ひざっこぞうのがんばるブログ

スキルス胃ガンになっちゃったバツイチ母の闘病メインだけど他にもいろいろ書いちゃう日記

腸閉塞で入院その1・・・入院前日まで

2009-01-30 | 闘病生活
今思えば、腸閉塞への準備はずっと前から着々と進んでいたのですね。
今思えば。。。です。今さら気づいても遅いんですが。

昨年2月の胃摘出手術以降、ずっと下痢が続いておりました。
「出ないよりマシ、出なければ腸閉塞になりかねない」と思っていましたが
出ればいいってもんでもないということが、今回よ~くわかりました。

下痢が続いていたために、腸がちゃんと収縮していなかったようです。
腸壁にこびりついた老廃物。
レントゲンにバッチリ写ってましたよ。
通常は、新たな便によってこそぎ落とされるのでしょうけれど
私の場合、軟便のせいでそれができていなかった。
そのため腸壁には老廃物が固まり、さらに収縮を妨げ
収縮しない腸はところどころ固く細くなり、食べ物が詰まりやすくなっていた模様です。

そんな状態とはつゆ知らず、術後1年近く経ってすっかり油断しておりました。
そしてお正月のお節をクリアしたことで、調子に乗ってもおりました。
ちょっとくらい食べ過ぎたって大丈夫、とね。

1月半ばに出かけたスキー旅行。
友人一家との1泊旅行でした。
この家族、時間を一時たりとも無駄にしない行動力あふれる方たちでございます。
私もせっかちに分刻みで動きたいタチですから
日頃はそのフットワークの良さが心地いいのですが
この旅行の時には、食事時間があまりゆっくり取れないのがちょっと困りものでした。
「先に行ってていいよ」と、食後は別行動を取るようにしていましたが
あんまり待たせるのも悪いし、娘ッ子も早く滑りたいだろうしと
ついついハイペースで食べてしまいまして、だいぶ腸は疲れていたと思われます。
さらに、いつもと違う環境で交換神経だか副交感神経だかが作用していたのか
お通じが普段より少なかった。つまりいっそう老廃物が溜まっていた、と。

ここで、腸閉塞への下準備は完了。

旅行から帰った翌日のこと。
夕飯に「マーボー春雨」を作りました。
が、娘とちょっとした諍いがありましてね
娘がこのマーボー春雨をほとんど食べなかったのですよ。
翌日まで取っておけるものではありませんので
つい「もったいない」と、腹立ち紛れに食べてしまったんです。
春雨は消化が悪いよなぁ、と思いつつ口当たりもいいし、おいしいし。
後で兄と話していて気づいたんですが
春雨ってお腹の中で水分を吸って膨れるんですよねぇ。
食べながらイヤ~な予感がしていましたが(だったらやめりゃあいいのに)
おそらくこれが一番の原因ではなかったかと思われます。

そのまた翌日。
今度は、お正月に買って残っていた甘栗で、栗きんとんと甘栗ご飯を作りました。
これまた後で友人に言われて気づいたことですが、栗って消化が悪いんですよね。
おまけに、きんとんにはたっぷりのサツマイモ。繊維の塊みたいなもん。
さらに娘は、栗ご飯の「ご飯」は好きだけれど「栗」は食べないというわがままもの。
残った栗をこれまたせっせと食べてしまいました。
もちろん栗きんとんも。

お腹の中で膨れた春雨の上に、栗とサツマイモ。
まだちゃんとお通じはあったものの、この2日間で体重が2キロ増。
こりゃあもう、この時点でばっちり詰まっていたのは明らかですね。
吐かなかったのが不思議なくらいです。

そしてその晩、脇腹に激痛。
これは前にも書きましたので省略いたしますが
今思えば、筋肉痛なんかのわけないじゃないですか。
だけどその次の晩、また痛みがありましたが
前日に比べればいくらか軽いものだったんです。
だから「やっぱ筋肉痛だわ」そして「治りつつある」と思いこんでしまったのです。
ここで痛みが増していれば迷わず病院へ行ったかもしれませんねぇ。

次の晩は、痛みもなく無事に過ごしました。
そしてとどめの金曜日。

この日、前の勤務先の社長とランチの約束をしていたんです。
昨年の夏に会ったとき、私が「お刺身を食べられるようになった」と話したら
じゃあ今度うまい寿司を食わせてやる、と言ってくださっていて
それがようやく実現することになったんです。
私は楽しみにしておりました。
少々調子が悪くてもキャンセルなんかできません。
忙しい相手ですから、今日キャンセルしたら今度はいつになるかわかりませんもの。
きっと大丈夫、と根拠のない自信を持って出かけていきました。

お寿司はおいしかったです。
自分じゃ絶対入れないような、高層ビルの高層階にある値段のわからないお寿司屋さん。
しかし社長相手に遠慮は禁物とばかり、食べてみたかったトロとウニを筆頭に
白エビやらヒラメやら、煮魚や玉子焼きなど、勧められるままにいただきました。

ウニってこんな味なんだぁ、けっこうおいしいじゃんとお腹いっぱいいただいた後
(支払い、いくらだったんだろうなぁ。。。)
手土産を買ってやるからと言われ、一駅分くらい歩いて
とある有名パティシエのお店へ連れていかれたのですが
その途中から、なにやら私の体に異変が起き始めました。

お腹が痛い、吐きそう、腰も重たい、意識が遠のきそう。。。
でもここで「具合が悪い」なんて言おうものなら「寿司が悪かったか」と思われてしまいます。
絶対悟られてはいけません。
必死に笑顔を作り、あれもこれもと買ってくださるのを
遠慮しつつも好みのものを選び、大きな袋を持ってお店を出ると
今度は「どこかで一服していくか?」とのお誘い。

いえいえとんでもない、お仕事中にお邪魔しているのですから、もうここで失礼いたします、と
あとで思えばまるで食い逃げのように、そそくさと別方向へと歩き出しました。
社長の姿が見えなくなったところで
ちょうど大きな銀行がありましたので、ロビーのソファで休ませてもらいました。
この後、ホントは買い物もしていきたかったんだけどな
今日はさすがに無理だわねとあきらめ、小1時間ほども休んだでしょうか。
動けるようになったところで帰りの駅へ向かって歩き出したのですが
すぐにまた痛みが出てきたので、今度は大きな電気屋さんの入り口にあるソファで
人待ち顔を装って休憩。
そのうち痛みはなくなり、体も軽くなって動けるようになりました。

だからって、とっとと帰りゃあいいものを。。。
そう、せっかく動けるようになったのだからと、予定通り買い物に行ってしまったんですねぇ。
駅地下にある、最近できた大きなショッピングモール。
娘ッ子と約束していた「牛肉ど真ん中」という駅弁を買い
一度食べてみたかった「うふぷりん」を見つけて、これも購入。

卵の殻に入っていて、おいしそうなんですよねぇ。

他になんかいいものないかなぁと歩いているうちに、またまた痛みが再発。
今度はヤバイっす。本気で痛い。
さすがに買い物は終わりにして、帰路につきました。

マジで意識を失いそうになるのを必死でこらえて地下鉄に乗り
吐きそうになるのをこれまたこらえてどうにか家にたどり着き
うふぷりんと、社長にもらった有名パティシエの菓子パン、じゃない、デニッシュを
娘に見せびらかしたあと、とりあえず写真に撮って

これ、1個500~700円するんですよ。「菓子パン」なんて言ったら怒られますって。

そしてダウン。
娘ッ子をバイトに送り出した後、私は動けなくなっておりました。
どうにか布団を敷いて横になりましたが痛みで寝られたもんじゃない。
なのに、どうしてそういう時って「痛み止めを飲もう」という考えが浮かばないんでしょうねぇ。
朝まで痛みに耐えたあげく、早朝、とにかく病院へ行きたい一心で起き上がったときには
顔がパンパンにむくんで、最悪の状況になっていたのでございます。

ヘタに体力のある自分が恨めしくなりました。

次回に続きます。


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