ひざっこぞうのがんばるブログ

スキルス胃ガンになっちゃったバツイチ母の闘病メインだけど他にもいろいろ書いちゃう日記

入院生活第六弾( I 医師をちょっと見直した話)

2007-04-30 | 闘病生活
<その1>
手術後すぐに、いったん点滴をはずされて
針を刺しなおすことになったとき。

研修医のM医師は私の左腕に2ヶ所ほど穴を開けたあげく
結局血管を確保できませんでした。

たまたま通りかかった「点滴専門の医師」とかいう人は
私の右腕に3ヶ所穴をあけただけでやっぱり血管確保ならず。
信用ならないと思ったので、それ以上はやめてもらいました。

そして現れた I 医師。
「点滴しないと痛み止め使えないからね、刺すよ」と言って
あっさりと私の左腕の血管を捕らえてくださいました。
うまいじゃん。
ちゃんと仕事できるんだねぇ。
お見事お見事。
っていうか、他の人が出来なさ過ぎって気もするけど
このときは I 医師をとっても頼もしく感じました。

<その2>
手術後2日目に、私の両親とともに手術の話を聞くことになったとき。
話が先走って、腹膜のガンが無事なくなった後のことにまで及びました。

腹膜のガンがなくなれば再度胃の手術に踏み切れるけど
そのときには胃がなくなる可能性もやっぱりあるわけで
私としては、胃がなくなって不自由するよりは
今のまま、たとえガンが残っていても
好きなだけ食べられる方がいいような気がする、と
率直に今の気持ちを話してみました。

I 医師は意外にも深くうなずいて、
「Mさんのように元気な患者さんはそこで葛藤があるんだよね」と
同意を示してくれました。
ガンがあっても食べられていたのに
ガンが治ったら食べられなくなるってのは辛いと思うよ、と。

そして、もしも本当に腹膜のガンがなくなって
真剣にそういう話し合いをしなきゃいけないときが来たら
それは「ガンが治る日が来る」ってことだから
そういうときが来たら最高だよね、と。

この「最高だよね」って言葉が私はとても気に入りました。
この人は機械的に仕事をしてるんじゃなく
本当に「治したい」と思ってくれてるような気がしたんです。

この言葉で私の目標がまたひとつ増えました。
いずれ本当に“そういうとき”が来たら
もう一度 I 医師に、同じわがままをぶつけてやる。
私の納得いく答えを出してくれるかどうか試してみたいです。

入院生活第五弾

2007-04-30 | 闘病生活
手術後2日目
I医師から今後の予定について話がありました。

1.このまま入院を続けてさっそく抗がん剤の点滴を試してみる
2.いったん退院、連休後に再入院して抗がん剤を点滴する

もちろん私は2を選びました。
だって連休は家でのんびり過ごしたいもん。
I医師も「わかってたよ」ってな感じで
そりゃそうだよね、とすぐに退院許可を出してくださいました。

腕の点滴も取れて、あとは退院するだけ。
看護師さんもめったに来ないし
喫煙所行こっとエレベーターに乗ったら
初老のおじさまに「君も喫煙所だね?」と声をかけられました。
私は気づかなかったけど、何度か顔を合わせてたらしいです。
その方、どうやら家も近いらしく、地元でも私を見たことがあるとか。
・・・けんか売ってるとことか見られてないだろうな・・・
その後2度ほど一緒になって、楽しいお話を聞かせていただきました。

そういえば、見舞いに来た父も知り合いに会ったというし
私も昔の知人に会ったりして、
やっぱ地元の大病院だけあるな、と思いました。
素行には気をつけないといけませんね。

入院生活第四弾

2007-04-29 | 闘病生活
さて手術が終わってリカバリー室へ移動。
この辺の記憶はさすがにあいまいです。
ただ、病室から迎えに来たストレッチャーに水平移動で移されるとき
この前の手術より痛くないなぁと思いながら
自分でうんしょっと背中を持ち上げて体勢を整えたのは覚えてます。
あと、いつ誰にだかはわからないけど「今何時?」と聞いたのも覚えてます。
前回の手術のとき、リカバリー室で時間がわからずに一晩過ごして
とても不安だったからでしょうか。

リカバリー室に落ち着いたところでF医師が様子を見に来ました。
「こことこことここ、3ヶ所切ってるから」
おーい先生、手術前の説明では
下っ腹のあたりを1ヶ所だけって言ってなかったっけ?
なんで3ヶ所も切るのよ?
内訳は、ポートを入れるところに1ヶ所、
腹腔鏡を入れて中を見るために1ヶ所
ポートから伸びた管を下っ腹まで通すための経由地点に1ヶ所、
ってことだそうです。
ポート入れる場所だって、昨日I医師が落書きした場所とぜんぜん違うじゃん。
下腹部に入れるはずだったのに
なんでみぞおちの脇なんかに入ってるのかな?
疑問は数々あれど、さすがに全身麻酔後とあっては
そこまで質問する余裕はありませんでした。

痛み止めの薬は今回、セルフサービスでした。
点滴の管の途中に痛み止めの薬液の入ったボトルがつながってて
そこについてるボタンを押すと1回分が点滴と一緒に流れてくる仕組み。
前回ぎゃあぎゃあ騒いで何度も看護師を呼んだからかしら。
おかげで存分に使わせていただきましたが
使いすぎて翌朝にはなくなってしまい
しかも追加使用は不可、とのことで
翌日ちょっと苦しむ羽目になりましたが。。。

朝になって、まずはレントゲン屋さんが
恐竜みたいな機械を連れてやってきました。
あぁまた背中を持ち上げられて痛いんだよなぁと思いながらも
コツを覚えていたので
ふんっとお尻のあたりに力を入れて痛みを軽減することができました。
いったい私は何を習得してるんだか。。。

そして朝ごはん。
そういえば昨日、誰かに「どう?」と聞かれたとき
「お腹すいた」と答えたような気がする。
体を起こしてもらい、麻酔後のめまいに耐えながらも
パンを一切れとりんごのシロップ漬け(これがおいしかった)と牛乳を
たっぷり1時間かけていただきました。

朝食を取っている間にI医師がやってきて
心電図とか血圧とか酸素注入とかの機械を次々にはずし
さぁMさん、もうこのあとは何やってもいいからね、と。
そんなこと言ったって、ありがたいけど
こんなに痛くてめまいもしてるのに、なにもできやしないでしょうよ。

と思ったのも、その後病室へ戻ってから2・3時間のこと。
あっという間に復活した私は、
点滴(これだけはまだ終わらなかった)の台を引きずりながら
とっとと喫煙所に行き、コンビニでコーヒーを買ってきて飲んだのでした。

我ながら逞しくなったもんだ。

入院生活第三弾

2007-04-29 | 闘病生活
さて手術当日。
昨夜飲んだ下剤がまったく効かなくてちょっと不安だったけど
どうしようもないもんね。
いつ腹痛が来るかとびくびくしながら寝たのでかなり寝不足。
でももうじき全身麻酔でぐっすり眠れるし
その後もひたすら寝て過ごすんだから、まぁいいか。
・・・と、今回は何を取られるわけでもない手術なので
当日と言えど、かなりリラックスしておりました。

手術は午後から。
食事も出ないし、検査もないし
午前中はコンビニと喫煙所を行ったり来たりしながら暇をつぶし
12時になってから手術着に着替えて待機。
1時ちょっと前に看護師さんに連れられて手術室へ向かいました。

前回と違って待合室は閑散としておりました。
たった今手術が終わったばかりの患者さんが
ストレッチャーに乗せられて戻っていくのを眺めながら
なるほど、終わった後はああやって移動して行くのか・・・などと思いながら
ボーっとしておりましたら名前を呼ばれました。

はぁい、と返事をして入り口に向かっていくと
ストレッチャーが待機しているではないですか。
飛行機のタラップみたいな階段があって、
看護師さんが両側にずらっと立っていて、まるで花道。
厳かに(?)階段を上がっていくと
麻酔担当の看護師さんが
「覚えてる~?前回も担当したのよ~またよろしくね~♪」と
陽気に迎えてくださいました。
・・・すいません、覚えてないです・・・

ストレッチャーに乗りながら
「前回は手術室まで歩いて行ったんですけど・・・」と聞きましたら
「今回はVIP 待遇で~す」だって。
そうですか、VIPなんですか。そりゃあよかった。

病室から付いてきてくれた看護師さんが「行ってらっしゃぁい」と手を振れば
こっちの看護師さんが「行ってきまぁす」と手を振り返す。
なにがそんなに楽しいんだろう?
なんだかもう、勝手にやってくれって感じ。

右へまがりまぁす、ちょっとガタンときまぁす、と
いちいち声をかけられながらガラガラと引きずられて手術室へ入りました。
そしてまたどこからともなくウヨウヨと人が現れて
心電図だの血圧計だのとあちこちセットされ、そのたび陽気な声をかけられて
あぁもうどうにでもしてちょーだい状態。
そしてさっきの麻酔担当の看護師さんが
「さぁいよいよ眠くなりますよ~」って
催眠術ショーのクライマックスか?
ここまでくると、なんだか自分も楽しいような気になってきました。

点滴の針から、新しくて冷たい液が流れてくるのを感じるものの
なかなか眠くならない。
いつねむくなるんだ?まだねむくならないぞ、まだねむくならないぞ、と
3回くらい思ったところで意識はぱったりとなくなりまして
次に目を開けたときにはすべてが終わっておりました。

中途報告

2007-04-28 | 我が家の近況報告
ヒジテツ娘はバイトが楽しくてしょうがないらしいです。
だいぶかわいがっていただけてるようで
閉店後もおしゃべりに興じて遅くなったりしております。

まだ接客はしていませんが
今行くと、ヒジテツ娘の作ったデザートが食べられるそうで。
たまにアイスがひっくり返ってたり
指突っ込んで穴が開いちゃってたりするそうですが。。。
・・・そんなんでいいんですか?

傷が治ってまともに歩けるようになったら行ってみるか。

学校の方も、意外に「商業科目」がおもしろいと言ってます。
私に似て、学ぶよりも働くほうが性にあってるのかもしれんな。


入院生活第二弾

2007-04-28 | 闘病生活
4月23日の夜

いきなり油性マジックを持って現れたI医師。
これからお腹に落書きするからね~
と、なんだか楽しげ。

今回の手術は、ガンが転移している「腹膜」というところに
直接抗がん剤を点滴するために
針を刺す土台(ポートというらしい)を埋め込むためのものなんですが
(お腹に毎回針を刺してたら大変なことになるんだそうで)
そのポートをどこに入れるかを決めるために
スカートやズボンやパンツの位置をお腹に書き込んでおくんだそうです。

パンツっていつもこのくらい?
スカートは?
と、あれこれ聞かれながら
点線やら直線やら丸印なんかをいっぱい書かれました。

で、またもや楽しげに
「これ当分消えないからね~」と去って行ったのでした。

パンツ見せながらしんみりとこんなことをやられちゃったら
恥ずかしいし情けないですからね
あの楽しげな態度も、患者の気をほぐすにはいいのかもしれません。

でもやっぱ、なんかあの先生にはからかわれてる気がするんだよなぁ。
悔しいから術後、シャワーが許されたその日に
さっさとあの落書き、お風呂で消してやりましたわよ。
なんだ、けっこうあっさり消えるんじゃん。

入院生活第一弾

2007-04-28 | 闘病生活
昨日に比べてだいぶ傷の痛みも少なくなってきたので
入院生活のことを書き始めてみちゃおうかなと・・・

4月23日
午前中に入院してレントゲンを撮っただけの暇な一日なので
足繁く地下の喫煙所に通っておりましたら
年配の女性に火を貸してくれと言われ
それをきっかけに少しお話をしてきました。

大腸がんで手術を受け、術後初めての検診に来たそうです。
“入院中は禁煙してたんだけどねぇ
60年も吸ってたものをたった2ヶ月の禁煙で
やめられるわけないわよねぇ・・・”と。
喫煙暦60年って、お年はいくつですか?と聞いたら
81歳だと!
お肌はすべすべだし、髪はふさふさだし、姿勢は美しいし
手なんて、副作用でバリバリになってる私の手よりも
ずっとふっくらしっとりでキレイなもの。

残りの人生を、おいしいお料理食べて
おいしくお酒飲んでタバコ吸って終わりにしたいから、と
抗がん剤を拒否なさったそうです。
ご本人、あと1.2年生きられれば充分だとおっしゃってました。

いやぁ、その調子ならあと20年生きられますって。
そう言ったらうれしそうに笑っておられましたが
ああいうふうに年をとれたらいいなぁと思いました。

さて、本題。
夕方には手術の説明がありました。
相変わらずいい加減なF医師。
入院前は
そのへんの診察台で局所麻酔で15分程度
と言っていたはずなのに、その日の説明では
手術室で全身麻酔で2時間くらい&リカバリー室(回復室)で一晩
にかわっておりました。
ずいぶんな違いじゃございませんこと?
まぁ、この機会にお腹の中全体を確認したいから、と言われれば
はぁそうですか、としか言えませんが。

事前にそんなこと言っちゃうとコイツは来なくなるかも知れん、とでも
思われたのでしょうかね。
確かにそんな大それた手術と聞いていたら
あんな軽い気持ちで入院なんかできなかったでしょうけれど。

結局、予期していなかった「下剤、断食、浣腸」のスリーセットが
申し渡されまして、一気にどよ~んと落ち込んだ気分で
翌日を迎えることになりました。

退院してまいりました

2007-04-27 | 我が家の近況報告
予定通り帰ってきました。
まだ痛いけど、これから中学校の旧委員代表として総会に出席してきます。
自転車乗れるかしら?
入院中の詳しいことは明日以降にでもボチボチ書いていきます。
今回は楽しいこともあったし
なかなか良い入院生活でしたよ。

うれしかったこと

2007-04-26 | 我が家の近況報告
両親も一緒にI医師の話を聞きました。
手術内容や今後の予定を聞いたあと
恐る恐る今の症状を聞いてみたら
うれしいことを言ってくれました。
いわく、抗がん剤だけで前回の手術時から4ヶ月もこれだけの食欲を保っていられるのは珍しい
(食欲だけかい!)
普通ならそろそろ危うい時期のはずで
つまり経過はかなり良好だと言える、とのこと。
いつも診察してくれるF医師は絶対こういう期待を持たせることは言わないから
久しぶりに安心しました。
よっしゃ、絶対治すぞ。

手術終わった

2007-04-26 | 我が家の近況報告
一昨日無事に手術終わりました。
まだ痛いけど自由に動けます。
早速喫煙所まで遠征してきました~。
明日いったん退院して連休はのんびり過ごして、
その後もう一回入院して点滴受けます。
ほんとはこのまま入院続けて点滴受けてもいいんだけど
連休くらいはゆっくりしたいとわがまま言ってしまいました。
早く傷治らないかな。