『十六夜日記』に、「醍が井という水、夏ならはうちすぎましやと見るに、かち人は、なおたちよりてくむめり」とあり、また西行の「むすぶ手ににごる心をすすぎなばうき世の夢やさめが井の水」の和歌も残っている。三水のなかの「居宿の清水」は、日本武専が伊吹山の賊を討伐に行き、悪雨にあってからだをこわしたとき、この清水でやすんだところ病気が治ったことからこの名がつき、後に醒ヶ井と地名が変わった。

 

JR醒ヶ井駅                       居醒の清水                    十王水             

            

前回の中山道分岐             雲の中の伊吹山       「一類狐魂等衆」の碑

         

  <番場宿> … 63 広重/木曾海道六捨九次之内・番場  左の石垣と土塁は宿入口の見附で、番場宿は東西に見附があった。茶屋の看板が「いせや」で西見附近くに伊勢屋があることから西見附。また、中山道が曲がるのは東なので東見附であるとの説も。馬を止めて雑談する三人の馬子の姿に、のんぴりしたこの宿のムードが感じられる。

 米原湊を経て琵琶湖の水運に通じる宿として、山間に誕生した。鎌倉幕府滅亡時に悲劇が起きた地で、その歴史が周辺に残る。山間の寒村のため、宿の長さは中山道のどの宿より短かった。

 

                   

                        敬永寺                               久礼一里塚碑

                

問屋場跡碑                 番場宿碑            本陣跡碑

           

蓮華寺                         楼門                        鎌倉幕府滅亡時、北条仲時ら432名自刃   

                

                                           昼食            ツツジが美しい

            

                                        名神高速道路脇の泰平水                   磨針一里塚跡碑

                

摺針峠 望湖堂を見上げる

                         

 <鳥居本宿> … 64 広重/木曾海道六捨九次之内・鳥居本(とりいもと)   番場からの松並木がある中山道の路は、しだいに上りとなり、その最高が摺針峠である。その昔はこの峠の手前の峠を小摺針峠といい、こちらは大摺針峠といった。
ここは広重の図でも絶景の地、左は望湖堂、右下は臨湖堂。旅人は摺針峠から眼下に広がる「中山道第一の景地」を眺めている。 この峠を下ったところが鳥居本の宿である。

琵琶湖の東端にある鳥居本では天候が急変することが多く、旅人に合羽がよく売れ、また、道中薬の赤玉を売る店も多かった。合羽屋は2軒残るだけだが、赤玉の薬屋は大きな屋敷の本家1軒が健在である。

彦根市モニュメント                                  赤玉神教丸本舗                   合羽所:木綿屋

                

鳥居本宿の名産・赤玉神教丸を現在も売る有川製薬 … 食べ過ぎ、食欲不振、消化不良、胃弱、胸やけ、胃もたれ、吐き気 に効能あり(多賀大社の神教により調合)

脇本陣・問屋場跡                               合羽所庵看板

                             

合羽は和紙に柿の渋で防水を施したため赤く染まっていた … 現在は全て廃業、看板だけが残る

専宗寺                                                                      彦根道道標

                             

彦根道道標 … 佐和山の南を彦根城下へと向かう道。中山道と彦根城下を結ぶ重要な道。別名・朝鮮人来朝道(朝鮮人街道)とも呼ばれる

                           六地蔵           小町塚

            

原八幡神社

            

「ひるね塚」 <ひるかほに ひるねせうもの とこのやま 芭蕉> 
 … 中山道を往来する人が夏の暑い日に涼しいここの境内で昼寝をしている「床」と、先にある「鳥籠山(とこのやま)」をかける

 五百らかん道標              金毘羅大権現道標        春日神社        琵琶湖に注ぐ芹川      床の山碑

                

左 大堀山(鳥籠山とこのやま) と 芹川

石清水神社  … 能の一派 喜多流九世・古能が残した扇の塚がある

    

 

 <高宮宿> … 65 広重/木曾海道六捨九次之内・高宮(たかみや)  広重描く高宮の図に背丈より高い荷を背負った女性二人の姿がある。その背の荷は高宮布であろう。高宮宿の手前を流れる犬上川のあたりを描いている。この川はまた高宮川ともいったとある。水が涸れ、橋板もとりのぞかれた広い河原を中景に、遠く比叡山が望まれる平凡なこのあたりの風景を写生風にまとめている。

鳥居本を出て、右手に彦根城が望まれる街道を進んで一里半で高宮の宿である。この高宮の中央に大鳥居がデンとすえられているが、ここは多賀神社への入口である。前の鳥居本も多賀神社の鳥居があったので、鳥居本という地名が生まれたという。この高宮は、『木曾路名所図会』に、「此の駅は布島類を商ふ家多し、此のほとり農家に高宮島細布多繊出すなり。これを高宮布と云ふ」と記されているほど、絹、綿、麻の生産工業が今日でも盛んである。

高宮宿碑                                            近江鉄道:高宮駅     

                

駅待合室のモニュメント

 次のルート:㉑武佐宿~草津宿         前のルート:⑲赤坂宿~醒井宿

  【2日目】に続く … 

   1日目:街道歩き(醒井宿--高宮宿)、2日目:彦根城、街道歩き(高宮宿--武佐宿)、3日目:近江八幡市内散策・八幡山城址・安土城址



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